解散権制約の試み, 憲法研究, 第2号, 2018年05月03日, 信山社, イギリスの議会任期固定法をはじめとして、諸外国の解散権運用の動向を踏まえて、解散権の制約の可能性について論じた。
イギリスの王位継承ルール―日本の皇位継承ルールとの対比で―, 法律時報, 2017年11月号(89巻12号、通巻1118号), 2017年10月25日, 日本評論社, イギリスの王位継承ルールについて、日本の皇位継承ルールとの対比を意識しつつ、その制度内容と歴史的背景を明らかにし、資格の性的区別と該当者の範囲の相違が大きいことが指摘し、現在のイギリス退位制度が用いられない事情を検討してみた。
日本国憲法における象徴天皇制度の位置, 法と民主主義, 517号, 2017年03月24日, 日本民主法律家協会, この論文では、天皇の「生前退位」発言以降の論議を素材として、象徴天皇制度について憲法論上の論点について、いくつかの問題提起を行った。具体的には、生前退位制度の憲法的な許容性やその導入をめぐる制度形成のあり方、公的行為論に絡んで、とりわけ、象徴天皇に対して政治の世界における「情念」の受け皿を求める見解、いわゆる「飛び地」論、「天皇の人権」論、女性天皇論、摂政公選論などについて、象徴天皇制度について特定のイメージにとらわれることなく、象徴天皇制度の多様な捉え方を目指す解釈論的な可能性について論じた。
イギリス統治機構の変容, 憲法問題, 26, 2015年05月03日, 三省堂, 近年におけるイギリス統治機構の変容について、ウエストミンスター・モデルからの離脱の兆候が見られるのではないかという観点から、考察したものである。2014年秋季学術総会の「民主政の現在」の一環をなす報告を文章化したもの。
イギリスにおける庶民院解散権の廃止, 國學院法學, 50巻4号, 2013年03月10日, 國學院大學法学会, 2010年5月に成立した保守党と自民党の連立政権が掲げた議会任期固定制を具体化する法案の概要を明らかにし、イギリスの憲法の基本的な枠組みからみた影響について若干の考察を行った。
「イギリス労働党政権の「安全」政策の一側面」, 『法政論集』, 213号, 231, 253, 2006年09月01日, 名古屋大学, イギリスのブレア政権の「安全」に関わる政策内容について、2005年5月総選挙のマニュフェストを手がかり、イラク政策、テロ対策および治安政策について検討した。とりわけ、治安対策の一貫とうして導入された「反社会的行動命令」制度が「人権」論の観点からどのように評価されるのかについて検討した。この論稿は、ブレア政権の「安全」政策に関する序論的考察に位置するものであり、なおも一面的な考察にとどまるが、安全を守るという目的にもかかわらず、その実態においては、選別的・抑圧的な側面を強く持っていることを指摘した。
イギリス労働党政権の「安全」政策の一側面 (II 比較憲法の今日的課題) (森英樹教授退職記念論文集), 植村 勝慶, 名古屋大學法政論集, 213, 231, 253, 2006年09月, 名古屋大学
「法の支配」, 『法学セミナー』, 22, 25, 2001年05月01日, 日本評論社, 日本国憲法を理解するてがかりとして「法の支配」を位置づけ、法体系、違憲審査制、司法権の独立、裁判に対する民主的コントロールをなどについて日本国憲法がどのように定めているのか整理した。
「象徴天皇制度のしくみと現実はどうなっている?」, 『アエラムック・憲法がわかる』, 42, 46, 2000年05月01日, 朝日新聞, 日本国憲法上のいわゆる象徴天皇制の基本的な考え方としくみを概説するとともに、とくに、国民主権と象徴天皇制が原理的に両立するのか、また、いわゆる女帝論議について平等原理との両立の観点からどのように考えるのかについて試論をこころみたものである。
「国家秘密 vs.取材の自由」, 『法学教室』, 22, 25, 2000年05月01日, 有斐閣, いわゆる外務省秘密漏洩事件最高裁判決を手がかりに、どのような情報が国家秘密として保護されるできであるのか、さらに、国家秘密と取材の自由との両者のバランスをどのように考えるのかについて、憲法解釈論上の若干の考察を試みたものである。
