東京における美容師のキャリアパス, 申知燕・山本健太, 都市地理学, 19, 59, 68, 2024年03月15日, 都市地理学会
東京都におけるヘアサロンの集積と特徴―検索・予約サイト掲載情報の分析から―, 山本健太・申知燕, E-Journal GEO, 17, 82, 92, 2022年05月01日, 日本地理学会, 申知燕
アメリカの大学図書館に収蔵されている外邦図―ハワイ大学およびワシントン大学の訪問記録, 関根良平
山本健太, 外邦図研究ニューズレター, 12, 37, 42, 2021年, 大阪大学人文地理学教室
Traditional Performing Arts as a Regional Resource: Examining Japan's Kagura Dance Form, YAMAMOTO Kenta, International Journal of Cultural and Digital Tourism, 5, 24, 40, 2018年, IACuDiT
島根県西部地域における石見神楽の存立構造, 山本健太, 國學院大學紀要, 59, 29, 49, 2021年02月, 國學院大學
東京における小劇場演劇の空間構造, 山本健太, 都市地理学, 8巻, 27, 39, 2013年03月01日, 日本都市地理学会, 久木元美琴
Changes to the Consumption Space of Small Theater Performances in Tokyo, Science Reports of Tohoku University 7th Series(Geography) , 58巻, 27, 38, 2012年02月01日, 東北大学大学院理学研究科
「静岡におけるプラモデル産業の分業構造と集積メカニズム」, 『経済地理学年報』, 57巻, 203, 220, 2011年09月01日, 経済地理学会
「東京大都市圏における都市型文化産業の消費空間―現代演劇の劇場公演の空間的特徴に着目して―」, 『日本都市学会年報』, 44巻, 99, 107, 2011年05月01日, 日本都市学会 , 久木元美琴
The agglomeration structure of the animation industry in East Asia: a case study of Tokyo, Seoul and the Shanghai region, Science Reports of Tohoku University 7th Series(Geography), 57巻, 43, 61, 2010年01月01日, 東北大学大学院理学研究科
「上海地域におけるアニメーション産業の集積構造―海外依存型企業の事例を中心に―」, 『地理科学』, 64巻, 228, 249, 2009年10月01日, 地理科学学会
「ソウルにおけるアニメーション産業の集積と特質―国際分業および労働市場に着目して―」, 『季刊地理学』, 60巻, 185, 206, 2009年01月01日, 地理科学学会
「外邦図デジタルアーカイブの構築と公開・運用上の問題」, 『地図』, 46巻3号, 1, 12, 2008年10月01日, 日本国際地図学会, 宮澤仁・照内弘通・関根良平・小林茂・村山良之
「東京におけるアニメーション産業の集積メカニズム―企業間取引と労働市場に着目して―」, 『地理学評論』, 80巻, 442, 458, 2007年06月01日, 日本地理学会
International Production Allocation Strategies of Japanese Animation Studios, Spaces of International Economy and Management - Launching a new perspective on management and geography, 2012年01月01日, Palgrave-MacMillan
地方に活動拠点を置くプロ芸能集団の存立基盤―佐渡「鼓童」の事例―, 山本健太, 地理学報告, 115, 59, 66, 2013年12月25日, 愛知教育大学地理学会, 神谷浩夫
「台湾視察の報告」, 『外邦図ニューズレター 10』, 10号, 25, 31, 2013年08月01日, 大阪大学人文地理学教室
「アメリカ議会図書館蔵 初期外邦測量原図データベース 解説」, 『外邦図ニューズレター 10』, 10号, 5, 18, 2013年08月01日, 大阪大学人文地理学教室, 小林茂・山近久美子・渡辺理絵・波江彰彦・鳴海邦匡
「地方におけるアニメーション産業振興の可能性―沖縄スタジオの事例―」, 『地理科学』, 68-3号, 202, 210, 2013年07月28日, 地理科学学会
「 スタンフォード大学で開催された外邦図に関する国際シンポジウムの報告」, 『外邦図ニューズレター』, 9号, 4, 10, 2012年03月01日, 大阪大学人文地理学教室
Report from the 5th Japan-Korea-China Joint Conference on Geography (as Special Report), E-journal GEO, 6巻no.1, 33, 37, 2011年12月01日, 日本地理学会
「 学術大会運営におけるクラウドサービスの有効性と課題―第5回日韓中地理学会議での経験から―」, 『地理空間』, 4巻2号, 149, 155, 2011年12月01日, 地理空間学会, 駒木伸比古・吉田国光
「アジア太平洋地域の環境資料としての外邦図:外邦図デジタルアーカイブの構築とその利用」 , 『地図情報共有化に向けての課題』(グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成:スラブ・ユーラシアと世界」特別報告書), 3, 18, 2011年10月01日, 北海道大学スラブ研究センター内 グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成:スラブ・ユーラシアと世界」, 小林茂
「第5回日韓中地理学会議の報告」, 『季刊地理学』, 63巻, 28, 31, 2011年03月01日, 東北地理学会
5th Japanese, Korean and Chinese Joint Conference on Geography, Sendai, Tohoku University, 7-10 November 2010, IGU E-Newsletter, 23, 21, 24, 2011年02月01日, 日本地理学会
The working style of Animation workers and local labor market in Japan: time-geographical analysis, 5th Japan-Korea-China Joint Conference on Geography, 108, 111, 2010年11月01日, 東北大学
「外邦図にみる魔都上海のいまむかし」, 『地図情報』, vol.30 No.1, 36, 38, 2010年05月01日, 地図情報センタ-
「外邦図研究と外邦図デジタルアーカイブの構築」, 『人間文化研究情報資源共有化研究会報告集』, 1巻, 79, 90, 2009年03月01日, 人間文化研究機構, 小林茂
「外邦図デジタルアーカイブの公開と課題」 , 『外邦図ニューズレター』, 5巻, 2008年03月01日, 大阪大学人文地理学教室, 村山良之・照内弘通・宮澤仁
Agglomeration Mechanism of the Animation Industry in Tokyo, Urban Development, Planning and Governance in Globalization., 240, 252, 2007年08月01日, Sun Yat-Sen University Press
「第4章 外邦図の活用」, HGIS研究協議会編『歴史GISの地平―景観・環境・地域構造の復原にむけて』, 67, 2012年03月01日, 勉誠出版
「『朝鮮國漢城日本公使館氣候経驗録』ならびに『朝鮮國漢城日本領事館氣候經驗録』にみられる気象データの観測地点について」, 『外邦図ニューズレター』, 11号, 2014年10月01日, 大阪大学人文地理学教室, 小林茂・関根良平
「ソウル大学校奎章閣・韓国国立中央図書館およびソウル特別市立鐘路図書館での地図デジタルアーカイブの見学記録」, 『外邦図ニューズレター』, 11号, 2014年10月01日, 大阪大学人文地理学教室, 小林茂・関根良平
神楽の現代的状況:宮崎神楽と広島神楽にみる神事性と商品性, 山本健太, 國學院大學紀要, 54, 43, 71, 2016年01月01日, 國學院大學
「広島神楽ー再領域化の可能性」, 県立広島大学経営情報学部論集, 8, 2016年02月01日, 県立広島大学, 和田崇
アメリカ議会図書館蔵初期外邦測量図データベースの構築, 『近代日本の海外地理情報収集と初期外邦図』, 198, 211, 2017年02月01日, 大阪大学出版会, 小林茂・山近久美子・渡辺理絵・鳴海邦匡・山本健太・波江彰彦
大都市の創造性とアニメーションスタジオの役割:労働者の働き方とネットワークに着目して, 山本健太, 都市地理学, 2018年04月01日, 都市地理学会
観劇者の情報取得機会と行動特性 : 劇団Aの東京および大阪における公演を事例に(7月例会,関東支部,例会記録(2014年7月~9月), 山本 健太, 経済地理学年報, 60, 4, 341, 342, 2014年, 経済地理学会
アニメーション産業におけるスタジオの役割(10月例会,関西支部,例会記録(2014年10~12月)), 山本 健太, 経済地理学年報, 61, 1, 2015年, 経済地理学会
広島神楽:再領域化の可能性, 和田 崇;山本 健太, 日本地理学会発表要旨集, 2015, 0, 2015年, 公益社団法人 日本地理学会, 神楽は本来,農村地域の集落・神社にねざした神事である。中世以降,各地の集落で発生または伝播し,継承されてきた広島の神楽(里神楽)は,近年,地元の商工業者や,広島市内の出郷団体や集客をねらう事業者,さらには行政によって神社・集落の外に引き出され,都市住民や観光者によって宗教・場所から切り離されたコンテンツ,いわば“街神楽”として消費されるようになった。神楽が演じられる場所は,神座(=結界)から農村,都市へと広がり,さらにDVDなどの映像コンテンツとして流通するようになったことで,神楽が消費される場所はメディア上にも広がった。それに伴い,神座・農村で演じられることに意味のあった神楽は,神座や農村から切り離されてどこでも演じられ,見ることができるものへと変質した。すなわち,宗教空間・村落空間に埋め込まれるかたちで存在してきた神楽は,埋め込みの状態から引き出され(脱・埋め込み化),あらゆる場所でさまざまなかたちで消費されるようになった。神楽団の多くはその流れに対応せざるを得ない状況にあるが,中にはそれに対応できない神楽団や,伝統継承と観光対応のはざまでジレンマを感じる神楽団も少なくない。
こうした状況下,報告者が今後の神楽振興のあり方として提案するのが,神楽の「再・埋め込み化」である。具体的には,宗教空間・村落空間から引き出され,都市空間・メディア空間で消費されてきた神楽を宗教空間・村落空間に取り戻し,都市住民や観光者もそこで演じられる奉納神楽を体験し,理解する取組みを展開することを提案する。この取組みは,広島神楽の真正性と多様性を体験し,理解するという,オルタナティブな観光・交流活動に位置づけられるものであり,農村文化を断片的・選択的に消費するのでなく,地域の文脈に沿って体験・理解することが可能となり,そのことが農村文化あるいは農村社会を持続的なものにすることが期待できる。 報告者らはこの取組みの成立可能性を検証するため,広島都市圏の若者・女性らが広島県西部の農村地域を訪ね,秋祭りで奉納される神楽を鑑賞するとともに,神楽団員等住民との交流,周辺観光施設の探訪等をプログラムとする奉納神楽ツアーを企画し,2014年10~11月に4回試行した。
奉納神楽ツアーの参加者からは,多様な神楽を鑑賞できたことに加え,祭り準備の手伝いや直会への参加を通じて神楽団員等住民と交流できたこと,各集落や農村地域への関心が高まったことが評価された。一方,長時間にわたる神楽の鑑賞,地域コミュニティへのとけ込みにくさ,宿泊施設やトイレのアメニティ等について改善が要望された。
試行結果を受けて,報告者は広島県西部の農村地域を訪ね,奉納神楽と当該地域を体験,理解するツアーの企画の方向性について,以下のとおり提案する。 想定されるツアー参加者は,(a)見学型ツアーに物足りなさを感じている者,(b)共同・協働作業に喜びを感じる者,(c)ローカルな祭り(神楽)を好きな者,(d)日本の農村に関心をもち交流や体験を望む外国人,である。ツアー形態については,①短時間の神楽鑑賞と周辺施設観光を楽しむイベントⅠ型(主に中高齢者層向け),②神楽鑑賞に加え,祭り準備の手伝いや直会への参加,周辺施設観光を楽しむイベントⅡ型(主に若年層向け),③秋祭りでの神楽鑑賞,準備手伝い,直会参加に加え,通年で農漁業等を通じた交流を行う集落応援型(主に若年・ファミリー層向け),の3つを提案する。なお,これらのツアーを実施するに当たっては,ア)各集落における観光客受入に対する住民合意の形成,イ)祭り準備の手伝い等における訪問者の役割の明確化,ウ)訪問者が神楽を理解し,地域コミュニティにとけ込むのをサポートするアテンド(ガイド)の配置,が必要になると考えられる。 ただし,今回の試行ツアーについては,参加者が示した支払容認額と実際に支払った経費を考慮すると,旅行代理店等が独自に造成・催行する旅行商品(ビジネス)として成立させることは困難だと考えられる。そのため,具体化に当たっては,経済性を勘案した旅行商品を造成するよりも,取組みの社会性を重視し,訪問者受入に関する住民合意を形成した集落と自治体,農村地域に関心をもつ者が“神楽”を通して継続的に交流し,相互理解と集落支援を図ることが現実的だといえる。
地方における演劇文化の発展可能性:広島市の事例から, 山本 健太;市原 真優;和田 崇, 日本地理学会発表要旨集, 2015, 0, 2015年, 公益社団法人 日本地理学会,
【背景】演劇の消費は,劇場などの空間でなされる.そのため,演劇活動は,劇場が多く立地する大都市を中心に展開してきた.他方で,近年になり,一部の中堅,若手演劇人の中から,地方還流の動きも出てきている.
