K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

小川 直之
文学部 日本文学科
教授
Last Updated :2021/05/28

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    小川 直之, オガワ ナオユキ

所属・職名

  • 文学部 日本文学科, 教授

学位

  • 1995年11月, 博士(民俗学), 國學院大學, 文乙第124号

本学就任年月日

  • 1994年04月01日

研究分野

  • 民俗学

研究活動

論文

  • 「柳田國男と祖霊1」, 『民俗』, 86号, 1, 7, 1974年06月01日, 相模民俗学会, 柳田國男の学問形成を祖霊信仰論の成立過程にもとづいて分析して論じた。著作のなかに現われてくる「祖霊」「祖神」「御霊」「怨霊」といった基本語彙の使用推移によって分析が可能であり、それぞれを『定本柳田國男集』から抽出し、年代別頻度を集計し、明治時代末から大正中期が祖霊信仰論の萌芽期、大正時代末から昭和10年前後までが理論的枠組の形成期、昭和17年頃から昭和25年までが展開期と位置づけた。
  • 「摘田と儀礼」, 『日本民俗学の課題』, 15, 25, 1978年10月01日, 日本の在来稲作法の一つである、直播法の摘田の伝承について、それが行われている水田との関係を論じ、付随する儀礼を示したもの。摘田と水田との関係については、神奈川県の相模野台地南部地域を事例とし、従来、湿田農法として認識されていた摘田法は、必ずしも湿田が主条件になってないことを明らかにした。
  • 「関東地方における摘田の伝承」上・下, 『平塚市博物館研究報告 自然と文化』, 3、4号, 1980年03月01日, 日本の伝統的な稲作法には田植を行う方法のほか、ツミタとかマキタなどといって直播による方法がある。関東地方におけるこの稲作法の実態を伝承資料を中心にして明らかにしていった。神奈川県の相模川流域以東から埼玉県の大宮台地周辺にかけてとくに濃厚に伝承されていることや、地域ごとの技術の異同、付随する儀礼の伝承、消滅過程などを分析するとともに常畑穀類の作付法との連関、稲作に一般的な田植法との関連を検討した。
  • 「畑作と摘田」, 『講座日本の民俗5 生業』, 66, 84, 1980年10月01日, 「摘田」などと呼ばれている在来の直播稲作法の分布について、伝承資料や近世の諸資料から明らかにし、その特徴としては台地や丘陵、山間に立地する水田で行われてきたこと、用水不足や湿田という悪条件が、この稲作法を持続させてきたこと、などがあることを示し、さらに同じ直播の方法は、畑作に幅広く見られ、日本の農耕文化のなかでは、摘田と畑作(常畑)とは同じ系譜にあることを論じた。
  • 「稲作の年中行事」, 『日本民俗研究大系』第3巻, 299, 326, 1983年03月01日, 稲作の年中行事というのは、稲作儀礼を中心とした年中行事のことであり、本論文では日本各地で伝承されている稲作儀礼の特質や構造についての分析を行った。日本に在来する稲作法には田植えを行う方法と、ツミタ(摘田)などといって、直に種籾を水田に蒔いて行う方法があり、とくに後者の方法に付随する稲作儀礼の実態を示し、その特質を明らかにするとともに、田植え法に付随する稲作儀礼との比較を行い、田植え法の稲作儀礼には儀礼相互の連関という構造があることも明らかにした。
  • 「畑作技術の研究」, 『民俗学論叢』, 4号, 74, 109, 1983年04月01日, 日本の畑作で行われている耕種法について、農商務省・農林省が発行した大正2年、昭和11年、昭和12年の耕種要綱を資料として、作付法と施肥法を基準にすると14類型に分類できることを示し、作物別に耕種法の特色、明治時代末から昭和初期に至るまでの変化を分析するとともに、耕種法ごとの分布図を示し、これには明らかな地域差があることを示した。
  • 「焼畑と摘田」, 『日本民俗研究大系』第5巻, 171, 204, 1984年08月01日, 日本に在来する稲作法の一つである摘田をとりあげ、その農耕技術の系譜について論じたもので、この稲作法が畑作穀類の在来農耕法と密接な関係をもっていることを明らかにした。さらに畑作のなかでも、北上山地などに色濃く伝承されているアラキ型焼畑と一部地域の常畑、摘田の農法とには、種子と肥料を混ぜて播種を行うという一致点があり、この農耕法を日本の農耕文化のなかで位置づけた。
  • 「豊田本郷遺跡出土のスキ先をめぐって」, 『豊田本郷』, 175, 200, 1985年03月01日, 豊田本郷遺跡からは、中世後期の遺物とともにU字型のスキ先が出土しており、この農具に近似したものとしてはオンガとかインガと呼ばれる作条犂があることを示した上で、その形態や使用法、分布などを論じた。一方では、近似した農具に岐阜県飛騨地方から東海、伊豆、神奈川県西部に人力の犂があり、これについても形態や使用法、分布などを論じた。
  • 「田の神節供-民俗文化の地域性-」(上・下), 『平塚市博物館研究報告 自然と文化』, 9・10号, 1986年03月01日, 神奈川県の県央部には「田の神節供」などと呼ばれている年中行事が伝承されていることを明らかにし、その分布上の特色を示した上で、他の民俗事象と分布の比較を行い、地域文化の形成のあり方について論じた。また、田の神節供は、亥の子の伝承と内容的には類似していることから、これは亥の子とクンチの行事が複合したものであることを明らかにした。
  • 「餅のいろいろ」, 『採集と飼育』, 49巻1号, 12, 14, 1987年01月01日, 「餅」の概念について、実際に各地で作られているモチと呼ばれる食物を示し、製法から分類、整理した論文。餅には、粒状の穀物を蒸したり炊いたりして作る粒餅、穀物を粉にして捏ねて作る粉餅、穀類の粒や里芋をすりつぶして作るペースト餅があることを示した。現在常識化している餅は、このうちの一つの食品にすぎず、モチ研究には今後の課題が多いことも指摘した。
  • 「雨降山大山寺の絵馬」, 『平塚市博物館研究報告 自然と文化』, 11号, 1, 38, 1988年03月01日, 神奈川県伊勢原市の大山は江戸時代中期以降の社寺参詣熱高揚によって、多くの参拝者で賑わった。この山の中腹には「大山のお不動さん」と通称される大山寺が建立されており、幕末以降の奉納絵馬が数多く残っている。これを悉皆調査して分析を加えた。総点数は81点に及び、奉納者の範囲、奉納意図、画題、絵師、年代別推移などから信仰圏や信仰内容を検討するとともに、それぞれの図柄についてはその特色や類型性を論じた。
  • 「山村の生活と共有林」, 『国立歴史民俗博物館研究報告』, 18集, 73, 131, 1988年03月01日, 奈良県上北山村西原・天ヶ瀬における共有林の所有と運用を中心として、畑作山村社会の分析指標を提示した論文。ここでは共有林を核にして家々が統合され、共有林所有社会が形成されている。また、近代における共有林解体政策に対抗して、共有林に基づく財団法人が昭和初期に形成されたことなどから、山村社会の先見性についても指摘した。
  • 「稲作儀礼の構成と地域性」(上・下), 『龍ヶ崎市史研究』, 2・4号, 1988年03月01日, 茨城県龍ヶ崎市内で伝承されている稲作儀礼は、正月儀礼、播種儀礼、田植儀礼、成育儀礼、収穫儀礼から構成されていることを明らかにし、それぞれの内容と特色を示すとともに、茨城県内での分布状況をあげ、地域的な特色を論じたもの。県内の分布からは、明らかに霞ヶ浦西部が一つの文化圏を形成していることを指摘した。
  • 「贈答の容器」, 『民具マンスリー』, 22巻6号, 4, 12, 1989年09月01日, 葬式や妊娠後の帯祝いの儀礼時などに贈答される赤飯の容器を取り上げ、各地の伝承実態を紹介しながら整理、分析し、とくに人生儀礼の場において定量的な贈答が行われている要因について論じた。また、赤飯の贈答容器を神奈川県内で見ていくと、これには明らかな地域差があることも指摘した。
  • 「神奈川県の道祖神祭」, 『帝京大学山梨文化財研究所研究報告』, 2集, 43, 60, 1990年03月01日, 神奈川県内で伝承されている道祖神の信仰と祭りについて、その特質を論じたもの。道祖神石塔のあり方、道祖神祭りと目一つ小僧の伝承、オンベ・神木の伝承、悪魔払いとカセドリ、道祖神のお籠もり、七とこ参り、道祖神の山車・屋台、セイト笑い、セイト日待伝承の分布を示して、地域差を明らかにした。
  • 「水利社会と社会統合」, 『歴史と民俗 神奈川大学日本常民文化研究所論集』, 5集, 67, 111, 1990年07月01日, 神奈川県平塚市を流れる金目川を水源とする水田灌漑のあり方を取り上げ、ここに見られる水利慣行を明らかにするとともに、村々の統合と葛藤について論じたもの。水利慣行には、村々の駆け引き関係が現れており、こうした駆け引きは用水系列ごとにあるとともに、河川の上下流にもあって、二重構造をもっていることなどを明らかにした。
  • 「出産誕生儀礼の構成と民具」, 『民具マンスリー』, 23巻6号, 1, 9, 1990年09月01日, 神奈川県平塚市での伝承を中心として、出産誕生儀礼の構成について実例を示しながら整理し、こうした儀礼に用いられる民具について論じたもの。出産誕生儀礼の民具としては、腹帯、丸石、産着、晴着などがあり、こられは儀礼に用いられる赤飯や餅とともに、生命力の付与定着と生児の社会化ー命の社会的承認ーを示していることを論じた。
  • 「クルリ棒の地域性-南関東の場合-」, 『日本民具学会論集4 木と民具』, 23, 42, 1990年10月01日, 穀物の脱穀具であるクルリ棒(唐竿)について、神奈川県・東京都・埼玉県内の事例に基づいて、その形態を類型化し、類型ごとの分布を明らかにした上で、類型間の歴史的関係を論じた。類型は6類型8タイプに分けることができが、それぞれの分布には明確な地域差が認められ、歴史的関係は3系統になることを明らかにした。
  • 「神奈川県における日記史料の所在」, 『農耕習俗と農具-昼間家日記を中心に-』, 148, 156, 1990年11月01日, 神奈川県立博物館, 神奈川県内における近世以降の日記史料の所在を確認し、その推移を分析した。日記史料は経営日記、旅日記、道中記、農業日記、総合的な日記、その他に類別でき、それぞれの推移をみていくと、宝永期からこれらが出現し始め、元文・寛保期以降次第に数が多くなることが明らかになった。このような日記類の定着は、一方では伝承的な生活の変貌を意味するのであり、伝承と文字記録との関係についても考察を加えていった。
  • 「民具・技術論」, 『日本民俗研究大系』第1巻, 335, 353, 1991年06月01日, 近年の民具研究の方法を、伝承技術との関係から整理し、様式研究と構造研究の二つの流れがあることを指摘した上で、民具の概念についての再検討を行った論文。「民具」という術語は故・渋沢敬三が提唱したものであり、提唱直後のアチック・ミューゼアムでの諸研究の分析を行いながら、民具が持つ伝承性に着目して、新たな研究の方向性を模索した。
  • 「稲作儀礼の構成と諸問題」, 『伊勢原の歴史』, 7号, 28, 45, 1992年03月01日, 神奈川県伊勢原市内の各地区で伝承されている稲作儀礼は、播種儀礼、田植え儀礼、成育儀礼、収穫儀礼に分類することができ、それぞれについて伝承実態を分析、整理するとともに、これら儀礼の神奈川県内での分布状況を明らかにして、民俗文化圏を検証し、相模川流域以東の県東部と酒匂川流域の県西部とでは文化圏が違うことを示した。
  • 「相模川下流域の富士浅間信仰」, 『平塚市博物館研究報告 自然と文化』, 15号, 1, 20, 1992年03月01日, 相模川下流域の富士浅間信仰について、近世末の『新編相模国風土記稿』から神社や小祠、塚などとして祀られている浅間社・富士塚を抽出して、その特色を論じながら概観し、さらに平塚市や秦野市に建立されている富士浅間信仰関係の石造物から、近世末の丸岩講、丸東講の存在やその後の富士講行者・富士玉産の活動について示した。
  • 「年中行事研究の方向」, 『日本民俗学』, 第190号, 88, 96, 1992年05月01日, 日本の年中行事研究の方法論を検討したもので、近年の諸研究を、年中行事の構成と構造、接触と融合、時間論の展開、生活暦の確認の四方向に整理し、年中行事の構成と構造に関しては全体的枠組の捉え方や文化類型論的な研究との関連、接触と融合では仏教や中国文化とのかかわりとこれらの受容のあり方、時間論の展開では「民俗的時間」の認識、生活暦の確認では儀礼と生活リズムの関連や民俗誌作成のなかでの有効性について論じた。
  • 「伝承・フィールド・地域」, 『日本民俗学 フィールドからの照射』, 3, 18, 1993年07月01日, 雄山閣出版, 新たな民俗学の構築に関する試論を三つの場面から展開した論文。一つ目は文化継承という大きな枠組みの中で、「伝承」や「民俗」がどのように位置付けられるのか、二つ目は、日記資料からは歴史のなかで繰り広げられる伝承と記録との相関を考えることができ、新たな研究対象として可能性をもつこと、三つ目は民俗分布などのあり方から地域文化研究がどのように再構築できるのかを論じた。
  • 「日本の脱穀具と脱穀法」, 『農具は語る 多摩の近代』, 19, 48, 1993年09月01日, 明治時代末から昭和初期の、日本における穀類の脱穀具と脱穀法について、農商務省・農林省の資料を用いて都道府県別に整理・分析した論文。水稲・陸稲、麦類、粟、稗、ソバ、大豆・小豆、キビ、トウモロコシを対象として分析し、機械化以前に日本で行われていた脱穀法には、扱落とし法、穂叩き法、打ち付け法、焼き落とし法、穂搗き法、足踏み法、手揉み法があることを明らかにした。
