K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

岡田 哲
文学部 日本文学科
教授
Last Updated :2019/07/16

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    岡田 哲, オカダ サトシ

所属・職名

  • 文学部 日本文学科, 教授

学位

  • 文学修士

本学就任年月日

  • 1986年04月01日

研究分野

  • 日本文学、日本近世文学

研究活動

論文

  • 解題と翻刻『敵討透頂香』, 岡田哲, 渋谷近世, 25号, 2019年03月31日, 國學院大学近世文学会
  • 「幕末の神道講釈師堀秀成」, 『国語と国文学』, 第62巻11号, 60, 70, 1985年11月01日, 東京大学国語国文学会・至文堂, 文学・芸能領域の研究対象である「話芸」の原型は幾つか想定できるが,その一祖型である民間信仰系の講釈の実態を解明しようと試みた。所収誌特集「舌耕文芸研究」に即し,民間信仰系の中でも特に俗神道系の講釈の実態を解明すべく,堀秀成の日記及び彼の著述類を調査して分析を加えた。主に甲斐・多摩における俗神道系講釈の形態,方法,門弟や交遊関係について論及した。合せて他の俗神道系講釈師の活動との比較分析を行った。
  • 「山梨県立図書館蔵『堀秀成書翰集』」, 『日本文学論究』, 第45冊, 121, 130, 1986年03月01日, 國學院大學國文學會, 「話芸」研究の一環として,その一祖型である民間信仰系の講釈の実態を,堀秀成の書翰の分析を通して明らかにしようと試みた。前稿「幕末の神道講釈師堀秀成」執筆以後発見した25通の書翰によって,特に御嶽在住時のより具体的な講釈活動の実態を補完した。書翰の整理・分析を通して堀秀成が芸能としての講談よりも,むしろ国学者と同じく講釈が古典教授の方法へ傾斜していく様子やその具体的な形態(学則・教授日・謝儀等)に論及した。また門弟や訪問者の伝記的考察も加えた。
  • 「大神貫道と神道講釈」, 『國學院雑誌』, 第88巻第6号, 286, 296, 1987年06月01日, 國學院大學, 近世中期に大坂を中心として活動した俗神道講釈師大神貫通の著述の整理・分析を通して,芸能としての講談の一祖型の実態,及びそれへの過程を考察した。大神貫道の伝記研究及び著述研究は皆無に等しく,本稿では貫道の墓所への実地調査報告と著述九部を特定した。また著述の内容の分析を通して,表面上は学問教授的で,また唯一神道の立場を取っているものの,その講釈の方法は平易かつ娯楽的であり,後の芸能化される講談・話芸の形態・方法に通底することを論じた。
  • 「初午は乗て来る仕合」攷, 『國學院雑誌』, 第92巻第1号, 392, 408, 1991年01月01日, 國學院大學, 『日本永代蔵』巻頭の一話は諸説があり,難解とされてきた。それは本作品全体の序を含み難解であること,また続く物語との関係が把握しにくいことに帰因する。本論文では全ての典拠の意味,機能を分析し,序は真の結論・主題と偽りの結論・主題とで構成されていることを指摘した。さらに序に続く物語は前半は偽りの主題に導かれ,後半は真の主題に導かれるねじれの構成であり,それが難解といわれる所以であることを指摘した。
  • 「有所にはある物語」攷, 『日本文学論究』, 81, 89, 1991年03月01日, 國學院大學國文學會, 『日本永代蔵』巻尾の六ノ五の一話は,同書の異なる成立説の影響と,本話自体の主題不分明な随筆風との評価が相まって,詳しく読解されることがなかった。本論文は修辞学の立場から分析・読解を試みたもので,主題なき随筆風でなく漸層法形式による統一ある主題と構成がとられていることを指摘した。また従来の評価は,翻刻時の段落分け等研究者の校訂の方法によって生じたことを明らかにし,原文重視と校訂方法に注意を促した。
