「体を起こした世界 その2・感覚と運動の働き」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第25号, 32, 57, 1991年01月01日, 國學院大學教育学研究室, 障害が重く重複した寝たきりといわれるような子どもとの教材を介した関わり合いにおいて、子どもがこちらの働きかけに応じて支えられながら体を起こしていくような状況で、感覚や運動はどのような働きをし、そのことが姿勢の保持や外界の構成とどのように関係しているかということを考察した。その際、具体的な働きかけの事実を念頭に置きつつも、原理的に述べることを心がけた。
「外界への働きかけの始まり」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第26号, 1, 20, 1992年01月01日, 國學院大學教育学研究室, 重度重複障害児の教育に関して,寝たきりの状態からしだいに座位が確立してくる段階において,外界への働きかけが,どのようにして生まれ,発展していくかについて,自己の身体への働きかけの意義と,外部の対象に向けられた運動における,瞬発的運動から持続的な運動への発展について,実践に即しつつ検討を加えた。その際,運動の調節に果たす感覚や姿勢の役割,運動の時間的特質などに着目しつつ考察を進めた。
「重度・重複障害児における空間の構成」, 柴田保之, 『コミュニケーション障害児の診断と教育に関する研究』, 47, 55, 1992年11月01日, 特殊教育総合研究所, 一人の女児との教材の工夫を通した数年に及ぶかかわり合いの事実をもとに,重度重複障害児において,操作の場としての手もとの水平面という空間が,いかにして高次化していくかについて整理し,操作の場としての手もとの水平面の高次化の一般的な道筋を,仮説的に提示した。また,併せて,コミュニケーション障害及びコミュニケーションという概念の吟味,心理学的な診断の意味の検討などを行った。
「感覚と運動の織りなす世界の始まり」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第27号, 1, 25, 1993年01月01日, 國學院大學教育学研究室, 重度重複障害児の教育に関して,運動を起こす前に感覚的な受容に基づいてあらかじめ運動を方向づけするようになる前の段階の運動について,感覚と運動がどのようにからみ合いながら,より調整され,方向づけられた運動へと発展していくかということについて,それぞれの運動を,対象の取得,対象の操作,対象への到達というように分類し,それぞれについて,姿勢の果たす役割や,運動の空間的特質などに着目しながら考察を加えた。
「障害者の社会教育に関する実践的考察」, 柴田保之, 『國學院雑誌』, 第94巻第1号, 1, 13, 1993年01月01日, 國學院大學, 障害者の社会教育の一環として行われている町田市障害者青年学級の実践に関して,実践を支える3つの柱-自治的集団,文化的創造活動,生活という主題-を整理し,活動の中で成長を遂げる障害者の姿をとらえるための人格の発展のモデルをエリクソンの人格の発達のモデルに依拠しつつ,障害の受容の問題とともに,提起し,さらに,障害者の文化的創造活動を,民衆文化として,その意味を考察した。
「対象物の空間的な関係づけへの道程」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第28号, 15, 39, 1994年01月01日, 國學院大學教育学研究室, 重度重複障害児の教育に関して,離れた二つの対象を,あらかじめ空間的に定位した後に,操作を通して関係づけるという運動が生まれてくるための必要条件が,どのようにして成立してくるかという問題について,4の論文に示した段階の持続的な運動のさらなる発展を整理することによって,明らかにしようと試みた。その際,独立した二つの対象が主体にとって構成されるということの意味や,空間の構成などについて考察を加えた。
「対象物の空間的な関係づけへの道程 その2-終点の状態の確認と先取りの萌芽-」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第29号, 23, 41, 1995年01月01日, 國學院大學教育学研究室, 重度重複障害児の教育に関して,離れた二つの対象を,あらかじめ空間的に定位した後に,操作を通して関係づけるという運動が生まれるための必要条件として,上記5の論文で,論じ残してきた,運動の終点の状態の確認について整理し,終点の状態の確認からいかにして運動の先取り的な感覚の受容が生まれてくるかということについて,仮説的に検討を加えた。
