K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

宮内 克浩
文学部 中国文学科
教授(特別専任)
Last Updated :2023/12/21

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    宮内 克浩, ミヤウチ カツヒロ

所属・職名

  • 文学部 中国文学科, 教授(特別専任)

学位

  • 文学修士

本学就任年月日

  • 2004年04月01日

研究分野

  • 中国古典文学

研究活動

論文

  • 「讃州時代の菅原道眞の詩について-その嘆老表現を中心として-」, 『國學院大學漢文學會會報』, 第33輯, 99, 110, 1988年01月01日, 國學院大學漢文學會, 中国文化の模倣を脱し、漢詩文による自己表現を、自照性に富む文学として昇華させた平安朝漢詩人の、漢文学の知識の到達度、および文学的営為の意味を考察した。方法として菅原道眞の地方官転出期の作品に多見する嘆老表現の使用のあり方を検証した。自己の不遇に対する悲嘆を主題に据え、秋の悲哀感を底流に、我が身の老いに関する感興を巧みに融合させた作品は、正しく嘆老文学の系譜に位置づけられること、さらに文人官僚として主君に長年忠節を尽くしてきた自己の確認と、その表明である、と結論づけた。
  • 「劉禹錫「問大鈞賦」について」, 『國學院雑誌』, 第94巻第2号, 43, 54, 1993年02月01日, 國學院大學, 中唐期の文人官僚の処世観、および中唐に新たな展開を見せる経学のあり方に関して、劉禹錫の謫遷期の賦の読解を通して考察した。楚辞以後、賢人失志の賦は不遇感を抱く士大夫が自らの処世観を確認するものとして、思弁性の強い作品が多数製作されてきた。劉禹錫「問大鈞賦」には、万物を支配する変化の理法に対して、生の拠り所を倫理的実践に求める思考、および宋代新儒学の特色とも言える中庸への評価が見られることを指摘した。
  • 「劉禹錫の「論」小考」, 『國學院雑誌』, 第95巻第3号, 34, 45, 1994年03月01日, 國學院大學, 前稿に続き、中唐期の儒学革新運動の展開を、劉禹錫により執筆された諸論文に基づき考察した。その方法として「因論」諸論文を支える「理」と「智」という概念に検討を加え、そこに劉禹錫自身の認識の深まり、非合理的思考への批判、道徳論と政治論との統合、さらに中への接近などの傾向を確認した。そしてその認識が、やがて来たる宋学の理論構築のための牽引力となっていったと結論づけた。
  • 「劉禹錫「唐故衡州刺史呂君集紀」について」, 『國學院雑誌』, 第96巻第3号, 18, 29, 1995年03月01日, 國學院大學, 劉禹錫の交遊関係から、彼の学問傾向を考察した。前々稿、前稿の作品論ともども、劉禹錫の作家論構築を目指したものであり、中唐期の儒学の新傾向の解明を最終目標に据えた基礎作業でもある。劉禹錫と交際のあった呂温・韋淳が共に経書本来の精神に立ち返ることを重視した人物であり、劉禹錫がそれに共感している点から彼の学問観を窺った。同時に劉禹錫が呂温・韋淳の学問を総括する時に、改めて「時」という概念が問題として浮上することを指摘した。
  • 「張衡「応間」攷」, 『國學院中國學會報』, 第48輯, 26, 44, 2002年12月01日, 國學院大學中國學會, 後漢の張衡の設論文学「応間」の読解を通して賦作家、また科学技術者として知られる張衡を、経古文学者として把え直すことを目指した。時代の趨勢、交遊関係にあった人物たちの学問傾向、また「応間」自体の読解を通して、張衡に経古文学の経典整理・注釈作業、また『周礼』に基づいた漢の礼制に関する体系的叙述への素志があったことを指摘した。