  • 「新訂日本文学概説」, 1991年03月01日, 桜楓社, 青木周平、 石川則夫、 秋葉直樹、 岡田哲、 傅馬義澄、 山岡敬和, 本書は,大学における講義用に編纂したものである。日本文学の全体像を掴むことに狙いがあるが,ただ類書にみられる既成知識の総花的提示という形式をとらず,むしろ具体的な作品の事例研究で導き出す形式をとった。そのために「歴史と風土」「発生と場」「理念と方法」等六項目の主題に分けて,ふさわしい資料を多く配置した。六名の分担で,近世文学関係の内『西鶴諸国ばなし』や『三冊子』『去来抄』等の翻刻,校訂を担当した。
  • 「怪我の冬神鳴」攷, 『日本文学論究』, 54, 62, 1994年03月01日, 國學院大學國文學會, 井原西鶴の作品には,様々な言語技巧が用いられていることはすでに指摘がある。本論文では『日本永代蔵』巻二ノ二を取り上げて,それが物語の筋立て,内容に深く関わる創作方法であるとの仮説に立って,分析・読解を試みた。その結果本話には,本話の主題を提起する構成と,その読みをはぐらかすための相反する作品全体の主題を暗示する構成の二重構造があり,それが随所に設定された言語技巧によって成立していることを解明した。
  • 「近世日記の虚と実」, 『日本文学論究』, 11, 16, 1996年03月01日, 國學院大學國文學會, 本稿は國學院大學國文學會シンポジウム「日記の問題圏」において発表した草稿に、補筆したものである。近世の「日記」及び「日記文学」をどのように分類・整理できるのか、また扱う際の問題点に言及した。従来の歴史的実証研究では、対象から洩れるものが多く、また逆に文学研究では、対象の範囲を定められない基本的な問題が存する。このような状況の中で、試案として大きく二分類、細かくは五つに分類して、主としてその中の二者を取り挙げて、具体的な作品の扱い方について論じた。
  • 「才覚を笠に着る大黒」攷, 『國學院雑誌』, 第99巻第1号, 1, 12, 1998年01月01日, 國學院大學, 西鶴の言語技法の一つに、暗示するための手法「ぬけ」がある。それは典拠と作品との関係においてもみられるが、手法の性質上、典拠諸説に分かれるところである。本稿においては、『日本永代蔵』巻二ノ三を取り挙げて『大黒舞』『富樫』『薬師通夜物語』『三人長者』諸作品から、どのような「ぬけ」の手法で、どのように作品に取り込んでいるのかを考察した。要約すれば、暗示する鍵となる語を織り込みながら、典拠となる作品世界を逆転させて取り込むということができよう。併せて部分的表現の「ぬけ」の技法にも言及した。
  • 「『日本永代蔵』の〈語り〉の方法」, 『國學院雑誌』, 第100巻第1号, 1, 14, 1999年01月01日, 國學院大學, 井原西鶴作品には様々な言語技法が用いられて,それが作品の構成に深く関わっていることは,既に多くの先学の業績や,また筆者も論じてきたところである。『日本永代蔵』の各話の書き出しの箇所に注目して,その語り方が,後の筋の展開や登場人物の言動にどのように繋がるのか,またその語り口に込められた言語技法について考察した。まず技法のしやすい,いわゆる〈有枕型〉数話を分析・検討して,そこに見られる方法を抽出した。次いで抽出した方法を参考として,いわゆる〈無枕型〉に分析・検討を加えた。
  • 「『日本永代蔵』の構成」, 『日本文學論究』, 105, 113, 1999年03月01日, 國學院大學國文學會, 『日本永代蔵』は「集」の性格を有するが,従来本作品を論ずるとき,所収三十話を新たな項目別に再編し直すことが多かった。本稿においては,原書そのままの形で,「集」としての構成,各巻各話の繋がり等,本作品の特徴を解明しようと試みた。その結果,各巻ごとに,一つの主題によって統一されており,各話もそれに基づいて配列されていることや,それがいわゆる〈起・承・転・結〉型の構成となっていること等に論究した。
