古義学における「心」―仁齋・東涯の所説を中心に, 青木洋司, 藝林, 74, 1, 50, 74, 2025年04月10日, 一般財団法人 日本学協会 藝林会
王應麟『困學紀聞』初探 ―『尚書』解釈の態度を中心として, 青木洋司, 國學院中國學會報, 70, 53, 71, 2024年12月23日, 國學院大學中國學會
片山兼山『論語徴癈疾』小考, 青木洋司, 國學院雑誌, 125, 12, 95, 115, 2024年12月15日, 國學院大學
中村惕斎『論語集注鈔説』小考, 青木洋司, 『日本儒教学会報』, 第8号, 59, 72, 2024年02月10日, 日本儒教学会
中村惕齋『筆記書集傳』管見, 青木洋司, 『國學院中國學會報』, 第68輯, 85, 104, 2022年12月23日, 國學院大學中國學會
江戸初期『論語』訓蒙書と明代の学術―『論語集註抄』を中心として, 青木洋司, 江戸期『論語』訓蒙書の基礎的研究, pp.34, pp.46, 2021年12月28日, 明德出版社, 江戸初期『論語』訓蒙書と明代の『論語』注釈書との関係を、林羅山『論語集註抄』を中心として検討した。その結果、江戸初期では解釈手法などは明代の影響を強く受けたが、その一方では、明代と江戸初期では対象とする読者が異なることを明らかにした。
渓百年『論語余師』再考 ー『論語集注』との関係を中心としてー, 青木洋司, 『國學院中國學會報』, 第66輯, 107, 122, 2020年12月25日, 國學院大學中國學會, 中村惕齋『筆記書集傳』を検討した。その結果、『筆記書集傳』は、元・明『書経』学の強い影響を受けること、併せて、暦に関しては、元・明ではなく、渋川春海の説を支持していたことを明らかにした。
毛利貞齋『重改論語集註俚諺鈔』について ―引用諸註を中心として, 青木洋司, 日本儒教学会報, 4, 93, 106, 2020年01月31日, 日本儒教学会, 渓百年『論語余師』を朱熹『論語集注』との関係を中心として検討した。その結果、『論語余師』は、従来指摘されるような『論語集注』を引き写した著作などではなく、江戸期の解釈も引用していることなどを明らかにした。なお、本論文は、改稿の上、『江戸期『論語』訓蒙書の基礎的研究』に収録した。
和田静観窩『論語序説諺解』小考, 青木洋司, 『國學院中國學會報』, 第65輯, 90, 104, 2019年12月25日, 國學院大學中國學會, 和田静観窩『論語序説諺解』を検討した。その結果、全くの初学の段階にある読者を対象とすること、、「論語序説」を材料として、孔子の生涯を別説も含めて通覧的に学ぶことを目指していたことを明らかにした。なお、本論文は、改稿の上、『江戸期『論語』訓蒙書の基礎的研究』に収録した。
那波活所『重編四書註者考』 について ― 明代學術との關係を中心として―, 青木洋司, 『國學院中國學會報』, 第64輯, 2018年12月22日, 國學院中國學會, 那波活所『重編四書註者考』について、明代の学術との関係を中心として検討した。その結果、注釈者の伝記を示すにあたり、『大明一統一志』など明代の学術の成果を用いること、また、『四書集注』ではなく『四書集注大全』の注釈者を対象とすることを明らかにした。なお、本論文は、改稿の上、『江戸期『論語』訓蒙書の基礎的研究』に収録した。
胡仔『孔子編年』について―編年の手法を中心として―, 青木洋司, 『國學院中國學會報』, 第63輯, 2017年12月25日, 國學院大學中國學會, 胡仔『孔子編年』の編年の手法を検討した。『孔子編年』では、『史記』の「孔子世家」を重視した編年を行っていること、また、『孔子家語』『論語』なども補助的に用いていたことを明らかにした。