「検証・周辺事態法案の国会審議(1)~(5・完)」, 『法律時報』, 72巻7,8,9,11,12号, 1999年06月01日, 日本評論社, 本論文は、いわゆる周辺事態法案の国会審議の記録を精査し、そこでいかなる問題が問われ、政府はいかなる見解を提示したのかについて同法案の合憲性のみならず、国際法・国内法上の諸問題について整理を試みたものであるが、なおも多くの問題点が十分解明されなかったことを明らかにしたものである。
基本的人権は憲法に書かれたものだけじゃない, 法学セミナー, 533, 1999年04月13日, 日本評論社, 特集「司法試験DE憲法入門」の一つとして、人権の考え方や憲法13条の解釈論を解説したものである。
「ドウォーキンのイギリス権利章典論」, 『國學院法學』, 第30巻第4号, 75, 104, 1993年03月01日, 國學院大學法学会, ドウォーキンのイギリス権利章典論の紹介・検討を行ったものである。権利章典論議は,市民的自由を含む様様な権利の存在理由を検討・再確認する過程としてみることができるとの見地から,そのような議論の理論的対抗の一端を垣間見る試みとして,彼の議論をとりあげ,彼の考え方の背景には,権利章典の制定・導入が法曹界にもたらす効果をきわめて大きく位置づけていることを指摘したものである。
広範な社会的合意の形成に向け十分な議論が不可欠, 法学セミナー, 453, 1992年09月13日, 日本評論社
宗教は「こころ」の問題ではない!(司法試験DE憲法入門, 法学セミナー, 533, 1999年04月13日, 日本評論社, 特集「司法試験DE憲法入門」のひとつとして、憲法20条の信教の自由について解説したものである。
「第二次世界大戦下イギリスの市民的自由(1)・(2)・(3)」, 『法政論集』, 127、128、129号, 1989年06月01日, 名古屋大学, 現代イギリス統治構造を研究するための検討視角と課題とを集約的に提示している第二次世界大戦下における市民的自由をめぐる実態と判例理論を検討したものである。市民的自由に対する裁判所の態度とともに,議会を中心とする政策形成の場面において国民統合への政治的配慮が優先していたことを明らかにし,統治構造における統合と抑圧の相互関係を明らかにした。
「現代イギリス公法学の動向について」, 『法政論集』, 122号, 375, 399, 1988年09月01日, 名古屋大学, 現代イギリス公法学について,1980年代における統治構造の変容が,理論動向とどのような相関関係にあるのかを検討したものである。サッチャー政権下で強力なリーダーシップにより実施された諸政策が,公法学に理論枠組みの再編成を必要としているという危機認識をもたらし,より包括的な理論を模索する動向があることを明らかにし,それらの動向の若干の紹介と検討をおこなったものである。
現代憲法入門講義(新7版), 加藤一彦・植村勝慶編, 北樹出版, 2024年02月20日, 経済活動の自由、象徴天皇制については、記述のアップデータを図るとともに、新たに「第25章 憲法改正」を担当し、憲法改正に関する理論的な問題点を整理するとともに、近年の憲法改正に関わる政治動向について解説した。
『憲法講義[第2版]』, 本秀紀編, 日本評論社, 2018年09月27日
『現代憲法入門講義(新6版)』, 加藤一彦・植村勝慶編, 北樹出版, 2021年03月25日
フォーカス憲法ー事例からまなぶ憲法基盤, 加藤一彦ほか, 北樹出版, 2020年10月20日, 憲法改正の限界について、学説の外観をしたのちに、日本国憲法が帝国憲法の「改正」なのかどうか、また、昨今実際に提起されている憲法改正の提案を素材として、憲法の改正の限界をこえたものとされるかどうかについて検討する際の留意点を解説したものである。
『現代憲法入門講義(新5版)』, 北樹出版, 2017年02月20日, 加藤一彦、久保健助、佐藤修一郎、只野雅人、内藤光博、永山茂樹、福岡英明
グローバル化時代における民主主義の変容と憲法学, 日本評論社, 2016年02月28日, 科学共同研究費による共同研究「グローバル化時代における民主主義の再創造にむけた比較憲法的研究」の研究成果である本書に、國學院法學 50巻4号掲載の拙稿をその後の事態の推移をふまえて加筆の上で、参加したものである。
