K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

安田 恵美
法学部 法律学科
准教授
Last Updated :2020/05/13

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    安田 恵美, ヤスダ メグミ

ホームページ・researchmap等のリンク

所属・職名

  • 法学部 法律学科, 准教授

学位

  • 2013年03月, 博士(法学), 大阪市立大学, 第5864号

本学就任年月日

  • 2015年04月01日

研究分野

  • 刑事政策, 犯罪をした高齢者の社会参加にむけて

研究活動

論文

  • 刑務所拘禁による「社会的排除」を回避するための施策に関する一考察, 安田恵美, 現代の社会病理, 34, 39, 54, 2019年09月30日, 日本社会病理学会
  • 教育講演:高齢犯罪者の社会復帰と権利保障, 安田恵美, 日本フォレンジック看護学会誌, 5, 2, 91, 104, 2019年07月31日, 日本フォレンジック看護学会
  • 拘禁の継続と相いれない受刑者に対する自由刑の裁量的執行停止の運用に関する一考察, 安田恵美, 法学雑誌, 64巻, 4号, 971, 1010, 2019年03月31日, 大阪市立大学法学会
  • 高齢者犯罪における所得保障制度の犯罪予防的役割の重要性(ニ・完): フランスにおける高齢者犯罪の動向と高齢者に対する所得保障の発展の関係を素材に, 安田恵美, 法学雑誌, 2010年12月01日, 大阪市立大学法学会
  • 高齢者犯罪における所得保障制度の犯罪予防的役割の重要性(一): フランスにおける高齢者犯罪の動向と高齢者に対する所得保障の発展の関係を素材に, 安田恵美, 法学雑誌, 2010年03月01日, 大阪市立大学法学会
  • 「フランスにおける高齢者の経済状況と高齢者犯罪」(修士論文), 2009年03月01日, 生活困窮を原因とした高齢者犯罪の予防策として、より手厚い所得保障は効果的なのか。この点について、より実証的に検討すべく、本稿では、高齢社会に到達しているが、高齢者犯罪が少ないフランスを比較対象として、高齢者の生活状況、所得保障状況等と高齢者犯罪の動向を検討した。その検討から、フランスでは高齢者の生活水準の引上げによる困窮状況の改善が高齢者による軽微な財産犯の抑止になっていることを明らかにした。
  • 「高齢受刑者の尊厳を基礎とした処遇に向けて」(学位論文), 2013年03月01日, 高齢者は非高齢者よりも体力が減退し、病気のリスクが高い。それ故フランスでは高齢犯罪者に対して、より拘禁を回避し、刑務所内でも手厚い治療と介護を行ってきた。一方、日本の刑事司法においては「高齢者」の扱い方に関する指針がない。その結果、拘禁されやすく、かつ刑務所内でも特性に応じた処遇は行われていない。この対応は諸法の要請に反している。そこで、現行制度においては高齢受刑者を早期釈放することが必要である。
  • 「受刑者における『塀の外で死ぬ』権利」, 「犯罪社会学研究」, 38号, 170, 185, 2013年10月01日, 日本犯罪社会学会, 受刑者の中には、がんにり患し終末期を経て死亡した者が少なからずいる。その一方で、同じく末期がんにり患している受刑者であっても、自由刑の執行停止を用いて早期釈放する場合もある。その対応の違いの背景には帰住先がみつかったかどうか、という事情がある。しかし、このような受刑者本人の力のみではどうにもならない事柄によって死ぬ場所が変わる、というのは大いに問題がある。これは死ぬ場所の問題のみならず、受刑者として死ぬか、一市民として死ぬかという受刑者本人の尊厳に深くかかわる問題だからである。そこで、受刑者の権利として、塀の外で死を迎えるための制度を整備してきたフランスの議論から示唆を得て、受刑者の塀の外で死ぬ権利に関する議論の必要性を指摘した。
