K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

山島 有喜
観光まちづくり学部 観光まちづくり学科
助手
Last Updated :2024/04/27

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    山島 有喜, ヤマシマ ユウキ

ホームページ・researchmap等のリンク

所属・職名

  • 観光まちづくり学部 観光まちづくり学科, 助手

学歴

  • 2019年04月, 2023年03月, 修了, 東京大学, 大学院農学生命科学研究科森林科学専攻博士後期課程
  • 2014年04月, 2019年03月, 修了, 東京大学, 大学院農学生命科学研究科森林科学専攻修士課程
  • 2010年04月, 2014年03月, 卒業, 東京大学, 教養学部広域科学科人文地理分科

学位

  • 2023年03月23日, 博士(農学), 東京大学, 農学関係, 博農第4916号, 屋上緑地の歴史的変遷と連続性の概念の拡張
  • 2019年03月25日, 修士(農学), 東京大学, 農学関係, 修農第9668号
  • 2014年03月25日, 学士(教養), 東京大学, 学教養第8359号

本学就任年月日

  • 2023年04月01日

研究活動

論文

  • 国立公園来訪者の意識をふまえた環境保全基金の規模の検討, 山島 有喜;山本 清龍;小堀 貴子;下村 彰男, 日本観光研究学会全国大会学術論文集 = Proceedings of JITR annual conference, 36, 173, 178, 2021年12月, 日本観光研究学会 = Japan Institute of Tourism Research
  • 屋上緑化史における「立体緑化」概念の萌芽とその意義, 山島 有喜;山本 清龍;中村 和彦;下村 彰男, ランドスケープ研究, 83, 5, 551, 556, 2020年03月31日, 公益社団法人 日本造園学会,

    The purpose of this study is to grasp the concepts of rooftop greening and to clarify the birth of multiple rooftops greening and its concepts and significance in history of rooftop greening. Some 157 examples of rooftop greening were collected from technical books and contests and were analyzed from the viewpoint of place of rooftop greens, spatial relations of rooftop green, accessibility to the rooftop greens, mobility between rooftop greens, presence of natural vegetation, water environment and existence of neighboring ground green spaces. The data set was analyzed through cluster analysis and Hayashi's quantification methods typeⅢ and chronological table on the history of technologies and governmental policies. As a result, it was made clear that the concept of greening the rooftop appeared early works in history of rooftop greening. Afterwards, the concept of rooftop green on the intermediate floor also became popular in 1980s and surrounding natural environments were taken into account in 1990s. After the birth of multiple rooftops greening, rooftop greens became closed to the ground, easier to access, connected visually and biologically and improved between the upper and lower rooftops. In the case of Across Fukuoka of 1995, all concepts were introduced. In conclusion, it’s considered that multiple rooftops greening showed the new concept of continuities.

  • 国立公園における二次自然の保全にむけた基金の枠組みの検討, 山島 有喜;山本 清龍;小堀 貴子, 日本森林学会大会発表データベース, 132, 0, 35, 2021年05月24日, 日本森林学会,

    地域制公園制度をとる日本の国立公園には,原生的な自然とともに,地域の生活,生業と結びつく二次自然が広く分布する。そうした人との関わりの中で成立した自然を保全するためには,自然への人為の関与を維持することが重要であり,地物の消費など経済の好循環を生むことが重要である。一方,協働型管理への取り組みが進む中,地域自然資産法が制定され,自然資源の保全策として利用者負担や基金制度への関心も高まっている。本研究では,里海,里山の代表的な国立公園である伊勢志摩と阿蘇くじゅうの両国立公園を研究対象として取り上げ,来訪者の公園利用に対する意向を明らかにすること,環境保全基金を想定した場合の来訪者の貢献の意向をふまえた基金の枠組みについて検討することを目的とした。2020年11月,両国立公園において実施した利用者意識調査の結果から,両国立公園に共通して,地域の食や産物が公園利用の目的となっており,基金の使途としては里山・里海の風景の保全・回復が期待されていた。なお,本研究は,(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費(4-1906,研究代表者:山本清龍)により実施された。