憲法の「現代化」-ウェストミンスター型憲法の変動, 敬文堂, 2016年02月20日, 愛敬浩二ほか, 2013年王位継承法の制定について概観し、王位継承のルールが変更されたこと、その背景には、男女平等の理念の高まりがあり、日本のように、王位継承資格者の減少によるものではないことを明らかにした。
『憲法のいま:日本・イギリス』, 敬文堂, 2015年09月20日, 愛敬浩二・松井幸夫・元山健・柳井健一・佐藤潤一ほか, イギリス憲法との対比で、日本国憲法を学ぶことを通じて、日本国憲法の特殊性と普遍性を考えてもらうテキストとして編集されたものである。裁判所、財政、地方自治については、日本の概説を担当し、日本の天皇とイギリスの国王については、表題どおり、同じく立憲君主制とされつつも、統治機構全体に占める位置づけや政治的権能の有無に決定的な違いがあることを指摘した。
『憲法講義』, 日本評論社, 2015年04月30日, 愛敬浩二、伊藤雅康、植松健一、大河内美紀、塚田哲之, 大日本帝国憲法の内容と運用、日本国憲法の成立とその後の歴史的展開、そして、象徴天皇制度について、テキストして必要な事項について解説を加えた。
『現代憲法入門講義(新4版)』, 北樹出版, 2015年03月01日, 加藤一彦、久保健助、佐藤修一郎、只野雅人、内藤光博、福岡英明
『事例研究憲法(第2版)』, 日本評論社, 2013年07月10日, 担当部分は、「法の下の平等」(pp.53-69)、「職業の自由」(pp.127-143)、「政治腐敗根絶法案」(pp.484-497)及び「テロ対策法案」(pp.498-515)である。初版に比して、「法の下の平等」と「職業の自由」の部分については事例を差し替えて全面改稿した。
『憲法Ⅱ-基本的人権ー〔第4版〕』, 尚学社, 2013年04月10日, 憲法の講義用ノートの基本的人権に関わる部分である。第3版にその後の判例について補訂したものである。
『戦後法学と憲法』, 日本評論社, 2012年05月03日, 衆議院の解散をめぐる学界の論争において、長谷川正安が主張した、いわゆる自律的解散権論がいかなる背景のもとに、なされたのかを明らかにするとともに、自律的解散権論の成果と発展可能性を模索した。
『現代憲法入門講義』(新3版), 北樹出版, 2011年03月01日, 加藤一彦、久保健助、佐藤修一郎、只野雅人、内藤光博、永山茂樹、福岡英明, 2006年に発行した「新2版」をその後の動向を踏まえて改訂したものである。編者として、記述及び用語の調整にあたり、引用判例・法令の出典を確認を行うとともに、個別的な分担としては、経済活動の自由について、経済活動に対する規制についての違憲審査の動向について整理し、立法目的二分論の批判的動向に留意して、概説的な整理を試みた。さらに、象徴天皇制について、概説的な整理を試みた。
『現代憲法における安全』, 日本評論社, 2009年02月25日
『事例研究憲法』, 日本評論社, 2008年06月20日, 愛敬浩二、木下智史、村田尚紀、山元一、横田守弘、渡辺康行
憲法Ⅱ-基本的人権―〔第3版〕, 尚学社, 2007年03月01日, 憲法の講義ノートの基本的人権に関わる部分である。第2版では、いわゆる自由権の部分までしか取り扱うことができなかったが、今回の改訂で、すべてを網羅することができた。
『日本国憲法の多角的検証』, 日本評論社, 2006年04月01日, 第2部「日本国憲法へのアプローチの分析」のうち「第3章」の「経済界の憲法観」を担当した。経済同友会、経団連および日本商工会議所の憲法改正提言を批判的に検討し、形式的静態的な憲法観から、「憲法の規定と現実との乖離」が語られ、憲法改正の必要性が説かれていること、憲法の規定内容に「日本文化」を盛り込むとの主張は、現代日本における民主主義、人権尊重、平和主義という現代日本文化の重要性に対する看過であり、書き込むことで文化形成がなされるわけではないこと、そして、改正提言の具体的な内容は、①部分改正論、②九条改正論、③憲法改正手続緩和論であり、経済界の利害優先の政策的表現の一貫であることを指摘した。