  • 「『国に移して風呂釜の大臣』攷」, 『國學院大學紀要』, 第38巻, 165, 187, 2000年03月01日, 國學院大學, 『日本永代蔵』巻312には実在のモデルがあること、種々の典拠があることは既に指摘があるが、作品造型への具体的な関わりへの分析はみられない。また典拠も文献資料に限定されていた。本稿は、民間説話等民俗学関係資料を用いて、従来の問題点・成果を踏まえながら、作品の新しい読解を試みた。と同時に対象作品以外の西鶴作品への応用の可能性について論及した。
  • 「『大岡政談』余滴」, 『江戸文学』, 29, 94, 97, 2003年11月01日, ぺりかん社, 近世期に種々の先行作品や演劇等の影響を受け集大成されていく「大岡政談」には、一方で高座で講釈師が口演したものを記録した口語体の物も存在する。本稿ではその一書である『大岡政要録-惣吉一件-』を紹介しながら、その特徴等について論じた。また合わせて國學院大學図書館所蔵『旧幕町奉行調写』も紹介した。
  • 「『日本永代蔵』の造形-連想の連鎖-」, 『國學院雑誌』, 第108巻第1号, 1, 13, 2007年01月01日, 國學院大學, 『日本永代蔵』には類話や類型表現が多くみられる。それを〈俳諧之連歌〉の特質である「付合」の視点からとらえ直すことにより、全30話の関係及び各話の新しい読解を提示した。
  • 「『白川根笹雪』攷-近世実録物の一展開-」, 『國學院雑誌』, 第113巻第7号, 2012年07月15日, 國學院大學, 23年度派遣研究成果の一部。近世実録物の一作品『白川根笹雪』の諸本調査等に基づく流布本・異本・別本の系統研究とそこから派生した伝承形態・黄表紙・読本への公刊化、及び近代以降の明治速記本・近代小説への摂取などの文学史的考察を加えた。本作品についての本格的な考察はいまだかつてなく、本考察がその基礎的意義を有する。
  • 「意気地」考, 日本文学, 26-10, 1977年10月10日, 日本文学協会, 近世の美意識であり、また文学理念でもある「意気地」を、人情本を中心に用例調査をして、その意味を分析した。
  • 野暮-近世後期色道世界における反価値的概念-, 日本文学論究, 37, 1977年11月15日, 國學院大学国語国文学会, 近世の文学理念でもあり、また美意識でもある「いき」の考察の一つ。その対立概念である「野暮」を、洒落本・人情本などがらの用例分析によって、「野暮」及び「いき」の概念を明らかにしようとした。
  • 「いき」雑考, 名古屋自由学院短期大学紀要, 10, 1978年02月20日, 名古屋自由学院短期大学, 近世文学の理念でもあり、近世文化の美意識でもある「いき」の特性について、洒落本・人情本から用例を抽出して、考察・分析した。またその関連語「意気地」「意気張」などの特性と相違なども分析・考察した。
  • 馬場文耕と「大岡政談」, 國學院大學大学院紀要, 12, 1981年03月01日, 國學院大學大学院, 講釈師馬場文耕の実録物数種が、民間に流布した「大岡政談物」(『隠秘録』『大岡忠相政要実録』)の中のごく初期の形態の短編集に、強く影響を与えてその素材となったことを、諸本(写本)調査・内容比較によって明らかにした。
  • 『明君享保録』の基礎的研究(上)(下), 國學院雑誌, 82-4・5, 1984年04月01日, 國學院大學, 講釈師馬場文耕の実録物の内八代将軍吉宗の逸話集『明君享保録』の成立・内容についての考察。及び本学図書館所蔵の『明君享保録』の全文翻刻を付した。
  • 西鶴・近松文芸にあらわれた「沙汰」, 日本文学論究, 39, 1979年07月10日, 國學院大學国語国文学会, 近世町人の隠れた生活規律の象徴である「沙汰」の特質を、西鶴・近松作品から用例を抽出して、分析・考察した。
  • 近世俳諧と謡曲, 渋谷近世, 22, 2016年03月31日, 國學院大學近世文学会, 平成24年に『金春月報』に連載した小稿に訂正加筆を施し、論文形式にまとめなおしをしたもの。俳諧の原義と、底流にある「可笑味」「滑稽」を念頭において、謡曲摂取の種々相を、貞門・談林(西山宗因・井原西鶴)・松尾芭蕉・与謝蕪村それぞれの句作方法の特徴と合わせて論じた。加えて俳諧以外の領域(近世笑話・近世狂歌)も取り上げて俳諧及び謡曲の影響も論述した。