  • 建築物との関わりからみる公共施設屋上緑地の残存・消滅のパターンに関する試論, 山島 有喜;山本 清龍;中村 和彦;下村 彰男, ランドスケープ研究, 84, 5, 521, 526, 2021年03月31日, 公益社団法人 日本造園学会,

    The purpose of this study is to investigate whether rooftop greening remained or disappeared in public facilities with rooftop greening, and to consider the life cycle of rooftop green spaces. The cases were collected from the journal of Shin-Kenchiku and technical books, and included cases built before 2001, when the greening of rooftops became compulsory by Tokyo's regulations. Among the 96 cases of public facilities with green roofs, 86 cases in which both the building and the rooftop green space were unchanged, 6 cases in which the building existed but the rooftop green space disappeared, and 4 cases in which the rooftop green space disappeared due to the disappearance of the building were identified. The presence or absence of rooftop green spaces depends largely on whether the building is demolished due to its age or not. And the rooftop green spaces can be removed due to safety, management or cost issues. On the other hand, the movement to protect not only buildings but also rooftop green space by designating it as a cultural asset was confirmed and proposed as one of the measures to exist of rooftop green space for a long time.

  • 日光国立公園奥日光地域の駐車場および低公害バスの利用者の環境保全基金に対する意識, 山島 有喜;山本 清龍;大竹 芙実, 環境情報科学論文集, ceis35, 0, 209, 214, 2021年, 一般社団法人 環境情報科学センター,

    本研究は,日光国立公園奥日光地域の有料と無料の駐車場,低公害バスの3 者の利用者の属性,旅行特性,環境保全基金に対する意識を明らかにすること,基金の地域への適合性と使途,課題について考察することを目的とし,2020 年の7-11 月にアンケート調査を実施した。その結果,991 人の回答者のうち,約9 割が環境保全を目的とする基金の創設に賛成していた。また,公園利用者の9 割以上が車を利用しているという旅行特性を考慮すると,駐車場への料金上乗せが適合すると考えられた。しかし,3 者の利用者間で意識の差異もみられ,基金の必要性に対する理解を求める取り組みも必要と考えられた。

  • 国立公園に対する多様な利用志向の把握と国立公園の管理・運営に関する考察, 小堀貴子, 山島有喜, 劉銘, 山本清龍, 環境情報科学論文集, 37, 239, 244, 2023年12月08日, 環境情報科学センター, 本研究では,日本の国立公園を取り上げ,潜在的利用者が持つ各公園に対する志向と目的地選択との関係性を明らかにすること,利用志向を考慮した国立公園の管理,運営について考察すること,の2点を目的とした。インターネットによるアンケート調査の結果,活動内容を説明する軸として「活動性」「知名度性」「娯楽性」「静養性」の4つの軸があること,利用の志向は【知識体験志向型】,【心身回復志向型】,【原生自然享受型】,【運動志向型】,【観賞志向型】の5つの類型に分類されること,また国立公園の利用志向と訪問意向,資源イメージの関係を明らかにした。
  • COVID-19流行前後の阿蘇くじゅう国立公園の誘致圏と来訪者行動の特徴, 久保 暁子;山本 清龍;山島 有喜;小堀 貴子, 日本森林学会大会発表データベース, 132, 0, 45, 2021年05月24日, 日本森林学会,

    2020年の新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の拡大により,私たちの生活,産業は大きな影響を受けている。同年4月の緊急事態宣言以降,感染症と観光に関わるいくつかの緊急報告が出されているが,国立公園に関してCOVID-19流行前後で比較された報告は見あたらない。そこで,本研究では,阿蘇くじゅう国立公園を事例とし,COVID-19流行前後における来訪者の属性,行動の特徴とその差異を明らかにし,誘致圏の観点からその変化とその要因について考察することを目的とした。2019年と2020年の両年11月に,阿蘇くじゅう国立公園において郵送回収式アンケート調査を実施した。その結果,感染症拡大後は,県内居住者,家族単位での訪問が多く,旅行者のグループが小さく,訪問目的等の多寡に差異があったことから,感染症への対応行動の結果として国立公園の利用者層,行動に変化が起きていると考えられた。また,宿泊者が多く,GoToトラベルなど観光促進策の効果と思われる変化を確認でき,行政等による観光への助成,支援策 と合わせて考察を行った。なお,本研究は,(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費(4-1906,研究代表者:山本清龍)により実施した。