『新2版 現代憲法講義入門』, 北樹出版, 2006年03月01日, 加藤一彦、久保健助、佐藤修一郎、只野雅人、内藤光博、永山茂樹、福岡英明, 2001年に発行した「新版」をその後の動向を踏まえて改訂したものである。編者として、記述及び用語の調整にあたり、引用判例・法令の出典を確認を行うとともに、個別的な分担としては、経済活動の自由について、経済活動に対する規制についての違憲審査の動向について整理し、規制緩和と郵便法違憲最高裁判決に留意して、概説的な整理を試みた。さらに、象徴天皇制について、女性天皇に関する記述を加えつつ、概説的な整理を試みた。
『いまなぜ憲法改正国民投票法なのか』, 蒼天社出版, 2006年03月01日, 浦田一郎、只野雅人、井口秀作、三輪隆編, 日本国憲法が定める憲法改正手続のうち、国民投票にかかわる憲法解釈論上の論点について、現在準備されている法案の内容を踏まえて、一般市民にわかりやすくできるだけ平易に、解説することを試みたものである。
『憲法改正問題』, 日本評論社, 2005年05月01日, 「政治的に利用される天皇制」を担当した。昨今の憲法改正の提案内容を批判的に検討し、象徴天皇制について元首化するという主張はあまり見られず、戦争の放棄を定める九条のように、憲法改正論議の主要な論点となっていないこと、そして、女性天皇を憲法上明記する動きについては、皇室典範という法律の改正で実現できる政治課題をあえて憲法改正に結び付けており、天皇制を憲法改正という政治目標に利用しているに過ぎないことを指摘した。
『現代憲法入門ゼミ50選』, 北樹出版, 2005年04月05日, 加藤一彦、只野雅人、他, 本書は、ひととおり「憲法」を学んだ者が一層の理解を深めるための演習書である。全体としては、代表的な最高裁判所判例をとりあげ、憲法の学習者が理解しておくべき基本的かつ重要な争点について網羅するように配慮されている。担当箇所は、生存権、公務員の労働基本権、平和主義及び安保条約に関する設問と解説である。生存権については、朝日訴訟をとりあげたうえで生存権の法的性質をめぐる最近の学説の展開を整理し、学説の想定する法的磁場の相違について指摘した。公務員の労働基本権については、全農林警職法事件を素材として、労働基本権の手段的理解の問題性を指摘するとともに、最近の公務員法制改革の動向について整理した。平和主義については、長沼事件第一審判決を素材として、自衛隊の憲法第9条の適合性についての基本的争点について吟味するとともに、現時点における中心的な争点は、自衛隊それ自体の合憲性ではなくして、自衛隊の「海外派遣」の合憲性であることを注意を喚起した。安保条約については、砂川事件最高裁判所判決を素材として、安保条約の当初の枠組みが大きく変容するとともに、自衛隊がアメリカのグローバルな軍事戦略の一環になりつつあるという現実に照らして、その合憲性が検討されるべきであることを指摘した。
『変化するイギリス憲法』, 敬文堂, 2005年02月01日, 本書は、イギリス憲法研究会が科学研究費補助金の交付を受けて行った成果を取りまとめたものであり、1997年に政権についたイギリス労働党のもとで進められた各種の憲法改革についての共同研究である。植村の担当部分では、近年の王制改革論の内容について紹介と検討を行い、第一に、世襲制が及ぶ政治的領域をできるかぎり縮減する方向で、君主の権限の名目化と首相らによる実質的な権限行使という漸進的なプロセスを経てきている改革動向があり、その延長上に、現代において、成文憲法典の制定による権限の明確化と委譲という包括的・体系的な改革提案がなされていること、第二に、市民との平準化方向への縮減をめざす議論としては、たとえば、王位継承資格の性差別と宗教差別への批判、納税義務免除への批判があり、このような議論の背景には1998年人権法の制定があるとともに、同質化への衝動に裏付けられていると言うことができることを指摘した。