Misc

  • 翻刻・解題:「國學院大學図書館所蔵『旧幕町奉行調写』-鏡台院一件-」, 『國學院大學近世文学会会報』, 第11号, 21, 30, 2005年03月01日, 國學院大學近世文学会, 國學院大學図書館所蔵『旧幕町奉行調写』写1冊は、単なる記録とはいえない特徴を有している。該書は大きく2段に分けることができるが、前半部が科白と卜書による口語体。後半部は物語の骨子を鍵点で区切りながらの文語体で書かれている。前半部は明治期の講釈師の口演の速記録に通じるものがあり、また後半部は、講釈師の「点取り本」に通じるものがある。成立年次は不明ながら、近世の実録体小説との比較で注目すべき資料といえよう。「鏡台院一件」に関わる説明を含めた解題を付して、翻刻を行った。
  • 「『大岡忠相比事』-翻刻と解題-」, 國學院大學近世文学会会報, 15号, 11, 41, 2009年03月31日, 國學院大學近世文学会, 近世期のいわゆる大岡忠相裁判説話の中で、ごく初期の成立をみる『大岡忠相比事』の翻刻。それに簡略な解題を付した。近世後期の長編物系統と異なり、『板倉政要』などの影響も考えられる短編集であり、諸本により、若干の異同や説明の精粗がみられる。これまでも断片的な紹介はされていたが、1作品として翻刻・紹介されることはなかった。大岡忠相裁判説話の原態を知るための重要な文献資料である。
  • 翻刻『大和怪談頃日全書』, 『國學院大學近世文学会会報』, 9号, 10, 21, 2003年03月31日, 國學院大學近世文学会, 講釈師馬場文耕の実録体怪談集の初の翻刻。江戸市中から大名・幕閣・大奥に至る噂話を怪談物としてまとめたもので、実録物としても怪談物としても特異な位置を占める作品である。架蔵本を東京大学総合図書館所蔵本・宮内庁書陵部所蔵本他諸本を校合して翻刻した。
  • 『幕末・開化期文学資料集・仮名垣魯文2』, 2010年03月20日, 國學院大学文学部日本文学科1015研究室, 上田渡・安西晋二・石井佑佳・植木智広・岡崎直也・北原泰邦・中村正明・遠藤広之, 平成21年度、本学の「特色ある教育研究」を受けて行った幕末期・開化期文学の研究成果報告である。この時期のいわゆる合巻物はいまだ多くが未調査・未翻刻で、各所蔵機関に埋もれている。共同執筆者によって討議と調査を重ねて作品を選定した。論文形式を採るよりも公の益を考えて、解題と影印及びその翻刻の方式とした。6編の作品の影印・翻刻・解題、1編の研究ノ-ト・仮名垣魯文の著作目録(所蔵機関付)で構成した。
  • 「『近代東怪談』-翻刻と解題-」, 『渋谷近世』(國學院大學近世文学会会報), 17, 23, 33, 2011年03月31日, 國學院大學近世文学会, 怪談特集の一編として、現在一書のみの存在が確認しうる写本の怪談物を翻刻し、それに解題を付した。その名称の通り、江戸の都市怪談であり、また版本仕立ての体裁をもっており、作者は不明ながら、近世後期に仕立てられた珍しい書である。
  • 解題と翻刻『麻布黒鍬谷敵討』-もう一つの『白川根笹雪』, 渋谷近世(國學院大學近世文学会会報), 18, 34, 85, 2012年03月31日, 國學院大學近世文学会, 23年度国内派遣研究員の成果報告の一つ。実録物の中で、今まで存在が知られなかった敵討物『麻布黒鍬谷敵討』についての翻刻と及び本作品に関わる諸本調査報告及び文学史的考察を解題として付した。本作品についての初めての紹介論。
  • 「近世俗文芸と謡曲」, 『金春月報』, 3・4・5・6・7, 2012年03月01日, 金春円満井会, 金春流機関誌に5回にわたって連載したもの。謡曲が近世の俳諧を中心とした俗文芸にどのように摂取されたのかを、「謡曲は俳諧の源氏」「貞徳から宗因へ」「井原西鶴の登場」「俳聖芭蕉」「芭蕉以後、蕪村へ」の五つのテ-マで解説した。特に文学史的繋がりに配慮して、謡曲また俳諧・俳句の素養の少ない方にも理解できるように論述した。