【調査概要】このような状況に鑑み,本発表では,地方における小劇場演劇の実態を担い手と観客の双方から示し,地方における演劇文化の発展可能性について検討する.調査対象は,広島市で活動する劇団と,協力の得られた劇団Aの2014年8月公演の観客(144人[回収率66.7%])である.調査方法は劇団主宰者へのインタビュー,観客へのアンケートである.東京などの大都市と異なり,地方都市では活動している劇団は必ずしも多くない.広島市の場合,活動が確認できた劇団は31団体である.このうち11団体の関係者からインタビューの協力を得られた.調査協力を得られた劇団Aは,広島市南区民文化センターの「演劇マネジメント活性化事業」による演劇若手人材育成ワークショップであり,当該センターの公設劇団と位置付けられている.
【劇団員】劇団員はいずれも広島県内に定住し,本職を有しており,演劇活動は趣味である.演劇で生計を立てておらず,団員の上京意思は高くない.広島市内で活動を続けること,主宰者と演劇することに意義を見出している.主宰者も,団員選考にあたっては,長期にわたって共に作品を作り上げていける人物であることを重視している.
【活動場所】演劇活動の場は,稽古場所と公演場所に区分できる.広島においては,それらの大半が公共施設である.市内には,公演場所となるホールを有する施設は18ある.これらのうち,一部の施設では,客席数が500を超えており規模が大きく,あまり利用されていない.稽古場は,青少年センター,公民館,男女共同参画社会推進センターなどに限定される.これらはいずれも低料金であることから選択されている.しかし,夜間の利用時間に制限があり,劇団の需要を十分に満たしているとは言えない.
【情報の発信】公演情報の発信手段として,チラシ,フリーペーパー,SNSなどが挙げられた.また,新聞やラジオなどを通じた広報もしている.ただし,これらの広報手段は,後述するように観客の情報源とは必ずしも一致しない. チケット販売経路では,手売りが一般的である.手売りの購入者は劇団関係者の親族や友人,知人などの「身内的な客」であることが推察される.そのほか,インターネットやプレイガイドでの販売も挙げられた.ただし,対象となった劇団の客層は「顔なじみ客」が多く,手売りで購入する場合が多い.インタビュー調査でも,手売り以外の窓口は,劇団の主要客層とのミスマッチから,十分に機能していないと指摘された.
【観劇者の特徴】女性の比率が高い.対象劇団の特性から,学生の比率が高い.大半が市内在住である.東京や大阪での調査結果と比較すると,演劇経験者の比率が高い.
【情報の受信】観客の96%が公演の情報源として劇団関係者との会話やメールを挙げている.他方で,インターネット経由の情報を指摘したものは16%にとどまった.チケット購入経路でも,65%が役者,スタッフからと回答しており,彼らが「身内的な観客」であることを示唆している.
【まとめ】地方における演劇活動は場所,時間ともに非常に限定される.公演は,「身内的な観客」によって支えられている.それら以外の客層をいかに育て,取り込んでいくかが重要である.担い手と観客の仲介役としての劇場の役割が期待される.
地方縁辺地域におけるプロ芸能集団の存立基盤 : 佐渡「鼓童」の事例, 山本 健太;神谷 浩夫, 季刊地理学 = Quarterly journal of geography, 63, 3, 191, 192, 2011年12月15日
第5回日韓中地理学会議の報告, 山本 健太, 季刊地理学 = Quarterly journal of geography, 63, 1, 28, 31, 2011年03月01日, 東北地理学会
地方に拠点を置く芸能団体のマーケットと客層, 山本 健太;神谷 浩夫, 季刊地理学 = Quarterly journal of geography, 64, 3, 119, 120, 2013年01月15日
震災発生時における組織内情報拠点の成立と情報ネットワークの特性 : 東北大学地理学教室の事例から, 山本 健太;多田 忠義;坂下 幸嗣;海老根 優介;京極 自源, 季刊地理学 = Quarterly journal of geography, 65, 1, 56, 57, 2013年06月10日
水産加工業の存立構造 : 焼津黒はんぺんの事例から(3月例会,西南支部,例会記録(2012年1月~3月),学会記事), 山本 健太, 経済地理学年報, 58, 2, 2012年, 経済地理学会
地方におけるアニメーション産業振興の可能性 : 沖縄スタジオの事例(シンポジウム デジタル時代の情報生成・流通・活用,2012年度秋季学術大会), 山本 健太, 地理科学, 68, 3, 202, 210, 2013年, 地理科学学会
地方に活動拠点を置くプロ芸能集団の存立基盤 : 佐渡「鼓童」の事例, 山本 健太;神谷 浩夫, 地理学報告, 115, 59, 66, 2013年12月, 愛知教育大学地理学会
広島神楽 : 再領域化の可能性, 和田 崇;山本 健太, 県立広島大学経営情報学部論集, 8, 163, 175, 2016年02月, 県立広島大学
神楽の現代的状況 : 宮崎神楽と広島神楽にみる神事性と商品性, 山本 健太;和田 崇;米良 亘平, 国学院大学紀要, 54, 43, 71, 2016年, 國學院大學
取り組みリポート-初年次の演習科目「基礎演習A」におけるグループワークの取り組み, 根岸 毅宏;東海林 孝一;中田 有祐;細井 長;本田 一成;宮下 雄治;山本 健太, 國學院大學教育開発推進機構紀要, 6, 109, 133, 2015年03月, 國學院大學教育開発推進機構
東京における小劇場演劇観劇者の行動特性:劇場Aにおける劇団Hの公演を事例として, 山本 健太;久木元 美琴, 日本地理学会発表要旨集, 2012, 0, 2012年, 公益社団法人 日本地理学会, 大都市における文化創造機能については,これまで主として生産者の視点から議論されてきた.他方で,文化を消費する人々の行動については,十分な知見が得られていない.特に,従来の研究蓄積において,消費者の行動とその空間性について言及したものはみられない.本研究では,大都市における文化産業として演劇をとりあげ,観劇者の属性と消費行動の特性の一端を,アンケート調査の結果から考察する.
具体的には,小劇場劇団Hの劇場Aにおける公演(10月26日~31日,10公演)の観劇者を対象として,アンケート調査を実施した.当該公演の客入数は合計617,回答数は98であった.アンケートでは,これまで明らかにされてこなかった観劇者の居住地や職場の位置,観劇前後の行動などの質問を設定した.
劇団Hは,2001年に旗揚げし,現在は劇団代表で脚本・演出も手掛ける俳優Nの下で9人が活動している.劇場Aは1984年に設立され,舞台配置にもよるが,60席程度を設置できる規模である.小劇場の中でも知名度の高い劇場で,中堅劇団の公演地として選択されることが多い.最寄駅は京王井の頭線駒場東大前駅である.
観劇者の属性:性別年齢別回答数では,女性の20代後半から30代前半がボリュームゾーンになっている.職種では,事務職(24)が最多で,その他専門技術職(13)が次ぐ.最終学歴では大学卒(非芸術系)が卓越するが,芸術系出身者も少なくない.居住地の最寄駅をみると,劇場の立地を反映して,JR中央線沿線や東急田園都市線,京王線,小田急線など,新宿や渋谷を起点とする路線沿線に居住するものが多い.一方,広島県(2人)や富山県(2人)など,遠距離地域からの集客があることも注目される.
観劇に至る経緯:公演を知るきっかけは,「チラシ」が98人中37であり,重要な情報収集ツールになっている.また,劇団関係者(21)や友人(17)からの情報も多い.さらに,本公演では,劇場Aを通じて観劇に至ったことに言及したものが8人(9%)いた.このことは,劇場による宣伝が公演を実施する際に無視できないことを示している.観劇に来た理由では,「演出家[m3] Nの演出/脚本が好きだから」(50)が最も多く,「好きな俳優が出演する」(24)との回答も少なくない.誘われて観劇に来たものは13あり,ここでも,友人ネットワークを通じた「口コミ」による観劇者動員の重要性が指摘できる.