南宋末における『論語集註』学而篇「孝弟也者、其為仁之本与」解釈, 2017年度研究集録, 2017年10月01日, 日本中國學會
潘府『孔子通紀』初探, 國學院雜誌, 118(9), 2017年09月01日, 國學院大學総合企画部
黄震の『四書集注』解釈-『黄氏日抄』を中心として-, 『國學院中國學會報』, 第62輯, 2016年12月25日, 國學院大學中國學會, 黄震の『四書集注』解釈を南宋末の学術との関係も含めて検討した。『論語』『孟子』の主旨は、『集注』により明確であるとするため、異なる解釈は殆ど存在しない。これは『中庸』においても同様である。しかし、『大學』は異なり、朱熹の改訂した経文とは異なる経文を附すなど、朱熹とは異なる解釈も存在する。以上のことを明らかにした。
蘇軾『書伝』における史事の引用について, 『國學院雑誌』, 第117巻第11号, 2016年11月15日, 國學院大學, 蘇軾の『尚書』注釈書である『書伝』における史事の引用は、先行研究において「『尚書』注釈史において特異」とされるが、『尚書正義』や『書伝』以後の南宋の『尚書』注釈書に確認できる。『書伝』の特徴は、その引用される史事である。他の注釈書よりも非常に幅広いのである。そして、史事の引用は、『尚書』解釈の具体例を示すものであることを指摘した。また、蘇軾の文集に収められている「書義」などに『書伝』と類似する議論が見えることから、史事の引用は若年から最晩年まで一貫していた解釈手法であることを指摘した。
南宋末から元の『尚書』解釈-陳師凱『書蔡氏伝旁通』を中心として-, 『東洋文化』, 復刊第113号, 2016年04月01日, 無窮会, 南宋末から元における蔡沈『書集伝』の影響を明らかにするため、朱熹と蔡沈との『尚書』解釈の異同の問題や、その異同に対する議論を同時代の『尚書』注釈書や陳師凱『書蔡氏伝旁通』を用いて検討した。その結果、南宋末から元においては、蔡沈とは異なる解釈が多く作成されたことを確認した。また陳師凱は蔡沈とは異なる解釈を批判し、かえって蔡沈を強く擁護する。これが陳師凱の『尚書』解釈の特徴であることを明らかにした。
蔡沈の書序解釈について, 『東洋文化』, 復刊第110・111合併号, 30, 44, 2014年12月01日, 無窮会, 南宋以降の『尚書』解釈に大きな影響を与えた蔡沈『書集伝』は、書序を中心として、『尚書正義』と解釈が異なることが多い。『尚書正義』では書序の作者を孔子とし、孔子が編纂した『尚書』経文よりも高く評価している。蔡沈は孔子が『尚書』を編纂したとする点では同じだが、朱熹の解釈を継承し、作者を孔子とはしていない。さらに、書序は『尚書』経文の語句をつなぎ合わせて作成されたものであるため、評価すべきではないとしていたことを解明した。
宋代における『尚書』解釈の基礎的研究, 2014年03月01日, 九州大学
『東坡書伝』における『尚書正義』の引用について, 『國學院中國學會報』, 第57輯, 39, 49, 2012年03月01日, 國學院大學中國學會, 蘇軾は『東坡書伝』において『尚書正義』と異なる『尚書』解釈を行ったとされている。しかし、『東坡書伝』では、虞書、夏書を中心として『尚書正義』の解釈を引用することが多い。蘇軾は、『尚書正義』を適切な解釈として認めていた側面が存在した。さらに、『東坡書伝』の作成時期は、従来、最晩年の海南島時期と考えられていたが、黄州に流されていた時期から最晩年までの長い期間で作成した著作であることを解明した。