  • 『白川根笹雪』 , 近世実録翻刻集, 205, 226, 2013年02月22日, 近世実録翻刻集刊行会(発行責任・大阪大谷大学高橋圭一研究室), 5名の近世実録物研究者の分担執筆による解題・翻刻集。筆者は、奥州白河藩を舞台にした『白川根笹雪』を担当した。解題においては、諸本17部の本文検討とその系統立て、及びその文学史的展開について整理・解説した。本集は、従来活発とはいえない当該研究領域を、5名の気鋭が現段階での研究到達点を示したもの。
  • 幕末の地方戯作『安鶴在世記』-解題と翻刻, 渋谷近世(國學院大學近世文学会会報), 19, 15, 27, 2013年03月31日, 國學院大學近世文学会, 駿河府中で幕末に刊行された実説風戯作の全文の初翻刻。合わせて挿絵などの写真掲載もおこなった。幕末から明治にかけて実在した安西の鶴吉の自伝風の戯作で、狐から証文を取るなどの荒唐無稽の話を中心とする。また当時の府中の地名なども多く盛り込まれ、また一代記形態をもつなど、当時の地方出版の一形態を伺わせる好資料である。
  • 講談丸本『大岡政要録 惣吉一件』解題と翻刻(上), 渋谷近世(國學院大學近世文学会会報), 20, 2014年03月31日, 國學院大學近世文学会, 近世期から明治初期にかけて、講談話藝の演者用に作成された台本、いわゆる講談丸本の存在は学界においても殆ど知られておらず、公にも紹介されることは希である。しかし後の明治速記本の基ともなる本領域は近世と近代を繋ぐ注目すべき領域である。本稿は、人気の演目であったいわゆる大岡裁きの内、「惣吉一件」の講談丸本(写2冊)を初めて全文翻刻し、その基礎的研究としての解題を付した。
  • 講談丸本『大岡政要録 惣吉一件』-解題と翻刻-(下), 『渋谷近世 國學院大學近世文学会会報』, 21, 2015年03月31日, 國學院大學近世文学会, 明治期の円朝速記本が出現する以前に、同形態で写本として流布した講談物の台本。元は講談師あるいはその弟子の練習用に用意されたものだが、本書には実際に高座に掛けた雰囲気があり、前記の台本を元に新たに作成されて配付されたものと思われる。掲載雑誌前号の(上)をうけて、標記作の後半部分の翻刻を施した。
  • 「『甚三紅絹由来』翻刻と註釈」, 國學院大学文学部共同研究報告書, 2017年03月28日, 國學院大学文学部(日本文学1016研究室), 平成28年度文学部共同研究の共同研究者として参画した成果。未翻刻・未註釈の『甚三紅絹由来』に合わせて解題も付した。本作品は、もともとは実話があり、すでに100年近く前に井原西鶴が『日本永代蔵』の1話として取り上げたもの。解題ではその実話の内容と本作品の影響関係について考察した。
  • 解題と翻刻『於杦於玉二見之仇討』─京伝合巻の実録物化─, 渋谷近世, 23, 2017年03月31日, 國學院大学近世文学会, 『於杦於玉二見之仇討』は山東京伝の草双紙が知られるが、本書は同一書名をもつ実録物である。通常は実録物はこれら出版物に素材や種を提供してきたと考えられてきたが、本作品は逆である。つまり出版物の草双紙から生まれた作品である。本作品の現存は1本のみ確認。この珍しい作品が元となった草双紙からどのように出来上がっているのか(すでに本学國文学会で発表)したものに基づいて、詳細な検討を加えた解題を付した。
  • 幕末大坂の草双紙『万太郎一代話』-解題・翻刻・注釈-, 渋谷近世, 24, 2018年03月31日, 國學院大學近世文学会