『新訂版 現代憲法入門』, 一橋出版, 2004年10月01日, 加藤一彦、他, 本書は、短大または教職用の「憲法」受講者を対象とした憲法入門書である。全体としては、現代なトピックスをとりあげ読者の関心を高め、平易な記述で読者の理解を容易にしようとしている。担当箇所は、憲法総論、人権総論、経済的自由権、平和主義及び憲法改正に関する章である。 2006年に発行した初版に、憲法改正についての記述を大幅に改訂し、新訂版とした。
『憲法答弁集[1949~1999]』, 信山社, 2003年09月01日, 1949年から1999年までを対象として、国会における憲法論議において政府から示された憲法解釈について体系的に整理するとともに、それぞれにつき要旨、参照条文、議論の背景を述べた。
『市民的公共圏形成の可能性』, 日本評論社, 2003年02月01日, 森英樹編、水島朝穂、小沢隆一、愛敬浩二、中里見博、本秀紀、他, 本書は、森英樹名古屋大学法学部教授をリーダーとする研究グループが科学研究費補助金の交付を受けて行った成果を取りまとめたものであり、従来その自律的・社会的な性格にかんがみて「国家」の領域に含めるになじまないとして「私的領域」に放棄されてきた、政治的意思形成における非国家的諸アクターを「公共的なもの」として憲法秩序に定位することを試みたものである。植村が担当した箇所は、比較憲法的研究の一貫として、イギリスにおける教育改革を素材として検討したものである。その結果、プレア政権の教育改革は、サッチャー政権下での教育改革からの継続性がみられるという基本的な特徴を指摘したあと、日本との比較においては、イギリス教育改革が公教育の質的向上をめざしているに比べて、日本での公教育は「ゆとり教育」の名のもとに、公教育の縮減がめざされていること、第二には、イギリスおけるナショナルな教育内容の設定は、個々人の労働能力の形成に力点があるが、日本の場合には、イデオロギー的側面での露骨な国家的内容統制が顕著であることを指摘した。
『現代イギリス法事典』, 新世社, 2003年02月01日, 戒能道厚編、倉持孝司、小栗実、榊原秀訓、元山健、岡田章宏、渡名喜庸安、岩橋法雄、石堂典秀、三島知斗世、石田眞、古川陽二、家田愛子、角田猛之, 本書は、現代イギリス法についてその歴史的背景と現代的状況に配慮しながら概説を試みるものであるが、植村は「立憲君主制」と「行政立法とそのコントロール」を担当し、それぞれにつき概要を紹介しながら、改革の動向について言及した。
『Q&A 日本国憲法を読む』, 桐原書店, 2003年01月01日, 条文について簡単な言葉の解説を付した上で、「象徴って何?」「自衛隊は軍隊じゃないの?」「人権は、国民だけのもの?」など、憲法に関わる素朴な疑問に答える形で、憲法の概括的な解説を試みたものである。
『法の支配の現代的課題』, 敬文堂, 2002年10月01日, 植野妙実子、市川正人、他, 本書は、憲法理論研究会の活動を記録する年報であり、「憲法理論叢書」の第10巻である。法の支配の現代的課題を扱う本書において、2002年5月例会にした報告の記録である「現代イギリスにおける『法の支配』論」の原稿を掲載している。この報告および記録においては、現代イギリスに即して「法の支配」がどのような含意をもって語られているのか明らかにし、若干の考察を加えたものである。
『新版 現代憲法入門講義』, 北樹出版, 2001年04月01日, 加藤一彦、久保健助、佐藤修一郎、只野雅人、内藤光博、永山茂樹、福岡英明, 編者として、全体の調整にあたるとともに、経済活動の自由については、経済活動に対する規制についての違憲審査の動向について整理し、とくに規制緩和論とのかかわりに留意して、概説的な整理を試みた。象徴天皇制については、憲法の規定と現実のギャップが拡大する傾向にあることに注意を喚起しつつ、概説的な整理を試みたものである。
『新版 現代憲法-イギリスと日本-』, 敬文堂, 2000年04月01日, 元山健、倉持孝司、他, 日本国憲法とイギリスの憲法を比較・対照することにより、それぞれの特徴を明らかにしようとした比較憲法的研 究の成果である。1997年に出版されたものをその事情の変化についての記述を加えて、「新版」化したものである。担当箇所は、信教の自由、天皇と女王及び内閣である。