  • 「高齢受刑者の医療を受ける権利の保障とそのための早期釈放制度の積極的運用(1)」, 「法学雑誌」, 60巻1号, 1, 79, 2013年09月01日, 大阪市立大学法学会, 近時、日本の刑務所において人に人が歳以上の高齢受刑者である。彼らの多くは、生活に困窮し、生きるために軽微な財産犯を繰り返している。それゆえ、高齢者犯罪への対応の在り方については刑事政策のみならず、社会政策全般において検討がなされつつある。しかし、実際に刑務所の中で高齢受刑者に対してどのような処遇を行うべきか、についてはあまり議論がなされていないように思われる。そこで本稿では高齢受刑者処遇においては医療的福祉的対応の充実がまずは必要であることを示した。それは、高齢受刑者と非高齢受刑者の質的違いは、医療的・福祉的ニーズの多様性・複合性にあると考えるからである。生きていなければ社会復帰はできない。さらに、健康であるほうが釈放後の受け皿の範囲が広がる。それゆえ、医療的・福祉的対応の充実は必要不可欠である。刑務所では当該高齢受刑者のケアを十分に行うことができない場合には、刑の執行停止(刑訴法条)を用いて早期釈放することが必要である。なぜならば、諸法の要請にかんがみれば、高齢受刑者の生命および健康の維持は自由刑の執行に優先されなければならないからである。
  • 「高齢受刑者の医療を受ける権利の保障とそのための早期釈放制度の積極的運用(2)」, 「法学雑誌」, 60巻2号, 572, 622, 2014年03月01日, 大阪市立大学法学会
  • 「高齢受刑者の医療を受ける権利の保障とそのための早期釈放制度の積極的運用(3)」, 「法学雑誌」, 61巻1号, 370, 429, 2015年03月01日, 大阪市立大学法学会
  • 「福祉的ニーズを持つ被疑者への起訴猶予」, 「法学雑誌」, 60巻3・4号, 171, 230, 2014年03月01日, 大阪市立大学法学会, 刑事司法の手中に置かれた障がいを有する人や高齢者といった、福祉的ニーズを有する人々における供述の任意性の確保や、処分・量刑決定における福祉的ニーズの斟酌の在り方が問題とされている。これらの「入口支援」のうち、とりわけ、被疑者段階における起訴猶予に向けた福祉的支援については、各機関が試みている。しかし、実際にヒアリングを行った結果、被疑者段階における入口支援が非常に困難であることが明らかとなった。その根底には期間の短さや情報の少なさといった問題を生み出している、刑訴法 条の「境遇」という文言の理解の違いがあると思われる。すなわち、福祉的ニーズを有する被疑者に対する起訴猶予を選択する基準として、福祉的支援が確保されているところまで必要となるのか否か、という点である。この点、検察の中でも一貫していないように思われる。ただし、更生保護法条は、検察は「(福祉的支援の)必要があるときに」更生緊急保護に関する情報提供の義務を課せられている。この規定にかんがみれば、検察官の役割は福祉的ニーズを確認し、本人の支援への同意を確認するところまでであり、支援の確保は考慮されるべきではない。もっとも、起訴猶予を積極的に運用することについては、検察官の権限を増大させ、捜査の糾問化をもたらすおそれがあることから、慎重な検討が必要であろう。しかし、起訴猶予が積極的に用いられ、ダイバージョンにおいて大きな役割を担っている現状にかんがみれば、起訴猶予における福祉的配慮について理論的検討を行う必要があると思われる。
  • 高齢受刑者の医療を受ける権利の保障とその手段としての早期釈放制度の積極的運用(4), 大阪市立大學法學雜誌, 61巻3号, 2015年09月01日
  • 高齢受刑者の医療を受ける権利の保障とその手段としての早期釈放制度の積極的運用(5) , 大阪市立大学法学雑誌, 61巻4号, 2015年11月01日
  • 高齢受刑者の医療を受ける権利の保障とその手段としての早期釈放制度の積極的運用(6・完) , 大阪市立大学法学雑誌, 62巻1号, 2016年03月01日
  • 高齢犯罪者と「社会的排除」, 法学セミナー, 62巻11号, 2017年11月01日
  • 拘禁の弊害と社会復帰 , 法学セミナー, 62巻11号, 2017年11月01日
  • フランスにおける治療を理由とする刑の執行停止制度の改革 , 罪と罰, 55号1巻, 2017年12月01日
  • 第1章刑務所出所者の社会で更に生きるチカラとそれを支える人々のチカラの醸成, URP「先端的都市研究」シリーズ13『先端的都市研究拠点2017年度公募型共同研究によるアクションリサーチ』, 2018年03月01日
  • 高齢受刑者の医療を受ける権利の保障とその手段としての早期釈放制度の積極的運用(四) (大阪市立大学法学研究科法曹養成専攻創立10周年記念講演会), 安田 恵美, 大阪市立大學法學雜誌, 61, 3, 596, 638, 2015年09月, 大阪市立大学
  • 高齢受刑者の医療を受ける権利の保障とその手段としての早期釈放制度の積極的運用 (五), 安田 恵美, 大阪市立大學法學雜誌, 61, 4, 863, 923, 2015年11月, 大阪市立大学
  • 筆者より, 安田 恵美, 犯罪社会学研究, 42, 0, 2017年, 日本犯罪社会学会