  • 「講中とその構成」, 『綾瀬市史研究』, 創刊号, 121, 140, 1994年01月01日, 綾瀬市域の各地区で伝承されている講中のあり方について論じたもの。講中は、自治会が結成される以前の地区運営の組織であり、その組織と活動内容の実態を示し、地神や地蔵、不動などの祭祀集団が地区運営の組織となっていたことなどを示した。また、講中の組織には地縁を原理とする場合とイッケなどと呼ばれる本分家関係を原理とする場合があることを明らかにした。
  • 「斬首の民俗」, 『宗教史・地域史論纂』, 295, 306, 1994年03月01日, 神奈川県秦野市に見られる道祖神などには、頭首部で折損・欠落しているものが多くある。こうした石仏の建立年代は近世期のものが大半で、頭首部折損や欠落は明治期の廃仏毀釈によることを示した。そして、こうした行為について、古代社会以降みられる斬首や中世の首の大路渡し、梟首と関連させて、通時的な心意について論じた。
  • 「農耕儀礼と休日の伝承」, 『平塚市博物館研究報告 自然と文化』, 17号, 1, 16, 1994年03月01日, 神奈川県平塚市における農耕儀礼と休日の伝承について、実態をしめしながら論述したもの。休日は何々正月と呼ばれており、「正月」という用語が新年の正月に限定されてないこと、農耕儀礼では生産活動と結びついてさまざまな稲作儀礼が伝承されているほか、「木綿のぼたもち」といって、木綿作の儀礼伝承もあることなどを指摘した。
  • 「『神崎守三郎日記』について」, 『伊勢原の歴史』, 9号, 112, 140, 1994年03月01日, 神奈川県伊勢原市日向藤野の神崎家に残されている昭和2年から16年にわたる日記の記述内容を整理・分析して、昭和初期の農村生活について論じたもの。日記の内容は、自家の農作業や自分と家族の健康、儀礼や行事、地区社会の動き、戦時体制下の活動などに大別でき、それぞれの特色について指摘した。
  • 「民具の地域研究-地域民具論の方法-」, 『歴史と民俗 神奈川大学日本常民文化研究所論集』, 11集, 53, 75, 1994年08月01日, 民具研究の方法としての「地域民具論」を提唱した論文。地域民具論提唱の意味を述べ、続いて研究手順として、民具の地域差と文化領域の検証法について、背負い梯子、穀類脱穀具、クルリ棒などを取り上げて論じ、さらに文化領域形成の要件についてクルリ棒などを実例にあげて検討した。
  • 「地蔵信仰の諸相」, 『民俗のこころを探る』, 1, 27, 1995年03月01日, 初芝文庫, 石仏の地蔵尊を地蔵信仰の表象物として捉え、神奈川県平塚市域での悉皆調査資料をもとに地蔵尊建立の歴史的経緯を分析した。その結果、明治時代末から太平洋戦争期までを除いて、近世初頭から現在まで途切れなく建立が続いていることがあきらかになり、銘文から地蔵信仰の推移を考察し、さらに地蔵信仰にかかわる念仏、地蔵盆などの民俗行事、特異な信仰伝承をもった地蔵尊とも関連づけて民俗形成の過程を分析した。
  • 「稲作」, 『講座日本の民俗学5 生業の民俗』, 19, 51, 1997年10月01日, 雄山閣出版, 日本各地で伝承されてきた稲作農耕法の、とくに近代における変容とその特質について、茨城県龍ヶ崎市を例にして工学的適応、農学的適応、倫理的適応の三点から論じるとともに、在来の稲作法としての摘田の歴史性や広がり、付随する儀礼などの民俗的な側面を明らかにし、日本の稲作法の系譜について示した。さらに、水田稲作そのものがもつ収斂的な文化原理を示して、稲作文化の枠組みを提示した。
  • 「日本人の絵馬信仰」, 『祈りの歴史と民俗 絵馬』, 7, 20, 1998年02月01日, 茨城県立歴史館, 絵馬そのものの系譜や絵馬奉納による祈願の歴史的推移について、出土例や現存する絵馬などを示しながら概観した上で、室町時代以降盛んになってくる弁慶・牛若丸図絵馬などをとりあげ、こうした絵馬研究には、「物語」の視覚化という視点が重要な意味をもつこと指摘した。さらに視覚化という視点から絵馬に描かれた神や祈願の姿を検討し、ここからうかがえる心意について論じた。
  • 「日本の近代化と民俗学」, 『日中文化研究』, 12, 67, 74, 1998年03月01日, 昭和5年6月28日付けで柳田國男が折口信夫に宛てた手紙の文面を手掛かりに、柳田民俗学形成期の、柳田のフォークロアと民俗学の使い分けを明らかにし、その現代的な意味を論じた。さらに近代と民俗のかかわりのなかから、民俗に見ることができる、時代としての「近代」について、石仏地蔵の建立や首なし石仏を実例にあげて検討し、「近代」の意味を論じた。
  • 「地域差と地域性-その可能性の検討-」, 『現代民俗学の視点3 民俗の思想』, 190, 202, 1998年04月01日, 民俗学の基本的な問題の一つである、民俗の地域差と地域性研究の可能性について論じたもの。地域差と地域性研究の現在的な状況を示す諸論文を検討しながら概観し、柳田國男が提示した周圏論、大林太良などが提示している文化領域論を取り上げ、前者は「国家」的な背景を基盤として、後者は自然環境や文化的系譜などを基盤にして成立することを指摘した。こうした地域差を形作る原理的な研究に対して、一方では、地域社会における文化形成の臨床的な研究が必要であり、その方法を提示した。
  • 「明治改暦と年中行事-太陽暦受容の諸相-」, 『近代庶民生活の展開-くにの政策と民俗-』, 13, 45, 1998年10月01日, 三一書房, 明治5年12月3日をもって行われた太陰太陽暦から太陽暦への改暦が、庶民生活にどのような影響を与え、また、太陽暦がどのように受容されていったのかを論じたもの。南部絵暦、神宮暦といった暦の対応、『香川新報』の記事に見られる太陽暦の受容状況、八王子市石川家の「諸色覚日記」に見られる太陽暦受容状況の分析を行い、明治前期から中期における改暦の庶民生活への影響について明らかにした。
  • 「長野御祭礼をめぐって-祇園牛頭天王信仰の受容-」, 『國學院雑誌』, 第99巻第11号, 180, 194, 1998年11月01日, 國學院大學, 長野市の旧善光寺町を中心に行われている祇園祭である「御祭礼」の構成について、歴史性も含めて明らかにし、さらにこの祭りを執行している「御祭礼町」の性格を検討しながら、天王信仰や祇園祭受容の構造を論じた。御祭礼町は、善光寺町を三つに区分する湯福神社、武井神社、妻科神社の祭祀町内の境界領域にあり、そこは善光寺の門前で市立ての場で、客人神としての牛頭天王が市神として迎えられて祇園祭が行われるようになったとした。
  • 「年齢儀礼研究の課題」, 『國學院雑誌』, 第100巻第11号, 60, 77, 1999年11月01日, 國學院大學, 「生と死」「身体」がもつ現代的な状況を見据えながら、日本の民俗に見られる年齢儀礼の枠組みについて検討し、顕界の年齢儀礼と幽界の年齢儀礼の両分構造があることを指摘した。さらに、年齢儀礼の一つである七歳儀礼について、千葉県での伝承実態の諸相を整理しながら分析し、これが単に子どもだけの儀礼としてではなく、家や地域社会と密接に関係し、オヤ・コ関係の転換や隠居制などと複合していることを明らかにした。
  • 「講中共有膳椀-綾瀬市の場合-」, 『南関東の共有膳椀-ハレの食器をどうしていたか-』, 115, 143, 1999年11月01日, 「講中」などと呼ばれている地域社会が、漆塗りの膳椀などを共有することについて、綾瀬市を例にとりあげ、その実態を示した。講中組織は、地神などの信仰組織であるとともに、家々の互助組織となっていて、近年まで自宅での結婚式や葬式に、こうした共有膳椀などを利用していたことや、膳椀収納箱にある紀年銘の墨書、さらに市域に残る近世の日記や家財帳などを手掛かりにして共有の歴史を明らかにした。
  • 「膳椀類の共有と食文化」, 『綾瀬市史研究』, 第7号, 73, 95, 2000年03月01日, 結婚式や葬式など、地域社会の人々や親族が参加して行われる儀礼時には、日常と異なった特別の食器が用いられる。この食器を「講中」と呼ばれる地域組織で共有している具体例を示し、その歴史性を明らかにするとともに食文化とのかかわりについて論じた。特別な食器とは漆塗りの膳椀類であり、これを用いることがハレ(非日常)の表示であり、日常との区別である。こうした食文化のあり方について、食器から論じたものである。
  • 「「地域博物館」の行方」, 『博物館問題研究』, 第27号, 16, 24, 2000年12月01日, 博物館問題研究会, 1970年代から唱え始められた「地域博物館」の一つの活動実態として、平塚市博物館の場合を例示しながら、この活動に見られる基本的な理念について検討し、地域博物館の特質は、地域研究の方法を提示、実践していくことであると論じた。ややもすれば教育活動中心と考えられがちな地域博物館の本質がどこにあるのかを実例をあげて私見を示した論文である。
  • 「三十六歌仙絵額の奉納」, 『茨城の三十六歌仙絵額』, 46, 53, 2001年03月01日, 茨城県立歴史館, 歌聖と六歌仙・三十六歌仙の成立について検討した上で、三十六歌仙絵から三十六歌仙絵額の成立、その奉納の意味について検討した論文。社寺に奉納された三十六歌仙絵額(板絵)のうち現存する最古のものは、永享8年(1436)の白山神社(滋賀県石部町)三十六歌仙絵額であり、その後、この画題は各地で取り上げられ、板絵として奉納されるようになったことを明らかにし、奉納形式や目的などについて論じた。
  • 「いのちの「時」と儀礼」, 『儀礼文化』, 第29号, 64, 80, 2001年06月01日, 儀礼文化学会, 生殖医療が発達した現在、人間の「いのち」の成立を何時と考えることができるのかという問いに対し、儀礼から考えたらどのようにいえるのかを論じたもの。具体的には帯祝いなどと呼ばれている妊娠過程の儀礼を取り上げ、現在の着帯の実態、各地に伝承されている帯祝い儀礼の比較を行い、全国的な傾向を明らかにしながら、この儀礼のもつ意味は胎児の生存権の確立などにあり、これが「いのち」の成立の時であることを示した。
  • 「歳事習俗の分布と多摩川」, 『新多摩川誌 本編』, 1144, 1151, 2001年07月01日, 多摩川の流域で伝承されている歳事習俗(年中行事)を見ていくと、そこには明確な地域差があることを明らかにした。地域差は、多摩川流域を流域に沿って2区分あるいは3区分する多摩川流域区分型、流域の一部地域のみに伝承がある流域部分域型、流域の全域に伝承が認められる流域全域型、多摩川の左岸域のみに伝承があったり、右岸域のみに伝承があったりする左岸域・右岸域分離型という4タイプがあることを示し、ここから多摩川流域における民俗形成のあり方を論じた。
  • 「「石仏誌」の方法」, 『日本の石仏』, 100号, 66, 77, 2001年12月01日, 日本石仏協会, 石仏研究の新たな方法として「石仏誌」の叙述があることを、具体的な石仏の地域研究を例示しながら示した論文。個々の石仏に関する研究は進展してきているが、地域の石仏全体を捉えて、ここから庶民信仰の推移や実態を論ずる方法は確立されておらず、試論として神奈川県秦野市域の石仏を取り上げ、石仏建立の推移をもとにして庶民信仰の展開や歴史的な特質を明らかにした。
  • 「柳田國男と郷土会・内郷村調査」, 『國學院大學紀要』, 第40巻, 47, 80, 2002年02月01日, 國學院大學, 柳田國男を中心として行われた、郷土会による大正7年の神奈川県内郷村調査の経緯、内容と柳田の民俗研究における内郷村調査の位置づけについて論じたもの。『後狩詞記』や『遠野物語』など柳田の初期作品についての位置づけを行った上で、柳田の郷土研究について、南方熊楠との往復書簡を対比させながら意図や方法を検討し、内郷村調査への筋道を分析した。さらに、内郷村調査の具体相を明確にして、柳田の民俗研究の中での位置づけを行った。
  • 「折口信夫研究の資料群」, 『日本文學論究』, 第61冊 , 15, 23, 2002年03月01日, 國學院大學國文學會, 折口信夫に関する近年の研究動向を分析しながら、折口研究の枠組みを再構成して示した上で、國學院大學折口博士記念古代研究所に所蔵されている資料を分類して、それぞれの概要や特色を明らかにした論文。折口博士記念古代研究所の所蔵資料には、折口の蔵書であった折口文庫、折口の自筆あるいは口述の原稿や草稿、着想や民俗採訪時の聞き書きなどを記した手帖類、折口が民俗採訪の際に撮影した写真など、多くがあることを示しながら今後の研究課題を論じた。
  • 「道祖神とセエトバライ」, 『綾瀬市史研究』, 第8号, 41, 66, 2002年03月01日, 綾瀬市, 神奈川県綾瀬市における小正月のセエトバライの現状を明らかにするとともに、道祖神信仰やセエトバライの特色について論じたもの。綾瀬市のセエトバライは、改正国民祝日法が施行されることによって変化が始まっていること、また地域社会組織のあり方の変化にともなって実施組織に変化が出ていることなどを、セエトバライの実態と道祖神石塔の建立から分析して明らかにした。
  • 「地域博物館における民具の保存と活用」, 『平成13年度文化財セミナー報告書 文化財保護の方策とその課題』, 8, 25, 2002年03月01日, 東京都立多摩社会教育会館, 文化財や博物館資料は「歴史を証明するもの」であり、ここに収集・保存する意義があること、「歴史を証明するもの」とするには学問の方法が重要な意味を持つことを論じた上で、民具の概念や地域研究の理念と具体的な方法を提示した論文。民具の地域研究の理念は、生活誌や生活史の叙述、「地域」の発見にあることを説き、その具体的な方法の一つとして、関東民具研究会でのクルリ棒研究、運搬具研究、共有膳椀研究などを例示しながら共同研究の有用性を明らかにした。(A4版)