  • 阿蘇くじゅう国立公園への来訪者が許容する環境保全金の徴収方法, 山島 有喜;山本 清龍;小堀 貴子;下村 彰男, 環境情報科学論文集, ceis34, 0, 43, 48, 2020年12月07日, 一般社団法人 環境情報科学センター,

    本研究は,阿蘇くじゅう国立公園において来訪者に対してアンケート調査を実施し,環境保全を目的とする基金に対して許容される賛否および徴収方法を把握した。また,基金に対して賛意を示した大多数の回答者を対象として,許容する徴収方法を把握するためのクロス集計分析を行った。その結果,多くの徴収方法が許容され得ることが明らかになった。とくに,環境の改善を期待する層では主要拠点における徴収が許容され,基金の事務局費用や人件費などの運営費には可能な限り全員から徴収する方法,駐車場料金への上乗せが許容されていた。

  • 自然観光地の新型コロナウイルス感染症(Covid-19)拡大への対応状況の把握と誘致圏に関する考察, 久保 暁子;山島 有喜;小堀 貴子;山本 清龍, 日本観光研究学会全国大会学術論文集 = Proceedings of JITR annual conference, 35, 169, 172, 2020年12月, 日本観光研究学会 = Japan Institute of Tourism Research
  • 那須平成の森にみる基金を活用した自然資源の協働型管理, 山島 有喜;小堀 貴子;山本 清龍, 日本森林学会大会発表データベース, 131, 0, 58, 2020年05月25日, 日本森林学会,

    近年,国立公園内の行政,事業者,公園利用者を含めた連携や協働型管理が志向され,その財源として基金に注目が集まっている。基金の事例数は増加しており,規模や目的が多様なことから基金の有効活用にむけた方策の検討が求められている。本研究で対象とする那須平成の森基金は,2011年に那須御用邸用地の一部を日光国立公園に編入のうえ開園した那須平成の森の保全を目的する。サポーター会員からの年会費や寄付金をもとに運用され,主として那須平成の森で活動する団体への助成金交付を行っている。本研究では本基金による自然資源の協働型管理の実態を明らかにし,小規模な基金が果たす役割と課題を考察することを目的とした。その結果,地元那須地域に根差した活動が目指されている一方で,助成金交付基準の明確化,基金の効果の可視化,会員へのメリット提示,サポーター会員数の減少への対策,事務局の負担減への取り組みなど,基金の継続性に課題があることも把握された。報告では,基金の発展に寄与する方策についても論じ考察する。なお,本研究は,(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費(4-1906,研究代表者:山本清龍)により実施された。

  • 国立公園と保護地域における環境保全のための基金に関する研究, 山本 清龍;小堀 貴子;山島 有喜, 日本森林学会大会発表データベース, 131, 0, 57, 2020年05月25日, 日本森林学会,

    国立公園等の保護地域において地域の参画と利用者の貢献を促す方法には多様な提案がありうるが,地域にとって自由度の高い財源を確保することは課題の一つである。たとえば,2013年に任意の協力金制度を導入した富士山では利用者の不公平感,地域の来訪者の減少への不安が指摘され,実際の協力率が想定を下回ったという苦い経験がある。また近年は,協力金の徴収のための人件費の削減,使途の妥当性の議論,協力金の活用による効果の可視化など,時間の経過とともに取り組み課題も変化している。近年,地域の自主財源確保の事例がさらに増える一方で,利用者に許容される使途の選定,地域の多様な利害関係者が連携しやすい仕組みづくり,国立公園が持つ個性や地域性が生きる基金の像の抽出,循環型社会づくりとの連携など,基金が地域の発展に貢献できるよう積極的に検討すべき他の課題もあるように思われる。そこで,本報告では,主として国立公園と保護地域においてみられる環境保全を目的とする基金の事例を複数取り上げて,その実態や課題,論点を整理する。なお,本研究は(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費(4-1906,研究代表者:山本清龍)により実施された。