「イーヨーの心の世界へ」, 柴田保之, 『國學院雑誌』, 第96巻第10号, 1, 13, 1995年10月01日, 國學院大學, 大江健三郎著『新しい人よ眼ざめよ』の障害のある主人公イーヨーの心の世界について、彼が死の恐怖を克服していくプロセスと、どのようにして大人への歩みを進めていくかということをめぐって、イーヨーの独特の認識の仕方を検討しながら、考察をくわえた。
「歩君の切り拓いてきた世界」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第31号, 1, 20, 1997年01月01日, 國學院大學教育学研究室, ある一人の視覚障害を伴った障害の重い子どもと自作の教材教具を介した関わり合いに関して、その時間的な経過を追いながらまとめた。そして、物を容器に入れるという行為を主とした、対象を操作する活動を中心にしながら、その背後に存在する姿勢のバランスや運動感覚の問題、あるいは空間の構成の問題などについて考察をくわえた。
「少年は特異な存在か」, 柴田保之, 『ひと』, 29, 36, 1997年10月01日, 太郎次郎社, 神戸連続児童殺傷事件と呼ばれた事件の容疑者の少年の心の世界について、その特異性よりも、思春期の入り口に立った少年に共通なものを明らかにするために、岡真史君、杉本治君というみずから命を絶った二人の少年の残した詩や文章などを参照しながら、自己の解体と懐疑のまなざしがいかにして生じてくるかということなどについて考察をくわえた。
「障害者青年学級の創作歌」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第32号, 1, 20, 1998年01月01日, 國學院大學教育学研究室, 知的障害者の社会教育の現場である町田市公民館の障害者青年学級の活動の中で作り出されてきた20数曲に及ぶオリジナルソングに関して、その歴史的な経過や創作のプロセスなどを検討することによって、知的障害者の社会教育の意味について考察をくわえるとともに、そうした創作活動を民衆文化の創造という観点からまとめた。
「限定された空間における視覚的世界~障害の重い子どもとの関わり合いの事実から」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第33号, 58, 72, 1999年01月01日, 國學院大學教育学研究室, 一人の障害の重い子どもと自作の教材教具を介して関わる中で、一定の限られた空間的な広がりの中で起こるビー玉のような大きさの物の運動に対して深い集中を示すという事実に出会い、それに関連した一群の教材を工夫する中で生まれた事実についてまとめるとともに、そうした行動の背後の意味について考察を行なった。
「深く秘められた思いとの出会い-表現手段を手に入れるまでの純平君の歩み-」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第35号, 1, 19, 2001年03月01日, 國學院大學教育学研究室, 重度の脳性マヒをもつ少年純平君が、当初は「はい-いいえ」の表出もおぼつかないとされていたが、学習の進展の中で、ひらがなを理解することができることがわかり、さらに、押す-引くという2つの動作のスイッチでパソコンを操作して文章をつづることができるようになった。そして、自分の障害や仲間の死をめぐる深い文章を書くにいたるようになった。本稿は、そのプロセスのまとめと考察である。
「「知的障害」という言葉の成立のかげに-ある知的障害者のリーダーの死-」, 柴田保之, 『國學院雑誌』, 第102巻第7号, 1, 12, 2001年07月01日, 國學院大學, 近年、「知的障害」という言葉が広く用いられるようになったが、その背後には、この呼び名の当事者が名づけられる客体から名づける主体へと変わったという重要な変化があった。その功労者の一人高坂茂氏は、町田市障害者青年学級の参加者として成長を遂げ、パリの国際会議やスウェーデンへの研修旅行に参加することを経て、日本最初の当事者活動の会を設立する中心メンバーとなった。しかし、2000年3月職場の事故で突然亡くなった。本稿は、志半ばで倒れた高坂茂氏の業績をたたえたものである。
「障害児教育とコミュニケーション」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第36号, 15, 57, 2002年03月01日, 國學院大學教育学研究室, 都内の養護学校で行った「ことばの前のことばを育てる」「コミュニケーション」という二つの講演記録からなる。前者は、行為的認識と象徴的認識の問題について、主体的認識と客体的認識を対比させながら整理し、自閉的という意味についても考察をくわえ、後者では、発達のモデルの整理をした後、障害児教育の実践場面において、コミュニケーションをどのように考えていくかについて検討をくわえた。