Misc

  • フランス刑事施設等参観記録, 井上宜裕、金澤真理、寺嶋文哉、徳永元、安田恵美, 國學院法学, 57, 3, 35, 59, 2020年03月, 國學院大學法学会
  • 公益奉仕労働, Zarianta ABDOULHAMID, 安田恵美訳, 國學院法学, 2019年07月10日, 國學院大學法学会
  • 「書評 この人が選ぶこの一冊 山本譲司著『覚醒』」, 「ホームレスと社会」, 6号, 115, 2012年07月01日, 「ホームレスと社会」編集委員会
  • 治療を理由とした刑の修正を受ける人々の居場所と援助 : 尊厳をもってケアを受ける(受け入れ先紹介実用ガイドブック), 法政研究, 83巻4号, 2017年03月01日

著書等出版物

  • URP「先端的都市研究」シリーズ18刑務所出所者等の意思決定・意思表示の難しさと当事者の声にもとづく支援, 安田恵美, 大阪市立大学都市研究プラザ, 2020年04月
  • URP「先端的都市研究シリーズ」1 市大都市研究の最前線, 大阪市立大学都市研究プラザ, 大阪市立大学都市研究プラザ, 2015年03月
  • URP先端都市研究シリーズ13「先端的都市研究拠点2017年度公募型共同研究によるアクションリサーチ」, 大阪市立大学都市研究プラザ 編, 大阪市立大学都市研究プラザ, 2018年03月
  • 「司法と福祉の連携」の展開と課題, 刑事立法研究会, 現代人文社, 2018年06月05日
  • 不安解消!出所者支援 わたしたちにできること, 掛川直之, 旬報社, 2018年10月01日
  • 「更生保護施設および更生保護施設入所者・退所者の実態に関する調査報告書」, 一般社団法人よりそいネットおおさか, 2014年03月01日
  • 高齢犯罪者の権利保障と社会復帰, 法律文化社, 2017年01月01日
  • URP「先端的都市研究」シリーズ10 刑務所出所者の更に生きるチカラ それを支える地域のチカラ, 2017年03月01日

講演・発表

  • 若手の刑事政策研究者の立場から テーマセッションE「刑事政策学の復権Ⅳ:刑事政策学のこれから, 安田恵美, 日本犯罪社会学会第45回大会, 2018年10月21日
  • 日本およびフランスにおけるセクシャリティと未成年にたいする性暴力, 安田恵美ほか, 第10回フランス語圏国際性暴力学会, 2019年06月13日
  • [高齢犯罪者の権利保障と社会復帰」, 安田恵美, フォレンジック看護学会第5回学術集会, 2018年09月02日
  • 「フランスにおける犯罪をした人の社会包摂」, 2012年03月01日, 釜ヶ崎まち再生フォーラム3月定例会
  • 「フランスにおける犯罪をした人の社会包摂―高齢犯罪者を中心に」, 2012年03月01日, 大阪府人権協会よりそいネットおおさかよりそいサロン
  • 「高齢受刑者への早期釈放の積極的運用に向けて」, 2013年01月01日, 刑法学会関西部会
  • 「刑務所出所後の『居場所』と『出番』の確保に向けて」, 2015年03月01日, 新しい自立化支援塾「刑余者を受け入れる地域文化醸成のための講座」
  • プレ企画1.刑事司法との連携を考える ~事例報告から弁護士との連携を探る~, 2017年06月01日, 第52回公益社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・第15回日本精神保健福祉士学会学術集会
  • 刑務所ぐらし、シャバぐらし―更に生きる本人のチカラ、支援者のチカラ, 2016年09月30日, 岡山司法福祉ネット研修会
  • 刑務所出所後の「居場所」と「出番」の確保にむけて, 2016年09月09日, あいぽーと徳島「人権教育啓発リーダー養成講座」
  • Le sens de la peine privative de la liberté des condamnés très âges au Japon, 2017年09月08日, 於フランス、Reims大学
  • La situation de l’infraction au japon, 2018年03月13日, 於フランス、REIMS大学