  • 「崔琦「外戚箴」小考」, 『國學院雑誌』, 第105巻第2号, 45, 57, 2004年02月01日, 國學院大學, 文学様式が多様な発展を遂げ始める後漢の文学の特色の究明を最終目標とする作品論の一。崔琦「外戚箴」の読解を通して、この作品の製作の動機に、崔氏一族の家学や、同時期の儒家官僚に共通して窺われる節義の高揚に加え、『詩』の詩人に見られる諷諫精神の発揚が彼個人の内面にあったことを指摘した。また漢代に文学ジャンルとして確立する「箴」文学の展開のあとを跡づけることによって、崔琦によってこの文学様式が選ばれる蓋然性を論じた。
  • 「伝崔瑗「竇大将軍鼎銘」小考」, 『國學院中國學會報』, 第50輯, 13, 27, 2004年12月01日, 國學院大學中國學會, 後漢の文人官僚崔瑗の作と伝えられる「竇大将軍鼎銘」について、その作者が崔瑗の父、崔駰の作であると考えられることを指摘した。その上で、先秦~後漢に至る銘の展開と崔駰の当該作品の執筆の動機、さらに崔駰を文学作品の執筆へと駆り立てたことがらについて考察を試みた。まず一「銘論」の項において、後漢時代に銘を執筆した文人たちに共有されたものとして、国家の政治への積極的な関与への強い志向性を見た。二「警戒の銘」の項では、祝頌とともに銘執筆のモチーフとなる警戒について、その発想素を探った。後漢時代の銘の隆盛を支えたものとして、経古文学の興隆、さらに文献として『大戴礼記』武王践祚篇の存在を指摘した。三「竇大将軍鼎銘」の項では、当該作品に分析を加え、時代の寵児となった竇憲に対して、その主簿たる立場から、盈満の戒を履行し、恭謙な態度を保持することを迫る内容となっていることを確認した。以上を踏まえつつ、後漢時代に文学として銘が隆盛した理由には、銘の持つ戒慎の要素、儒学の浸透による孝の宣揚、古文学の興隆、さらに文学が官界進出の方途となっていたことなどが挙げられること。また当該作品や「北征頌」「仲山甫鼎銘」をも加えて、崔駰の文学活動を考えるとき、それを根底で支えていたものとして、後漢の「詩人」意識が存在し、その自覚が政権の中枢への美刺といった行動を生み出したと考えられると結論づけた。
  • 「崔駰「西巡頌」小考」, 『國學院雑誌』, 第106巻第11号, 63, 76, 2005年11月01日, 國學院大學, 後漢前期に経学者・文学家として活躍した崔駰の代表作「四巡頌」四篇は、長く類書による略引が伝わっていたが、平安朝弘仁年間写『分館詞林』にその全篇が残されている。その四篇のうち「西巡頌」を取り上げ、執筆に至る経緯と、王充・曹褒らの活動、時代の風尚、また揚雄「河東賦」や崔駰「達旨」の分析・比較を通して、崔駰の文学観の一端の考察を試みた。
  • 「後漢「北征頌」三首考」, 『國學院雑誌』, 第109巻第9号, 2008年09月15日, 國學院大學, 班・傅・崔、三氏によって製作された「北征頌」は、後漢和帝期に遂行された異民族征伐の成功を称美する意図で作られたものである。それは明帝・章帝期に高揚した頌漢思潮の流れを継ぐものであり、後漢の盛世を後世に知らしむるものとして、『詩』の頌詩の体例とは全く異なる賦体によって新たな体例を模索する中で生まれた作品であった。
  • 後漢・高彪「督軍御史箴」小考, 『國學院雑誌』, 第113巻第3号, 2012年03月15日, 國學院大學, 漢代に文学ジャンルの1類目として定立し、後世に継承・製作される箴の、その定立期の1篇に焦点をあて、文学として、後漢文人官僚たちの取る所となった箴の製作背景を究明することを目的とした。箴が文学として製作されるのは、前漢末の揚雄の作を嚆矢とする。その製作意図は、後漢においては、三代の美風として、百官が職分に応じて君主の過誤を諫め正し、君主の天下統治を十全ならしめ、礼教国家の体裁を整えるものと捉えられ、その主旨-官箴-で増補され「百官箴」として完成する。この「百官箴」とほぼ同時期に作られた当該作は、同じく三代の美風を憧憬する文人官僚たちの宴席の場で作られた、詩人の義を体した箴諫の辞であり、すぐに訪れることとなる新たなる詩人の時代の直前に現れた、漢王朝詩人(詩人の義を体した文人)による「箴官」として、箴の展開に独自の位置を占める作である。