著書等出版物

  • 『江戸時代落書類聚』, 東京堂出版, 1985年04月01日, 鈴木棠三、岡田哲, 矢野隆教が収集・記録した江戸時代全期にわたる落書類(国会図書館所蔵写36冊)の翻刻・校訂及び解題を付した。本書は,その一部が研究論文等に引用されることはあったものの,その殆どは未紹介のままであった。本翻刻はその原姿・全容の初の活字化である。落書は秘密裡・匿名で作成・流布された幕政批判や世相諷刺の書であるため,その当時の真の社会状況や人心の動向を知る上での恰好の資料である。またその表現形式は多岐に及び,我国のレトリック研究上も重要な資料でもある。二名の分担の内,主たる翻刻と校訂全般,及び巻末年表を担当した。
  • 『馬場文耕集』, 国書刊行会, 1987年10月01日, 近世中期の講釈師馬場文耕の実録体小説の翻刻に解題を付す。初翻刻の『明君享保録』や『近代公実厳秘録』等四篇を収める。馬場文耕は伝記も定ではなく,また彼の著述類の基礎的研究も殆ど行われていない。従来の翻刻は明治,大正期の各叢書に点在して,校訂が不充分なものが多い。本書は彼の初めての単独作品集で,再度諸本に当たり校訂を施し,また解題において,諸作品の系統,典拠,後出作品への影響等,基礎的整理を試みた。
  • 『プラクティカル言語表現』, エイデル研究所, 1996年09月01日, 短大・大学用の演習用教科書として作成した。出来るかぎり無駄を省き、要点のみの記述と、及び受講者が直接中に記入出来るよう配慮した。総論と各論に分け、前者では記号論の立場より、言葉の機能について論述した。後者では、第一に、実際の社会生活を送る上で必要な、実用文例作成(レポート・手紙・履歴書等)及び会話表現の練習。第二に、自ら言葉による創造(新しい思考・新しい表現)の訓練、の二点に重点を置いた。特にその集大成として、広告コピーの作成を一項目立てたところに、本書の特色がある。
  • 『世界一難しい漢字を使う日本人』, ㈱トランスワールドジャパン, 2002年08月01日, 石川則夫、諸星美智直, 日本語を母国語としない人々を対象とした日本語教育・日本文化論の入門書として執筆したもの。特に理解が難しいとされる漢字について、日常生活に必要な160字に限定して、その基礎的修得に求められる書き順・意味及び関連する日本文化の諸事象についてまとめた。加えてそれぞれに英訳を付した。
  • 『ビジネス文書文例集』, かんき出版, 2008年06月16日, 商用・社内・総務等のビジネス文書の文例をまとめ、それに簡潔なアドバイスを付したもの。また文例をダウンロ-ドして、個々のケ-スに使用できる特典がある。日本語表現の立場から、文法・誤用・語彙の適切さ・敬語法などを校閲し、文例の入れ替えや、適宜模範文例の作成にも関わり、執筆者に助言を行った。
  • 『句集阿蘭陀俳諧』, 沖積社, 2009年08月10日, 自作360句の集。文学作品研究者として、先人の作品読解は自らの創作表現の基礎であるとの確信に基づく実践。現代俳句が消失した、近世俳諧の滑稽生・言葉遊びなどの自由性・方言の使用・先行作品のパロディなど、意図的に創作を行った。「迷ひ猫電話33 8286」「なんででゃあ死んでまうぎゃあこの暑さ」「ちりぬるを越生はをごせ福生はふっさ」など。
  • 『句集あそびがみ』, 沖積社, 2010年09月10日, 研究と表現創作の融合を目指したもの。その第2句集。近世の俳諧の特質と近代・現代の俳句の特質を踏まえて、特に俳諧の特質を俳句に再生しようと試みた。近代・現代俳句が消失した機知・滑稽、あるいはそのための表現技法、あるいは古典系では常識であった先行作品を典拠とする方法など、俳句の枠にとらわれない創作姿勢を具現化した。近時大学においても、表現文化の講座の新設が希求されている。それに合わせての発表である。
  • 『お江戸の名所検定』, 技術評論社, 2010年09月25日, 近世の江戸という都市の文化を、名所をキ-ワ-ドとして解説したもの。問いと答えの形式で、学生から一般読者も想定したもの。ただし、内容は初心者対象ではなく、既に江戸についての基礎知識があり、さらに教養を深めたいという層に向けて、設問を作成した。江戸についての全国的な検定が実施されるようになったが、その中級レベルを意図した。また、現代東京の関連にも配慮した記述に心がけた。