林之奇『尚書全解』初探―史官の解釈を中心として―, 『東洋文化』, 復刊第108号, 73, 84, 2012年03月01日, 無窮会, 林之奇は、書序の作者を孔子ではなく史官とし、また、『尚書』の作成にも、史官が深く関与したとする。篇名の命名を史官とし、従来考えられていたような深い意味は存在しないとした。また経文にも史官の潤色が存在し、本来の姿とは異なるとした。さらに、現在と本来の『尚書』が異なるという認識から、伏生の伝えた「今文尚書」に疑問を呈するなど、林之奇の『尚書』解釈は、北宋の『尚書』解釈とは論点が大きく変化していることを解明した。
金履祥の『書経』解釈の再検討―経文の改訂を中心として―, 『國學院中國學會報』, 第55輯, 45, 56, 2009年12月01日, 國學院大學中國學會, 金履祥は、若年の『書経注』では、師の王柏に影響を受けて経文を改めたとされ、晩年の『尚書表注』では、その影響を脱し経文を改めていないとされている。『書経注』は、清代に至って初めて見える著作であり、その上、最晩年の著作『通鑑前編』と一致する箇所が存在し、若年の著作とするには問題が多い。また、『尚書表注』の成立時期も刊本の存在から晩年とは言い難い。さらに両書の解釈を分析し、経文を改める解釈などが一致することを解明した。
王柏の『書疑』について, 『九州中国学会報』, 第47巻, 1, 15, 2009年05月01日, 九州中国学会, 王柏は『尚書』を、秦の焚書や伏生の口授のため、孔子が定めた本来の姿ではないとした。そのため、本来の姿を復元するために、篇名や篇順を変更し、さらには、『論語』や『孟子』など語句を用い、『尚書』経文を大幅に改めた。これらは、他の諸家には見ることが出来ない、非常に特殊な解釈である。しかし、王柏は、文献学的な裏付けを殆ど行わなかった。そのために、強い批判を招き、その解釈は一部を除き弟子の金履祥にさえ継承されなかったことを解明した。
元末明初の古書辨偽―宋濂・方孝孺を中心として―, 『中国哲学論集』, 第34号, 42, 60, 2008年12月01日, 九州大学中国哲学研究会, 元末明初の代表的な士大夫である宋濂と方孝孺は、古典籍の真偽を鑑別する古書辨偽を行った。宋濂は、文献批判と内容批判を並存して行い、内容を強く批判することがあっても、鑑別の結果には殆ど影響を与えなかった。方孝孺は、師の宋濂よりも精緻な文献批判を行ったにも関わらず、内容批判に重点を置いたため、鑑別の結果は、却って穏当性を欠くものとなった。これらを踏まえて、元末明初の古書辨偽における文献批判と内容批判の関係を解明した。
元末明初における古書辨証―宋濂と方孝孺を中心として―, 2008年03月01日, 九州大学
王應麟『困學紀聞』における『尚書』解釈について, 青木洋司, 國學院大學中國學會第227回例会, 2024年10月26日
古義学における「心」―仁斎・東涯の所説を中心に, 青木洋司, 令和6年度 藝林会 学術研究大会, 2024年11月09日, 藝林会
王應麟の学術、特に北宋から南宋初期の学術との関係, 青木洋司, 北海道大學中國哲學會第五四回大會・科研費基盤研究B「中国近世考証学研究」合同シンポジウム, 2024年09月14日
中村惕齋『筆記書蔡氏傳』管見, 青木洋司, 國學院大學中國學會 第65回大会, 2022年10月23日
蘇軾の絵画論―与可 竹を画(えが)く時 竹を見て人を見ず, 青木洋司, 令和4年度 オンライン公開講座 芸術の秋スペシャル―美と知の贈りもの, 2022年10月12日
紳士淑女となるために-渋沢栄一が『論語』に学んだこと-, 青木洋司, 國學院大學オンライン公開講座/國學院に流れる渋沢栄一の理念と実践, 2022年01月13日
和田静観窩『論語序説諺解』小考, 青木洋司, 國學院大學中國學會 第217回例会, 2019年10月26日