「重度・重複障害児の空間の構成と学習の過程」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第37号, 95, 141, 2003年03月01日, 國學院大學教育学研究室, 重度重複障害児との教育的な関わり合いについて、筆者がよってたつ理論的立場を、初期の学習から文字や数といった記号の操作の学習にいたるまでを、4つの水準として整理し、空間(身体および外界に関する空間)の構成のプロセスと関係付けながら、概括的に述べ、さらに、その関わり合いを媒介するものとしての自作教材教具の紹介も行った。なお、本稿は、都内の養護学校における報告の記録に基づいたものである。
「手の自発的な活動の始まりと姿勢の働き」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第38号, 1, 19, 2004年03月01日, 國學院大學教育学研究室, 障害が非常に重く重複した二人の子どもに対して、長期にわたる個別的な関わり合いを継続することによって、意図的な手の運動を生み出したりその運動を発展させたりすることができたが、その経過をたどることによって、手の自発的な運動の始まることの問題、その際に果たす姿勢の調整の役割などについて考察をくわえた。また、あわせて運動が反復されることの意味などについても検討した。
「障害者青年学級での自己変革と自立生活」, 柴田保之, 『月刊社会教育』, 第48巻第9号, 11, 16, 2004年09月01日, 国土社, 知的障害者の社会教育の現場である町田市障害者青年学級における、参加者の自己変革と自立生活の問題について、この青年学級の参加者であり、また日本の知的障害者の当事者活動の草分け存在でありながら職場の事故で2000年に亡くなった高坂茂氏の歩みをたどることによって、具体的に明らかにした。
「バランスの動的な安定の確立 かなえさんの新しい自分の発見」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第39号, 131, 143, 2005年02月01日, 國學院大學教育学研究室, 手の運動がすでに活発に起こっており、座位が確立し始めた障害の重い子どもに対して、手の操作を発展させるための様々な教材を試みる中で、しだいに手の運動を起こしながらその手の運動に応じた上体のバランスをとることによって、安定した姿勢が確立した事例について、その関わり合いを整理し、常同行動や垂直軸の確立などの問題について考察をくわえた。
「一人一人が輝く授業をつくるために」, 柴田保之, 『肢体不自由教育』, 第169号, 4, 10, 2005年03月01日, 日本肢体不自由教育研究会, 肢体不自由児教育において一人一人が輝く授業をいかにつくるかということに関して、特別支援教育への移行という現状に触れながら、手作りの教材を通して関わるという教育に関して、ほぼ50年に及ぶその教育の歴史を概観し、その教育の理論的背景を、学習の道筋にそいながら整理しつつ、現代の課題を明らかにした。
「障害の重い子どもの言葉の世界の発見-あおいさんの言葉の世界の広がり-」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 11, 35, 2006年03月01日, 國學院大學教育学研究室, 障害が重く、言葉を有しているか否かの判断も困難であったある一人の女児との関わり合いの中で、パソコンを通じて言葉の世界が発見され、その世界が広がっていったプロセスについて、その働きかけの実際について報告し、考察を加えた。あわせて同じような状況にある子どもたちが言語表現を行う際にどのような方法が可能であるかについて整理と検討を行った。
「物に触れることから文章を綴るまで-元気君の10年間の歩み-」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第41号, 97, 113, 2007年02月01日, 國學院大學教育学研究室, 肢体不自由と知的障害を併せもつとされてきた元気君が、10年間の学習の中で、物に触れる学習から始めて、2つのスイッチを用いたパソコンのワープロソフトで複雑な思いを文章によって表現するようになった。ここには、本来は運動障害の影響が大きいために意図的な運動を起こすことができない元気君の行動を、認知的な水準を表すという誤った見方をしてしまったことが関係しており、結果的にその力を低く見積もることとなってしまっていた。本当の子どもの力を見ぬくことの重要性の再検討が迫られている。