『バージョンアップ法学入門』, 日本評論社, 1998年12月01日, 新倉 修、他, 具体的な事件を素材として、各法分野にまたがった解説を付することにより、多面的な法学入門書たろうとする試みである。編者として全体を調整するとともに、事例の設定と憲法に関する解説を担当した。
『自由のない日本の裁判官』, 日本評論社, 1998年10月01日, 小田中聡樹、川崎英明、他, 寺西事件仙台高等裁判所決定を素材として、裁判の公正さは、個々の裁判官の表現の自由を犠牲とする形ではなく、裁判所のしくみや手続の公正さとして実現されなければならないことを論じた。
『現代社会とパターナリズム』, ゆみる出版, 1997年10月01日, 澤登俊雄、横山謙一、許末恵、花岡明正、平林勝政, 本書は、自由社会といわれつつも、公権力による人々の行動に介入する場面が増えており、その根拠とされる「パターナリズム」についての歴史的な考察と事案ごとの考察を加えた論稿からなる。担当部分である「第二章 性表現が規制される理由」では、憲法学の立場からパターナリズムの問題にアプローチした。「青少年の保護育成」という名目で、青少年は性表現を本人にとってよくないという理由で見る自由を制約されているが、それが手段と内容において正当性を有するのかどうかについて原理的考察をおこなった。
『現代憲法-日本とイギリス-』, 敬文堂, 1997年09月01日, 元山 健、倉持孝司、他, 日本国憲法とイギリスの憲法を比較・対照することにより、それぞれの特徴を明らかにしようとした比較憲法的研究の成果である。担当箇所は、信教の自由、天皇と女王、及び内閣である。
『現代憲法入門講義』, 北樹出版, 1997年02月01日, 加藤一彦、他, 本書は、法学部の「憲法」受講者を対象とした憲法入門書である。全体として、講義で用いられることを意識した構成となっており、各章の冒頭にレジュメを付し、末尾にチェック・ポイントと参考文献を付するなどの工夫をした。担当箇所は、経済的自由権と天皇制に関する章である。
『戦後政治の展開と憲法』, 敬文堂, 1996年10月01日, 吉田善明、岩間昭道、他, 本書は、憲法理論研究会の活動を記録する年報であり、「憲法理論叢書」の第4巻である。戦後政治の展開においる憲法及び憲法理論の諸問題を扱う本書において、1996年1月例会にした報告の記録である「『人権』と『市民的自由』の間」の原稿を掲載している。この報告および記録においては、戦後日本の憲法学がイギリスの人権論である「市民的自由」を研究してきた足跡をふりかえり、その到達点を明らかにし、今後の課題を整理した。
『現代憲法入門』, 一橋出版, 1996年10月01日, 加藤一彦、他, 本書は、短大または教職用の「憲法」受講者を対象とした憲法入門書である。全体としては、現代なトピックスをとりあげ読者の関心を高め、平易な記述で読者の理解を容易にしようとしている。担当箇所は、憲法総論、人権総論、経済的自由権、平和主義及び憲法改正に関する章である。
『憲法の近未来をどうする!?』, 日本評論社, 1994年09月01日, 渡辺治、江橋崇、山口二郎、浦田一郎、森英樹、小林良彰、和田進、植村勝慶, 日本国憲法に関する現状と議論をめぐる論争的な検討である。90年代に新たに生起した憲法状況と憲法論議,とりわけ,憲法9条と政治改革を中心に,新たに提起された憲法論議の検討と今後の問題点を明らかにしている。担当部分においては,憲法9条と政治改革を問題の磁場として,新たに見られる憲法改正論議の内容と理論的な対抗関係について整理と検討を試みた。
『政党国庫補助の比較憲法的総合的研究』, 柏書房, 1994年03月01日, 永田秀樹、田島泰彦、小沢隆、植村勝慶 など, 政党国庫補助に関するはじめての包括的な研究である。内容は,各国における政党国庫補助をめぐる実態と議論を整理・紹介し,加えて,現代政党制における政治資金について検討を行うものであるが,担当部分においては,現代政党制における政治資金についての憲法上の理論的問題点を選挙制度との関係で検討したものである。
政権政党「自民党」って何だ?(, 日本評論社, 1993年04月13日, 461, 特集「君たちは本当に主権者か」の分担執筆。多様な側面をもつ政権党である自由民主党について、その規約や構造などを解説した。