  • 後漢・傅毅「舞賦」初探, 『國學院中國學會報』, 第60輯, 2014年12月25日, 國學院大學中國學會, 『詩』が古典化さた後漢期において、その内容が賦として敷衍され、やがて建安期の五言詩に受け継がれていく点、また叙述に関しては、楚辞「招魂」以来の叙事の描写形式が蓄積されていく中で、傅毅ならではの精緻な観察と細密な描写が行われている点などを、辺譲「章華台賦」との比較を通して指摘しつつ、当該作品が、「勧百諷一」を効かせた所謂「詩人の賦」とは異なり、時代が求めた、作者ならではの賦頌であり、礼教国家体制が機能した明帝・章帝朝の優游たる暇日の一コマを賦頌した作品であると論じた。
  • 後漢・朱穆「崇厚論」小論, 『國學院中國學會報』, 第61輯, 2015年12月25日, 國學院大學中國學會, 後漢、順・桓帝期の文人官僚の朱穆は、絶交を論じた文章「絶交論」・「与劉伯宗絶交書」(絶交書)、および絶交を主題とした詩(絶交詩)の作者として知られる。「絶交論」は、いま節略の形で『後漢書』本伝の李賢注に引かれ、「絶交書」も完全な形では伝わらない。それとは別に朱穆には「崇厚論」なる文章があり、本伝に引かれる。この「崇厚論」こそ、もと「絶交論」が後人により分断され、編集を加えられて伝えられたものではないか、という見通しをたて、その本文に分析を加えた。第二項で「絶交論」と劉峻「広絶交論」とを比較、第三項では、「絶交論」を敷衍・展開させた蔡邕「正交」の内容を分析し、「絶交論」の原初の体製を模索した。続く第四・五項で「崇厚論」の内容を分析した。その上で、主客問答体をとる「絶交論」の、客人の言説と、主人の言説とを組み合わせて後人が作り上げたものが、いま伝わる「崇厚論」であると結論づけた。
  • 後漢・臧洪の絶交書について, 『國學院雑誌』, 第117巻第11号, 2016年11月15日, 國學院大學, 臧洪が陳琳に宛てた絶交書について、その趣意を相手に聞き入れさせる行文上の工夫として用いられているのは、相手の難詰の論破を積み上げて自己の思念の優位性を示す一種の自己誇尚であった。その発想源委は神に対する人の祈福の辞である禱祝の辞に求められるとされるが、本篇では、あからさまな自己誇尚は用いられずに、謙遜卑下を装う形で進められている。それは書簡という形式にも拠るではあろうが、さらに文学様式では設論と呼ばれる作品群の影響を受けてのものとも考えられる。この後現れる嵆康の絶交書は、発想系列上、祝辞系文学に位置づけられる東方朔の影響を受けているとされるが、臧洪の絶交書も、発想系列上は祝辞系文学の流れを汲み、また文学様式としては、やはり東方朔「答客難」に始まる設論に属し得るものと言える。
  • 後漢・馮衍<自論>初探, 國學院雑誌, 第118巻第10号, 2017年10月01日,  後漢・馮衍の「自論」は「顕志賦」序として扱われ、馮衍自らが執筆したものであるとする考えが一般的であるように見受けられる。しかし〈自論〉が馮衍自ら一篇として著した作品か否かについては疑問が残り、検証が残されていると思われる。そこで〈自論〉は馮衍の他篇を用いて、作伝者が編集したのではないかという見通しに立って、検証を加えた。まず一では、「自論」が「自序」の一部であるとする見解、またそれを否定し、賦序であり「自序」とは別であるとする見解を紹介し、さらに銭鍾書の見解に基づき、「自序」が馮衍の本伝各所に取り込まれている可能性を示した。続く二では、「自論」前半を検討し、行文の相違を示し、作伝者が「自序」及びさらに別行の篇とを混成して書いている可能性がある旨を指摘した。三では、「自論」に止まらず、本伝各所に作伝者が「自序」が取り込んでいることを示し、「自序」の概要を考察した。四では、馮衍の他の作品にも作伝者が「自序」を潜り込ませている例を指摘した。五では再び「自論」に戻り後半部の検討を行い、「顕志賦」序の原型試案を示した。以上の検討を経て、馮衍が帰田後まもなく執筆したであろう幽居の決意と交際を絶つ旨を述べた文章や、「顕志賦」及び序などに、「自序」を取り込みながら、作伝者が〈自論〉としてまとめたものと見られる、と結論づけた。