「研ぎ澄まされた心と言葉―閉ざされていた障害の重い人々の言葉の世界―」, 柴田保之, 『國學院大學教育学研究室紀要』, 第43号, 35, 83, 2009年02月10日, 國學院大學教育学研究室, 障害が重いために、言葉を有していないと見なされてきた人々が、実は言葉を有していたという事実が少しずつ明らかになってきているが、本論文では、筆者が出会ってきた人々の言葉を、その内容からいくつかに分類し、さらに、それらの言葉が障害という条件の中でいかに研ぎ澄まされてきたものであるかを明らかにした。
ある障害の重い子どもの言葉の世界の発見とその展開―三瓶はるなさんのとの関わり合い―, 柴田保之, 國學院大學人間開発学研究, 第1号, 10, 16, 2010年02月28日, 國學院大學人間開発学会, 幼少期から関わり合いを続けてきた重度重複障害と見なされてきた少女が、中学生になって初めてパソコンによって言葉を綴り、さらに、その言葉が豊かになり、詩を綴ったり、歌曲を作ったりするようになって、大学の講義でスピーチをするにいたるプロセスについてまとめるとともん、そのような表現を可能にしたスイッチの援助の方法についてまとめた。
「ちいさいころからはな(したかった)」
井上神恵さんの言葉の発見と見えてきた心の世界, 柴田保之, 重複障害教育研究会第38回全国大会発表論集<第1日目>, 29, 38, 2010年08月05日, 財団法人重複障害教育研究所, 5歳から関わり合いを初め29歳を迎えた重度の脳性麻痺と未熟網膜症を併せ持つ女性に対する働きかけの記録。本稿では、特に、長い間、言語を有することが気づかれないままにいて、27歳で初めてパソコンによって言葉を綴るようになった彼女の言葉に焦点をあててまとめた。
「言語の生成に関する知的障害の新しいモデルの構築に向けて」, 柴田保之, 『國學院大學人間開発学研究』, 第2号, 5, 23, 2011年02月28日, 國學院大學人間開発学会, これまで豊かな言語表現を有しないとされてきたり、実際に表出された言語の背後に豊かな言語表現が存在すると考えられてこなかった様々な障害のある人々について、その内的言語が表出されていくプロセスについて仮説的なモデルを立て検討した。これは、従来の知的障害という概念を根本から問い直す作業でもある。
「重度・重複障害者のとらえた東日本大震災」, 柴田保之, 『國學院大學人間開発学研究』, 第3号, 53, 87, 2012年02月29日, 國學院大學人間開発学会, 2011年3月11日に起こった東日本大震災に際して、これまで言葉を有しないとされてきた障害の重い多数の方々が、その思いを関わり合いの中で述べたが、その言葉を内容ごとに整理して考察を加えた。
「秘められた内的言語の表現を目ざして ~その方法の発展と対象の広がりの歩み~」, 柴田保之, 研究報告書, 平成24年3月, 93, 105, 2012年03月01日, 公益財団法人重複障害教育研究所, これまで言語表現を有しないあるいは発達段階的に低い水準にあるとされてきた障害のある人々の秘められた内的言語の世界を明らかにしてきたプロセスについて、重度の身体障害者者に始まり、重症心身障害児者を経て、重度の知的障害児者、自閉症児者、盲重複障害児者、中度から軽度の知的障害児者へと対象が広がる過程としてまとめ、あわせて、それを支えた方法の歩みとしてまとめた。
「『自閉症』の新しい理解を目ざして」, 柴田保之, 『國學院大學人間開発学研究』, 第4号, 71, 84, 2013年02月01日, 國學院大學人間開発学会, 自閉症者とスイッチとパソコンを用いたコミュニケーションの援助を行うことで、見かけとは異なり、その内面には私たちと何ら変わらない言葉があることや、見かけの行動や言葉の中には意図に反して起こっているものがあることが、実践を通じて明らかになってきた。本論文では、そのことがどのような経過を通して明らかになったかについて時間を追って整理し、表現された言葉を紹介した。また、併せてこの事実は、現在の自閉症理解の常識とは大きく異なるものだが、この事実をもとにしながら現在の自閉症理解の問題点を簡単に整理した。
「学部教育において教員養成への理解をどう広めるか」, 柴田保之, SYNAPSE, 2015.JAN, 16, 18, 2015年01月30日, ジアース教育新社, 國學院大學人間開発学部において、学部教員の間で教員養成の意識がどのように共有されていったかということを、初年次教育をめぐる取り組み、教育実習や教育インターンシップの取り組み、人間開発学会のシンポジウムの取り組み、地域貢献の一環としての夏季教育講座などに対する取り組みを紹介する中から、明らかにしていった。これらは、本学部が新設の学部であるからこそ大胆に取り組むことができたものであった。
「命の価値 相模原事件の被害者の真実」, 柴田保之, 『教育』, 2017年6月号, 11, 18, 2017年06月01日, かもがわ出版