講演・発表

  • 才覚を笠に着る大黒攷-『日本永代蔵』の一つの方法-, 11月例会, 1997年11月09日, 國學院大学国語国文学会, 『日本永代蔵』巻2ノ3の読解論。特に典拠と想定される作品の本文との比較を通して、西鶴の創作技法・方法を考察した。
  • 人情本における「いき」の特質-意識現象面の考察, 1976年11月28日, 國學院大學国語国文学会秋季大会, 近世戯作の文学理念であり、また作品内に描写される江戸庶民の生活や遊楽に通底する「いき」について、用例分析に基づいて考察した。
  • 馬場文耕と「大岡政談」-『大岡忠相出世譚を軸として-, 1979年11月11日, 日本近世文学会, 1700年代半ば過ぎに成立した、初期形態の「大岡政談」の成り立ちについて考察した。その中の短編には、宝暦期の講談師馬場文耕の影響がみられるが、特に「大岡政談」巻頭話を取りあげて、その影響を確認した。
  • 『大和怪談頃日全書』の基礎的考察-馬場文耕の怪奇談物-, 1981年01月17日, 國學院大學国語国文学会例会, それまで紹介のされることのなかった実録物写本『大和怪談頃日全書』の基礎的考察。まず諸本調査とその結果を提示し、次いでその類話、派生話などを刊本の実説を標榜する怪奇談物との関連で考察した。
  • 「講演近世実録物研究の現在」, 2012年11月17日, 國學院大學国文学会秋季大会, 近世実録物の定義・分類・研究方法などを提示して、一作品を取りあげて、実録物研究の進捗状況を論じた
  • 「蓑(美濃)を着る芭蕉」, 第47会大会講演, 2006年08月03日, 全国高等学校国語教育総合研究会, 現場の高校教員向けの講演。講演会場の岐阜にちなんで、芭蕉にとって美濃蕉門の位置、及び『おくのほそ道』を教材として、その虚構性について講じた。また当時話題となっていた芭蕉自筆本と、教科書本文に用いられる西村本の比較を行った。
  • 『日本永代蔵』の造型法-巻三ノ二を中心に-, 5月例会, 1999年05月08日, 國學院大學国文学会, 西鶴の創作方法について、その下敷きとなった謡曲や伝承・縁起に基づいて、一話を例に挙げて論じた。
  • 西鶴の方法, 春季大会講演, 2000年06月24日, 國學院大學国文学会, 西鶴の物語形態の特徴・その数の特定の難しさを影印本を用いながら説明した。加えてその解釈方法について、文献学・民俗学の両域から試みた。
  • 『於杦於玉二見の仇討』考ー京伝合巻の実録物化ー, 國學院大學国文学会秋季大会, 2016年06月26日, 國學院大學国文学会, 近世文学史上の作品間の影響関係で、実録物は公刊された作品群へ題材を提供する供給元という関係で捉えるのが通常の見方である。しかしながら本発表で提示・分析を加えた実録物と京伝の合巻との関係は逆の過程をとる、きわめて珍しい例である。両者の本文を検討をすることで、この珍しいケースであることを確認をし、ついで刊行された草双紙から生まれた写本形式の実録物の特徴を論じた。

その他

  • 洒落本など、近世戯作の作品解題(14項目), 日本文学史事典(古典編), 角川書店, 1982年09月10日
  • 近世落首130項目を執筆, 落首辞典, 東京堂出版, 1982年09月25日