著書等出版物

  • 楚辞後語全注釈五, 吹野安 宮内克浩, 明徳出版社, 2018年11月15日
  • 楚辞後語全注釈一, 明徳出版社, 2014年06月30日, 吹野安
  • 楚辞後語全注釈二, 明徳出版社, 2015年07月15日, 吹野安
  • 楚辞後語全注釈三, 明徳出版社, 2016年12月20日, 吹野安
  • 楚辞後語全注釈四, 明徳出版社, 2017年06月30日, 吹野安

その他

  • 『楚辭補注』譯注稿(一), 『國學院大學漢文學會會報』, 第34輯, 國學院大學漢文學會, 1988年12月01日, 國學院大學大学院における吹野安教授「漢文学研究」の講座の、昭和61・62・63年度分の成果報告。吹野安教授のご指導の下、洪興祖『楚辞補注』を受講生が共同で訳注作業を行ったものである。
  • 『楚辭補注』譯注稿(二), 『國學院大學漢文學會會報』, 第35輯, 國學院大學漢文學會, 1989年12月01日, 國學院大學大学院における吹野安教授「漢文学研究」の講座の、昭和61・62・63年度分の成果報告。吹野安教授のご指導の下、洪興祖『楚辞補注』を受講生が共同で訳注作業を行ったものである。
  • 『楚辭補注』譯注稿(三), 『國學院大學漢文學會會報』, 第36輯, 國學院大學漢文學會, 1990年10月01日, 國學院大學大学院における吹野安教授「漢文学研究」の講座の、昭和61・62・63年度分の成果報告。吹野安教授のご指導の下、洪興祖『楚辞補注』を受講生が共同で訳注作業を行ったものである。