劇場の立地と観劇者の行動:観劇を決定する際に,劇場の立地をどれくらい重視するか尋ねた結果,劇場の駅からの距離や劇場周囲の雰囲気はあまり重視されないことが示された.他方で,職場や自宅からのアクセスは,「気にする」「とても気にする」の合計(46)が,「あまり気にしない」「全く気にしない」の合計(38)を上回った.これは,仕事帰りに観劇に立ち寄る場合や,終業後に一度帰宅してから観劇に至る場合が少なくないことによる.このことから,終業後に公演時間に間に合う劇場立地であることが,観劇を決定する上で重要な要素となっているといえよう.
劇場周辺における観劇者の消費行動:観劇前後の訪問場所をみると,57人中15人が,単館系映画館や小劇場,美術館などを挙げ,近在する文化施設を「ハシゴ」している様子が認められた.劇場Aは,渋谷と下北沢の中間地点に位置し,いずれの街からもアクセスしやすい.渋谷や下北沢といった盛り場や,そこに立地する文化施設に近いことが,本事例における回答者の「ハシゴ」行動を支えていると推察される. 消費者のこうした行動は,都市における演劇文化の消費行動の実態や,ひいては「都市の魅力」「地域の魅力」の要因を検討するうえで,無視できない知見であろう.このような消費行動が他地区での公演においても認められるのか,事例の蓄積が必要である.
日韓中地理学会議における若手研究者の参画と研究交流, 今野 絵奈;山本 健太;荒木 一視;則藤 孝志;寺床 幸雄, 日本地理学会発表要旨集, 2014, 0, 2014年, 公益社団法人 日本地理学会,
1. はじめに 日韓中地理学会議はアジアで地理学を研究する大学院生や若手研究者(以下,若手地理学者)の交流を目的として2006年に始まり,2013年までに日本,韓国,中国で計8回開催されてきた。この会議への参加や主体的な運営を通じて,参加した若手地理学者は国内外の研究者との絆を深め,新たな研究テーマを得る機会としてきた。そこで本発表では,過去日本で開催された3回(第2回,第5回,第8回)の会議に若手研究者がどのように参画し,研究交流を図っていったか,会議テーマ,ロゴ,グッズの視点から紹介し,今後の会議のあり方を検討したい。
2.日本開催の会議の特徴ⅰ)第2回熊本会議 2007年10月,熊本大学を主たる会場として,2007年日本地理学会秋季大会に合わせて,第2回会議が開催された。14名で実行委員会を立ち上げ,地理学の枠組みと展望を再考する機会と考え,「New perspectives from Asia」を大会テーマとした。口頭・ポスター発表ともに一部屋で行い,60名の参加者が互いの研究をわかり合えるというアットホームな雰囲気であった。巡検では,阿蘇山をはじめ,熊本の自然や産業を見学し,参加者同士の親睦を深めることができた。
ⅱ)第5回東北会議 2010年11月,東北大学を主たる会場として,第5回会議が開催された。25名で実行委員会を立ち上げ,持続的発展に向けた環境調和型社会の実現に地理学からも貢献したいとの考えの下,「“Green Society” A Geographical Contribution」を大会テーマとした。参加人数は130名にのぼり,日韓中以外からの留学生も加わった。新たな取り組みとして,口頭発表の座長を参加している若手研究者,院生から選出し,また「若手地理学会賞」を設立した。東北大学地理学教室主催によるキャンパスツアーが実施されたほか,「岩手・宮城内陸地震の被災と復興の取組み」をテーマに巡検が実施された。
ⅲ)第8回九州会議 2013年7・8月,九州大学を主たる会場として,第8回会議が開催された。38名で実行委員会を立ち上げ,グローバル化する経済・社会に対し,多様性と協調性が織りなすアジアの姿を提示できると考え,「One Asia / A Thousand Asias: Toward the Establishment of New Crossroads」を大会テーマとした。参加者は過去最高の150名に達し,インドやベトナム,オーストリアからの研究者や院生も加わった。第5回会議の運営を踏襲しつつ,交流を深める目的で,参加者の無記名投票で印象に残る興味深い発表を選出し,“Impressive Presentation Award”を授与した。巡検では,九州大学実行委員主催の福岡市内ショートトリップが複数設定されたほか,産業近代化と脱工業化社会の理解を通してアジアの持続可能な開発の類似性と多様性を考えることをテーマとして,福岡・北九州地域の理解を深めた。
3. 会議ロゴとグッズ 若手研究者の交流を深めることを目的として実行委員会では,会議のテーマや開催地に即してロゴとグッズを毎回作成している。ロゴの基本要素は,“地球(Globe)”と会議参加者であり,研究成果が地理学界に大きく貢献することとこの会議の開催が研究交流をさらに発展させるよう願いを込めている。このロゴ基本コンセプトは第2回会議で提示され,第5回会議では,会議テーマに沿うよう“葉”をつけ加え,「緑の社会」や,会議に携わった者が成長し続けるという新芽を示している。また,第8回会議では,8回目の開催であること,人々をつなげるということ,そして会議参加者の無限の可能性を示していることをロゴに託した。
一方,オリジナルグッズは地場産業や「和」を基調とし,実行委員が選定,デザイン,発注をしている。グッズは,交流促進,参加満足度の向上,次回参加へのモチベーションを上げるためのツールとして大いに役立っている。
4. 今後の展望 これまで,同世代をはじめとした研究者が積極的に,また気負いせずに会議へ参加できること,研究発表において闊達な議論ができること,将来につながる研究者ネットワークが構築できることなど,若手研究者が国際会議を運営することで地理学界に貢献してきた。こうした取り組みにより,関連分野の研究者や,日韓中以外の参加者を増やしつつある。一方,日本では若手地理学者の参加減少がみられるなど,築きはじめた交流の接点をさらに発展させる上で困難に直面している。これまでの開催理念を踏まえつつ,若手地理学者が将来に活路を見いだせる会議となるようあり方を模索していく必要があろう。
地理学で読み解く食の愉しみ―川上から川下まで, 山本 健太, E-journal GEO, 14, 1, 156, 159, 2019年, 公益社団法人 日本地理学会
大都市の創造性とアニメーションスタジオの役割, 山本 健太, 都市地理学, 13, 0, 37, 47, 2018年, 日本都市地理学会,
本稿は,東京におけるアニメーション産業労働者のスタジオ内での活動と転職行動を事例に,大都市の文化創造性におけるアニメスタジオの役割について議論するものである.
アニメーション産業は日本の文化産業の一つとして,国内外に認知されているが,アニメーションを作り出す労働者の実態についてはあまり知られていない.当該産業は国内では東京に一極集中しており,労働者は東京という都市空間の中で技術を習得し,職をみつける.本稿では,この労働者の生産活動に注目する.労働者は担う仕事の違いによって大きく生産部門と制作部門に分けられる.生産部門労働者の生産活動は,主として所属するアニメスタジオ内に限定される.一方で,制作部門労働者の活動はアニメスタジオの内外に展開する.
アニメスタジオの内外には,彼らの活動を支える様々なインフラやアメニティが整えられている.労働者はこのインフラやアメニティを利用することで,昼夜の時間を問わず,生産活動に従事することができる.またアニメスタジオには,異なる専門技術を持つ労働者が同じ時間帯に働いており,突発的なミーティングなどもなされている.アニメスタジオ間は制作部門労働者が頻繁に往来しており,そこでも物流や情報流がみられる.
東京における小劇場演劇の空間構造, 山本 健太;久木元 美琴, 都市地理学, 8, 27, 39, 2013年, 日本都市地理学会
パフォーマンス活動の統計データと分析 (特集 文化の統計), 山本 健太, 統計, 69, 10, 21, 26, 2018年10月, 日本統計協会
伝統と文化の現代的諸相 : 西日本における神楽舞を事例に (平成三十年度共存学公開研究会 多文化共存をめぐる伝統と開発 : 中国と日本の事例から), 山本 健太, 國學院大學研究開発推進センター研究紀要, 14, 215, 224, 2020年03月, 國學院大學研究開発推進センター
コメント・総合討議 (平成三十年度共存学公開研究会 多文化共存をめぐる伝統と開発 : 中国と日本の事例から), 黒澤 直道;菅 浩二;奈良 雅史;山本 健太;古沢 広祐, 國學院大學研究開発推進センター研究紀要, 14, 225, 246, 2020年03月, 國學院大學研究開発推進センター
島根県西部地域における石見神楽の存立構造, 山本 健太, 國学院大學紀要 = Transactions of Kokugakuin University, 59, 29, 49, 2021年, 國学院大學
韓国アニメーション産業労働市場と産業集積メカニズム, 山本 健太, 季刊地理学 = Quarterly journal of geography, 59, 3, 2007年10月31日
ソウルにおけるアニメーション産業の集積と特質 : 国際分業および労働市場に着目して, 山本 健太, 季刊地理学 = Quarterly journal of geography, 60, 4, 185, 206, 2009年01月31日, 東北地理学会, 本研究の目的は韓国におけるアニメーション産業の集積と特質を企業間取引と労働者の活動実態の分析により明らかにすることである。韓国における当該産業はソウルに集積し, 日本および欧米制作企業からの受注業務が最大の売上額を占める。しかも, 取引および生産の様式が受注先国によって異なる特徴をもつ。日本を主要な取引国とする企業において, 企業間取引は日本の特定制作企業との間に, 相互の信頼関係を重視した固定的取引関係を構築している。日本におけるアニメーションの性質上, 納期は最短で1日と短い。また, 現場での柔軟な対応が要求される。そのため, 企業は労働者をフリーランサーとして雇用することで, 仕事の多寡やスケジュール変更に対応している。フリーランサーの仕事は所属する企業に依存する。また新規参入者の経歴は多様である。そのため彼らの多くは技術的に未熟な状態で参入し, 専門的な技術は現場での人的つながりによって獲得される。労働者がソウルにおいて仕事を継続する理由には, 産業自体への近接性のほか, 仕事仲間の存在や, ともに仕事をしたい労働者の存在が挙げられ, 労働者間のつながりを意識していることが指摘される。一方で, 欧米を主たる取引国とする企業では, 制作企業は多様な関連産業との問で取引をしている。また, 取引に際し, 企業の社会的信用を重視する。自社に対する信用は場所のネームバリューや生産量および資本の安定性によって評価されると考えている。そのため, 制作企業はCBD近隣にオフイスを構える傾向をみせる。これらの企業においてもまた, 多くの労働者はフリーランサーとして雇用される。彼らの就業後の技術習得機会については, 担当職種に応じて多様な機会を選択する。労働者の仕事の受注活動については所属企業外からの受注もみられる。彼らもまた, ソウルにおいて仕事を継続する理由として当該産業への近接性, 仕事獲得の窓口となる仕事仲間とのつながりを重視している。以上のように, 企業間取引および労働市場の特徴から, 韓国におけるアニメーション産業はソウルに集積している。
外邦図デジタルアーカイブの構築と公開・運用上の諸問題, 宮澤 仁;照内 弘通;山本 健太;関根 良平;小林 茂;村山 良之, 地図 = Map, 46, 3, 1, 12, 2008年09月30日, 日本地図学会
コンテンツ産業に関する研究動向と今後の課題, 山本 健太, 季刊地理学 = Quarterly journal of geography, 60, 3, 162, 163, 2008年11月25日
東京におけるアニメーション産業の集積メカニズム : 企業間取引と労働市場に着目して, 山本 健太, 地理学評論 = Geographical review of Japan, 80, 7, 442, 458, 2007年06月01日, 公益社団法人 日本地理学会, 東京におけるアニメーション産業の集積メカニズムを企業間取引と労働市場の実態分析により検討した. その結果, 企業間取引の特徴として, 業界内の受外注は短納期であり, 契約内容が明文化されないことが明らかになった. アニメーション制作企業は取引先企業の技術力と支払いに対する信頼を通して取引の柔軟性を得ている. そのため, 企業相互の関係構築が重要になっている. 一方, 労働市場の主な特徴はフリーランサーが業界の主要な労働力になっていることである. フリーランサーは不安定な就業状態におかれているが, 仕事を通じた縦の人的つながりによって技術を修得し, 仕事仲間の横のつながりによって仕事を得ている. したがって, アニメーション産業の東京集積は, (1) 相互間の知識と信頼に立脚した取引が可能となる同業他社との近接性, (2) 柔軟性に富んだ専門的な労働者の確保と再生産が可能な労働市場, (3) スポンサーとなる関連コンテンツ産業の集積, (4) 新規労働者を供給する専門学校などの相互連関により維持されていると理解できる.