  • 「絵馬研究の課題」, 『技と形と心の伝承文化』, 124, 143, 2002年03月01日, 慶友社, 社寺に奉納されている絵馬についての研究史を概観しながら、その研究課題を整理し、この中から絵馬の成立、15世紀後半からの画題の多様化と大絵馬の成立、表象文化としての絵馬画題の位置づけ、近代以降の絵馬奉納の4点に絞って論述したもの。絵馬の成立については雨乞いなどの馬の供犠儀礼との関係性、絵馬画題の多様化と大絵馬の成立については、寺社の荘厳化のなかで法楽思想を根底に始まった懸絵奉納との関係性を検討した。表象文化としての絵馬については、絵馬が説話を表象するメディアとしての機能を果たしていたこと、近代の絵馬奉納は、板絵からガラス絵、印刷物としての絵、写真奉納に変容していくことを明らかにした。(A5版)
  • 「社寺奉納絵馬・絵額の変遷-神奈川県秦野市の場合を中心に-」, 『伝統と創造の人文科学 國學院大學大学院文学研究科創設50周年記念論文集』, 383, 401, 2002年03月01日, 國學院大學大学院, 神奈川県秦野市における社寺奉納絵馬・絵額の悉皆調査をもとにして、地域社会における絵馬・絵額奉納の歴史的な推移を分析した論文。秦野市域では社寺に奉納された絵馬・絵額が241点確認でき、このうち106点に紀年銘がある。この106点を見ていくと、絵馬は貞享5年(1688)のものが最古で、これ以後次第に増え、1800年代に盛時を迎え、1900年代初めには奉納が終息する。しかし1800年代後半からは石版画やガラス絵、印刷画、写真の奉納が始まり、絵額の奉納が活発化すること、絵馬から絵額への変化にともなって画題に変容があることを明らかにした。(A5版)
  • 「正月」, 『暮らしの中の民俗学2 一年』, 37, 62, 2003年04月01日, 吉川弘文館, 日本の年中行事としての正月について、その現代的構成のあり方、雑煮の歴史、年初の意識の3点から論じたもの。具体的には、正月儀礼がどのように解説されているかを昭和初期と現代とを比較するとともに、現代の正月は「消費の時」としての性格が強く、年取りとしての意味が薄れていることを指摘した。さらに、現代でも一般的な正月食である雑煮の成立と、正月食への特化の過程を論じ、「年初」意識について近世から近代にかけての変化を明らかにした。(B6版)
  • 「民具研究の歴史と方法-渋沢敬三の視点-」, 『民具研究』, 第128号, 1, 10, 2003年09月01日, 日本民具学会, 現在の民具研究の方法について、渋沢敬三の視点を振り返りながら再検討した論文。渋沢敬三によるアチックミューゼアムの設立とそこで昭和初期から展開する民具研究を概観しながら、渋沢は生態学的な視点に基づく実証研究の樹立を目指したことを明らかにし、『アチックマンスリー』誌上で行われた民具研究の方法を分析し、「身辺卑近の道具」と規定された民具の現代的な意味を問い直す必要性について述べた。(B5版)
  • 「石神と石仏」, 『日本の石仏』, 108号, 4, 15, 2003年12月01日, 日本石仏協会, 現在の石仏研究が、「石仏」という名称が一般化するなかで像容をもたない石による民俗信仰への視点が落ちてしまい、研究が狭まってしまっているという現状を指摘するとともに、「石神・石仏」研究という視点を取り戻す必要があることを主張し、具体的に「石」に表象されている民俗信仰の例として、姥神信仰、道祖神信仰などを取り上げて論述した。(A5版)
  • 「折口信夫・沖縄研究資料の分析とデジタル化」, 『國學院大學21世紀COEプログラム「神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成」研究報告書』, 277, 290, 2003年12月01日, 國學院大學21世紀COEプログラム研究センター, 「神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成」の中で行われている「日本における神観念の形成とその比較文化論的研究」の一環として、折口博士記念古代研究所に所蔵されている沖縄調査写真について、大正10年の「沖縄採訪手帖」、大正12年の「沖縄採訪記」と対比しながら調査記録との比定を行った論文。従来はその一部のみが折口の著作に収録されたにすぎなかった写真資料について、調査記録と対比することで、折口の理論形成の一端についての分析を行った。(B5版)
  • 「画像資料と民俗学」, 『國學院大學学術フロンティア事業研究報告 人文科学と画像資料研究』第1集, 95, 125, 2004年03月01日, 民俗学において画像資料がどのように位置付けられてきたのか、また、画像資料が民俗研究においてどのような可能性をもつのかについて検討した論文。民俗学に関する研究雑誌では大正7年創刊の『土俗と伝説』に写真掲載が始まり、以後、大正8年創刊の『民族と歴史』、大正14年創刊の『民族』、昭和3年創刊の『民俗芸術』と、次第に写真掲載が一般化することを明らかにし、柳田國男と折口信夫の写真資料に関する考え方の違いを論じた。さらに「画像資料から民俗」を読むとして、いくつかの研究を取り上げながらその資料としての可能性を検討した。
  • 「折口信夫の新野調査と写真」, 『折口博士記念古代研究所紀要』, 第7輯, 59, 105, 2004年03月01日, 折口博士記念古代研究所, 折口信夫と新野との関係について概観したのち、昭和5年10月に行われた折口信夫と國學院大學・慶応大学学生による新野民俗調査の目的・経緯などについて論じたもの。新野調査は、昭和5年3月の『民俗芸術』第3巻第3号で「花祭り研究」が特集され、これをうけて雪祭りを行う新野の調査が計画されたことを明らかにした。さらにこの調査が「新野村落調査」と命名されている意味を、当時の民俗学および周辺科学との動向を踏まえて検討した。そして、この調査時に撮影された折口博士記念古代研究所所蔵の写真を取り上げ、その内容について検討するとともに、176点の写真の同定を行った。
  • 「折口信夫の沖縄写真」, 『「日本における神観念の形成とその比較文化論的研究」研究報告Ⅱ 神を迎える』, 131, 142, 2004年06月01日, 折口信夫の学問形成における沖縄調査の意味を、その著述の検討をもとに論じ、写真撮影の具体的な様相を明らかにした論文。折口は大正10年、大正12年、そして昭和10年12月から11年1月にかけての、都合3回、沖縄を訪れている。大正10年は沖縄本島とその周辺、大正12年は本島と宮古島・石垣島など八重山諸島、昭和10年~11年は本島で、民俗調査を行い、それぞれ写真を残している。その写真は折口博士記念古代研究所に所蔵されており、その全体を示した。
  • 「棚田をめぐる祭祀と儀礼-星野村の棚田と祭りから-」, 『日本の原風景・棚田』, 第5号, 48, 62, 2004年07月01日, 棚田学会, 全村に棚田が形成されている福岡県星野村における棚田造成の歴史について概観したのち、この地域の神社祭祀においては、ジデンと称する水田が神饌調製や祭費捻出に重要な役割をもったことを、具体例をあげながら明らかにした。そして、ジンガと呼ばれる神社祭祀では、ジデンの米とヤマバレと呼ばれる焼畑で作られた里芋・大根が重要なものになっており、棚田と焼畑が融合しながら祭祀文化が形成されてきたことを論じ、棚田研究には焼畑との関係性が重要であることを指摘した。
  • 「日本民俗学の研究動向(2000~2002)総説-「民俗」資料の再構築と諸課題-」, 『日本民俗学』, 239号, 3, 23, 2004年08月01日, 日本民俗学会, 2000年から2002年の3年間における日本民俗学の研究動向についての総説。民俗学全般に関する研究動向を検討した論文で、研究対象である「民俗」の捉え方に関する議論がもっとも重要な課題となっていることを論じた。新たな資料論が必要となることを提起し、具体例として画像資料の扱いを学史的な展開の中に位置付け、画像資料に関する情報収集の必要性を指摘した。
  • 「歴史のなかの石仏・石仏のなかの歴史-地蔵を例にして-」, 『日本の石仏』, No.112 , 16, 26, 2004年12月01日, 発行:日本石仏協会 発売:青娥書房, 「歴史学と石仏」の特集にあたり、石仏研究と歴史学との関係を論じたもの。石仏にはその銘文や像容などから地域の歴史像を描き得る史料としての意義がある一方、歴史情況のなかでいかに石仏建立が行われていくのかという課題が存在することを論じたもの。具体的には神奈川県平塚市域に建立されている地蔵石仏を取り上げ、その悉皆調査からうかがえる地域の地蔵信仰の歴史を叙述し、これを逆に日本における地蔵信仰の歴史のなかで位置付けるとどのようになるのかを検討した。
  • 「水土文化研究のフレームワーク:民俗学の立場から」, 『農業土木学会誌』, 第73巻第1号, 9, 12, 2005年01月01日, 社団法人農業土木学会, 水土文化研究の課題・内容について、民俗学の立場から論じたもの。水土文化とは、人間が自然環境に働きかけながら育んできた経験的知識や技術、思想の総体をあらわし、その研究課題は、それぞれの地域社会で人間と水土との関係システムがどのように構築され、それがいかに資産化されているのかを明らかにすることにあるとした。こうした課題に対する具体的な視点として、水土文化を人間と水土(自然)、社会、神との関係性の中でとらえていくことを例をあげながら提示した。
  • 「「まれびと」論の成立と課題」, 『科学研究費補助金 基盤研究(B)(2)研究成果報告書 日本近代と折口民俗学形成過程の研究』, 1, 15, 2005年03月01日, 國學院大學文学部, 小川が研究代表者をつとめた基盤研究(B)(2)(課題番号14310148)の研究成果報告書に掲載した論文。折口信夫の「まれびと」論の成立過程について、その著述から検討した。なかでも「国文学の発生(第三稿)」を中心として、この理論内容を明確にするとともに、現在の研究水準をもとに「まれびと」論に存在する諸課題を整理したもの。折口の「まれびと」論は、訪れてくる神が身体をもった神として構想されているのが特色といえるが、実際に沖縄で伝承されている海彼からの来訪神は、観念的な神である場合が多いところに最大の問題があることを指摘した。
  • 「折口信夫の祖霊論」, 『折口博士記念古代研究所紀要』, 第8輯, 23, 59, 2005年03月01日, 折口博士記念古代研究所, 従来論じられることのなかった折口信夫による祖霊信仰論を検討した論文。折口の著作から祖霊信仰に関する論述を整理し、その論理の析出を行うとともに、柳田國男による祖霊信仰論と対比し、どこに折口理論の特質があるのかを論じた。柳田は「家」を基盤に祖霊信仰論を構築するが、折口の場合は、祖霊に一族の始祖を措定し、これを村で迎え祭るとしたところに独自性があることを明らかにした。
  • 「折口信夫と画像資料」, 『國學院大學学術フロンティア事業研究報告 人文科学と画像資料研究』第2集, 83, 90, 2005年03月01日, 近代における「写真」が庶民生活のなかでどのように位置づけられてきたのかを論じた後、折口信夫が残した画像資料を取り上げ、6000点を超える画像資料の概要について説明し、折口の学問や創作と「写真」を撮るという視点との関連について検討した論文。瞬時にして光景を捉えていく写真撮影の視点は、作歌という行為と連動することを指摘した。
  • 「折口信夫の「まれびと」論」, 『東アジア比較文化研究』, 4, 33, 53, 2005年06月01日, 東アジア比較文化国際会議日本支部, 折口信夫の文化理論である「まれびと」論について、その理論形成の過程を分析した論文。折口の「まれびと」論は、文学発生論としての「まれびと」論、来訪神としての「まれびと」論、翁・鬼としての「まれびと」論の3モデルから構築されていることを指摘し、さらに「まれびと」論の学史的な位置づけと今後の展望を示した。
  • 「祭師と薩歳祭祀」, 『日本における神観念形成とその比較文化論的研究Ⅲ 薩歳の祭り 中国貴州省南部侗族の祭祀及び神観念に関する研究調査報告書』, 66, 76, 2005年07月01日, 國學院大學21世紀COEプログラム研究センター, 國學院大學21世紀COEプログラムの研究プロジェクトとして行った中国貴州省南部侗族の祭祀・神観念に関する現地調査に基づく論文。貴州省黎平県の侗族の村々で祀る薩歳について、6ヶ村の実例を示しながらその特質を析出するとともに薩歳に関する観念を分析した。さらに隣接する榕江県の侗族による薩歳祭祀との比較を行い、その差異などにも言及した。
  • A Reexaminaition of the Marebito thesis, 『ACTA ASIATICA BULLETIN OF THE INSTITUTE OF EASTRN CULTURE』, No.89, 19, 40, 2005年08月01日, 東方学会, 折口信夫による「まれびと」論の特質とこの理論が内包している諸問題について論じた英文論文。折口の「まれびと」論は、日本の古典の解釈を沖縄の民俗事例によって行う過程で形成されたもので、折口にとってはとくに石垣島で実見した盆のアンガマアの来訪が重要であったことを示すとともに、この神観念は身体性が与えられているところに特質があることを指摘した。さらに、今後の「まれびと」研究にとっての諸課題を示した。
  • 「現代の博物館と民具」, 『民具研究』, 132号, 1, 8, 2005年09月01日, 日本民具学会, 現代の日本の博物館が抱えている重要な問題として学芸員の配置の貧弱さがあることを指摘し、こうした現実のなかでどのように民具研究を行っていくのかについて論じたもの。研究に必要なことは人的ネットワークの構築で、また、民具研究には、民具を通じて人間と自然、社会、神との関係性をとらえていくところに重要な課題があることを示した。