  • 伊吹山における入山協力金を活用した自然再生事業の展開, 小堀 貴子;山島 有喜;山本 清龍, 日本森林学会大会発表データベース, 131, 0, 59, 2020年05月25日, 日本森林学会,

    2015年に地域自然資産法が策定され,地域が自発的に資金調達することが可能となった。それにより自然環境の受益者である利用者に対して,自然環境保全等に係る費用の一部負担を求める動きが広がりつつある。協力金に関しては導入が容易であるものの,必要な検討や準備が不足している場合には,資金を受け取る側と支払う側の関係性及び受け取る側内部において軋轢が生じる恐れがあると指摘されている。このような課題は一定期間を経ることで顕在化するといえよう。そこで本研究では協力金の一事例として伊吹山自然再生事業に着目し,協議会事務局,地元自治体,地元企業の相互の関係性や伊吹山入山協力金の課題について考察をした。研究方法は聞き取り調査と文献調査を中心とした。結果として,入山協力金として年に1300万円程度の安定した収入を得ている一方で,協力金を受け取る内部において,とくに地元自治体と地元企業であるドライブウェイの関係性に課題が生じており,それらが徴収方法や使途に対する不公平感に結びついていることが示唆された。

    なお,本研究は(独)環境再生保全機構の環境研究総合推進費(4-1906,研究代表者:山本清龍)により実施された。

  • イングランドの国立公園における事業分野別の収支について, 小堀 貴子;山本 清龍;山島 有喜;下村 彰男, 日本観光研究学会全国大会学術論文集 = Proceedings of JITR annual conference, 34, 73, 76, 2019年12月, 日本観光研究学会 = Japan Institute of Tourism Research
  • 環境保全を目的とする基金設立への賛否と許容される使途 : 阿蘇くじゅう国立公園利用者を事例として, 山島 有喜;山本 清龍;小堀 貴子;下村 彰男, 日本観光研究学会全国大会学術論文集 = Proceedings of JITR annual conference, 34, 229, 232, 2019年12月, 日本観光研究学会 = Japan Institute of Tourism Research
  • 東京都港区における屋上緑化の進展過程, 山島 有喜, 日本地理学会発表要旨集, 2014s, 0, 100159, 2014年, 公益社団法人 日本地理学会, 1.はじめに
     地上緑地の拡大が難しい都市部において,ヒートアイランド現象緩和や省エネルギー化の解決策として屋上緑化が注目されるようになってきた.
    これまで,緑化工学,造園学の分野において,熱収支,樹種,土壌,基盤,景観についての検討が,都市計画学において,具体的な都市における屋上緑化の現状や,関連する法制度や施策に関する分析が行われてきた.一方で,都市の中で屋上緑化がどのような過程を経て進むのかについて検討した研究は見られない.本研究は,東京都港区を事例に,各種条例・制度の比較検討,「みどりの実態調査」など各種資料の閲覧,ヒアリング調査を通じ,港区の屋上緑化の現状について整理するとともに,都心部において屋上緑化の進展過程をモデル化することを目的としている.
    2.港区における屋上緑化の現況
     木構造建築物が建て替わる際に耐火構造建築物に更新されることから,開発行為によって屋上緑化が広がっていくことを明らかにするため,丁目別屋上緑化率および丁目別木構造建築物率に着目し,港区全体の平均値より高いか低いかによって4つのグループに分けて現況分析を行った.その結果,六本木や新橋周辺の再開発地域において屋上緑化率が高く,木構造建築物率が低い,住宅地の広がる高輪地区において屋上緑化率が低く,木構造建築物率が高い,など,各分類が地域的にまとまって存在していることが明らかとなった(図).
    3.屋上緑化を進展させる要因
    以上の分析から,屋上緑化を進展させる要因を3点導き出した.
    1)建築物の構造
     木構造建築物は耐火構造建築物と比べて,屋上緑化を施せる強度を持っていないために屋上緑化が困難である.また,耐火構造建築物であっても,マンションなどの住居系建築物は積載荷重制限が厳しいため,簡素な屋上緑化になりやすい.一方,大規模民間施設の積載荷重には余裕があるため,植栽が豊かで土壌厚も十分な屋上緑化が可能となっている.
    2)建設主の意向
     屋上緑化に積極的な建設主は,顧客誘致の一環,利用者のアメニティ向上,企業・ビルのイメージ向上などを目的として屋上庭園を整備する一方,消極的な建設主は,設置・維持管理コストの高さ,屋上緑化設備の設置に伴う容積減少を忌避し,省管理型の粗放型屋上緑地を整備する.
    3)屋上緑化関連法制度の役割
     2001年より,東京都の緑化計画書制度によって敷地面積1,000㎡以上の開発行為(公共用地では250㎡以上)において,屋上面積の最低20%の屋上緑化義務が発生したことによって,2011年までの10年余りの間に,1,000㎡以上の敷地面積を持つ390箇所の大規模民間施設において,現在の港区屋上緑化面積の41%にあたる5.37haの屋上緑化がなされた.
     2001年,東京都が容積率緩和制度のメニューに屋上緑化が追加したことで,屋上緑化を行う主体が増加した.
     2003年,港区では屋上等緑化助成金制度を開始し,2008年には助成限度額を500万円まで増額している.この増額によって既存建築物に対する屋上緑化は多少進展したが,総件数は10年余りで88件にとどまっており,効果は限定的である.
    4.まとめ
     非屋上緑化建築物の屋上緑化は上記の3点に依拠している.再開発による建て替え・新築の場合,積載荷重の余裕,義務化,容積率の緩和策によって屋上緑化は大きく進展するものの,木構造建築物を含めた既存建築物への屋上緑化は進展しない.庭園型屋上緑地となるのは建設主が緑化に積極的であり,積載荷重に余裕がある場合に限られ,質的な差異も広がってきている.