その他

  • 座談会 高齢出所者の社会参加と社会復帰 : 高齢出所者とその支援者を迎えて, 法学セミナー, 62巻11号, 2017年11月01日

受賞

  • 2019年12月22日, 特定非営利活動法人刑事司法及び少年司法に関する教育・学術研究推進センター, 守屋研究奨励賞, 『高齢犯罪者の権利保障と社会復帰』(法律文化社、2017)

競争的資金

  • 17K13635, 高齢犯罪者における「社会復帰」概念に関する理論的実証的研究, 平成29年度の研究実績は以下の2点にまとめることができる。;まず、海外の研究者および実務家との議論を行い色々な示唆を得ることができた。平成29年度は、フランスのみならず、高齢受刑者処遇の研究を行っているベルギーのSNACKEN教授のもとを訪ね、アングロサクソンとフランスの両方の影響を受けた「社会復帰」に関する議論状況についても知ることができ、より広い視点から「高齢」の特性について考察する手がかりを得た。また、フランスのランス大学HERZOG=EVANS教授のご厚意により、2度にわたり日本の高齢者犯罪の状況についてプレゼンテーションを行う機会を得た。プレゼンテーションを受けて、日仏比較をしながらの議論を行うことができた。この議論によって、日本の状況を相対的に考察することができたという点は、本研究において極めて重要な意味を持つと思われる。;次いで、日本の高齢犯罪者が置かれている「社会的排除状態」について、いまだ十分とはいえないものの社会福祉学や労働経済学の先行研究・理論を手がかりとしながら、理論的な整理を行った。就労を前提とした議論の中で、「高齢」ゆえの「傷つきやすさvulnerability」に着目した、「社会参加」のあり方、そして「権利保障」の重要性について、様々な領域の研究者・実務家と議論を行い、考察を深めることができた。その考察をもとに、法学セミナーへの寄稿、日本およびフランスにおける各種研究会における研究会報告の形で公表することができた。;平成29年度は、高齢犯罪者処遇に関してベルギーとフランスの研究者と意見交換をすることができ、分析や考察にとっての重要な示唆を得ることができた。また、社会福祉学や労働経済の理論からヒントを得ながら、高齢犯罪者が置かれている「二重の排除状態」とそれを打破するための「社会参加」に向けた方策についての手がかりに関する考察を行うことができた。;近時、ヨーロッパ諸国では、アングロサクソンにおけるグッドライブスモデル・リスクニーズレスポンサビィティの考え方が各国の法制度や犯罪対策・犯罪者処遇の理念と合致するのかどうかについて検討がされつつある。とりわけ、フランスにおいては、従来の「社会参加insertion sociale」の考え方との異同について検討がなされ始めたところであるといえよう。この議論の動きは、フランスにおける議論を参照する際のみならず、日本において「社会復帰」概念について検討する際にもカギとなるものと思われる。そこで、今後は、この議論の動きに着目しながら、学術的な議論と現場レベルでの取り組みの状況の両方に目を配り、高齢犯罪者の「社会復帰」概念について検討を深める必要があろう。
  • 15H06595, 高齢犯罪者に対する自由刑の意義に関する理論研究, 本研究では、高齢犯罪者を刑務所に拘禁することについては、むしろ弊害の方が大きく、彼らの社会参加、そして社会復帰を大きく阻害している現状を把握することができた。高齢犯罪者においては、非高齢犯罪者よりも刑務所拘禁の弊害が大きく、さらにその弊害を除去するための積極的な処遇・支援も十分ではない現状において、高齢犯罪者が抱える諸問題は刑務所拘禁によってより複合化・多様化している。そこで、そのニーズや特性に応じた支援や関わり合いといった、社会復帰の前提をなす、「社会参加(≒社会内で生活するために必要なもの、サービス等が用意されている状態)」の観点から拘禁を回避することが、より一層重要であろう。