  • 「来訪神祭祀研究の諸問題」, 『日本文化と神道』第2号(國學院大學21世紀COEプログラム「神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成」成果論文集), 89, 114, 2006年02月01日, 國學院大學21世紀COEプログラム研究センター, 日本における来訪神祭祀に関する研究史を検討し、この研究は折口信夫の「まれびと」論に端を発し、沖縄研究のなかで多くの研究蓄積が行われたが、本土の来訪神祭祀研究は十分ではないという傾向があること、さらに沖縄研究においても来訪神そのものの概念規定に研究者による差異があって、何をもって来訪神とするか議論が必要であることを指摘した。さらに来訪神の来訪伝承がもつ構造的な特色を論じた。
  • 「折口信夫の歌掛け論覚書」, 『平成17年度國學院大學特別推進研究助成金研究成果報告書 東アジア圏における対面歌唱システムに関する形成過程の研究』, 73, 91, 2006年03月01日, 國學院大學, 男女が歌を掛け合うという習俗について、折口信夫はいかに捉えていたかを著作から整理し、その理論について分析した論文。折口の文化理論として「かけあい」ということが重要であったことを指摘し、これが折口の片歌、旋頭歌、さらに短歌発生論、神とその「もどき」の存在という折口の芸能論などの基盤になっていることを論じた。さらに、折口の文学発生論である信仰起源説も、「かけあい」の論理が底流にあることを示した。
  • 「村落祭祀論をめぐって」, 『國學院大學学術フロンティア事業研究報告 人文科学と画像資料研究』第3集, 163, 171, 2006年03月01日, 日本の宗教史・民俗学の分野で多くの理論を提示された原田敏明の研究から村落祭祀論にかかる「部落祭祀」をとりあげ、この理論の形成過程と特質について論じた。原田が古代宗教史や神観念の問題から、在地の村落祭祀の研究へと移っていくのは昭和12年以降で、それは実地の村落調査の開始とともに始まっていることを明らかにした。さらに原田の村落論は稲作を基盤とする村落、祭祀対象の氏神を氏一統で祭るから氏神であるとするところに特質がみられることを明らかにした。
  • 「折口信夫と花祭り写真」, 『折口博士記念古代研究所紀要』, 第9輯, 1, 72, 2006年03月01日, 折口博士記念古代研究所, 國學院大學折口博士記念古代研究所に所蔵されている折口民俗写真コレクションの中の花祭り関係写真を取り上げ、折口の研究にとっての民俗採訪の位置づけ、折口の花祭り調査と研究の経過を論じた上で、残されている花祭りならびに奥三河関係写真について、撮影地、撮影年代、撮影者などを明らかにしながら個別に分析を加えた論文。
  • 「若水と節供の水」, 『伝承文化研究』, 第5号 , 1, 16, 2006年03月01日, 國學院大學伝承文化学会, 日本の年中行事である元旦の若水について、折口信夫の若水(すで水)論を検討しながら従来とはことなる文化的意味づけを試みた論文。若水は若返りや再生をはかるための水であり、この視点からは葬式の末期の水、墓への水向けなども同じ意味をもつといえること、そして、この水は元旦の若水だけでなく、端午節供や重陽節供にも認めることができることを明らかにした。
  • 「生と死の儀礼」, 『岩手県立博物館第55回企画展 生と死と』, 6, 7, 2006年03月01日, 岩手県立博物館, 短文のものだが、誕生と死をめぐる儀礼について、時間論的な見地から研究の見通しを示した論文。腹帯を締める帯祝いの儀礼や魂呼び・末期の水など死をめぐる儀礼からは、誕生や死は時間的には瞬間に起こることではなく、そこには帯としての時間意識が存在すること、さらに死後の諸供養の存在からは、幽界での生が意識されており、こうしたところに日本人の死生観の特色があることを示した。
  • 「これからの博物館について」, 『これからの博物館についてⅡ』, 39, 74, 2006年06月01日, 財団法人日本海事科学振興財団 船の科学館, 今後の学芸員のあり方ならびに博物館活動について論じたもの。口述をもとにした論文で、学芸員の役割としてもっとも重要なことは人類文化をいかに後世に伝達していくかということで、そこに必要となる学芸員の資質を論じ、博物館活動としては知的ネットワーク、人的ネットワークの重要性、博物館からの情報発信のあり方について見解を示した。
  • 「水土文化の見方-コトを見よう-」, 『農業土木学会誌』, 第74巻第8号, 57, 60, 2006年08月01日, 農業土木学会, 「水土文化」という新たな概念を民俗学からいかにとらえることができるのかを提示した論文。「水土」という用語の検討から始めて、民俗世界に見ることができる土や水の思想を検討し、さらに水田の畦に込められている社会性、水土世界がかかわる歳時伝承、民俗世界での水土の神々について、具体的な事例をあげながら検証した。
  • 「折口信夫博士の歌舞伎絵葉書コレクションについて」, 『折口信夫歌舞伎絵葉書コレクション』, 7, 12, 2007年01月01日, 國學院大學日本文化研究所, 折口博士記念古代研究所に収蔵されている、折口信夫による歌舞伎絵葉書コレクションの内容、特色について明らかにしたもの。折口は10歳以前の幼少期から大阪で歌舞伎に親しみ、こうした体験が折口の学問にとってどのような意味を持つのかを検討しつつ、歌舞伎絵葉書コレクションの点数、点数の多い役者、絵葉書発行所、宛名面の情報など、その全体像について明らかにした。
  • 「折口信夫の沖縄民俗写真研究」, 『神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成 研究報告Ⅰ』, 289, 300, 2007年01月15日, 文部科学省21世紀COEプログラム國學院大學「神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成」, 折口博士記念古代研究所に所蔵されている大正10年・12年、昭和10・11年の、折口博士による沖縄民俗採訪で撮影された民俗写真について、博士の研究活動における位置づけを行うとともに、その研究過程と現時点で撮影地などが確定できた写真について示したもの。
  • 「折口信夫資料の概要と特質」, 國學院大學日本文化研究所共同プロジェクト研究報告『人文科学と画像資料研究』, 第4集, 51, 58, 2007年03月25日, 國學院大學日本文化研究所,  シンポジウム「画像資料研究の成果と展望─学術アーカイブスの構築に向けて─」で、同題で発表したものをまとめたもの。折口博士記念古代研究所の設立経緯と現在までの活動状況を紹介し、所蔵資料の特色を示しつつ、今後の課題と所蔵する歌舞伎絵葉書がもつ、意味について述べた。
  • 「「花より団子」の心意」, 『伝承文化研究』, 第6号, 1, 14, 2007年03月31日, 國學院大學伝承文化学会,  「花より団子」の成句について、この出処が「新撰犬菟浪集」の「花よりも団子とたれか岩つつじ」にあることを論じ、この句がもつ意味について、類句をあげるとともに、民間の年中行事である卯月八日の内容を検討しながら、この句は、この日に山に登ってツツジを見ながら先祖祭りや死者供養をすることと関連し、迎えた先祖や新仏が花よりも団子の方がいいと言わんとしている、との意味があると結論づけた。
  • 「折口信夫の霊魂観覚書」, 『明治聖徳記念学会紀要』, 復刊第44号, 132, 143, 2007年11月03日, 明治聖徳記念学会, 折口信夫が提示した霊魂論について、柳田國男の霊魂論との対比を行いながら特色を析出し、さらに折口霊魂論にはウィルヘルム・ブントや鈴木重胤からの影響があることを具体的に示した。
  • 「折口芸能史と柳田民俗学─芸能伝承の扱いをめぐって─」, 『国文学 解釈と鑑賞』, 72巻12号, 95, 104, 2007年12月01日, 至文堂, 柳田國男と折口信夫それぞれの研究歴から、柳田は研究の初期には芸能伝承についても対象とするが、民俗学の枠組みと研究組織化を行うなかで、マジョリティとしての「常民」に研究の立地を置くことで学問の普遍性を求めた。これに対して折口は、芸能を担っている者たちは社会的にはマイノリティであることを明確にし、マイノリティが果たした役割の超時代性を明らかにすることで、文化構造の原理を明らかにしてことを論じた。
  • 「折口用語と術語形成─「ひも」を中心として─」, 『折口学における術語形成と理論』, 2号, 2, 13, 2007年12月20日, 折口信夫術語研究会, 折口信夫が著作のなかで使用する用語について、「ひも」を具体的に取り上げて、その意味が研究のなかで経時的にどのように使われているかを、関連する用語をあげながら検討した論文。一般用語から折口独自の術語にどのように昇華されていき、術語化の背後にある視点についても検討した。
  • 民俗芸術写真と民俗研究, 折口博士記念古代研究所紀要, 第10輯, 1, 70, 2007年03月31日, 國學院大學折口博士記念古代研究所, 折口信夫博士所蔵の昭和3年刊「民俗芸術研究資料写真」(民俗芸術の会発行)について、その内容、発行の経緯とこうした写真資料発行の民俗研究における意味について論じた。
  • 「画像資料研究の課題─「劣化画像の再生活用と資料化に関する研究」の成果を踏まえて─」, 『國學院大學日本文化研究所紀要』, 第100輯, 141, 167, 2008年03月31日, 國學院大學日本文化研究所, 日本近代における写真術の普及の中で、人文科学においてどのように写真が研究に利用されたかについて、坪井正五郎、鳥居龍蔵、柴田常恵、さらに折口信夫の場合を具体的に検証、検討し、今後の画像資料研究の課題を明確にするとともに、画像資料アーカイブの必要性を論じた。
  • 「人文科学と写真資料の活用」, 『写真資料デジタル化の手引き 保存と研究活用ために』, 11, 28, 2008年03月31日, 國學院大學日本文化研究所, 人文科学において写真資料が、研究資料としていかなる意味をもつのかについて、具体例をあげて論じ、さらに民俗学における写真利用の研究成果を例示しながらその有効性を示したもの。
  • 「画像資料研究の可能性」, 『國學院大學研究開発推進機構 プロジェクト研究報告 人文科学と画像資料研究』, 第5集, 111, 117, 2008年03月25日, 國學院大學研究開発推進機構, 文部科学省私立大学研究高度化推進事業・学術フロンティア事業「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」の成果を紹介し、この事業によって画像資料アーカイブの重要性が確認でき、今後の研究展望を示したもの。
  • 「高座地域の日記と民俗」, 『藤沢市史研究』, 41, 24, 38, 2008年03月31日, 藤沢市文書館, 神奈川県内における近世・近代の日記史料を分類し、それぞれの歴史的推移を指摘し、さらに相模原市・小川家の農業日記を例にして、生活実態や農作業上の価値観などを論じたもの。
  • 「折口信夫「三郷巷談」の意趣」, 『口承文芸研究』, 第32号, 10, 28, 2009年03月31日, 日本口承文芸学会, 折口信夫が大正2年12月から5回にわたって発表した「三郷巷談」について、民俗学史の中での位置づけを行うとともに、巷談として取り上げられている話を一話ずつ分析し、折口の学問的な意図と視点を論述したもので、ここに折口のその後の学問形成の萌芽が凝縮されていることを明らかにした。
  • 「稲荷信仰の地域的受容に関する一事例」, 『朱』, 第52号, 149, 162, 2009年03月01日, 伏見稲荷大社, 神奈川県平塚市須賀地区における稲荷社祭祀の実態研究から、稲荷信仰が日蓮宗の布教と結びつきながら受容され、さまざまな民俗信仰と結びついていることを明らかにした。
  • 「むすび」の精神史/折口信夫の「むすび」論 , 折形デザイン研究所の新・包結図説, 36, 62, 2009年11月07日, 折形デザイン研究所, 折口信夫の「むすび」論について、折口著作をもとに再構築し、その理論的可能性について具体的な民俗事例をあげて検討した論文。折口の「むすび」論は、折口鎮魂論の一部をなすもので、この視点によって日本人の精神史を描くことを論じた。
  • 農と生活, 図説日本民俗学, 143, 156, 2009年11月10日, 吉川弘文館, 日本の農耕民俗に関して、その研究範囲や視点を論じたもの。農地、農耕のサイクル、稲作技術、畑作技術、農具、農耕儀礼を取り上げ、それぞれの具体相をあげながら述べた。
  • 草霊のつぶやき─ムラサキツユクサの伝承─, 民具マンスリー, 第42巻9号, 18, 20, 2009年12月10日, 神奈川大学日本常民文化研究所, 日本の主に山間村落で伝承が確認できるツユクサが人間に語りかける伝承について、みずからの調査事例をあげながら、こうした伝承の存在する文化的意味について検討したもの。
  • 折口民俗学の可能性─今、なぜ折口信夫なのか─, 山陰民俗研究, 15号, 1, 16, 2010年03月01日, 山陰民俗学会, 折口信夫が提唱した文化理論(民俗理論)について、学術研究をめぐる現代的な状況、折口信夫研究の現状、さらに民俗学成立期の柳田国男の思想や研究法を取り上げ、民俗学史の中での位置づけを行った上で、折口民俗学ともいえる折口信夫による民俗学の可能性を論じた。
  • 川と水辺の生活文化, 木曽川学研究, 第7号, 290, 303, 2010年03月23日, 木曽川学研究協議会, 木曽川流域の民俗文化について、民俗分布地図から読み取りを行い、どのような地域的特色が存在するのかを具体的に論じ、さらに水系をめぐる文化や民俗の把握について「水土文化」という新たな視点を提示して論じたもの。
  • 『後狩詞記』『遠野物語』と坪井民俗学, 季刊東北学, 第23号, 22, 35, 2010年05月01日, 東北芸術工科大学東北文化研究センター, 柳田国男の『後狩詞記』『遠野物語』がもつ現代的な意味を論じた上で、これらと坪井洋文の民俗研究思想を比較しながら論じ、これからの民俗研究の課題を提示したもの。