教育活動

担当授業

  • 漢文学講読I, 2019, 唐代の達意の散文を読解することにより、漢文訓読能力の向上や中国古典の読解力の向上を目指す。
  • 漢文学講読(4), 2019, -
  • 漢文学講読II, 2019, 前期開講漢文学講読Ⅰに引き続き、|唐・宋代の達意の散文を読解することにより、漢文訓読能力の向上や中国古典の読解力の向上を目指す。
  • 中国文学概説, 2019, 本講座は、中国文学のメニューを提示することが、一つの目的となる。|中国文学は、日本人にとって元より外国語の文學であるが、必ずしも「外国」の文學ではなかった。それは、この文学は中華地域だけのものではなく、東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は、中華文明の古さのみに帰すべきではない。むしろ、この文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置付けることによって理解される。したがって各時代の持つ意味を、作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが、本講義の主眼たる「概説」になるはずである。|加えて、この文学は社会性・政治性を持つことが、一つの理想であった。したがって作品の理解に際して、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。それが、テキストで各時代の作品の前に、解説文を置いた所以である。||
  • 文選演習, 2019, 中国古典詩文の基礎的理解||
  • 文選演習, 2019, 中国古典詩文の基礎的理解||
  • 中国原典研究I, 2019, 『漢書』を顔師古の注で読む。前漢の文学者の司馬相如・東方朔・王褒の伝記を読み、作品創作とその背景を探る。いずれも長篇なので、作品の読解は後期開講の中国文学展開演習2の授業にて行うこととし、本講義では作者の生涯と文学作品の創作の背景の理解を目的とする。輪読形式で進める予定なので、事前に充分に準備することが必要である。
  • 中国原典演習I, 2019, 前期開講「中国原典研究2」で学修した内容を踏まえて、『漢書』東方朔伝(巻65)に引かれる作品を会読形式で読解する。
  • 卒業論文, 2019
  • 卒業論文II(3年次), 2019
  • 卒業論文II(4年次), 2019
  • 漢文学概説, 2020, 〈授業形態について〉本授業は、主にZoomを利用した双方向型授業(ライブ配信)として実施する。||本概説は中国文学のメニューを提示することが1つの目的となる。|中国文学は、もとより外国語の文学であるが必ずしも外国の文学ではない。それは、歴史的に見れば、中国文学は中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。|しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって理解される。|したがって、各作品の持つ意味を作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが「概説」することになるはずである。|加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが1つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。これが指定の教科書において各作品の前に概説文を置いた理由である。|なお、本授業は主にZoomを利用した双方向型授業として実施する。
  • 中国古典読法III, 2020, 本授業は、主に Zoom を利用した双方向型授業として実施する。|1年次「中国古典読法Ⅰ・Ⅱ」に引き続き、中国古典読解のための基本項目を指導する。文法の整理・古語表現への習熟・調査の方法・注釈の読解法・内容把握法の修得を目指し、古典を深く読み味わう実力の涵養を目指す。
  • 中国文学概説, 2020, 本授業は、主に Zoom を利用した双方向型授業として実施する。|本講座は、中国文学のメニューを提示することが、一つの目的となる。|中国文学は、日本人にとって元より外国語の文學であるが、必ずしも「外国」の文學ではなかった。それは、この文学は中華地域だけのものではなく、東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は、中華文明の古さのみに帰すべきではない。むしろ、この文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置付けることによって理解される。したがって各時代の持つ意味を、作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが、本講義の主眼たる「概説」になるはずである。|加えて、この文学は社会性・政治性を持つことが、一つの理想であった。したがって作品の理解に際して、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。それが、テキストで各時代の作品の前に、解説文を置いた所以である。|