競争的資金

  • 24K03187, 衰退観光地のリノベーションに向けた計画論的研究, 本研究は、我が国において衰退段階にある観光地を対象として、再生手法としての「観光地リノベーション」を提案し、社会実装を視野に入れた計画論を構築しようとするものである。「観光地リノベーション」のプロセスを仮説的に<a. 危機の感知><b. 危機感の共有><c.ビジョンの構築><d. 個別事業の創出>といった段階で整理、国内外における観光地リノベーションの先駆的事例について定量的・定性的調査を実施、帰納法的に仮説プロセスを検証していく。その成果をもとに<e. 観光地への政策提言><f. 人材育成>へと展開させ、「観光地リノベーション」の社会実装を通して衰退観光地の再生を後押しする。
  • 23K22937, 歴史文化遺産の保存と活用に資するイコモス「遺産影響評価」の拡張と実装に関する研究, わが国における歴史文化遺産の保存活用の対象・方法の拡張、社会環境変化及び気候変動を踏まえると、歴史文化遺産及び周辺環境への多様な影響を事前に特定・評価し、負の影響の緩和へ結びつけていく仕組みが不可欠である。;本研究は、イコモス「遺産影響評価」よりも広い歴史文化遺産及び周辺環境を対象とした「拡張型遺産影響評価」の方法と実装の理論的構築を目指して、①歴史文化遺産及び周辺環境への「影響」の多面的・包括的把握、②国内外の「遺産影響評価」導入・運用の実態と課題の整理、③現行制度を踏まえた「拡張型遺産影響評価」の方法と実装へ向けた検討、④「拡張型遺産影響評価」の計画制度への実装のための実践的検討を行う。
  • JP23K22937, 歴史文化遺産の保存と活用に資するイコモス「遺産影響評価」の拡張と実装に関する研究, わが国における歴史文化遺産の保存活用の対象・方法の拡張、社会環境変化及び気候変動を踏まえると、歴史文化遺産及び周辺環境への多様な影響を事前に特定・評価し、負の影響の緩和へ結びつけていく仕組みが不可欠である。;本研究は、イコモス「遺産影響評価」よりも広い歴史文化遺産及び周辺環境を対象とした「拡張型遺産影響評価」の方法と実装の理論的構築を目指して、①歴史文化遺産及び周辺環境への「影響」の多面的・包括的把握、②国内外の「遺産影響評価」導入・運用の実態と課題の整理、③現行制度を踏まえた「拡張型遺産影響評価」の方法と実装へ向けた検討、④「拡張型遺産影響評価」の計画制度への実装のための実践的検討を行う。;本研究は、歴史文化遺産をめぐる保全概念の発展と「遺産影響評価Heritage Impact Assessment」に関する課題、および我が国における歴史文化遺産に包含される対象と保存・活用の方法の広がりを背景とし、歴史文化遺産とその周辺環境への多様な影響を事前に特定・評価し、負の影響の緩和へ結びつけていく仕組みとして、拡張型の「遺産影響評価」の方法と実装の理論構築を目指すものである。そのため、①わが国の歴史文化遺産とその周辺環境の保存・活用の現場で生じうる「影響」を多面的・包括的に把握すること、②国内外での「遺産影響評価」の導入・運用の実態と課題を明らかにすること、③わが国の現行制度を踏まえた「拡張型遺産影響評価」の方法と実装へ向けた検討を行うこと、④「拡張型遺産影響評価」の計画制度への実装のための実践的な検討を行うこと、を目的としている。;2023年度は研究メンバー各々が関わる地域や専門領域において研究活動を進め、①②③について並行して進捗を得た。