  • 日本的端午節供, 2010中国端午習俗国際学術検討会(嘉興)論文集, 15, 20, 2010年06月13日, 中国端午習俗国際学術検討会筹委会弁公室, 中国端午民俗文化節を記念して行われた国際シンポジウムの論文集で、日本の端午節供の具体相をあげながら、その特色や歴史について論じたもの(中国語による)。
  • 柳田国男の「新国学談」と民俗学, 伝承文化研究, 第9号, 11, 28, 2010年07月31日, 國學院大學伝承文化学会, 柳田國男による戦後の「新国学談」3冊を取り上げ、これらを執筆するに至る柳田の国学観を論じ、さらに新国学談の意図について検討した。これを踏まえてここから導き出せる民俗学の現代的な課題を提示した。
  • 神樹考─その信仰内容の検討─, 東アジア比較文化研究, 9号, 42, 61, 2010年10月01日, 東アジア比較国際会議日本支部, 日本における神樹信仰について、柳田國男や折口信夫などの理論を振り返りながら学史的な再検討を行い、さらに従来の研究に指摘のない信仰内容を加えて、神樹信仰の全体像を明らかにしたもの。
  • 「まれびと」の来訪, 椙山林継先生古稀記念論集 日本基層文化論叢, 545, 554, 2010年08月31日, 雄山閣, 折口信夫が「まれびと」と提唱した来訪神信仰について、その身体性と具体的な表象の姿について例をあげながら論じたもの。従来、来訪神として分類されている信仰のなかには、招来神と言った方がいい例が存在しており、来訪神と招来神は異なる信仰であること、まれびと表象には草装の神と蓑笠装・翁媼面・鬼面の神の2カテゴリーがあること、さらに来訪神と降臨神の関係性について述べた。
  • 花祭り研究と上演─折口信夫を中心として─, 神奈川大学国際常民文化研究機構年報, 1, 148, 157, 2010年10月30日, 神奈川大学国際常民文化研究機構, 愛知県の奥三河地方に伝承されている「花祭り」に関する研究史をたどり、その研究は大正時代末から早川孝太郎や折口信夫等によって始まり、特に昭和5年には『民俗芸術』が「花祭り」特集を組むなど大きな高まりを見せるとともに、東京での上演は昭和3年から行われるようになったことを明らかにした。さらに折口による花祭り研究について論じた。
  • 山北の民俗─その特色をさぐる─, 足柄乃文化, 第37号, 18, 36, 2010年03月31日, 山北町地方史研究会, 神奈川県山北町に伝承されている民俗から、実地調査に基づいて「お峯入り」「百万遍念仏」「流鏑馬」を取り上げ、それぞれの内容を述べながら変遷や他地域との比較などを行いながら特色を論じた。さらに山北町の民俗から静岡県の御厨や山梨県の郡内との関係、酒匂川流域地域の民俗とのつながりを捉えながら地域文化の形成のあり方を論じた。
  • 学術資料アーカイブスの今後, 國學院大學研究開発推進機構学術資料館プロジェクト研究報告 人文科学と画像資料研究, 第6集, 118, 127, 2011年02月28日, 國學院大學研究開発推進機構学術資料館
  • 出雲神話と日本海, 新潟県立歴史博物館研究紀要, 第12号, 73, 87, 2011年03月01日, 新潟県立歴史博物館
  • 泉州傀儡戯と沖縄木偶戯と, 神奈川大学国際常民文化研究機構年報, 第2号, 113, 122, 2011年08月31日, 神奈川大学国際常民文化研究機構
  • 「文化産業」をどう捉えるか─日本の場合から─, 南台科技大學応用日語系2011年国際学術検討会論文集「文化産業と日本語教育の結合とその可能性, 33, 50, 2011年10月28日, 台湾 南台科技大學人文社会学院応用日語系
  • 日本における「歴史文化基本構想」の策定と今後, 伝承文化研究, 第10号, 1, 10, 2012年03月31日, 國學院大學伝承文化学会
  • 森神と神樹の信仰, 祭祀儀礼と景観の考古学, 181, 197, 2012年03月31日, 國學院大學伝統文化リサーチセンター
  • 柳田國男と折口信夫─民俗学の交錯─, 日本民俗学, 271号, 91, 119, 2012年08月31日, 日本民俗学会
  • 柳田國男・折口信夫の旅と民俗学, 民俗の宝庫<三遠南信>の発見と発信, 83, 87, 2012年09月15日, 飯田市美術博物館
  • 柳田國男・折口信夫と三遠南信, 伊那民俗研究, 第20号, 13, 40, 2013年05月21日, 柳田國男記念伊那民俗学研究所
  • 棚田と民俗文化─”日本の原風景”とは何か─, 日本の原風景・棚田, 第14号, 3, 13, 2013年07月31日, 棚田学会
  • 「若水」から聖水信仰論へ, 國學院雑誌, 114巻10号, 85, 110, 2013年10月15日, 國學院大學
  • 神樹見聞録─フィールドワークから見えてくること, 暮らしの伝承知を探る, 66, 107, 2013年10月25日, 玉川大学出版部
  • 折口信夫の民俗採訪, 現代思想 5月臨時増刊号, 第42巻第7号, 199, 211, 2014年04月15日, 青土社
  • 民俗芸能の舞台公演と写真─折口博士民俗写真コレクションから─, 國學院大學研究開発推進機構学術資料センタープロジェクト研究報告 人文科学と画像資料研究, 第7集, 5, 41, 2014年02月28日, 國學院大學研究開発推進機構学術資料センター
  • 山(焼畑)の儀礼食から, 愛知大学綜合郷土研究所紀要, 59輯, 130, 140, 2014年03月01日, 愛知大学綜合郷土研究所
  • ラクシャー・バンタン―インド民俗文化の旅から, まほら, 80号, 38, 39, 2014年07月01日, 旅の文化研究所
  • ポト・チトラ―東インドの絵語り芸能, 相聞, 54号, 10, 11, 2014年09月01日, 相聞の会
  • 「依代」の比較研究, 国際常民文化研究叢書7―アジア祭祀芸能の比較研究―, 349, 368, 2014年10月31日, 神奈川大学国際常民文化研究所
  • 山の「まれびと」, 国立劇場第124回民俗芸能公演・重要無形民俗文化財 新野の雪祭り, 2, 3, 2014年11月01日, 独立行政法人日本芸術文化振興会
  • 棚田と民俗, 棚田学入門, 27, 43, 2014年12月01日, 勁草書房
  • 折口信夫「万葉集絵物語」の未掲載原稿, 國學院雑誌, 116巻1号, 270, 285, 2015年01月01日, 國學院大學
  • 折口信夫の造形伝承論, 人類学研究所研究論集, 第2号, 13, 35, 2015年03月01日, 南山大学人類学研究所
  • 折口信夫の石神研究, 日本の石仏, 153号, 4, 19, 2015年03月01日, 日本石仏協会
  • 地域伝承語からの文化研究, 世界の地域語と地域語文化の対照を通した文化価値研究, 9, 32, 2015年07月01日, 韓国国立全南大学校国語国文学科
  • 列島の民俗文化と比較研究, 盆行事と葬送墓制, 177, 210, 2015年07月01日, 吉川弘文館
  • 写真資料の活用と「写真民俗誌」の意図, 八王子市史叢書5 八王子写真民俗誌, 1, 8, 2016年03月01日, 八王子市
  • 生と死の民俗・再考, 民俗学論叢, 31号, 1, 40, 2016年07月01日, 相模民俗学会
  • 女人祭祀の島 『ユタが愛した探偵』, 内田康夫と渋谷, 33, 35, 2016年10月01日, 白根記念渋谷区郷土博物館・文学館
  • 「雪祭り」と折口信夫, 南信州民俗芸能調査報告書1 新野の雪祭り, 422, 431, 2017年03月01日, 南信州阿南町新野雪祭等資産化事業実行委員会
  • 折口信夫の民俗学―柳田國男からの示唆―, 國學院雑誌, 118巻4号, 74, 95, 2017年04月01日, 國學院大學
  • 神楽を受け継ぐ―地域文化継承の意義―, 椎葉民俗芸能博物館20周年記念式典記念講演録, 2017年12月01日, 椎葉村教育委員会
  • 八王子市の立地と民俗, 新八王子市史 民俗編, 12, 42, 2017年03月01日, 八王子市
  • 折口信夫の日向採訪, みやざき民俗, 70号, 6, 14, 2018年03月01日, 宮崎民俗学会
  • 折口博士記念古代研究所の現在, 藝能, 24号, 27, 48, 2018年03月01日, 藝能学会
  • 水土文化研究のフレームワーク : 民俗学の立場から, 小川 直之, 農業土木学会誌 = Journal of the Japanese Society of Irrigation, Drainage and Reclamation Engineering, 73, 1, 9, 12, 2005年01月01日, 農業土木学会
  • 学術調査資料の整理・公開システムの構築―写真資料を中心に―, 中村 耕作;黒崎 浩行;小川 直之;杉山 林継, 情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH), 2005, 51, 15, 22, 2005年05月27日, 一般社団法人情報処理学会, 國學院大學日本文化研究所では、多年にわたり本学で蓄積してきた学術調査資料、特に写真資料についての整理を進めてきた。学術調査資料は多種類・多分野・多量、資料記録/記録資料の両側面という特徴を有しており、写真資料に関しては一般性・汎用性という特徴も付加される。整理にあたっては独自の方法を構築する必要があるが、本稿では、インデックスの整備を重視すること、段階的な整理・公開を行なうことといった基本方針およびその具体的成果を紹介し、さらに、今後の展望として資料群間の連関に関する課題と構想を示した。Kokugakuin University has collected a large volume of photographic and other academic survey materials over the period of its existence, and work is now proceeding on the editing and collating of those materials. The materials collected through decades of academic surveys and research are highly diverse in variety and discipline, large in quantity, and possess both characteristics of records of documents, and documents composed of records. Photographic documents have the additional complication of being general and universal in character. While there is a need to create unique methods for handling and collating such a wide range of materials, this report will focus on the decisions (1) to emphasize index organization and (2) to use a staggered or phased process of editing and publication, together with an introduction to the current results of the program. Future issues will also be suggested regarding the linkage of diverse data collections
  • 水土文化への誘い(その6) : 水土文化の見方 : コトを見よう, 小川 直之, 農業土木学会誌 = Journal of the Japanese Society of Irrigation, Drainage and Reclamation Engineering, 74, 8, 751, 756, 2006年08月01日, 社団法人 農業農村工学会, 水と土は, 自然環境を構成する物質という意味を超え, 特別な意味を持って日本人が深層に持つ思想や世界観を形づくってきた.水と土によって形成された心の中の世界は, 日々そして年々繰返されている農作業のなかで, あるいはそれを基礎とした年中行事や信仰など, さまざまなかたちで表出され, 継承されてきた.畦を巡る農作業, 年中行事や自然暦, 水と土に関する神々への信仰などを例に, こうした水土文化のいくつかを解説する.
  • 水土文化研究のフレームワーク: 民俗学の立場から, 小川 直之, 農業土木学会誌, 73, 1, 9, 12,a1, 2005年, 社団法人 農業農村工学会, 水土文化研究の課題・内容について, 民俗学の立場から論じたもの。水土文化とは, 人間が自然環境に働きかけながら育んできた経験的知識や技術, 思想の総体を表し, その研究の課題は, それぞれの地域社会で人間と水土との関係システムがどのように構築され, それがいかに資産化されているのかを明らかにすることにある。こうした課題に対する具体的な視点として, 水土文化を人間と水土, 社会, 神との関係性の中に, さらに水土と社会, 水土と神との関係性の中に水土文化の諸相を見ていくことを, 稲作の神, 稲魂, 稲の種籾, 自然暦, 小字地名など, 具体例をあげながら論じた。そして, こうした視点で全国各地の水土文化に関する実態調査を行い, 文化モデルを措定しながら研究を蓄積することが, 水土文化研究のフレームワークになるとした。