毛利貞齋『論語集註俚諺鈔』について ―明代學術との關係を中心として―, 青木洋司, 日本儒敎學會 2019年度大會, 2019年05月12日
胡仔『孔子編年』について, 青木洋司, 國學院大學中國學會第214回例会, 2018年01月06日
本学所蔵本『孔子通紀』について, 青木洋司, 國學院大學中國學會第212回例会, 2017年01月07日
本学所蔵本『孔子通紀』について, 國學院大學中國學會, 2017年01月07日, 國學院大學, 『孔子通紀』の内容や本学所蔵本の特徴などを発表した。『孔子通紀』は、「前紀」「正紀」「後紀」から成る。「正紀」は、孔子の誕生から七十三歳の死去までの言行を『孔子編年』など先行する諸書を比較検討し、編年体によって記すものである。「後紀」は、従祀の諸儒百二十四名の事蹟及び評価などを記す。従祀の諸儒は、『孔顔孟三氏誌』は簡潔な記述であるが、『孔子通紀』は、歴代の正史などを引用し、各人物に朱子学的な観点からの褒貶の意を含ませている。
本学所蔵本は、林読耕斎・大田南畝・小汀利得などの旧蔵書であり、多数の書き入れが存在する。第四冊巻末裏表紙見返しの南畝直筆の識語は、『大田南畝全集』所収の識語の訂正を含むものである。また、本文中の朱筆と藍筆との書き入れは貴重なものであるが、その書き入れ者の問題を指摘した。
「孝」の物語~中国近世・日本近世の事例, 日本中國學會第68回大会, 2016年10月09日, 於奈良女子大学, 「『孝」の物語~中国近世・日本近世の事例」と題するパネルディスカッションにおいて、「南宋から元における『孝弟也者、其爲仁之本與』解釈」を担当した。この問題について、当該時代の眞德秀『論語集編』・金履祥『論語集註攷證』・倪士毅『四書輯釋』などの『論語集註』注釈書や黄震『黄氏日抄』の事例を取り上げ、『論語集註』に示されている朱熹の解釈をどのように受容し、論じていたのかを報告した。
陳師凱『書蔡氏伝旁通』について ―蔡沈『書集伝』解釈を中心に―, 國學院大學中國學會 第58回大会, 2015年06月21日, 於國學院大學, 南宋から元における蔡沈『書集伝』の影響を検討するために、陳師凱『書蔡氏伝旁通』を取り上げた。南宋末から元では、朱熹と『書集伝』との解釈の異同が論じられ、『書集伝』ではなく、朱熹や自身の解釈に従うことが多く存在した。一方、陳師凱は、『書集伝』と異なる解釈を批判するなど、強く擁護する立場を取る。この同時代の『尚書』解釈とは異なる態度が陳師凱『書蔡氏伝旁通』の特徴であることを明らかにした。
蔡沈『書集伝』初探―朱熹の『尚書』解釈との関わりを中心として―, 東洋文化談話会第67回発表例会, 2014年05月01日, 於無窮会
『尚書新義』における『尚書』解釈について, 東洋文化談話会第59回発表大会, 2013年11月01日, 於無窮会
呉棫の『尚書』解釈―『書裨傳』を中心として―, 日本中國學會第64回大会, 2012年10月01日, 於大阪市立大学
呉棫『書裨傳』初探, 東洋文化談話会第62回研究例会, 2012年06月01日, 於無窮会
南宋における『尚書新義』批判について, 東洋文化談話会第61回研究例会, 2012年01月01日, 於無窮会
『東坡書傳』における『尚書正義』の引用について, 國學院大學中國學會第54回大会, 2011年06月01日, 於國學院大學
蘇軾の『書経』解釈の再検討―『東坡書傳』を中心として―, 東洋文化談話会第59回研究例会, 2011年05月01日, 於無窮会
金履祥の書経学について―『書経注』を中心として―, 九州中国学会第57回大会, 2009年05月01日, 於西南学院大学