プラモデル産業の分業構造と企業立地 : 静岡に立地する企業を事例として, 山本 健太, 季刊地理学 = Quarterly journal of geography, 62, 1, 50, 51, 2010年03月15日
アニメーション産業労働者の居住と就業の特性 : 制作企業Aに所属する労働者を事例として, 山本 健太, 季刊地理学 = Quarterly journal of geography, 62, 3, 171, 172, 2010年11月15日
上海地域におけるアニメーション産業の集積構造 : 海外依存型企業の事例を中心に, 山本 健太, 地理科学, 64, 4, 228, 249, 2009年, 地理科学学会, This study examines the structure and factors of animation industrial agglomeration in China's Shanghai region, with comparison to the author's prior reported studies. The Chinese animation industry has been growing rapidly, especially in the past few years. However, the industry mostly comprises subcontractors of firms from Japan, the U.S., and Europe. The Chinese government has implemented regulations and subsidies to develop the Chinese market and the industry. The animation industry in China is particularly concentrated in the Shanghai region. The production firms are characterized by their use of labor-intensive processes and their transactional relations with overseas firms. Because of these characteristics, they demand ready access to enormous labor markets and an international airport. The small firms spun off from the parent firm can ensure good transactional relations with parent firms and old colleague firms. In such relationships, mutual trust is necessary to avoid risks of contract delinquency. Firms targeting the domestic market emphasize their proximity to related content industries-their major clients. The laborers' income is unstable and working conditions are severe. Workers acquire skills from co-workers. Most can maintain their jobs through proximity with firms and close relationships with other workers. Because of these factors, the industry in the Shanghai region includes a reproduction system and provides a technical labor force flexibly to firms. Compared with the author's study of the agglomeration structure in Tokyo or Seoul animation industries, this study of the Shanghai region animation industry reveals that the proximity to the international airport is important-especially for firms with international transactions-as are the factors leading to agglomeration in the animation industry. Moreover, the workers' network reproduces the technical labor force and mutually complementary relationships among firms to satisfy labor needs flexibly and instantaneously. The proximity to the related contents industry is another major factor of the agglomeration. The influence by governmental treatment is an important regional factor. The government cuts taxes of animation firms and tolerates late night work. This factor is a specific regional quality of the Shanghai animation industry.
静岡におけるプラモデル産業の分業構造と集積メカニズム, 山本 健太, 経済地理学年報, 57, 3, 203, 220, 2011年, 経済地理学会, 本研究は,静岡のプラモデル製造企業を取り上げ,各社資料および聞き取り調査の結果から,技術獲得の経緯および協力企業との分業構造の特性を示すことで,静岡市を中心とする当該産業企業の集積メカニズムを明らかにしたものである.プラモデル製造企業は,設立年や進出時期,技術獲得の経緯の違いから,転換企業,進出企業,新興企業に分類できる.また,これら企業の分業構造は,センター型(転換企業,新興企業)とネットワーク型(進出企業)に分類できる.センター型の分業構造のもとでは,金型や品質の管理が容易である.ネットワーク型の分業構造のもとでは,短時間での多種多量の製品の製造が可能である.また,自社と取引先のみならず,取引先企業間の近接性も求められる.いずれの分業構造の企業であっても,物流を伴う取引の多さから,近接性が求められている.さらに,プラモデル製造企業は,地元の取引先の多くと,企業設立以前から顔馴染みであったり,設立時から取引を継続していたりする.プラモデル製造企業の分業構造を支えているものは,顔の見える相手との信頼関係である.このような静岡に埋め込まれた取引関係もまた,静岡におけるプラモデル製造企業の集積を促している.
上海および無錫におけるアニメーション産業労働者の特性, 山本 健太, 日本地理学会発表要旨集, 2008, 0, 54, 54, 2008年, 公益社団法人 日本地理学会, 発表者はこれまで,コンテンツ産業の大都市集積の要因を明らかにするため,日本,韓国,中国を対象として調査をしてきた.本発表では,中国におけるアニメーション産業労働者の特性に焦点を当てる.上海制作企業5社58人,無錫制作企業2社53人について,アンケート調査をした.アンケート調査の結果に先立ち,中国アニメーション産業の概要ならびに上海および無錫におけるアニメーション制作企業の概要を紹介する.
産業概要)中国アニメーション産業は近年成長が著しい.国内の潜在的な市場規模は巨大である.しかし国内市場は依然として発展途上にある.当該産業の主要業務は日本や欧米をはじめとした海外制作企業の下請け生産である.中国政府,地方政府は国内市場育成のために放送規制および産業支援政策を実施している.
対象都市)上海は中国アニメーション産業にあって,国内および海外外取引の中心地である.また無錫は日本との取引において,中心地のひとつになっている.
上海制作企業)企業が上海を選択する理由として_丸1_初期投資を低く抑えられること,_丸2_有能な労働市場が存在すること,_丸3_主要顧客と近接することが挙げられた.特に海外取引を主とする企業においては,国際空港の利用可能性が指摘された.都市内の立地場所選択においては,スペースの確保および安価な賃貸料を求めて内環外へと移転するケースが認められた.アンケート調査に協力の得られた企業は国外取引が主である1社,海外下請け生産を主たる業務とする企業4社である.
無錫制作企業)無錫に立地する企業の立地理由として_丸1_優遇政策の存在および_丸2_安価で大量の労働力の存在が挙げられた.アンケート調査に協力の得られた企業はいずれも日本制作企業の生産部門下請けを専門とする企業である.
上海労働者)上海における当該産業労働者(上海労働者)の月収は無錫当該産業労働者(無錫労働者)と比較して高い.上海労働者の提供する職種は多様である.当該産業への就業を決定した理由は自己欲求を満たすため,創造的活動を求めたためである.技術習得には独学,研修,先輩による指導など多様な機会を利用している.また,いずれの職種にある労働者においても,仕事獲得のための窓口を有効に利用している.労働者は制作企業との近接性,労働者同士の近接性を求めて上海において就業し続けている.加えて,彼らは上海には地方都市にはない魅力が存在すると認識している.
無錫労働者)無錫労働者の職種は生産部門に特化する.無錫労働者が就業を決定する理由として,経済的豊かさを求めたことが挙げられた.技術習得について,無錫労働者は現場での労働者仲間の勉強会によって達成する.仕事斡旋の窓口の利用状況においては,管理部門の労働者による利用がみられる.生産部門労働者による利用は限られる.労働者が無錫において仕事を継続する理由は労働者同士の近接性のほか,仕事をする上でサービスを得られることが挙げられた.無錫においてもアニメーション制作の環境が整いつつあることが示唆された.一方で,無錫に魅力を感じると回答した労働者は少ない.
以上,上海および無錫におけるアニメーション産業労働者の特性を明らかにした.上海労働者の中には創造的活動を求めて就業を決定するものが少なからず存在することがわかった.またそのような労働者の中には,上海において仕事を継続する理由として上海の持つ魅力を挙げたものが多くみられた.制作企業の都市選択の理由においては,労働者の技術レベルのみならず高学歴や審美眼といった高い文化レベルを有する労働者プールの存在が挙げられた.上海の魅力とはなんであるか,なぜ上海の当該産業労働者は魅力を求めるのか,創造的活動と大都市の持つ魅力は関係あるのか等,考察すべき事柄は多い.この点は今後の課題としたい.
上海におけるアニメーション制作企業の立地要因, 山本 健太, 日本地理学会発表要旨集, 2008, 0, 10, 10, 2008年, 公益社団法人 日本地理学会,
1990年代後半以降,先進国の大都市経済の牽引者として文化産業が期待され,注目を集めてきた.文化産業は大都市集積と国際分業を特徴とする.当該産業の分業先地における産業構造についての研究は十分とはいえない.本研究は文化産業のひとつであるアニメーション産業を取り上げる.今回は海外との分業下に発展してきた中国,特に上海に立地する制作企業を対象とする.上海には多くの制作企業が立地し,産業構造を示すに適した都市である.
2006年10月および2007年8月に上海を中心として調査をした.上海に立地する企業6社のほか,上海にある産業団地1組織,業界団体2組織,無錫市,杭州市に立地する企業各1社および産業団地各1組織を対象として聞き取り調査をした.加えて,上海の企業3社に所属する労働者を対象としてアンケート調査を実施し,48人から回答を得た.本発表では調査結果の一部を報告するとともに,中国におけるアニメーション制作企業の立地要因について企業間取引,労働者の側面から考察を試みる.
産業概要)中国アニメーション産業は1980年代以降,日本およびアメリカの下請け産業として発展してきた.現在,国内市場が急速に発展する一方で,主要な市場は海外下請け生産である.