Misc

  • 「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」の成果と課題, 國學院大學日本文化研究所共同プロジェクト研究報告 人文科学と画像資料研究, 第4集, 137, 140, 2007年03月25日, 國學院大學日本文化研究所,  文部科学省の私立大学学術高度化推進事業・学術フロンティア事業として平成11年度から17年度まで行ってきた「劣化画像の再生活用と資料化に関する基礎的研究」の目的、事業概要、研究成果について述べたもので、今後の研究活動に向けて画像資料アーカイブスの意義と可能性について論じた。
  • 「折口術語の検討目的」, 『折口学における術語形成と理論』, 3, 2, 3, 2009年02月28日, 折口信夫術語研究会, 折口信夫の学問を理解していくときに、著作のなかの用語を取り上げ、その用語が術語として定立されているかどうかを検証することの意義を論じたもの
  • 『日本民俗選集』(全7巻), 2009年03月25日, クレス出版, 昭和初期に発刊された民俗学関係の書冊13冊を編んで7冊にして復刻もので、各巻にそれぞれの書冊について民俗学史の中での位置づけと内容の解説を執筆した。
  • 日本民俗選集 第8巻, 2009年12月25日, クレス出版, 昭和初期の民俗誌から田中喜多見『山村民俗誌』、桜田勝徳『漁村民俗誌』、本山桂川『海島民俗誌』の3冊を選んで編み、これらについての学史的な位置づけや特色についての解説と解題を付したもの。
  • 日本民俗選集 第9巻, 2009年12月25日, クレス出版, 昭和初期の民俗誌から山口麻太郎『壱岐島民俗誌』、浜田隆一『天草島民俗誌』を選んで編み、これらについての学史的な位置づけと特色について解説し、解題したもの。
  • 日本民俗選集 第10巻, 2009年12月25日, クレス出版, 昭和9年刊の久保清・橋浦泰雄著『五島民俗図誌』を収めた巻で、これがもつ学史的な位置づけについての解説を行うとともに解題を行った。
  • 日本民俗選集 第11巻, 2009年12月25日, クレス出版, 昭和初期の民俗誌や地域民俗の書冊から中道等『奥隅奇譚』、中道朔爾『遠江積志村民俗誌』の2冊を選んで編み、それぞれがもつ学史的な意味や特色について解説し、解題をおこなったもの。
  • 日本民俗選集 第12巻, 2009年12月25日, クレス出版, 昭和初期に出版された地域の民俗や口頭伝承などをまとめた書冊から、佐々木喜善『農民俚譚』、及川儀右衛門『芸備今昔話』、佐藤隆三『江戸の口碑と伝説』の3冊を選んで編み、それぞれの学史的な位置づけと特色についての解説を行い、解題を付したもの。
  • 日本民俗選集 第13巻, 2009年12月25日, クレス出版, 本山桂川による大正13年『南島情情趣』、昭和17年『日本の祭礼─祭礼民俗誌』を編んだもので、それぞれの学史的な位置づけや特色についての解説と解題を付したもの。
  • 日本民俗選集 第14巻, 2009年12月25日, クレス出版, 昭和16年の島袋源一郎『琉球百話』、昭和3年の宮良当荘・宮良長包採譜の『八重山古謡』第一輯、昭和5年の宮良当荘・宮良長包採譜の『八重山古謡』第二輯を取り上げて編んだもので、それぞれの学史的な位置づけと特色、さらにそれぞれの解題を付したもの。
  • 芳賀日出男写真・文『折口信夫と古代を旅ゆく』, 國學院雑誌, 第111巻第7号, 72, 75, 2010年07月15日, 國學院大學, 慶応大学で折口信夫に師事することで写真家の道を歩んだ芳賀日出男による『折口信夫と古代を旅ゆく』の、内容と視点を紹介したもの。
  • 日本民俗選集 第15巻, 2010年05月25日, クレス出版, 昭和16年刊の『官国幣社特殊神事調』の1から3を収録し、この資料がもつ民俗学上の意義を解説し、解題を付した。
  • 日本民俗選集 第16巻, 2010年05月31日, クレス出版, 昭和16年刊の『官國幣社特殊神事調』4、5と昭和4年刊の小寺融吉『芸術としての神楽研究』を収録し、それぞれの学術研究上の意義や学史的な位置づけを解説し、解題を付した。
  • 日本民俗選集 第17巻, 2010年05月31日, クレス出版, 昭和18年刊の野間清六『日本仮面史』、昭和4年刊の南江二郎『原始民俗仮面考』、同年の中山太郎『祭礼と風俗』を選択して収め、それぞれの学史的な意味と特色を解説し、解題を付した。
  • 日本民俗選集 第18巻, 2010年05月31日, クレス出版, 大正11年の岩橋小弥太『日本舞踏史』、大正15年の田辺尚雄『日本音楽史』、昭和7年の民俗芸術の会編『日本民俗芸術大観 第1巻 秋田県角館町神明社例祭の邌物「飾山囃子」記録』の3冊を選んで収録し、それぞれの学史的な意味や特色を解説し、解題を付した。
  • 日本民俗選集 第19巻, 2010年05月31日, クレス出版, 昭和5年刊の武井武雄『日本郷土玩具』東の部を収めたもので、玩具史研究上の位置づけや特色を解説し、解題を付した。
  • 日本民俗選集 第20巻, 2010年05月31日, クレス出版, 昭和5年刊の武井武雄『日本郷土玩具』西の部を収めたもので、玩具史研究上の位置づけや特色を解説し、解題を付した。
  • 解題─「非日常の言語伝承─ハレの日の昔話─」の学史的位置と課題の発見─, 野村純一著作集 第1巻 昔話伝承の研究<上>, 349, 354, 2010年10月20日, 清文堂出版, 野村純一著作集の第1巻として編んだ「昔話伝承の研究」上─(「非日常の言語伝承─ハレの日の昔話─」)の学史的な位置づけを行うとともに、これがもつ野村にとっての意義を論ずることで解題とした。
  • 解題─「日常の言語活動─ケの日の昔話─」の視座と口承文芸学の課題─, 野村純一著作集 第2巻 昔話伝承の研究<下>, 353, 359, 2010年12月18日, 清文堂出版, 野村純一著作集第2巻として編んだ「日常の言語活動─ケの日の昔話─」がもつ学史的な位置づけと、これがもつ野村にとっての意義を論ずることで解題とした。
  • 歳時伝承の世界第10回 年取りと雑煮, NHK俳句(2010年1月号), 178号, 36, 39, 2010年01月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から大晦日の年取り儀礼と元日からの雑煮を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれらがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第11回 節分, NHK俳句(2010年2月号), 179号, 36, 39, 2010年02月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から節分を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第12回 雛人形と桃の節供, NKH俳句(2010年3月号), 180号, 36, 39, 2010年03月01日, 日本の歳時伝承(年中行事)から雛人形と桃の節供を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれらがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第13回 花見とサクラ, NHK俳句(2010年4月号), 181号, 48, 51, 2010年04月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から花見とサクラを取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差と花見がもつ儀礼としての意味、サクラの文化的な意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第14回 凧あげ節供, NHK俳句(2010年5月号), 182号, 46, 49, 2010年05月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から端午節供の凧揚げを取り上げて、これを凧揚げ節供として、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第15回 御柱の祭り, NHK俳句(2010年6月号), 183号, 46, 49, 2010年06月01日, 日本の歳時伝承(年中行事)から諏訪大社の御柱祭を取り上げて、その内容についての歴史的変遷、この祭りの地域差と遷宮や御柱がもつ意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第16回 祇園の祭り, NHK俳句(2010年7月号), 184号, 46, 49, 2010年07月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から祇園社の祭りを取り上げ、京都の祇園祭、祇園御霊会、各地の天王社の祭りを取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこの祭りがもつ意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第17回 盆踊り, NHK俳句(2010年8月号), 185号, 46, 49, 2010年08月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から盆踊りを取り上げ、長野県新野や全国の特色ある盆踊りから、その歴史的変遷、地域差とこれらがもつ意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第18回 地蔵盆, NHK俳句(2010年9月号), 186号, 46, 49, 2010年09月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から地蔵盆の行事を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ信仰的な意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第19回 亥の子と十日夜, NHK俳句(2010年10月号), 187号, 46, 49, 2010年10月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から亥の子と十日夜を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれらがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第20回 七五三の祝い, NHK俳句(2010年11月号), 188号, 46, 49, 2010年11月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から11月の七五三の祝いを取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第21回 正月餅と餅搗き, NHK俳句(2010年12月号), 189号, 46, 49, 2010年12月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から正月準備の行事を取り上げ、その中から正月の餅と餅搗きの内容についての歴史的変遷、地域差とモチという食べ物がもつ特色を論じた。
  • 歳時伝承の世界第22回 しめ飾りと門松, NHK俳句(2011年1月号), 190号, 46, 49, 2011年01月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から正月のしめ飾りと門松を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれらがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第1回 卯月八日と花祭り, NHK俳句(2009年4月号), 169号, 38, 41, 2009年04月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から4月8日(卯月八日)の花祭りを取り上げ、天道花などその内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第2回 端午の節供, NHK俳句(2009年5月号), 170号, 36, 39, 2009年05月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から端午節供を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第3回 夏越と祓え, NHK俳句(2009年6月号), 171号, 36, 39, 2009年06月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から夏越の祓えを取り上げ、水無月の原義や夏越祓えの内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第4回 七夕は棚機, NHK俳句(2009年7月号), 172号, 36, 39, 2009年07月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から七夕行事を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第5回 盆の魂まつり, NHK俳句(2009年8月号), 173号, 36, 39, 2009年08月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から盆行事を取り上げ、その魂祭りとしての内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第6回 十五夜の月見, NHK俳句(2009年9月号), 174号, 36, 39, 2009年09月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から十五夜行事を取り上げ、月見の内容についての歴史的変遷、地域差を論説し、さらに十五夜がもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第7回 重陽節供と菊花, NHK俳句(2009年10月号), 175号, 36, 39, 2009年10月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から重陽節供を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ儀礼としての意味、さらに菊花の文化的系譜を論じた。
  • 歳時伝承の世界第8回 えびす講, NHK俳句(2009年11月号), 176号, 36, 39, 2009年11月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)からエビス講を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差を論説し、さらにエビス信仰の歴史性を論じた。
  • 歳時伝承の世界第9回 冬至, NHK俳句(2009年12月号), 177号, 36, 39, 2009年12月01日, 日本放送出版協会, 日本の歳時伝承(年中行事)から冬至を取り上げ、その内容についての歴史的変遷、地域差とこれがもつ儀礼としての意味を論じた。
  • 歳時伝承の世界第23回 目一つ小僧の来る日, NHK俳句 2011年2月号, 191号, 46, 49, 2011年02月01日, 日本放送出版協会, 2月の年中行事である事八日とこの日に来訪する妖怪についての説明
  • 歳時伝承の世界第24回 初午と稲荷 , NHK俳句 2011年3月号, 192号, 46, 49, 2011年03月01日, 日本放送出版協会
  • 歳時伝承の世界第25回 磯遊び, NHK俳句 2011年4月号, 193号, 46, 49, 2011年04月01日, NHK出版
  • 歳時伝承の世界第26回 神々の浜下り, NHK俳句 2011年5月号, 194号, 46, 49, 2011年05月01日, NHK出版
  • 歳時伝承の世界第27回 サツキとサオトメ, NHK俳句 2011年6月号, 195号, 46, 49, 2011年06月01日, NHK出版
  • 歳時伝承の世界第28回 半夏生と土用, NHK俳句 2011年7月号, 196号, 46, 49, 2011年07月01日, NHK出版
  • 歳時伝承の世界第29回 花火, NHK俳句 2011年8月号, 197号, 46, 49, 2011年08月01日, NHK出版
  • 歳時伝承の世界第30回 二百十日と風祭り, NHK俳句 2011年9月号, 198号, 46, 49, 2011年09月01日, NHK出版
  • 歳時伝承の世界第31回 神無月, NHK俳句 2011年10月号, 199号, 46, 49, 2011年10月01日, NHK出版
  • 森神と神樹の信仰, 山陰中央新報(新聞)2011年10月28日, 2011年10月28日, 山陰中央新報
  • 歳時伝承の世界第32回 大師講と来訪神, NHK俳句 2011年11月号, 200号, 46, 49, 2011年11月01日, NHK出版
  • 歳時伝承の世界第33回 歳暮と年の市, NHK俳句 2011年12月号, 201号, 46, 49, 2011年12月01日, NHK出版
  • 歳時伝承の世界第34回 初日の出と初詣, NHK俳句 2012年1月号, 202号, 46, 49, 2012年01月01日, NHK出版
  • 歳時伝承の世界第35回 予祝・火祭りと来訪神, NHK出版 2012年2月号, 203号, 46, 49, 2012年02月01日, NHK出版
  • 歳時伝承の世界第36回 彼岸と社日, NHK俳句 2012年3月号, 204号, 46, 49, 2012年03月01日, NHK出版
  • 「包み」と「結び」の精神史, ひととき 2012年4月号, 12巻4号, 16, 17, 2012年03月20日, ウェッジ
  • 公開研究会「民具の文化資源化─”モノ”研究の新たな挑戦─」総括, 国際シンポジウム報告書Ⅱ ”モノ”語り─民具・物質文化からみる人類文化─, 109, 112, 2011年07月20日, 神奈川大学国際常民文化研究機構・日本常民文化研究所
  • 「聞き書き・渋谷の昭和」の開始にあたって, 都市民俗研究, 第18号, 35, 36, 2013年02月28日, 都市民俗研究会
  • 藤井論文へのコメント, 現代民俗学研究, 第5号, 67, 69, 2013年03月31日, 現代民俗学会
  • 野村純一著作集編集の経緯─「あとがき」に代えて─, 野村純一著作集第9巻 口承文芸研究のネットワーク, 433, 437, 2013年04月30日, 清文堂
  • 足下にも及ばない, 相聞, 第49号, 10, 11, 2013年03月31日, 相聞の会
  • ふるさと人物伝 坪井洋文, げいびグラフ, 第123号, 16, 18, 2013年03月20日, 菁文社
  • 「祭り」とは何か, 日本の祭りがまるごとわかる本, 6, 9, 2013年08月01日, 晋遊舎
  • 心に残るあの舞台 第7回研究公演沖縄芝居 執心鐘入縁起, 華風, 6月号, 1, 1, 2017年06月01日, 国立劇場おきなわ