  • 楚辞演習, 2020, 本授業(9月卒業予定の4年生対象の前期開講分)は、主に Zoom を利用した双方向型授業として実施する。開講時期の変更により後期開講予定の講義は、教室にて行う予定である。|「楚辞」は、長江中流域に発生した、中国文学の源流であった。その内容は、宗教的基盤を色濃く保持し、屈原という個性を得て花開いた作品が中核である。その激越で空想的・浪漫的作風は、多くの作者に受け継がれ、作品群としての「楚辞」を生み出すに至る。後世に多大な影響を与えた楚辞の読解を通じて、次の事項に説き及ぶ。|・文学の発生系列、巫系・史系・祝系について・設問文学、自序文学、問答文学、神舞劇文学、招魂文学 |||
  • 古典教育研究II, 2020, 中学校・高等学校国語科教員を目指す学生を主な対象とした授業である。ただし漢文教材を教室でどのように教えるか、といった教授法を指導することを意図する授業ではない。教員として授業を展開していく上で、教材の内容について、教授者自身がその内容をいかに正確に理解していくか、内容の核心を正しくつかむための方法を、各人が身につけることを目指す授業である。| 高等学校・国語科用教科書「国語総合」「古典」に採録される史伝(主に『史記』)・詩文(主に唐詩)・思想(『論語』をはじめとする諸子)の教材の出典作品について、その内容・特質を解説するとともに、教材研究のための参考文献などを紹介する。|
  • 文選演習, 2020, 本授業は、主に Zoom を利用した双方向型授業として実施する。|中国古典詩文の基礎的理解|
  • 文選演習, 2020, 本授業は、主に Zoom を利用した双方向型授業として実施する。|中国古典詩文の基礎的理解|4年生用の講座として、3年次とは異なる作品を読解し、知識・漢文訓読力の定着を図る。|
  • 中国原典研究I, 2020, 『漢書』を顔師古の注で読む。前漢の文学者の司馬相如・東方朔・王褒の伝記を読み、作品創作とその背景を探る。いずれも長篇なので、作品の読解は後期開講の中国文学展開演習2の授業にて行うこととし、本講義では作者の生涯と文学作品の創作の背景の理解を目的とする。輪読形式で進める予定なので、事前に充分に準備することが必要である。 |
  • 中国原典演習I, 2020, 本授業は、主に Zoom を利用した双方向型授業として実施する。|前期開講「中国原典研究1」で学修した内容を踏まえて、『漢書』東方朔伝(巻65)に引かれる作品を会読形式で読解する。 |
  • 楚辞演習, 2020, 本授業は、主に Zoom を利用した双方向型授業として実施する。|「楚辞」は、長江中流域に発生した、中国文学の源流であった。その内容は、宗教的基盤を色濃く保持し、屈原という個性を得て花開いた作品が中核である。その激越で空想的・浪漫的作風は、多くの作者に受け継がれ、作品群としての「楚辞」を生み出すに至る。後世に多大な影響を与えた楚辞の読解を通じて、次の事項に説き及ぶ。|・文学の発生系列、巫系・史系・祝系について・設問文学、自序文学、問答文学、神舞劇文学、招魂文学 |||
  • 中国文学概説, 2021, 本講義は遠隔授業(オンデマンド型)で実施する。|本講座は、中国文学のメニューを提示することが、一つの目的となる。|中国文学は、日本人にとって元より外国語の文學であるが、必ずしも「外国」の文學ではなかった。それは、この文学は中華地域だけのものではなく、東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は、中華文明の古さのみに帰すべきではない。むしろ、この文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置付けることによって理解される。したがって各時代の持つ意味を、作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが、本講義の主眼たる「概説」になるはずである。|加えて、この文学は社会性・政治性を持つことが、一つの理想であった。したがって作品の理解に際して、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。それが、テキストで各時代の作品の前に、解説文を置いた所以である。|
  • 楚辞演習, 2021, 本授業は、対面授業として実施する。|「楚辞」は、長江中流域に発生した、中国文学の源流であった。その内容は、宗教的基盤を色濃く保持し、屈原という個性を得て花開いた作品が中核である。その激越で空想的・浪漫的作風は、多くの作者に受け継がれ、作品群としての「楚辞」を生み出すに至る。後世に多大な影響を与えた楚辞の読解を通じて、次の事項に説き及ぶ。|・文学の発生系列、巫系・史系・祝系について・設問文学、自序文学、問答文学、神舞劇文学、招魂文学 |||
  • 楚辞演習, 2021, 本授業は、対面授業として実施する。|「楚辞」は、長江中流域に発生した、中国文学の源流であった。その内容は、宗教的基盤を色濃く保持し、屈原という個性を得て花開いた作品が中核である。その激越で空想的・浪漫的作風は、多くの作者に受け継がれ、作品群としての「楚辞」を生み出すに至る。後世に多大な影響を与えた楚辞の読解を通じて、次の事項に説き及ぶ。|・文学の発生系列、巫系・史系・祝系について・設問文学、自序文学、問答文学、神舞劇文学、招魂文学 |||