  • 26245008, 刑事司法と福祉の連携に関する試行モデルの検証と制度設計のための総合的研究, 本研究は、刑事司法と福祉の連携をめぐる試行モデルの運用を刑事司法と福祉の両側面から検証し、課題を明らかにするとともに、刑事司法と福祉の連携の在り方を探求し、その具体的な制度設計を行うことを目的とする。;(1)試行モデルの実績調査と評価研究として、地域生活定着支援センター活動の実態調査と評価研究を継続して行った。各県の定着センターの活動状況について訪問・面接の方法で実態調査を行い、調査結果の分析・評価の中間まとめを行った。これについては、司法福祉学会で報告した。;(2)比較法的研究では、①メルボルン大学のスタッフと共同研究を行い、2016年9月に立命館大学朱雀キャンパスにおいて、社会内処遇と司法福祉セミナー「テクノロジーを用いた社会内モニタリング―オーストラリアにおける監視社会の拡大と障がいのある人の自律的な社会復帰のあり方から考える―」を開催した。②イギリスの保護観察制度の改革、ドイツのバーデン・ビュルテンベルク州における保護観察の民間委託とその後の国営化への回帰ならびにドイツにおける施設内処遇から社会内処遇への移行マネジメントについて研究を継続した。③フランスにおけるアソシアシオンの活動、韓国における条件付起訴猶予制度の実態などについても調査を継続した。;(3)理論的、制度的研究では、執行猶予制度、累犯加重制度、判決前調査制度、刑の個別化と裁判制度、起訴猶予などのダイバージョン制度と福祉との連携のあり方、刑事収容施設法・更生保護法などと福祉の連携について研究を継続した。;(1)試行モデルの実態調査と評価研究として、①地域生活定着支援センター活動の実態調査について、これまで全国28箇所のセンターの訪問・聞き取りを終了した。それらの調査結果の分析・評価を行い、取りまとめの作業を始めている。②刑務所に配置された社会福祉士の活動の実態調査と分析については、旭川大学の朴氏を招き、報告と質疑を行うとともに、本研究の成果報告にも協力を得ることになった。;(2)比較法的研究として、①2016年9月19日立命館大学において、メルボルン大学のアリソン・ヤング教授とスチュワート・ロス博士を招き、社会内処遇と司法福祉セミナー「テクノロジーを用いた社会内モニタリング―オーストラリアにおける監視社会の拡大と障がいのある人の自律的な社会復帰のあり方から考える―」を開催した。ヤング教授「犯罪予防としてのテクノロジーを用いた監視の拡大」、ロス博士「テクノロジーを用いた自律的な社会内処遇プログラム」の講演に基づき活発な討論を行なった。②2016年8月30日に韓国の江原大学においてセミナーを開催し、「日本における司法福祉の現状」の講演を行い、活発な質疑応答を行なった。③ドイツ、フランス、韓国については、刑事司法と福祉の関係をめぐる制度およびその運用実態に関する調査を進めた。;(3)理論的、制度的研究では、安田恵美『高齢犯罪者の権利保障と社会復帰』ほか多数の本研究に関する公表論文を得た。学会報告等として、日本犯罪社会学会(10月30日甲南大学)において、「刑事司法と対人援助」及び「社会福祉からみる連携の展望と課題」の報告を行なった。また、日本司法福祉学会(8月28日甲南大学)において、本研究の中間まとめ「地域生活定着支援センター全国調査にみる犯罪をした人の社会復帰支援の現状と課題」の報告を行なった。;(1)実態調査として、①地域生活定着支援センター活動の実態調査について、これまでに全国28箇所のセンターの訪問・聞き取りを終了したが、そのほか数箇所のセンターの調査を終えた後、全体の分析・検討を経て、全体のまとめを行なう。②諸外国の制度とその運用の実態調査に関しては、特に、ドイツ、フランス、韓国、台湾等の補充的調査を進め、その取りまとめを行なう。;(2)比較研究として、①共同研究として、本研究の分担者及び協力者とメルボルン大学のスタッフ及び院生との合同セミナー(2017年9月京都)を開催する。また、ドイツの研究者を招聘し、ドイツの再社会化法案及び移行マネジメントに関する講演会を開催する。②アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、韓国等におけるダイバージョン制度と福祉の連携に関する研究を進める。;(3)理論的・制度的研究として、犯罪行為者の社会復帰支援の理論的根拠とその制度的方法に関する研究を進める。そのための合宿研究会を開催し、各担当者の報告・討論を経た後、論文にまとめる。;(4)以上の作業を経て、本研究の成果を本にまとめ、2018年3月末までに出版する。