著書等出版物

  • 『地域民俗論の展開』, 岩田書院, 1993年06月01日, 民俗学における地域研究の方法について、地域形成のあり方と民俗文化領域の検証という二つの視点から論じた。前者では河川からの水田灌漑水取水にともなう水利慣行の実態と村落社会の統合、山村における共有林の管理運営にもとづく社会統合を分析し、後者では関東地方におけるクルリ棒(連枷)の形態分類とそれぞれの分布、田の神節供伝承の分布、人生儀礼時の贈答容器の地域差、稲作儀礼の地域差、道祖神祭祀の地域的特色などを論じた。
  • 『摘田稲作の民俗学的研究』, 岩田書院, 1995年07月01日, 日本の伝統的水稲栽培法には田植を行う植田法と直播による摘田法とがあるが、後者の方法は存在は知られていたものの、その実態は解明されていなかった。そこで、伝承資料を中心に近世の諸資料も用いながら摘田の方法と地域的特色や分布、これにともなう儀礼伝承などを分析して明らかにした。摘田はわが国の一般的な稲作法ということができ、畑作との技術的関係や文化複合を検討しながら日本の農耕文化のなかでの位置づけを行った。
  • 『歴史民俗論ノート』, 岩田書院, 1996年02月01日, 歴史資料のなかにみられる民俗性と、民俗のなかにみられる時代性について実証的に論じた著書。石仏として建立されている地蔵尊には、その形象に類型があって伝承性が認められるが、建立には時代性があること、首が落とされた石仏は明治期の廃仏毀釈の爪痕だが、この行為自体には古代からの民俗性があること、庶民の日記の出現と展開には、「伝承」による生活様式の継承との相関があること、などを示した。
  • 『多摩民具事典』, (財)たましん地域文化財団, 1997年10月01日, 95名, 東京の多摩地方で伝承されている民具や生活技術について、史・資料を示しながら実証的に解説したもの。項目は「足踏脱穀機」「鮎籠」「アラク」「粟穂稗穂」など、多摩地方の事象から169項目を選定し、さらにこれらに関係する事項を日本全体あるいは関東地方から22項目選定して編んだ。歴史的には、近代までの多摩地方の庶民生活の実態を明らかにした。
  • 『平成14年度~16年度科学研究費補助金 基盤研究(B)(2)研究成果報告書 日本近代と折口民俗学形成過程の研究』, 國學院大學文学部, 2005年03月01日, 辰巳正明、松本博明、田畑千秋、倉石あつ子、石川則夫、野村純一、松尾恒一, 平成14年度から16年度にかけて科学研究費補助金基盤研究Bの交付を受けて行った研究の成果報告書。研究代表者・小川直之ならびに研究分担者7名による研究成果を収録したもので、折口信夫による文化理論ならびに折口の小説についての論述。これらに加え、折口の学問や創作を網羅する『折口信夫全集』『折口信夫全集ノート篇』収録の著述に関するデータベースを附した。
  • 『折口信夫・釋迢空╾その人と学問╾』, おうふう, 2005年04月01日, 岡野弘彦、伊藤高雄、松本博明、持田叙子、長谷川政春、廣田律子、辰巳正明、津城寛文, 國學院大學の公開講座として平成15年度に行った「折口信夫-その人と学問-」(没後50年記念特別講座)をもとにした論集。折口信夫の学問と思想の特質、折口信夫研究の資料、折口信夫の旅と学問・創作、折口信夫の詩精神と短歌、さらに折口による文化理論として文学発生論、来訪神論、鎮魂論、依代論をとりあげて、その理論的特質について論じた。
  • 『相模湖町史 民俗編』, 相模原市, 2007年02月28日, 粂智子、加藤隆志、増田昭子、佐藤照美、倉石あつ子、須永敬、後藤廣史, 神奈川県旧津久井郡相模湖町の町史の一冊として、町域の民俗について叙述、分析した書冊。
  • 『民俗採訪 第49集 群馬県旧勢多郡東村小夜戸・神戸・座間』, 國學院大學民俗学研究会, 2008年03月31日, 群馬県旧勢多郡東村小夜戸・神戸・座間における國學院大學民俗学研究会による民俗調査の報告書。
  • 「島のくらし50年の変化─坪井洋文撮影民俗写真から─」, 國學院大學文学部, 2008年07月18日, 長野隆之、須永敬、藤井弘章, 平成20年度科学研究費補助金・基盤研究(B)「民俗画像資料の情報化と研究活用に関する研究」(研究代表者・小川直之)による写真展示の解説としての調査報告
  • 『画像資料と民俗研究』, 國學院大學1106研究室, 2009年03月20日, 平成17年度から20年度に行った科学研究費補助金・基盤研究(B)「民俗画像資料の情報化と研究活用に関する研究」の成果報告書
  • 相模原市史 民俗編, 相模原市, 2010年03月31日, 入江英弥、加藤隆志など12名で分担執筆, 神奈川県相模原市の市史編さん事業の成果としての出版物で、市域に民俗について叙述するともに民俗の特色や民俗学から見た相模原市の位置を論じたもの。市史編集委員として民俗編編さんの責任者となって、本書を編み、一部を執筆した。
  • 恩方地区の概要, 八王子市, 2012年03月31日
  • 日本の歳時伝承, アーツアンドクラフツ, 2013年10月15日
  • 由木地区の概要, 八王子市, 2013年03月31日
  • 加住地区の概要, 八王子市, 2015年03月01日
  • 旧八王子町の概要, 八王子市, 2016年03月01日
  • みやざきの神楽ガイド その歴史と特色, 宮崎県, 2017年03月01日
  • 日本民俗 復刻版, クレス出版, 2017年08月01日
  • 壬生の花田植の進行, 北広島町教育委員会, 2017年03月01日
  • 折口信夫 死と再生、そして常世・他界, アーツアンドクラフツ, 2018年04月01日
  • 日本の歳事伝承(角川ソフィア文庫), KADOKAWA , 2018年04月01日
  • 日本年中行事選集第1回(全5巻), クレス出版, 2018年02月01日

その他

  • 『写真でみる日本生活図引』第1巻(たがやす), 弘文堂, 1989年01月01日, 須藤功、小川直之, 昭和30年代以前の農村景観や農作業の姿などを撮影した写真を素材にして生活の様相を分析したものである。写真は155点におよび、これを稲作準備から田植、稲の育成から収穫、脱穀から収納、山畑の作業、畑作作業、養蚕と牛馬に分類し、1点ずつに写されている情景の全体説明、さらに写し込まれている個々の用具、行為、衣服、景観などについて分析して解説を付した。高度経済成長期以前の映像を資料とした生活文化の判読である。
  • 「神奈川県高座郡綾瀬村是調査書(復刻)」, 神奈川県綾瀬市, 1993年03月01日, 明治37年発行の『神奈川県農会報』第18号に収録されている「神奈川県高座郡綾瀬村是調査書」の復刻にあたり、監修を行うとともに解題ならびに語句説明を行った。村是というのは前田正名の提唱によって全国的に実施された地方改良運動であり、村是作成のための基礎資料として生活実態調査が行われている。本書は明治30年代の生活の様相を記述しており、民俗にかかわる事象が豊富に収録され、これを中心に脚注形式で解説を付した。
  • 「折口信夫のフィールド・ワークと民俗学」, 『生誕120年記念 折口信夫の世界-その文学と学問-』, 白根記念渋谷区郷土博物館・文学館, 2006年10月01日, 76, 77, 「生誕120年記念 折口信夫の世界-その文学と学問-」展の図録に執筆したもので、折口信夫の研究活動のなかでの民俗採訪について、その意義と民俗学の研究方法について述べたもの。折口の民俗採訪は、民俗誌的叙述を目指したところに特色があることを、折口の著作から析出した。
  • 「画像資料研究の成果と展望─「学術資料アーカイブス」構築にむけて─」, 國學院大學日本文化研究所共同プロジェクト研究報告『人文科学と画像資料研究』, 第4集, 國學院大學日本文化研究所, 2007年03月25日, 29, 32,  研究プロジェクトで行ったシンポジウム「画像資料研究の成果と展望─「学術資料アーカイブス」構築にむけて─」の趣旨ならびに成果をまとめたもので、各発表内容の骨子を踏まえ、今後に残された諸問題をまとめ、画像資料の管理体制、デジタルデータの保管に関するハード対応、データベースの公開方法、データベースの教育活用法、肖像権・著作権など権利関係の問題、の5点があることを指摘した。
  • 「坪井民俗学をどう受け継ぐか─畑作文化論・フィールドワーク・民俗写真の検証─」, 『季刊東北学』, 第18号, 東北芸術工科大学東北文化研究センター, 2009年01月25日, 6, 34, 佐々木高明、赤坂憲雄, 昭和63年に逝去した坪井洋文氏の民俗学の視点や業績について振り返り、その特色を明らかにするとともに今後、どのようにその視点と業績を受け継ぐべきかについての鼎談。
  • 「伝統文化リサーチセンター資料館の今と未来」, 『國學院雑誌』, 第110巻第2号, 國學院大學, 2009年02月15日, 16, 38, 杉山林継、岡田荘司、吉田恵二, 平成20年10月に学術メディアセンターに全面開館した伝統文化リサーチセンター資料館の展示について、その特色や見どころ、今後の可能性などについての座談会
  • 多元的な研究発信と連携, 大学時報, 333号, 日本私立大学連盟, 2010年07月20日, 126, 127, 國學院大學の特色として学術資産の継承と公開の観点から、主に伝統文化リサーチデンター資料館、学術資料のデジタル公開の現状を取り上げて紹介したもの。
  • シリーズ昔の農具①くわ・すき・田打車, 社団法人農山漁村文化協会, 2013年02月20日
  • シリーズ昔の農具②かま・千歯・とうみ, 社団法人農山漁村文化協会, 2013年03月10日
  • シリーズ昔の農具③うす・きね・水車, 社団法人農山漁村文化協会, 2013年03月25日
  • はじめての行事えほん, パイ・インターナショナル, 2018年02月01日
  • 仮面・仮装をした来訪神の祭り, 一個人, 203号, kkベストセラーズ, 2017年07月01日, 41, 51