①については、歴史文化遺産とその周辺環境の保存・活用に関し、地域コミュニティの取組みや地域コミュニティへの影響について研究成果の発表等を行っている。②についてはネパールとブータンで開催された世界遺産に関する国際専門家会議やワークショップへの参加および国内での世界遺産に関する研究会への参加を通し、国内外におけるHIAへの取組み状況について把握した。③については、日本の自治体における歴史文化遺産の保存・活用に関わるさまざま法制度の運用状況等を把握するための研究調査を進めた。;メンバー各々が自身の専門領域から研究を進めているが、2024年3月に刊行された『観光まちづくりの展望』には複数の研究メンバーが関連する論稿をおさめることができた。;2024年度も引き続き、国内外の文化遺産サイトや地域における歴史文化遺産とその周辺環境の保存・活用について多様な観点から実態把握のための調査を進める。加えて、最終年度に向け、個別事例を総合的に検討し、理論構築に向けた議論へと発展させる。
  • JP21K05661, 神社の立地等に見るエリアマネジメント拠点のあり方に関する研究, 都市公園をはじめとする公共施設には、エリアマネジメント拠点としての機能が求められるようになり、エリアマネジメントに関わる検討が進んできたが、その多くが組織形成のあり方や活動の進め方に関するもので、人々が拠り所とし気軽に集える場の設定等、拠点づくりに関わる方法論、計画論については手薄である。;一方、神社は地域コミュニティの拠点として重要な役割を果たしてきたことが知られており、エリアマネジメント拠点づくりの参考になると考えられる。そこで伝統的エリアマネジメント拠点という観点から神社の立地や空間構成について再評価し、エリアマネジメント拠点の基本的な立地や空間構成のあり方について知見を得る。;本研究は、わが国の伝統的エリアマネジメント拠点である神社に注目し、その立地および空間構成と、そこで展開されるコミュニティ活動との関係分析を通して、都市の緑地をはじめとするオープンスペースが、エリアマネジメント拠点として成立するうえでの空間面でのあり方について考究することとし、以下の2点を目的としている。(1)神社の立地および空間構成について調査・整理して、地域コミュニティの核としての空間面でのあり方を明らかにする。(2)神社の空間的側面の分析と各地で展開されているエリアマネジメント拠点の事例分析を通して、エリアマネジメント拠点のあり方について考察する。;そして2022年度は、エリアマネジメントの拠点として備えるべき空間特性として、「立地」に関しては、①象徴性、②親近性、③庇護性、「境内」に関しては、④交流性、⑤異界性、の合計5点の特性を仮説的に抽出した。;これを踏まえて2023年度は、都内(旧)郷社63事例を取り上げ、その空間特性について分析を行った。その結果、63例中6割が区部にあり、かつその半数が、台地部と平地部との境界域の傾斜地に立地していることが分かった。そして、その象徴性を保つ上で、高低差を活用するもの、同平面上で参道を長く確保するもの、アプローチに角度をつけるものの3パターンが存在することも確認された。また、都市部のビル化が進む中で屋上に立地を移す神社も多く、これらの境内の空間構成については、地上部の空間構成をコンパクト化し象徴性・異界性を確保していることも確認された。