教育活動

担当授業

  • 刑事政策A, 2019, マスメディア等において、死刑や移動の自由を奪う刑罰(懲役刑、禁錮刑、拘留)といった刑罰に関する議論は、「応報」や「被害者感情」の視点とむすびつけて展開されることが少なくありません。そこで、この授業では、「刑罰」や「犯罪者処遇」の目的、およびそれらが果たしている機能についてみていきます。受講生のみなさんには、授業の内容をふまえた上で、論拠やデータを示し、自分の考えを述べることを目指してもらいます。
  • 刑事政策B, 2019, 刑事政策を考えるうえで、犯罪原因を知ることは必要不可欠です。|そこで、この授業では、犯罪の背景にある諸事情について、これまで展開されてきた犯罪学理論をベースとしながら見ていきます。「犯罪原因論」と現在の日本の犯罪現象を比較しながら、近時の刑事政策が犯罪原因に対応したものとなっているかどうかについて、検討します。
  • 刑事手続法概論, 2019, 日本の現行刑事手続法制の大枠を理解し、さらに、この分野における諸問題を法的に検討して自身の見解を説得的に表明する力をのばそうとしているみなさんを支援します。
  • 犯罪学入門, 2019, 授業では、統計・調査を用いた犯罪現象および、その背景事情の分析とそれへの対策に関する考察の2つの作業を行います。授業中は、重要な情報や考え方に関するレクチャーのみならず、受講生のみなさんに意見を求めたり、ミニプレゼンテーションをしてもらうことを予定しています。
  • 刑事法入門, 2019, 刑事法の領域(刑法、刑事訴訟法、少年法、犯罪学、刑事政策)で問題になっているトピックを素材に、反転授業方式により、専門的な法律科目を学ぶうえで必要な基本知識・技術(法律・判例・文献の検索方法、条文の読み方、判例の読み方、法律文章の読み方、ノートの作り方、法的意見表明の方法、協働学習の方法など)を身につける。
  • 犯罪学A, 2019, 犯罪に関する統計からは犯罪現象のみならず、刑事司法や刑事政策の運用状況についてもを知ることができます。たとえば、統計から眺めると、起訴されやすい、あるいは実刑判決が選択されやすい層の「犯罪者」が見えてくるのです。|そこで、この授業では犯罪統計等から、犯罪者の特徴や、刑罰・犯罪者処遇の実態について読み解き、それらについて批判的に検討していきます。|
  • 犯罪学B, 2019, 犯罪防止と犯罪者処遇を考えるためには、統計等を手掛かりに犯罪現象を把握する作業とその犯罪の原因を明らかにする作業が必要です。|この授業では、諸統計・諸調査等の様々な資料を用いながら、日本における犯罪現象についてみた上で、これまで示されてきた犯罪原因を追究するための理論と比較検討していきます。
  • (専)基礎演習, 2019, 犯罪をした人にはなぜ刑罰が科せられるのでしょうか?|また、懲役刑を宣告された後、刑務所では塀の外と同様の生活ができるのでしょうか?||1つ目は「刑法」に、2つ目は「刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律」に関する論点です。しかし、これらの法律は、上記2つの問いについて直接的には規定していません。そこで、判例や参考文献を手掛かりに「理論」を学んだり、それらに依拠しながら条文を「解釈」する作業が必要になります。|この授業は、判例や参考文献の検索・入手のしかたや、それらの読み方など、みなさんがこれから4年間法学を学ぶにあたり必要なスキルを習得することをひとつの目標としています。その目標を達成するために、この授業では「犯罪」と「刑罰」にかかわる様々な論点に関するグループワーク、ディスカッションなどを行います。
  • 演習(4), 2019, 平成28年に成立した「再犯防止推進法」という法律の趣旨を反映した施策を実現するために、平成29年末に、「再犯防止推進計画」が公表された。そこでは、「犯罪者」といっても、年齢、性別、犯罪の種類などによって犯罪の特徴や犯罪に至るまでの経緯はまちまちであり、必要な犯罪対策も異なるとされている。すなわち、犯罪対策を考えるためには、まずは犯罪や犯罪者の状況を理解する必要がある。| そこで、本演習では、前期は、グループワークを中心に刑事政策を学ぶ上での基礎的なスキル・考え方をみにつけるための作業を、後期は個々の問題関心にもとづき研究を深めていく作業を行う。|前期は、まず近時の犯罪や犯罪者の状況について犯罪白書などの諸統計諸調査を批判的に読み、分析していく。次に、近時の刑事政策に対して、グループディスカッション等を通して、自分の考えを深めていく作業を行う。後期は、自分の問題関心を整理し、10000字程度のレポートを作成するための準備を進める。個々の問題関心および、「問題」を解決・改善するための方法について議論を行う。|

オフィスアワーの実施時期・曜時

  • 2018

学外活動

学協会活動

  • 日本刑法学会, 2009年05月
  • 日本犯罪社会学会, 2010年10月