中国におけるアニメーション制作企業の立地は北京,上海,広州周辺に集中している.地方都市においては,誘致政策,優遇政策が採られている.無錫および杭州に立地する企業は立地理由に政府による政策の存在を挙げた.
上海市内における企業の立地をみる.企業の立地は市内中心部に分布する.特に内環内西部に多い.この地域にはA社をはじめ大手制作企業が多く立地し,スピンオフや仕事を求めた小さな制作企業が集まった.A社に立地場所を選択した理由を尋ねたところ,近隣に映画撮影所があり初期の設備投資を解消できたためであるという.上海市郊外に立地する企業について立地場所選択の理由を尋ねたところ,海外主要顧客との取引のために空港からのアクセスを重視したという.
企業間取引)A社を除く全ての企業で海外取引が売上額の70%以上を占めていた.海外企業と取引をする理由については,国内市場の制度が十分でないこと,海外市場においては利益が得られることを挙げた.また,取引の際に重視する事柄については,支払いに対する信頼および中国国内での商品化権の獲得を挙げた.支払いに対する信頼は,企業規模により判断するもの,支払いシステムにより判断するもの,継続的な取引により判断するものがみられた.中国国内での商品化権の獲得を重視するのは,中国では制作企業がアニメーションの制作者のほか,国内配布者としても振る舞うためである.
労働者)国内市場向け製品の生産に特化するA社,国内および海外との取引のあるC社,日本との取引に特化したF社について,労働者に対してアンケート調査をした.基本属性について,平均月収は上海市平均よりも高い.雇用形態ではA,C社の場合,合同制が最多である.一方でF社の場合,アルバイトが過半を占める.また,いずれの企業も地方出身者が少なくない.労働者採用に当たっては,いずれの企業も技術力を重視する.A,C社の場合,全国を対象に労働者の募集をする.F社の場合,全国規模での募集はせず,先輩労働者が同郷の後輩を呼び寄せる.技術習得機会をみると,F社労働者は先輩による指導が最も多い.労働者が上海で仕事を継続する理由について尋ねたところ,上海が魅力的な都市であることが挙げられた.
以上のように,中国においては地方分散を促す政策的動きのある一方,上海を志向する動きも存在する.国内を主たる市場とするのは大手企業に限られる.一部の制作企業は大手企業との近接性,海外顧客とのアクセス,上海に形成される高い技術を持った労働市場を求めて上海を志向する.
プラモデル製造企業の分業関係と立地:―A社静岡工場を事例として―, 山本 健太, 日本地理学会発表要旨集, 2009, 0, 70, 70, 2009年, 公益社団法人 日本地理学会, 本発表はプラスチックモデルキット(以下,プラモデル)製造企業の立地要因を,大手企業B社の事例から示すものである.プラモデル製造企業の立地は1950年代中葉の産業化初期にはセルロイド玩具,金属玩具の卸問屋が集まる浅草蔵前地区に多く立地していた.また,静岡市周辺にも集積がみられる.静岡市周辺の集積については,木製模型製造企業が1960年代初頭のプラモデルの市場拡大に伴い,プラモデル製造へと転身したものである.
『工業統計表 品目編』により都道府県別出荷額の推移とシェアを見ると,1967年以降一貫して,静岡県のシェアが最も大きい.「静岡ホビーショウ2009」および「2008第47回日本模型ホビーショー」に参加した企業からプラモデル製造企業を抽出し,その本社および工場の立地をみると,東京9,埼玉6,静岡11である.静岡に立地するものが多い.そこで,静岡県内の立地をみると,静岡市内に立地するものが多い(9).
プラモデルの生産工程は大きく4つに分けられる.企画設計,金型製造,射出成形,パッケージングである.企画設計において描かれた設計図を基に,金型が作られる.金型をセットした射出成形機に樹脂を流し込み,ランナーと呼ばれるプラモデルのパーツシートを生産する.パッケージングではランナーをビニール袋に詰め,組立説明書とともに化粧箱に詰める.
本発表で取り上げるA社の略史は次の通りである.A社は東京都台東区蔵前の玩具製造問屋であった.A社静岡工場(以下,静岡工場)は1970年にA社のプラモデル事業を担うことを目的に,子会社として設立された.設立の経緯は,親企業と取引があった静岡の模型製造企業の倒産に際し,当該企業の工場と金型を買い取ったことによる.設立に際し,一部の従業員や外注先を引き継いだ.1985年にA社が子会社を吸収合併した.
現在は従業員120人,多色成形機17台が稼動している.また,静岡工場内には企画,設計,金型,射出成形部門がある.工場出荷額は不明ながら,聞き取り調査によると年間100億円を超えるという.また外注先にはα社時代から取引の続いている企業が少なからずある.
静岡工場の生産に関わる外注取引先を見ると,射出成形や印刷,パッケージに至るまで,いずれの工程においても近隣の複数の企業に外注していることがわかる.外注先の立地は半径5キロの範囲に集中している.
成形企業には単色成形を外注する.成形企業は静岡工場から金型を,樹脂企業から原料を受け取る.また印刷企業は紙卸から製紙を仕入れ,説明書,箱を印刷する.静岡工場や各外注先企業で生産された半製品は、製函機を有するセット企業へ直接運び込まれる.その後セット企業でパッキングされ,清水港にあるB社関連の輸送企業に搬入される.このように生産工程における半製品の流通は金型の授受を除いて静岡工場を経由せずなされる.
近年では金型生産,射出成形の技術が向上し,複雑な製品を生産できるようになった.製品の多様性,複雑性も増している.A社主力製品の8割は国内市場向けキャラクタ製品である.テレビアニメーションとのタイアップにより新製品を発売する.2001年にA社が発売した新製品は80種である.過去には154種を発売した年もある.市場の動向に合わせて短時間でプラモデルを生産することが求められるため,多品種少量生産となる.加えて,製品は化粧箱に入れられる.プラモデル製品は嵩張り,軽く,脆い半製品の組み合わせからなる.これらのことを考慮すると,静岡工場の立地は静岡市周辺の成形企業,印刷企業をはじめとした,地場の企業との日常的な分業関係によって,支えられているといえる.
アニメーション産業労働者の就業実態と日行動の特性, 山本 健太, 日本地理学会発表要旨集, 2010, 0, 65, 65, 2010年, 公益社団法人 日本地理学会, 本発表の目的はアニメーション産業労働者の日行動に着目し,労働者の生産活動の実態を明らかにすることである.これまでのコンテンツ産業研究では,労働者個人の感性やネットワークの重要性を指摘しながらも,現場で働く末端労働者の日々の生産活動をとりあげたものはみられない.そこで本発表では,アニメーション制作企業の協力のもと,生産部門および制作部門の末端労働者である「作画」労働者5人および「制作」労働者5人を対象として,就業実態に関するアンケート調査および,2009年12月15日午前0時から18日午前0時までの活動パス調査を実施した.また期間中,ある「制作」労働者に合計12時間程度同行し,行動を記録した.加えて,対象となった労働者10人に聞き取り調査をした.
調査協力企業の概要は以下の通りである.1986年設立,資本金1,000万円,従業員数33人である.アニメーションの生産については,下請け生産のほか,元請け生産もする.自社内に有する職種部門をみると,経営部門(3人),制作部門(9人),作画部門(10人),演出部門(8人),仕上げ部門(4人)である.これらから,当該企業は典型的な元請け企業であるといってよい.
「作画」労働者の活動パスをみると,初日には,回答者全員が帰宅し,24時間ほど休息をとっている.その後の調査期間中は,いずれの労働者も帰宅していない.制作企業からの外出先と所要時間をみると,ある労働者が3日目21時からおよそ2時間,同僚と食事に出かけているのを除けば,最寄りの大型スーパーへ食事の買出しに30分程度,1回から2回外出するのみである.そのほかの活動では,仮眠や仕事待ち,アニメーション鑑賞,同僚との雑談等がみられ,制作企業内での待機時間が長い.調査期間3日間を通して,ルーチン活動はみられず,不規則な就業をしている.
「制作」労働者の活動パスをみると,自宅が徒歩30圏内にある労働者(3人)については,3日間のうち2から3回帰宅している.それ以外の労働者では,3日間を通じて帰宅しないか,帰宅しても1回のみ4時間程度の滞在に過ぎない.最も活動的な時間帯は19時から3時である.就業時間中は取引先制作企業やフリーのクリエイター間の半製品運搬のため,外出を繰り返す.半製品の運搬については,自社と取引先との単純な往復のほか,1度のトリップで複数の取引先を周回する場合もある.トリップの所要時間は30分から1時間程度の短時間のものが多い.また,労働者毎に取引する企業,クリエイターがある程度決まっている.
密着調査した労働者の2009年12月15日19時から21時における接触記録をみると,間接接触では5箇所計6回の電話をしている.1回の通話時間は1分から5分である.また,多くの場合,1回の電話で1つの話題に限られる.話題は6回の電話のうち,作業進度の作業4回,日程指示3回である.電話をするのとは別に,フリーランサーからの電話への応答,中国子会社へのファクシミリによる納期指示をしている.
また,対面接触の回数についてみると,5人計4回している.内容は,「制作」労働者への仕事指示,上司への日程報告のほか,「仕上げ」労働者および作画監督との品質確認作業である.これらの対面接触の1回あたりの所要時間は2分から15分と,電話での接触と比較して長い.単純な作業指示のほか,品質確認作業については,作画監督や仕上げ部門労働者に意見を求めるなど,活発な意見交換がなされていた.
以上の結果から,分業関係について次のような構造が示唆される.「作画」労働者は制作企業に常駐し,「制作」労働者が運搬してくる半製品を受け取り次第,生産する.「制作」労働者はそのようにして生産された半製品を回収し,次の取引先へと運搬する.また,「制作」労働者は現場労働者との短時間での情報共有や意見交換を頻繁にすることで,プロジェクトを進行していく.労働者がこのような生産活動を維持するためには,労働者の多様な働き方を受容する制作企業の存在とともに,各部門労働者が近接し,同時間帯に活動することが求められよう.