「内なる言葉の世界への架橋」, 柴田保之, 『研究紀要』, 第6巻第7号, 2017年03月31日, 公益財団法人重複障害教育研究所
「新しい出生前診断と知的障害当事者の言葉」, 柴田保之, 『人間開発学研究』, 第7号, 31, 50, 2016年02月29日, 國學院大學人間開発学部, 2012年夏、新しい出生前診断の方法が新聞で報道され、マスコミを中心にして様々な議論がなされた。しかし、今回は、過去の出生前診断の議論では何らかのかたちで存在した公的な歯止めがないまあm、現実に診断は実施に映され、妊婦の自己決定に委ねられるかたちで選択的中絶が事実として行われるようになった。しかし、その選択的註善津に関する当事者であるダウ症者を含む知的障害当事者の意見がまともに取り上げられることはほとんどないまま、事態は推移している。多くの知的障害当事者にとってては、選択的中絶は、これから生まれてくる仲間の存在が認められないということにおいても、また、今活きている自分たちの存在の否定につながるという意味においても、とうてい容認しうるものではない。本稿では、公の議論の場から外されたまま、その意見がほとんど取り上げられることのない知的障害当事者の出生前診断に対する様々な言葉を聞き取り、整理し、考察を加えた。
「先天性盲聾児に対する点字や指文字による言語教育の可能性」, 柴田保之, 『人間開発学研究』, 第9号, 57, 72, 2018年02月28日, 國學院大學人間開発学部, わが国の盲聾児の教育は、昭和20年代から30年代にかけて山梨県立盲学校において取り組まれた教育が始まりであり、その影響のもとにその後の実践は取り組まれてきた。しかし、盲聾児の教育はその実態把握からいまだ手探りの状況にあり、点字や指文字による言語の獲得は困難であるとの言説や知的障害の存在に言及する言説も存在する。しかし、筆者が関わった4人の先天性の盲聾児は、学習の停滞を経験しながらも、点字の学習が可能になり、そのうちの3人は言語の獲得にいたった。そして、そのいずれの実践にも、いったんは陥った停滞を打ち破って言語の学習へと飛躍するプ
ロセスが存在していた。本稿では、その4人の盲聾児に対する実践の記録をもとに、そうした飛躍がどのようにしてもたらされ、その後の言語獲得の学習へと発展することができたのかということに焦点をあて、検討をくわえた。
力を加えて知られる世界 : 重度重複障害児の教育実践から, 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 39, 0, 1997年, 一般社団法人 日本教育心理学会
障害9031 点字型リベットにおける触覚的異同の関係づけ : ある盲聾児の記号操作の基礎学習から, 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 36, 1994年08月20日, 日本教育心理学会, 発表取消のため本文削除
重複障害, 柴田 保之;松岡 敏彦;保科 靖宏;鈴木 弘子;村上 恭子;進 一鷹, 日本教育心理学会総会発表論文集, 44, 0, S58, S59, 2002年, 一般社団法人 日本教育心理学会
1022 手の機能と空間の成りたち : 重度・重複障害児の教育実践から(視覚障害・肢体不自由・重度重複障害,障害3,障害), 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 30, 0, 1040, 1041, 1988年, 一般社団法人 日本教育心理学会
先天性盲ろう児へのコミュニケーション支援(自主シンポジウム31,日本特殊教育学会第47回大会シンポジウム報告), 菅井 裕行;中村 保和;柴田 保之;土谷 良巳, 特殊教育学研究, 47, 5, 378, 379, 2010年01月31日, 日本特殊教育学会
障害 C-4 限定された空間における視覚的世界 : 重度重複障害児の教育実践研究から, 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 40, 0, 1998年, 一般社団法人 日本教育心理学会
重複障害, 柴田 保之;松岡 敏彦;井上 礼治;谷 守人;間野 明美;野村 耕司;進 一鷹;高橋 渉, 日本教育心理学会総会発表論文集, 43, 0, S64, S65, 2001年, 一般社団法人 日本教育心理学会
重度肢体不自由児・者における文字学習に関する一考察 : パソコンによる自己表現の試み, 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 44, 0, 2002年, 一般社団法人 日本教育心理学会