その他、各地で整備が進みつつあるエリアマネジメント拠点の好事例についても現地調査を実施したところ、親近性および交流性については配慮されているものの、象徴性・異界性および庇護性については、十分に考慮されておらず、この点が今後の課題であることが確認された。;本研究では、対象として取り上げた神社について、立地、空間構成、地域活動を同じ条件下で調査し、可能な限り定量的に分析したうえで、エリアマネジメント拠点となるための条件(傾向)を抽出しようとするものである。;2022年度において、都心の文京区、北区、新宿区、板橋区と都内の台地域と平地域との境界部を中心に斜面地に立地する神社をとりあげで実地調査を実施し、2023年度では都内(旧)郷社63事例について分析を進めた。しかしながら、コロナ禍にあった2021年度においてほとんど実地調査を進めることができなかったことから、全般的に進捗が遅れ気味である。;それでも、神社の立地や空間構成に関する文献・資料調査と合わせて、「実施概要」に記述したように、象徴性、親近性、庇護性、交流性、異界性の5項目を抽出することができた。そして当初、神社は歴史的にエリアマネジメント拠点の性格を典型的に有していると考え、理想的なモデルとしての姿が得られると期待していた。しかしながら、現地での実地調査を進めるにつれ、現代では風景面で大きく変容していることもが明らかとなってきた。特に、境内における土地利用が大きく変容したことから、エリアマネジメント拠点としての空間構成面での特性が読み取ることが非常に難しくなっており、その立地特性の問題をも含めて、古い時代(近世等)の図絵や地形図を補助資料として使いながら調査を行うことで立地特性の抽出がより容易になると考えられる。;また、境内の空間構成については、祭りをはじめとする神社の年間を通してのイベント等の活動内容との関係分析が必要であると考えられるが、この点が最も遅れている点である。今年度は、そうした活動内容と空間構成との関係について、専門家へのヒアリング等をも補足しながら検討を進めていく必要があると考えている。;2024年度は最終年度であり、これまでの文献資料調査やプレ現地調査を通して得られた知見と現地調査を通して得られた空間特性との整合性について検討しまとめていく。;その際、臨水域、平地域、境界域(斜面域)、台地域別に、仮説的に導出した、立地面での象徴性、親近性、庇護性、そして境内の空間構成に関する交流性、異界性の5項目の評価項目を用いて、対象神社のエリアマネジメント拠点性の現状について評価する。;そして調査対象神社に関しては、地域コミュニティの神社利用のあり方が、大きく変容していることが予想されるため、祭りをはじめとする各神社における活動の歴史的な変遷をも並行して調査を実施する必要がある。;合わせて、現代における公園緑地等に関するエリアマネジメント拠点の先進事例調査などをも交えて、最終的な目標である公園緑地等において、エリアマネジメント拠点として備えるべき空間特性について検討・考察を行う。

学外活動

学外委員等活動

  • 2023年04月01日, 日本建築学会, 観光地リノベーション小委員会, 「観光地リノベーション」概念を創出するための研究活動。
  • 2022年07月12日, 日本観光研究学会, 交流促進委員会, 幹事
  • 2023年08月14日, 日本造園学会, 論文集委員会

社会貢献活動

  • 癒しの森で親しむクラシック音楽と森の時間, 2023年07月13日, 2023年07月16日, 早朝の森の中で開催されたNHK交響楽団メンバーによる演奏会の運営