教育活動

担当授業

  • 日本文学演習I, 2019, 松尾芭蕉の『おくのほそ道』(刊行は芭蕉没後の元禄15年・1702のこと)を読む。元禄2年(1689)の奥州・北陸への旅の体験に基づいているが、実際に執筆されたのは、最晩年のこと。したがって、芭蕉の俳諧観・創作理念・人生論などさまざまなテ-マが輻輳して込められている。作品を読むために大切なことは、推敲に推敲を重ねて完成した「虚構としての文学作品」という視点である。400字詰め原稿用紙にして40枚に満たない小品の中にある芭蕉世界を、参加者とともに読み解いてゆく時間としたい。初めにガイダンスと分担を決め、順次演習を行う。なおテキストは、最終稿である「西村本(素龍清書本)」を底本にしているものを用意されたい。また、『曽良俳諧書留・随行日記』が並載されているもの。文庫本でも可。元禄版本を底本にしているものも可。
  • 日本文学演習II, 2019, 井原西鶴の『日本永代蔵』(貞享5年・1688刊)の演習。演習とは、そこに参加する者が全員で討議しながら研究を深化させる共同作業である。| したがって、共同作業に参画する自覚と責任をもって臨んでほしい。| 『日本永代蔵』に関しては、多くの注釈書があり参考とはなるが、必ずしも分析方法や読解そのものが明示されているわけではない。そこで、まず大切なことは、諸注釈書や研究論文を手掛かりとして、各自のアプローチの視点・方法を模索することである。読解とは〈創造〉である。| 初めに読解のためのガイダンス(基礎知識・読解モデル)を行い、その後学生諸君に分担して演習を行ってもらう。事前の充分な準備が不可欠である。
  • 日本文学演習III, 2019, 井原西鶴の『日本永代蔵』(貞享5年・1688刊)の演習。演習とは、そこに参加する者が全員で討議しながら研究を深化させる共同作業である。| したがって、共同作業に参画する自覚と責任をもって臨んでほしい。| 『日本永代蔵』に関しては、多くの注釈書があり参考とはなるが、必ずしも分析方法や読解そのものが明示されているわけではない。そこで、まず大切なことは、諸注釈書や研究論文を手掛かりとして、各自のアプローチの視点・方法を模索することである。読解とは〈創造〉である。| 初めに読解のためのガイダンス(基礎知識・読解モデル)を行い、その後学生諸君に分担して演習を行ってもらう。事前の充分な準備が不可欠である。
  • 表現文化論IB, 2019, 我が国の文芸史の一つとして「言葉遊び」の系譜がある。しかし「言葉遊び」は駄洒落などのイメ-ジから軽く扱われてきたきらいがある。本講義では、日本語の表現を豊かにしまた日本人の創造力・発想力を育んできたのは「言葉遊び」であるとの立場を提示したい。「言葉遊び」は「笑い」を生み出す表現でもある。「笑い」と同義の言葉に「俳諧」がある。この言葉は、我が国初の勅撰和歌集『古今和歌集』を初出とする。、本集を契機として「俳諧」(笑い)の和歌が作られ、それが種々の言葉遊びの方法(洒落・謎・回文など)を創出することとなり、それが中世の俳諧之連歌の歴史を踏まえながら、近世俳諧、近代俳句へとつながる。これら言葉遊びの派生形態をも紹介し、先人達が、いかに日本語創作表現を豊かにしていったのか、その軌跡を追う。合わせて創作表現のヒントをも話してみたい。
  • 日本文学概説I, 2019, 國學院大學の歴史や建学の精神、日本文学研究の伝統について解説し、その学問的特質を踏まえた文学(日本文学)研究についての基礎的事項を講述する。具体的な文学作品のいくつかを取り上げ、その表現における特質を考察した上で、読むこと、調べること、考えること、そして書くことの四項目について実践し、文学研究に関わるコミュニケ-ション全般を体験すること。
  • 日本時代文学史I, 2019, 本講座は、近世文芸のうち特に散文形態を中心とし、また韻文形態(特に俳諧)にも留意して、当時の人々の〈ことば〉による創造の歴史的展開を考察していきます。前期は、その出発点となった上方文学、特にその後の近世文学ジャンルの萌芽となった仮名草子を、作品を紹介しながら文学史的に概観してゆきます。| 近世は、出版技術の発達や教育の普及などにより、前代に比して多くの人々が文芸活動に携わり、また享受した時代です。そこでは、著名な井原西鶴・松尾芭蕉を始め、マイナーな作家も、実に多様な「ことば」による創造の可能性を提供してくれています。| 文学史とは、単なる作品の時間的な配列や因果関係など諸事実の歴史的解明を目的としているわけではありません。先人たちが「ことば」とどのように格闘し、作品としてどのように創造の可能性を見出したかの歴史です。それを現代人であるわたしたちが、真摯に自らの「ことば」で語る行為なのです。またそれは、近世という時代の文化とも大きく関わっています。あわせて、近世に関する資料館・博物館などの紹介もします。
  • 日本時代文学史, 2019, -
  • 日本時代文学史II, 2019, 本講座は、近世文芸のうち特に散文形態を中心とし、また韻文形態(特に俳諧)にも留意して、当時の人々の〈ことば〉による創造の歴史的展開を考察していきます。後期は、上方の文学の代表である西鶴の浮世草子・そして江戸の文学(黄表紙・洒落本などの戯作)の特徴を、当時の都市文化と関連させて紹介していきます。| 近世は、出版技術の発達や教育の普及などにより、前代に比して多くの人々が文芸活動に携わり、また享受した時代です。そこでは、著名な井原西鶴・松尾芭蕉を始め、マイナーな作家も、実に多様な「ことば」による創造の可能性を提供してくれています。| 文学史とは、単なる作品の時間的な配列や因果関係など諸事実の歴史的解明を目的としているわけではありません。先人たちが「ことば」とどのように格闘し、作品としてどのように創造の可能性を見出したかの歴史です。それを現代人であるわたしたちが、真摯に自らの「ことば」で語る行為なのです。またそれは、近世という時代の文化とも大きく関わっています。あわせて、近世に関する資料館・博物館などの紹介もします。
  • 卒業論文, 2019

オフィスアワーの実施時期・曜時

  • 2018

学外活動

学協会活動

  • 日本近世文学会, 1974年04月
  • 日本文学協会, 1974年04月
  • 国際浮世絵学会, 1998年11月, 2005年03月