A-7 座位の確立と手の運動の始まり : 重度・重複障害児の教育実践から(障害A), 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 31, 0, 1989年, 一般社団法人 日本教育心理学会
1027 持続的な調節を伴なった手の運動の芽生え : 重度・重複障害児の教育実践から(障害(6),口頭発表), 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 34, 0, 1992年, 一般社団法人 日本教育心理学会
重複障害児の教育心理学的研究 : その3.今後の課題(自主シンポジウム), 中島 昭美;進 一鷹;船越 智行;柴田 保之;高杉 弘之;宇佐川 浩, 日本教育心理学会総会発表論文集, 29, 0, S30, S31, 1987年, 一般社団法人 日本教育心理学会
津久井やまゆり園の事件と知的障害当事者の主張, 柴田保之, 『月刊社会教育』, 第65巻, 第2号, 19, 25, 2021年02月01日, 旬報社, 津久井やまゆり園事件に関して、被害者と同じ立場に立つ知的障害者の発言が取り上げあれることはまれであるが、町田市障がい者青年学級と本人活動の会「とびたつ会」では、繰り返し議論を重ね、隔年で開催している「若葉とそよ風のハーモニーコンサート」では、その議論の一端を表現してきた。本稿では、このコンサートの歩みをたどる中で、社会に対峙する主体性が知的障害当事者に成立してきた過程を明らかにし、津久井やまゆり園に対する知的障害当事者の考えを紹介した。
A-7 座位の確立と手の運動の始まり : 重度・重複障害児の教育実践から(障害A), 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 31, 0, 433, 1989年, 一般社団法人 日本教育心理学会
1022 手の機能と空間の成りたち : 重度・重複障害児の教育実践から(視覚障害・肢体不自由・重度重複障害,障害3,障害), 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 30, 0, 1040, 1041, 1988年, 一般社団法人 日本教育心理学会
障害 C-4 限定された空間における視覚的世界 : 重度重複障害児の教育実践研究から, 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 40, 0, 410, 1998年, 一般社団法人 日本教育心理学会
重複障害, 柴田 保之;松岡 敏彦;保科 靖宏;鈴木 弘子;村上 恭子;進 一鷹, 日本教育心理学会総会発表論文集, 44, 0, S58, S59, 2002年, 一般社団法人 日本教育心理学会
重度肢体不自由児・者における文字学習に関する一考察 : パソコンによる自己表現の試み, 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 44, 0, 659, 2002年, 一般社団法人 日本教育心理学会
1027 持続的な調節を伴なった手の運動の芽生え : 重度・重複障害児の教育実践から(障害(6),口頭発表), 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 34, 0, 488, 1992年, 一般社団法人 日本教育心理学会
重複障害児の教育心理学的研究 : その3.今後の課題(自主シンポジウム), 中島 昭美;進 一鷹;船越 智行;柴田 保之;高杉 弘之;宇佐川 浩, 日本教育心理学会総会発表論文集, 29, 0, S30, S31, 1987年, 一般社団法人 日本教育心理学会
重複障害, 柴田 保之;松岡 敏彦;井上 礼治;谷 守人;間野 明美;野村 耕司;進 一鷹;高橋 渉, 日本教育心理学会総会発表論文集, 43, 0, S64, S65, 2001年, 一般社団法人 日本教育心理学会
力を加えて知られる世界 : 重度重複障害児の教育実践から, 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 39, 0, 574, 1997年, 一般社団法人 日本教育心理学会
障害9031 点字型リベットにおける触覚的異同の関係づけ : ある盲聾児の記号操作の基礎学習から, 柴田 保之, 日本教育心理学会総会発表論文集, 36, 553, 1994年08月20日, 日本教育心理学会, 発表取消のため本文削除
先天性盲ろう児へのコミュニケーション支援(自主シンポジウム31,日本特殊教育学会第47回大会シンポジウム報告), 菅井 裕行;中村 保和;柴田 保之;土谷 良巳, 特殊教育学研究, 47, 5, 378, 379, 2010年01月31日, 日本特殊教育学会