競争的資金

  • 18320058, 東アジア圏の歌垣と歌掛けの基礎的研究, 東アジア圏の歌垣における歌唱システムを明らかにするために、現在もその形態が残存している東北秋田の「掛唄」行事、南島奄美の「八月歌」行事、さらに中国西南地域の歌垣行事を現地調査し、東アジア文化の中の歌垣の基礎的な状況を理解した。そこから発見された歌のシステムとは「歌の流れ」であり、それは男女の出逢いから別離までのテーマによる歌の展開である。そこに生み出された歌は一定の物語性を形成しつつ、伝統歌詞として伝承されていくことが明らかとなった
  • 17320140, 民俗画像資料の情報化と研究活用に関する研究, 國學院大學折口博士記念古代研究所に所蔵されている大正10年~昭和28年の折口信夫博士撮影などによる、また昭和26年~昭和62年の坪井洋文博士撮影による日本の民俗画像のデジタル化とデータベース化を行い、研究資料として活用するための情報化を進展させ、さらにこれらの民俗画像について沖縄県・鹿児島県・佐賀県・岡山県・新潟県・東京都で現地調査を行い、地域変貌を叙述する民俗誌作成上の有効性を明らかにした
  • 14310148, 日本近代と折口民俗学形成過程の研究, 当該研究は、日本近代における民俗学の形成過程について、とくに折口信夫博士の学問形成に焦点をあてて検討し、今後の日本文化研究に向けての、新たな視座と課題の提示を目的とする。この研究目的に向け、本年度の研究活動としては、(1)研究代表者・研究分担者を中心とした「折口信夫研究会」を継続して公開開催し、ここでの発表と討論を積み上げて研究推進すること、(2)國學院大學折口博士記念古代研究所に所蔵されている諸資料の整理・データベース化と著述資料のデジタル化を推進すること、(3)研究成果報告書の取りまとめに向けて研究総括を行うこと、(4)当該研究課題の成果を踏まえて今後の研究を展望することを計画した。;(1)折口信夫研究会については、平成16年7月30日(通算第9回)、12月19日(第10回)、平成17年2月7日(11回)の3回を実施し、第9回、第10回は2名の研究発表、第11回は1名の発表と今後の研究展望についての討論を行った。各回とも公開とし、学内外の研究者・大学院生などが30〜40名参加した。これによって研究蓄積を進めることができ、とくに研究代表者・小川による折口の「まれびと」論、祖霊論の再検討、研究分担者・田畑による琉球諸島に顕著な「すでる」思想の再検討などがあって、新たな視点の提示を行えた。(2)資料のデータベース化については、折口が編集にかかわった学術雑誌『民俗学』、『民俗芸術』、さらに『民族』、『民族と歴史』の書誌データベースを作成し、折口が文化理論形成を行う当時の学問状況についての把握が進んだ。また、著述資料のデジタル化については、全集未収録分も含めて大正10・12年の沖縄採訪調査手帖のスケッチ類、『死者の書』自装本・「続死者の書」自筆挿図、大正10年壱岐調査手帖のスケッチ類などを行い、資料公開に向けての作業が進んだ。(3)(4)については、折口信夫研究会の前に実施した研究会議で議論を行い、研究代表者・分担者による論文を収録した研究成果報告書を刊行し、研究展望の議論から、今後、折口理論の索引事典の作成に向けて研究作業に入ることが計画できた。
  • 10610334, 中世末期から現代に至る中山道・佐久地域に関する総合的研究, 本年度は当研究の最終年度に当るが、昨年度に所在を確認した資料の調査を主に行った。;和田宿には問屋が上(かみ)・下(しも)の二軒あり、下の問屋遠藤家は和田村に現存し、資料保存状況もきわめて良好であり、昨年度に調査・収集を行った。上の問屋については、遠藤家より話を聞き、昨年度上山が訪問して資料状況を確認し、調査の許可を得ていた。本年8月27日から30日にかけ、昨年度同様、研究分担者・協力者約10人で長野市に所在する和田宿問屋長井家の資料調査・収集を行った。昭和20年代作成の目録との照合を行ったが、相当量が見当たらず、また目録にされていない文書も相当量確認し、大量の近世・維新期の書簡を除き、新たに目録を作成した。また、昨年度から研究室に借用して目録を作成していた長井典雄家文書(東京都目黒区)の目録も完成した。研究会では、和田村への電信設備の普及、幕末維新期の情報伝達、長井家の一族の仕官、その後の活動など、興味深い報告がなされた。さらに、長野市の長井家資料には、街道沿いの和田宿各家屋の詳細な見取り図が何点か残されており、それらをもとに宿のほぼ完全な復元が可能であることも明らかになった。;当研究の3年間に亙る和田宿の調査により、村当局も資料の価値を認識し、翠川家文書を初め、村内外に所在する資料の調査・保存に着手されつつあるとのことである。科学研究費の補助は本年度で終るが、研究会は継続し、近いうちに共同研究として成果を発表する予定である。
  • 07205204, 北部琉球(奄美諸島)の歴史的・民俗的文物の情報化, 研究代表者と分担者は、これまで奄美諸島が琉球・沖縄と歴史的・文化的にどのような関係にあったかということを研究テーマとしてきたが、本研究によってそれを発展的に継承することができた。;奄美大島における琉球・沖縄時代の歴史的・民俗的文物の情報を資史料として発掘することができた。具体的に言うと、奄美大島における琉球方言資料として、奄美の伝承ことわざを数百項目採集することができ、その一部を専門誌に発表した(『国文学解釈と鑑賞』96年1月号所載)。また、奄美大島における近世の採集食糧の調査研究を行ない、その資料を収集し、その一部を専門誌に発表する予定である(『奄美の民具』第4号,96年4月刊)。;その他、奄美の祭祀習俗の調査研究を行ない、琉球王朝時代のノロ祭祀の残存状況を把握した。文献史料も踏査し、奄美における近世文書の所在を把握した。そして物質文化をして、民具等も調査し、それを沖縄と比較することができた。;総括班と協力し、奄美地元の研究者達と共同研究を行ない、有形、無形の研究蓄積を共有することができた。

教育活動

担当授業

  • 卒業論文, 2019
  • 伝承文学演習IV, 2020, <遠隔授業で後期シラバスを変更しました。授業の目標は変わりませんが、受講生が順番に発表する形式はとらず、提供された講義資料をもとに各回、それぞれがレポートを提出し、教員のコメントをうける形式とします。基本的にはK-SMAPYⅡのこの科目のクラスプロファイルを利用した遠隔授業とします。|||近世の庶民資料を用いて、そこに記されている民俗を比較分析し、事実を明確にすることをめざす。文化年間に屋代弘賢らによって出された「諸国風俗問状」の答を資料として用い、この中から受講者が課題を決めて民俗の比較研究などを行って発表し、意見交換を行う。たとえば江戸時代後期の雛祭りは、どのように行われたのかとか、何を供えものにしたのかなどを資料にある秋田から熊本までの約20例を比較検討し、事実を発見していく。こうして発見できたことを資料の提示ともに発表していくことになる。そして、後期には各自がこれをもとに、昭和30年代末に文化庁が調査を行った『日本民俗地図』などを使って全国的な状況を比較分析して、江戸時代からの変遷など明らかにする。| 事象の事典的な説明をするのではなく、原資料の比較などを通じて自らが発見できた仮説の提示を行っていくので、このようにすれば卒業論文は必ず書けるということを学ぶことになる。
  • 伝承文学概説I, 2020, 前期はK-SMAPYⅡのこの科目のクラスプロファイルを利用し、主に講義資料を用いた遠隔授業とする。プロファイルの授業資料に教材を投稿するので、これを用いてレポート(800字以上)を提出する。これを各回繰り返していく。レポート提出で出席とする。各回の詳細はプロファイルに掲示する。12回の遠隔授業とは別に、3回分の課題を出します。詳細はプロファイルに掲示します。|||講義形式の授業。| 伝承文学とは、文学を伝承性の視点からとらえる場合の一つの方法である。したがって記載文芸および口承文芸にとどまらず、広範な伝承文化全体の中からとらえる必要がある。私たちの生活文化を見直し、日本の民俗文化を理解するために、まずは記載文芸としての文学作品や口承文芸としての昔話、伝説、世間話などを対象として、その背後に存在する民俗文化の特性を把握する。さらには世界的に類似した口承、記載文芸との比較を通してより広い視野から理解し学んでいく。
  • 伝承文学概説II, 2020, 本授業は、主にK-SMAPYⅡを利用した講義資料・課題提示による遠隔授業として実施する。| 伝承文学とは、文学を伝承性の視点からとらえる場合の一つの方法である。したがって記載文芸および口承文芸にとどまらず、広範な伝承文化全体の中から見出すことができる。私たちの生活文化を見直し、日本の民俗文化を理解するために、まずは記載文芸としての文学作品や口承文芸としての昔話、伝説、世間話などを対象として、その背後に存在する民俗文化の特性を把握する。さらには世界的に類似した口承、記載文芸との比較を通してより広い視野から理解し学んでいく。
  • 伝承文学概説I, 2021, 【オンデマンド授業】|伝承文学とは、日本民俗学の方法を用いて文学や文化を理解する学問手法です。|伝承文学は日本文学・日本語学と共に、國學院大學の文学研究の特色となっています。|伝承文学概説では、伝承文学と日本民俗学の基礎を学びます。||伝承文学は、日本民俗学の方法を用いて、各時代・地域に生きた普通の人びと(常民)の、ものの考え方や感じ方と、それを基にした生活全般の行為の総体(民俗)から、文学や文化を考察します。|したがって、伝承文学においては文字となった文学のみならず、生業・衣食住・年中行事・民間信仰・祭礼・芸能等、過去から現在に至るまでの幅広い民俗文化全般を対象とします。|中でもとりわけ文学(記載文芸)と関りの深い「口承文芸」――民話や民謡など口伝えの文芸――の領域を重視して進めていきます。||伝承文学概説では、古典文学作品と口承文芸とを比較し、その背後に存在する民俗文化の特性を理解していきます。|さらに口承文芸・記載文芸の国際比較や、現代文化への影響などを通してより広い視野から理解し、その概念や研究方法を学びます。||【遠隔授業実施に際して】|この授業では通常、対面講義を行ってきました。|しかし、新型コロナウイルスの影響で、そのような授業形態をとることができません。|代替措置として、PDF等で配布する資料を読んで、教員の講義動画を視聴し、毎回の小課題を提出する「オンデマンド授業(録画された講義を視聴し学習する授業)」の形式で行います。||授業動画や資料の配信方法や、課題やその提出方法、単位認定の方法は担当教員により異なります。|第一回目の授業をよく聞いて、準備してください。
  • 伝承文学概説II, 2021, 【オンデマンド授業】|伝承文学とは、日本民俗学の方法を用いて文学や文化を理解する学問手法です。|伝承文学は日本文学・日本語学と共に、國學院大學の文学研究の特色となっています。|伝承文学概説では、伝承文学と日本民俗学の基礎を学びます。||伝承文学は、日本民俗学の方法を用いて、各時代・地域に生きた普通の人びと(常民)の、ものの考え方や感じ方と、それを基にした生活全般の行為の総体(民俗)から、文学や文化を考察します。|したがって、伝承文学においては文字となった文学のみならず、生業・衣食住・年中行事・民間信仰・祭礼・芸能等、過去から現在に至るまでの幅広い民俗文化全般を対象とします。|中でもとりわけ文学(記載文芸)と関りの深い「口承文芸」――民話や民謡など口伝えの文芸――の領域を重視して進めていきます。||伝承文学概説では、古典文学作品と口承文芸とを比較し、その背後に存在する民俗文化の特性を理解していきます。|さらに口承文芸・記載文芸の国際比較や、現代文化への影響などを通してより広い視野から理解し、その概念や研究方法を学びます。||【遠隔授業実施に際して】|この授業では通常、対面講義を行ってきました。|しかし、新型コロナウイルスの影響で、そのような授業形態をとることができません。|代替措置として、PDF等で配布する資料を読んで、教員の講義動画を視聴し、毎回の小課題を提出する「オンデマンド授業(録画された講義を視聴し学習する授業)」の形式で行います。||授業動画や資料の配信方法や、課題やその提出方法、単位認定の方法は担当教員により異なります。|第一回目の授業をよく聞いて、準備してください。|
  • 伝承文学演習IV, 2021, 近世の庶民資料を用いて、そこに記されている民俗を比較分析し、事実を明確にすることをめざす。文化年間に屋代弘賢らによって出された「諸国風俗問状」の答を資料として用い、この中から受講者が課題を決めて民俗の比較研究などを行って発表し、意見交換を行う。たとえば江戸時代後期の雛祭りは、どのように行われたのかとか、何を供えものにしたのかなどを資料にある秋田から熊本までの約20例を比較検討し、事実を発見していく。こうして発見できたことを資料の提示ともに発表していくことになる。そして、後期には各自がこれをもとに、昭和30年代末に文化庁が調査を行った『日本民俗地図』などを使って全国的な状況を比較分析して、江戸時代からの変遷など明らかにする。| 事象の事典的な説明をするのではなく、原資料の比較などを通じて自らが発見できた仮説の提示を行っていくので、このようにすれば卒業論文は必ず書けるということを学ぶことになる。

オフィスアワーの実施時期・曜時

  • 2018, 金曜日5時限目

学外活動

学協会活動

  • 日本民俗学会, 1973年10月
  • 日本文化人類学会, 1974年07月
  • 日本民具学会, 1976年10月
  • 日本口承文芸学会, 1999年04月01日
  • 民俗芸能学会, 1995年10月01日
  • 儀礼文化学会, 2001年04月01日
  • 芸能学会, 2012年04月01日
  • 國學院大學伝承文化学会, 2001年04月01日
  • 棚田学会, 1999年08月01日
  • 東アジア比較文化国際会議, 2004年04月
  • 國學院大學国文学会, 1994年04月01日