アニメーション産業の国際分業と企業間取引関係の構造:―日韓,日中の国際分業関係に注目して―, 山本 健太, 日本地理学会発表要旨集, 2009, 0, 51, 51, 2009年, 公益社団法人 日本地理学会, 本発表の目的は,日本を中心としたアニメーション産業の国際分業の構造的特徴から,地域内に形成されるアニメーション制作企業の取引関係の構造を考察することである。
日本アニメーション産業は生産の過程で国際分業をしている。主要な分業先として,韓国ソウル,中国上海および無錫が挙げられる。東京に立地するアニメーション制作企業に対するアンケート調査によると,韓国制作企業との取引は1980年代から,中国制作企業との取引は1990年代後半から見られる。日本制作企業と分業先企業との資本関係をみると,韓国制作企業は資本関係のないものが多い。一方で,中国制作企業の中には日本制作企業の生産部門として出資を受け設立したものが見られる。また,日本制作企業が分業先制作企業との取引において重視する項目については,いずれの分業先制作企業に対しても,短時間での生産を重視している。また,韓国の分業先制作企業に対しては短時間での質の高い製品を生産することである。一方で,中国の分業先制作企業に対しては短時間での安価かつ大量の製品生産が可能なことである。
分業先との短時間の取引を達成するためのひとつのシステムが,「協会便」といわれる共同輸送である。「協会便」による製品の共同輸送では,製品は日本の当番企業に集荷され,当番企業担当者が一般旅客便によって,直接韓国,中国の制作企業まで持参する(行き便)。着空港には,荷受当番の韓国,中国企業担当者が待ち受け,日本側企業の担当者と製品を自社に輸送する。「協会便」輸送に参加している企業は自社宛ての製品を当番企業まで取りに来る。韓国,中国の制作企業は日本へと戻る便(戻り便)に仕上がった製品を随時引き渡す。戻り便運行の際には,韓国,中国荷出し当番企業に集荷され,日本当番企業担当者が日本に持ち帰る。日本に到着した製品は当番企業に運ばれ,他の参加企業が引き取りに来る。生産現場では,このような取引がほぼ毎日なされている。
また,取引の際に韓国制作企業および中国制作企業に対し重視する項目が異なる点については,それぞれの国の制作企業の受注する工程の違いが要因のひとつと考えられる。韓国制作企業が受注する工程をみると「原画」,「動画」,「仕上げ」といった生産部門のほか,「コンテ」や「レイアウト」といった創造部門の一部を担う。一方で,中国制作企業の場合は「動画」,「仕上げ」を中心として,労働集約的な生産部門の末端工程に特化している。
韓国制作企業,中国制作企業はともに日本制作企業の要求に応えるための努力をしている。韓国制作企業の場合,近隣の同業他社との間に,技術補完,労働力補完を目的とした取引関係がある。それは,ひとつには,日本制作企業の発注量が不安定であり,柔軟な対応が求められるためである。また資本関係にない日本制作企業との信頼関係を築き,取引を継続するためには,多少無理のある仕事であっても受注しなければならない。そこで,近隣の同業他社との相互補完的な取引関係を結び,対応可能な取引量,取引内容に幅を持たせている。一方で中国制作企業においては,日本制作企業の出資や資本提携によって経営される企業が多い。それらの企業においては,日本制作企業との信頼関係よりもむしろ,地方都市政府の優遇措置,安価かつ大量の労働力の囲い込み,労働規制の緩さを利用して,労働集約的な工程の生産量を確保することが重視されている。
このような分業構造から,制作企業の取引関係が形成されている。
外邦図にみる魔都上海のいまむかし (特集 変貌する都市・上海), 山本 健太, 地図情報, 30, 1, 36, 38, 2010年05月, 地図情報センタ-
東京大都市圏における都市型文化産業の消費空間--現代演劇の劇場公演の空間的特徴に着目して, 山本 健太;久木元 美琴, 日本都市学会年報, 44, 99, 107, 2010年, 日本都市学会
外邦図研究と外邦図デジタルアーカイブの構築 (第2回 人間文化研究情報資源共有化研究会報告), 小林 茂;山本 健太, 人間文化研究情報資源共有化研究会報告集, 1, 79, 90, 2010年03月, 人間文化研究機構研究資源共有化事業委員会
外邦図デジタルアーカイブの公開と課題, 村山 良之;照内 弘通;山本 健太;宮澤 仁, 季刊地理学 = Quarterly journal of geography, 59, 1, 63, 64, 2007年04月30日
東京におけるアニメーション産業の集積メカニズム, 山本 健太, 日本地理学会発表要旨集 = Proceedings of the General Meeting of the Association of Japanese Geographers, 69, 2006年03月10日
東京とソウルにおけるアニメーション産業の集積メカニズム(7月例会,北東支部), 山本 健太, 経済地理学年報, 52, 3, 2006年, 経済地理学会
東京におけるアニメーション産業の集積メカニズム, 山本 健太, 日本地理学会発表要旨集, 2006, 0, 19, 19, 2006年, 公益社団法人 日本地理学会, 近年、文化産業ともいわれるコンテンツ産業への注目が集まっている。しかし、地理学の分野では1990年代後半以降Scott(2000)および半澤(2001)をはじめとした研究蓄積がみられるが、その立地特性や集積メカニズムの解明は十分なされていない。そこで、本研究では、わが国を代表するコンテンツ産業の一つであるアニメーション産業を取り上げ、アニメーション産業の大都市集積の要因と、集積メカニズムを検討する。調査方法は、アニメーション制作企業およびアニメーション産業フリーランサーを対象とするアンケート調査および聞き取り調査である。検討課題は企業間取引構造および労働市場構造である。
1.特徴:アニメーション産業は、1998年以降急速に需要が増大し、市場規模を拡大した。制作企業の立地は、国内の76%以上が東京都内に立地し、都内の立地についても、練馬区、杉並区、西東京市を中心とした特定地域に集積していることが特徴である。アニメーションの制作過程は大きく前制作工程、制作工程、後制作工程に区分でき、制作工程の一部では国際分業が進展している。これら工程を担う制作企業は、頻繁な離合集散により集積を形成してきた。企業規模に関しては、大部分が中小零細規模であり、担う工程による企業規模の違いは明確ではない。そこで、企業間取引構造の分析には、制作過程における位置から元請および工程受注を類型として用いる。またアニメーション産業従事者の中には正規従業員のほかにフリーランサーといわれる就業形態が存在する。フリーランサーは制作企業との間に仕事単位での雇用契約を結び、仕事に応じて複数企業から仕事を受注したり、制作企業間を渡り歩いたりする柔軟性の高い就業形態である。アニメーション産業従事者数において、このフリーランサーが正規従業員数の3倍以上の規模となり、労働市場として大きな影響を与えていると考えられる。そのため、労働市場構造については、正規従業員のほか、フリーランサーを分析の対象とした。
2.企業間取引構造:_丸1_元請制作企業におけるスポンサー企業への高い依存性と固定的取引が特徴的である。_丸2_業界内では流動的で短納期の取引が一般的である。_丸3_業界内取引では信用取引が特徴である。
3.労働市場構造:_丸1_新規労働力給源である専門学校の集中および業界内からの労働力の中途採用が一般的である。_丸2_フリーランサーは業界への高い依存性を示しながら、業界内では流動的な労働力となっている。_丸3_縦の人的ネットワークによる技術修得と横の人的ネットワークによる仕事の斡旋が特徴となっている。
以上より、アニメーション産業の東京における行為者は、1.アニメーション制作企業、2.フリーランサーに代表される労働力プールに加え、3.スポンサーである周辺コンテツン産業、4.新規労働力給源となる専門学校である。これら行為者内、行為者間におけるフローは相互に強化する形で東京への集中集積を促している。一方で、製品価格の安さから、労働者は低賃金労働を強いられている。加えて安価な労働力を指向した制作企業による中国および韓国制作企業への外注が増加し、国内労働者の就業は厳しさを増している。若年労働者における高い離職率は、業界内の縦の人的ネットワークによって技術修得がなされるアニメーション産業において、技術蓄積および労働力の再生産を困難にさせる危険性を孕んでいる。
文献Scott, A. J. 2000. The Cultural Economy of Cities. London: SAGE.
半澤誠司 2001. 東京におけるアニメーション産業集積の構造と変容. 経済地理学年報47(4): 56-70.
アニメーション産業におけるスタジオの役割(10月例会,関西支部,例会記録(2014年10~12月)), 山本 健太, 経済地理学年報, 61, 1, 90, 2015年, 経済地理学会
地理学で読み解く食の愉しみ―川上から川下まで, 山本 健太, E-journal GEO, 14, 1, 156, 159, 2019年, 公益社団法人 日本地理学会
観劇者の情報取得機会と行動特性 : 劇団Aの東京および大阪における公演を事例に(7月例会,関東支部,例会記録(2014年7月~9月), 山本 健太, 経済地理学年報, 60, 4, 341, 342, 2014年, 経済地理学会
地方における演劇文化の発展可能性, 山本 健太;市原 真優;和田 崇, 日本地理学会発表要旨集, 2015s, 0, 100046, 2015年, 公益社団法人 日本地理学会,
【背景】演劇の消費は,劇場などの空間でなされる.そのため,演劇活動は,劇場が多く立地する大都市を中心に展開してきた.他方で,近年になり,一部の中堅,若手演劇人の中から,地方還流の動きも出てきている.
【調査概要】このような状況に鑑み,本発表では,地方における小劇場演劇の実態を担い手と観客の双方から示し,地方における演劇文化の発展可能性について検討する.調査対象は,広島市で活動する劇団と,協力の得られた劇団Aの2014年8月公演の観客(144人[回収率66.7%])である.調査方法は劇団主宰者へのインタビュー,観客へのアンケートである.東京などの大都市と異なり,地方都市では活動している劇団は必ずしも多くない.広島市の場合,活動が確認できた劇団は31団体である.このうち11団体の関係者からインタビューの協力を得られた.調査協力を得られた劇団Aは,広島市南区民文化センターの「演劇マネジメント活性化事業」による演劇若手人材育成ワークショップであり,当該センターの公設劇団と位置付けられている.
【劇団員】劇団員はいずれも広島県内に定住し,本職を有しており,演劇活動は趣味である.演劇で生計を立てておらず,団員の上京意思は高くない.広島市内で活動を続けること,主宰者と演劇することに意義を見出している.主宰者も,団員選考にあたっては,長期にわたって共に作品を作り上げていける人物であることを重視している.
【活動場所】演劇活動の場は,稽古場所と公演場所に区分できる.広島においては,それらの大半が公共施設である.市内には,公演場所となるホールを有する施設は18ある.これらのうち,一部の施設では,客席数が500を超えており規模が大きく,あまり利用されていない.稽古場は,青少年センター,公民館,男女共同参画社会推進センターなどに限定される.これらはいずれも低料金であることから選択されている.しかし,夜間の利用時間に制限があり,劇団の需要を十分に満たしているとは言えない.