  • 古典教育研究I, 2021, 中学校・高等学校国語科教員を目指す学生を主な対象とした授業である。ただし漢文教材を教室でどのように教えるか、といった教授法を指導することを意図する授業ではない。教員として授業を展開していく上で、教材の内容について、教授者自身がその内容をいかに正確に理解していくか、内容の核心を正しくつかむための方法を、各人が身につけることを目指す授業である。| 高等学校・国語科用教科書「国語総合」「古典」に採録される史伝(主に『史記』)・詩文(主に唐詩)・思想(『論語』をはじめとする諸子)の教材の出典作品について、その内容・特質を解説するとともに、教材研究のための参考文献などを紹介する。|
  • 文選演習, 2021, 本授業は、対面授業として実施する。|中国古典詩文の基礎的理解|
  • 文選演習, 2021, 本授業は、対面授業として実施する。|中国古典詩文の基礎的理解|
  • 漢文学講読I, 2022, "唐代中期、韓愈・柳宗元・白居易らの散文を読解し、古文の雄勁、展開・表現の妙に触れるとともに、漢文の訓読力の強化を図る。,",",",",",",",",",",|"
  • 漢文学講読II, 2022, 前期に引き続き、唐代中期、韓愈・柳宗元・白居易らの散文を読解し、古文の雄勁、展開・表現の妙に触れるとともに、漢文の訓読力の強化を図る。
  • 文選演習, 2022, 本授業は、対面授業として実施する。|中国古典詩文の基礎的理解|
  • 文選演習, 2022, 本授業は、対面授業として実施する。|中国古典詩文の基礎的理解|
  • 中国学特殊講義I(文学), 2022, "近江・奈良・平安朝(承和・貞観・寛平期まで)の漢詩文の会読,",",",",",",",",",",|"
  • 中国古典読法III, 2022, "1年次「中国古典読法Ⅰ・Ⅱ」に引き続き、中国古典読解のための基本項目を指導する。|文法の整理・古語表現への習熟・調査の方法・注釈の読解法・内容把握法の修得を目指し、古典を深く読み味わう実力の涵養を目指す。,",",",",",",",",",",|"
  • 中国古典読法I, 2022, "後期開講の中国古典読法Ⅱと併せ、以下の内容を指導する。,",",",",",",",",",",|(1)中国古典の基本構造・句法,",",",",",",",",",",|(2)漢文訓読に使用する古典文法,",",",",",",",",",",|(3)中国古典の解釈法,",",",",",",",",",",|中国古典文(漢文)の読解の前提となる「漢文訓読法」の基礎を反復練習と確認テストを重ねながら身につけ、的確な訓読や読解ができるようになることを目指す。,",",",",",",",",",",|"
  • 中国文学概説, 2022, 本講座は、中国文学のメニューを提示することが、一つの目的となる。|中国文学は、日本人にとって元より外国語の文學であるが、必ずしも「外国」の文學ではなかった。それは、この文学は中華地域だけのものではなく、東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は、中華文明の古さのみに帰すべきではない。むしろ、この文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置付けることによって理解される。したがって各時代の持つ意味を、作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが、本講義の主眼たる「概説」になるはずである。|加えて、この文学は社会性・政治性を持つことが、一つの理想であった。したがって作品の理解に際して、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。それが、テキストで各時代の作品の前に、解説文を置いた所以である。|
  • 中国文学基礎I, 2022, 18の史書を編集した編年史である『十八史略』を読み、中国古代から近世に至る時代の流れを大づかみにつかむ。またそこに織り込まれた様々な出来事を通して、中国古典世界に接する上での重要事項を知る。
  • 中国文学通史, 2023
  • 文選演習, 2023
  • 文選演習, 2023
  • 文選演習, 2023
  • 中国文学通史, 2023, -先秦期から明清に至る中国文学の多様なジャンルの作品を時代を追って紹介し、各時代を彩った作家・作品、また作品が生まれた背景などについての理解を深める。
  • 文選演習, 2023, 本授業は、対面授業として実施する。|中国古典詩文の基礎的理解|
  • 文選演習, 2023, 本授業は、対面授業として実施する。|中国古典詩文の基礎的理解|
  • 文選演習, 2023, 本授業は、対面授業として実施する。|中国古典詩文の基礎的理解|

オフィスアワーの実施時期・曜時

  • 2018

学外活動

学協会活動

  • 國學院大學中國學會, 1985年09月
  • 日本中国学会, 1986年04月, 2015年03月
  • 財団法人無窮会, 1986年04月
  • 中国社会文化学会, 1987年04月, 2009年03月
  • 和漢比較文学会, 1987年04月, 2005年03月
  • 國學院大學中國學會