【情報の発信】公演情報の発信手段として,チラシ,フリーペーパー,SNSなどが挙げられた.また,新聞やラジオなどを通じた広報もしている.ただし,これらの広報手段は,後述するように観客の情報源とは必ずしも一致しない. チケット販売経路では,手売りが一般的である.手売りの購入者は劇団関係者の親族や友人,知人などの「身内的な客」であることが推察される.そのほか,インターネットやプレイガイドでの販売も挙げられた.ただし,対象となった劇団の客層は「顔なじみ客」が多く,手売りで購入する場合が多い.インタビュー調査でも,手売り以外の窓口は,劇団の主要客層とのミスマッチから,十分に機能していないと指摘された.
【観劇者の特徴】女性の比率が高い.対象劇団の特性から,学生の比率が高い.大半が市内在住である.東京や大阪での調査結果と比較すると,演劇経験者の比率が高い.
【情報の受信】観客の96%が公演の情報源として劇団関係者との会話やメールを挙げている.他方で,インターネット経由の情報を指摘したものは16%にとどまった.チケット購入経路でも,65%が役者,スタッフからと回答しており,彼らが「身内的な観客」であることを示唆している.
【まとめ】地方における演劇活動は場所,時間ともに非常に限定される.公演は,「身内的な観客」によって支えられている.それら以外の客層をいかに育て,取り込んでいくかが重要である.担い手と観客の仲介役としての劇場の役割が期待される.
広島神楽:再領域化の可能性, 和田 崇;山本 健太, 日本地理学会発表要旨集, 2015s, 0, 100004, 2015年, 公益社団法人 日本地理学会, 神楽は本来,農村地域の集落・神社にねざした神事である。中世以降,各地の集落で発生または伝播し,継承されてきた広島の神楽(里神楽)は,近年,地元の商工業者や,広島市内の出郷団体や集客をねらう事業者,さらには行政によって神社・集落の外に引き出され,都市住民や観光者によって宗教・場所から切り離されたコンテンツ,いわば“街神楽”として消費されるようになった。神楽が演じられる場所は,神座(=結界)から農村,都市へと広がり,さらにDVDなどの映像コンテンツとして流通するようになったことで,神楽が消費される場所はメディア上にも広がった。それに伴い,神座・農村で演じられることに意味のあった神楽は,神座や農村から切り離されてどこでも演じられ,見ることができるものへと変質した。すなわち,宗教空間・村落空間に埋め込まれるかたちで存在してきた神楽は,埋め込みの状態から引き出され(脱・埋め込み化),あらゆる場所でさまざまなかたちで消費されるようになった。神楽団の多くはその流れに対応せざるを得ない状況にあるが,中にはそれに対応できない神楽団や,伝統継承と観光対応のはざまでジレンマを感じる神楽団も少なくない。
こうした状況下,報告者が今後の神楽振興のあり方として提案するのが,神楽の「再・埋め込み化」である。具体的には,宗教空間・村落空間から引き出され,都市空間・メディア空間で消費されてきた神楽を宗教空間・村落空間に取り戻し,都市住民や観光者もそこで演じられる奉納神楽を体験し,理解する取組みを展開することを提案する。この取組みは,広島神楽の真正性と多様性を体験し,理解するという,オルタナティブな観光・交流活動に位置づけられるものであり,農村文化を断片的・選択的に消費するのでなく,地域の文脈に沿って体験・理解することが可能となり,そのことが農村文化あるいは農村社会を持続的なものにすることが期待できる。 報告者らはこの取組みの成立可能性を検証するため,広島都市圏の若者・女性らが広島県西部の農村地域を訪ね,秋祭りで奉納される神楽を鑑賞するとともに,神楽団員等住民との交流,周辺観光施設の探訪等をプログラムとする奉納神楽ツアーを企画し,2014年10~11月に4回試行した。
奉納神楽ツアーの参加者からは,多様な神楽を鑑賞できたことに加え,祭り準備の手伝いや直会への参加を通じて神楽団員等住民と交流できたこと,各集落や農村地域への関心が高まったことが評価された。一方,長時間にわたる神楽の鑑賞,地域コミュニティへのとけ込みにくさ,宿泊施設やトイレのアメニティ等について改善が要望された。
試行結果を受けて,報告者は広島県西部の農村地域を訪ね,奉納神楽と当該地域を体験,理解するツアーの企画の方向性について,以下のとおり提案する。 想定されるツアー参加者は,(a)見学型ツアーに物足りなさを感じている者,(b)共同・協働作業に喜びを感じる者,(c)ローカルな祭り(神楽)を好きな者,(d)日本の農村に関心をもち交流や体験を望む外国人,である。ツアー形態については,①短時間の神楽鑑賞と周辺施設観光を楽しむイベントⅠ型(主に中高齢者層向け),②神楽鑑賞に加え,祭り準備の手伝いや直会への参加,周辺施設観光を楽しむイベントⅡ型(主に若年層向け),③秋祭りでの神楽鑑賞,準備手伝い,直会参加に加え,通年で農漁業等を通じた交流を行う集落応援型(主に若年・ファミリー層向け),の3つを提案する。なお,これらのツアーを実施するに当たっては,ア)各集落における観光客受入に対する住民合意の形成,イ)祭り準備の手伝い等における訪問者の役割の明確化,ウ)訪問者が神楽を理解し,地域コミュニティにとけ込むのをサポートするアテンド(ガイド)の配置,が必要になると考えられる。 ただし,今回の試行ツアーについては,参加者が示した支払容認額と実際に支払った経費を考慮すると,旅行代理店等が独自に造成・催行する旅行商品(ビジネス)として成立させることは困難だと考えられる。そのため,具体化に当たっては,経済性を勘案した旅行商品を造成するよりも,取組みの社会性を重視し,訪問者受入に関する住民合意を形成した集落と自治体,農村地域に関心をもつ者が“神楽”を通して継続的に交流し,相互理解と集落支援を図ることが現実的だといえる。
大都市の創造性とアニメーションスタジオの役割, 山本 健太, 都市地理学, 13, 0, 37, 47, 2018年, 日本都市地理学会,
本稿は,東京におけるアニメーション産業労働者のスタジオ内での活動と転職行動を事例に,大都市の文化創造性におけるアニメスタジオの役割について議論するものである.
アニメーション産業は日本の文化産業の一つとして,国内外に認知されているが,アニメーションを作り出す労働者の実態についてはあまり知られていない.当該産業は国内では東京に一極集中しており,労働者は東京という都市空間の中で技術を習得し,職をみつける.本稿では,この労働者の生産活動に注目する.労働者は担う仕事の違いによって大きく生産部門と制作部門に分けられる.生産部門労働者の生産活動は,主として所属するアニメスタジオ内に限定される.一方で,制作部門労働者の活動はアニメスタジオの内外に展開する.
アニメスタジオの内外には,彼らの活動を支える様々なインフラやアメニティが整えられている.労働者はこのインフラやアメニティを利用することで,昼夜の時間を問わず,生産活動に従事することができる.またアニメスタジオには,異なる専門技術を持つ労働者が同じ時間帯に働いており,突発的なミーティングなどもなされている.アニメスタジオ間は制作部門労働者が頻繁に往来しており,そこでも物流や情報流がみられる.
学術大会運営におけるクラウドサービスの有用性と課題:第5 回日韓中地理学会議での経験から, 駒木 伸比古;田 国光;山本 健, 地理空間, 4, 2, 149, 155, 2011年, 地理空間学会, 本稿は,2010 年11 月に東北大学で開催された第5 回日韓中地理学会議の経験に基づき,学術大会運営におけるクラウドサービスの有用性と課題について検討したものである。クラウドサービスを利用しなかった第2 回会議の運営システムと比較することでサービス導入により期待される効果を述べ,今会議において実際に利用した機能の紹介と利用実績の提示を行った。今回の経験により明らかとなった利点として,実行委員会の窓口を一本化させたことで,参加者からの書類提出や問い合わせに対して情報が錯綜することなく対応できた点,実行委員会内で情報を共有したため,メンバー間での情報のやりとりや相談,役割の移譲・引き継ぎを円滑に行えた点を挙げた。一方,課題として,クラウドサービスにより利用できる機能には限界がある点と,参加者の所属する国や地域によりサービスの利用が制限されるケースがある点を指摘した。
Regional structure of the inheritance of local traditional performing arts: Case study of the Kagura dance form in Iwami, Japan, Kenta YAMAMOTO, 34th International Geographical Congress 2021, 2021年08月17日
「日韓中地理学会議における若手研究者の参画と研究交流」, 日本地理学会2014年春季学術大会, 2014年03月01日, 国士舘大学世田谷キャンパス
「初期外邦手描き原図データベースの構築:アメリカ議会図書館での発見から目録作成、写真撮影、画像とメタデータの整備、データベースの公開まで」, 人文地理学会 第132回 歴史地理研究部会, 2013年06月22日, 甲南大学
「アニメーション産業における労働者の社会関係とスタジオの役割―スタジオMの事例―」, 東北地理学会2013年春季大会, 2013年05月18日, 仙台市戦災復興記念館
「地方とコンテンツの関係」, シンポジウム「第1回リアル・ワールド・コンテンツミーティング」(パネリスト), 2013年03月02日, 湯涌温泉
「環境モデル都市における既存市街地の低炭素化モデル研究」, 日本都市学会第58回大会, 2011年11月01日, コラッセふくし
ま
「地方におけるアニメーション産業振興の可能性」, 地理科学学会第29回シンポジウム「デジタル時代の情報生成・流通・活用」, 2012年10月20日, 広島大学
「震災発生時における組織内情報拠点の成立と情報ネットワークの特性―東北大学地理学教室の事例から―」, 東北地理学会2012年秋季大会, 2012年10月13日, 秋田大学
「地方に拠点を置く芸能団体のマーケットと客層」, 東北地理学会2012年春季大会, 2012年05月26日, 仙台市戦災復興記念館
「東京における小劇場演劇観劇者の行動特性―劇場Aにおける劇団Hの公演を事例として―」, 日本地理学会2012年春季学術大会, 2012年03月28日, 首都大学東京
「水産加工業の存立構造―焼津黒はんぺんの事例から―」, 経済地理学会西南支部3月例会, 2012年03月17日, 下関市立大学
「地方におけるアニメーション産業」, シンポジウム「コンテンツによる地域活性化「アニメーションが地域にもたらすもの」」, 2011年11月05日, 金沢大学(パネリストとして)
「地方におけるアニメーション産業の動向―沖縄県Mプロジェクトの報告―」, 日本地理学会2011年秋季学術大会 情報の地理研究グループ, 2011年09月23日, 大分大学
「静岡プラモデル製造企業の技術獲得と取引関係―転換企業および新興企業を事例として―」, 第4回地理空間学会大会, 2011年06月18日, 筑波大学筑波キャンパス
「焼津黒はんぺんの産業構造と存立基盤」, 2011年度地理科学学会春季学術大会, 2011年06月04日, 広島大学
「地方縁辺地域におけるプロ芸能集団の存立基盤―佐渡「鼓童」の事例―」, 東北地理学会2011年春季大会, 2011年05月15日, 東北大学
「1990年代以降における都市型文化産業の消費空間―東京の劇場を中心として―」, 日本都市学会第57回大会, 2010年10月01日, 高崎経済大学
「アニメーション産業労働者の居住と就業の特性―制作企業Aに所属する労働者を事例として―」, 東北地理学会2010年度春季学術大会, 2010年05月15日, 仙台市戦災復興記念館
「アニメーション産業労働者の就業実態と日行動の特性」, 日本地理学会2010年春季学術大会, 2010年03月27日, 法政大学
「アジア太平洋地域の環境資料としての外邦図:外邦図デジタルアーカイブの構築とその利用」, 地域研究コンソーシアム・情報資源共有化研究会「地図情報共有化のために」, 2009年11月08日
「プラモデル製造企業の分業関係と立地―A社静岡工場を事例として―」, 日本地理学会2009年秋季学術大会, 2009年10月01日, 琉球大学
「プラモデル産業の分業構造と企業立地―静岡に立地する企業を事例として―」, 東北地理学会2009年度秋季学術大会, 2009年10月03日, 弘前大学
「外邦図研究と外邦図デジタルアーカイブの構築」, 第2回人間文化研究情報資源共有化研究会, 2009年07月16日, 国文学研究資料館
「アニメーション産業の国際分業と企業間取引関係の構造―日韓,日中の国際分業関係に注目して―」, 日本地理学会2009年春季学術大会, 2009年03月28日, 帝京大学
「上海および無錫におけるアニメーション産業労働者の特性」, 日本地理学会2008年秋季学術大会, 2008年10月04日, 岩手大学
「コンテンツ産業の集積メカニズム―日中韓アニメーション産業を事例に―」, 日本地理学会2008年秋季学術大会 国際経営・経済研究グループ, 2008年10月04日, 岩手大学
「コンテンツ産業に関する研究動向と今後の課題」, 東北地理学会2008年度春季学術大会, 2008年05月18日, 宮城大学
「上海におけるアニメーション制作企業の立地要因」, 日本地理学会2008年春季学術大会, 2008年03月29日, 獨協大学
「韓国アニメーション産業労働市場と集積メカニズム」, 東北地理学会2007年度春季学術大会, 2007年05月20日, 仙台市戦災復興記念館
「外邦図デジタルアーカイブの公開と課題」, 東北地理学会2006年度第1回研究集会, 2007年01月01日
「東京およびソウルにおけるアニメーション産業の集積メカニズム」, 経済地理学会北東支部7月例会, 2006年07月23日, コラッセふくしま
「ソウルにおけるアニメーション産業の集積メカニズム」, 東北地理学会2006年度春季学術大会, 2006年05月20日, 仙台市戦災復興記念館
「東京におけるアニメーション産業の集積メカニズム」, 日本地理学会2006年春季学術大会, 2006年03月01日, 埼玉大学
「アニメーション産業の生産システムと東京集積メカニズム」, 東北地理学会2005年度秋季学術大会, 2005年10月08日, 東北公益文科大学
「浜松中心市街地における卸売事業所の立地展開」, 東北地理学会2004年度秋季学術大会, 2004年10月16日, 秋田大学
Three Databases of Japanese Imperial Maps. , PNC 2013 Annual Conference and Joint Meetings, 2013年12月01日, Kyoto University
「日本アニメーション産業におけるスタジオの機能と産業集積―労働者の生産活動に着目して―」, Korea-Japan/Japan-Korea Economic Geography Conference "Creative Economy and the Future of Economic Geography", 2013年12月01日, Kyung Hee University
A Database of Early Japanese Military Maps of China and Korea, IGU Kyoto Regional Conference 2013, 2013年08月01日, Kyoto Internatonal Conference Center
A Case Study of Job Transfers in the Animation Industry: The Dissolution of Studio M and Its Workers’ Job Searches, IGU Kyoto Regional Conference 2013, 2013年08月01日, Kyoto International Conference Center
Social Relationships among Workers and the Spatial Functions of Animation Studios: A Case Study of Studio M, 8th Japan-Korea-China Joint Conference on Geograhy, 2013年08月01日, Kyushu University
The Feasibility of the Animation Industry in Local Regions: a Case study of Working Conditions at an Animation Studio in Okinawa, 32nd Intenational Geographical Congress Cologne 2012, 2012年09月01日, University of Cologne
The Characteristics of the Consumption Space of Small Theater Performances in Tokyo, 7th China-Japan-Korea Joint Conference on Geography, 2012年08月01日, Northeast Normal University
Changes to the consumption space of small theater performances after the 1980's in Tokyo, 6th Korea-China-Japan Joint Conference on Geography, 2011年11月01日, Seoul University
The Gaihozu Digital Archives and Their Improvement, Japanese Imperial Maps as Sources for East Asian History: A Symposium on the History and Future of the Gaihozu, 2011年10月01日, Stanford University
Animation workers and the studio as creative space in Tokyo: time-geographical analysis, EAJS Conference 2011, 2011年08月01日, Tallinn University
Spatial structure of production in Japanese animation industry: focus on studios' international division of labor strategies, Commission on the Geography of Global Information Society Annual Meeting 2001, 2011年07月01日, National Technical University of Athens
The Working Style of Animation Workers and Local Labor Market in Japan: Time-geographical Analysis, 5th Japan-Korea-China Joint Conference on Geography, 2010年07月01日, Tohoku University
「演劇にみる東京都市空間の変容 -盛り場、政治運動、都市計画に注目して」, 明治大学・ウィーン大学第9回共同シンポジウム「都市空間と娯楽―東京・ウィーン比較都市学」, 2010年09月01日, 明治大学
Production Allocation Strategies and Spatial Structure of International Division of Labor in Japanese Animation Studios, 2010 SIEM International Symposium, 2010年03月01日, Ritsumeikan University
The Division of Labor and Site Location in Plastic Model Kit Industry, 4th China-Japan-Korea Joint Conference on Geography, 2009年12月01日, Sun Yat-Sen University
Agglomeration Mechanism of Content Industry - The Case of Animation Industry in Japan, Korea, China -, 3rd Korea-China-Japan Joint Conference on Geography, 2008年10月01日, Cheongju University
Comparison of Market Structures of Animation Industry in East Asia - the case of Japan, Korea and China -, 2nd Japan-Korea-China Symposium of Young Geographers, 2007年10月01日, Kumamoto University
Agglomeration Mechanism of the Animation Industry in Tokyo, IGU-Commission of 'Monitoring Cities of Tomorrow', 2007年08月01日, Sun Yat-Sen University
「アニメーション産業集積におけるスタジオの役割」, シンポジウム「持続可能な大都市のものづくりと街づくり」, 2014年10月01日, 神戸大学梅田インテリジェントラボラトリ
「観劇者の情報取得機会と行動特性―劇団Aの東京および大阪における公演を事例に」, 経済地理学会関東支部7月例会, 2014年07月01日, 国士舘大学世田谷キャンパス
Information acquisition behavior of performance art audiences: Cases of Tokyo and Osaka, Japan, IGU Regional Conference in Krakow, Poland, 2014年08月01日, Jagiellonski University
Information-seeking by Audiences of the Performing Arts in Tokyo and Osaka, 9th Korea-China-Japan Joint Conference on Geography, 2014年07月01日, Busan Youth Hostel ARPINA
「地方における演劇文化の発展可能性―広島市の事例から」, 日本地理学会2015年春季大会, 2015年03月01日, 日本大学文理学部
「広島神楽―再領域化の可能性」, 日本地理学会2015年春季大会, 2015年03月01日, 日本大学文理学部
アメリカの大学図書館が所蔵する外邦図―ハワイ大学およびワシントン大学の状況―, 東北地理学会2015年春季大会, 2015年05月01日, 仙台市戦災復興記念館
The Characteristics and Information Acquisition Behaviors of Theater Audiences in a Local City: A Case Study of Hiroshima, Japan, IGU Moscow 2015, 2015年08月01日, Lomonosov Moscow State University, Moscow, Russia
日本における外邦図デジタルアーカイブの構築と今後の展開 , 2015 EAJRS Conference in Leiden, 2015年09月01日, Poortgebouw of Leiden University, Lieden, the Netherlands
Cultural Creation and Support System in Local Cities, Japan: the Case Study of Theatrical drama on Hiroshima City and Fukuoka City, 10th China-Japan-Korea Joint Conference on Geography, 2015年10月01日, East China Normal University,Shanghai, China
東京におけるアニメーション産業労働者の転職行動と労働者のネットワーク, 日本地理学会2016年秋季学術大会, 2016年09月01日, 東北大学
日本地方縁辺地域における地域資源としての伝統芸能, 青年地理学者討論会, 2016年10月01日, 安徽師範大学
The Characteristics and Sustainability of Theatrical Drama Performance in Fukuoka City, Japan, 33rd International Geographical Congress, 2016年08月01日, China National Convention Center, Beijing, China
Embeddedness of immigrants to a remote island: A case study of a performance group in Sado Island, Japan, IGU Commission on the MEDITERRANEAN BASIN Annual meeting 2016, 2016年06月01日, Ankara University Congress Center, Manavgat, Turkey
The Characteristics of Co-working Space and Its Users in Tokyo, 12th Korea-Japan-China Joint Conference on Geography, 2017年08月01日, Jeju National University, Korea, Jeju, Korea
The Traditional Performing Arts in Japanese Peripheral Regions and Digital Archives, 2nd Euro-Mediterranean Conference-Exhibion 2017, 2017年09月01日
Co-working spaces in Tokyo, YAMAMOTO Kenta, International Geographical Congress Regional Conference 2018, 2018年08月01日
Inheritance and use of traditional culture in rural area: the case of Iwami region, Japan, YAMAMOTO Kenta, 13th China-Japan-Korea Joint Conference on Geography, 2018年10月01日
Traditional Performing Arts as a Regional Resource: the Case Study of Kagura Dance From in Japan, YAMAMOTO Kenta, The 2018 Forum on Urban Geo-genvironment and Sustainable Development, 2018年12月