K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

成田 信子
國學院大學
副学長
Last Updated :2019/07/18

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    成田 信子, ナリタ ノブコ

所属・職名

  • 國學院大學, 副学長
  • 人間開発学部 初等教育学科, 教授

学位

  • 修士(人文科学)

本学就任年月日

  • 2009年04月01日

研究分野

  • 国語教育

研究活動

論文

  • リデザインで追究する文学の授業づくり ―登場人物との対話がもたらしたもの―, 成田信子, 国語科授業研究の展開 ー教師と子どもの協同的授業リフレクション研究ー, 2016年03月04日, 東洋館出版社
  • 「文学作品における児童の人物理解についての一考察-「どろんこ祭り」を中心に」, 『お茶の水女子大学附属小学校研究紀要』, 第4集, 27, 43, 1993年02月01日, 物語における語りの視点をパターンに分けて整理し、語りの視点が、児童が誰の立場で読むかに影響を与えるということを「どろんこ祭り」の児童感想文から実証的に論述。教材研究の段階で、語りの視点に注目し、児童の読みを予測することで授業設計に役立てることを提案した。
  • 「説明的文章の理解における教師の役割Ⅰ」, 『お茶の水女子大学附属小学校研究紀要』, 第5集, 2, 8, 1994年03月01日, 説明的文章の理解の学習において、児童の読みの予想とそれに基づく学習の設計が、実際の学習場面でどの程度有効であったかを考察した。前回の授業で理解が難しかった点からつまづきを予想し授業計画をたてた。結果、特に重要語句「せき止める」のイメージ化については改善が見られたが、児童の理解に合わせて学習の道筋を複数用意しておくことが因り望ましいことが分かった。
  • 「『大造爺さんと雁』考-<学習者の読み>が生きる授業への試案」, 『國文』, 第87号, 37, 48, 1997年08月01日, お茶の水女子大学国語国文学会, 文学の授業について、教師と児童の読みのズレがしばしば問題になる「大造爺さんと雁」をとりあげ、ズレの原因を語りの手法から論じた。また教師の読みから授業を構成していくのではなく、児童の読みから問いを出し、それぞれ問いを追求した後に交流するという手法で授業を行ない分析を加えた。このような手法をとったために、学習者間の読みの交流の様相がよりはっきりし、教師の投げかけの方向性について検討を加えることができた。
  • 「<ことば>との出会い」, 『日本文学』, vol48, 38, 47, 1999年08月01日, 日本文学協会, 現在の子どもたちの日常生活の送り方とコミュニケーションの特質を論じ、表現と理解の授業について自分とは異なるものに出会うことの重要性とむずかしさを指摘した。実践例として、同じクラスの友達の作文の一文から情景や気持ちを推し量っていくことや「とべたら本こ」の主人公に自分を重ねて読むことをとりあげ、文学の授業に子どもの問題に深く切り込める可能性を見いだした。
  • 「読者と読者をつなぐ「キー」を求めて-一冊の本をみんなで読む単元「ウーフとなかよし」(小学校二年)から」, 『月刊国語教育研究』, 10, 15, 2001年09月01日, 日本国語教育学会, 授業で読書を扱う場合に読みっぱなしや感想の交流にとどまる場合が多いこと現状を打開する方策を示し、読者同士の交流のあり方に一石を投じた。実践として「くまの子ウーフ」をクラスで分担して読んだ例を取り上げ、それぞれのウーフ像を交流すると全体としてのウーフ像が浮かび上がり、みんなで読んだことの満足感をもつことができた様相を述べた。
  • 「「おにた」になれない子どもたち-プロット主義からの脱却は可能か-」, 『日文協国語教育』, 32号, 14, 25, 2002年03月01日, 日本文学協会国語教育部会, 「おにたのぼうし」の授業研究。児童の感想文や授業記録を詳細に取り上げ、読みの方向性がどのように導き出されていったのか、問題点はどこにあったのかを論じた。プロットにこだわり、その意味を問おうとする教師に対し、児童は年少であればあるほどなかなか全体に目がいかず、その場の情報で読んでいこうとする。教師がじぶんのとらえたプロットとその意味にこだわらず、別のプロットの可能性を問うような授業の仕組みを考えることが必要である。
  • 「遠まきに遠まきに痛みを-「石うすの歌」(壺井栄)の<読み>」, 『月刊国語教育』, VOL.22 №1, 52, 55, 2002年04月01日, 東京法令出版, 戦争児童文学「石うすのうた」の教材論。「石うすのうた」は原爆が落ちてから発表された最初の文学といわれる。教材として「巧みな構成」「語り手の態度」「石うすの役割」「プロットの内的必然性」から分析し、小学校6年と読む場合の留意点を述べた。
  • 「<読む>という協働作業に向けて」, 『両輪』, 第41号, 46, 52, 2003年07月01日, 両輪の会, 「ごんぎつね」を語りの構造に注目し、新しい授業構想・実践を行った記録と考察。この話がなぜ伝承されているかというところに着眼し、伝承のかたちを再現しようとした。今までにない実践の提案をし、問題点も浮き彫りになった。長年教材論として言われてきたように、やはりごんの死に納得しない読者も存在する。そのことを共に問い返す姿勢が求められていることを明らかにした。
  • 「新しい文学教育の地平-実践への「水路」-」, 『日文協国語教育』, 34号, 21, 31, 2004年05月01日, 日本文学協会国語教育部会, 「おにたのぼうし」をめぐる自らの実践と他の実践で出てきた問題点を<読み>の問題として整理した。児童の読みを自分勝手な想像に陥らせず、深めていくには、問いの質が問われている。自らの実践においてもただ児童の<読み>に寄り添うといったレベルでは作品の本質に届かない場合があること、それは、読者がうけとったものを作品と別のところにあるかのように考えていては解決しないことを論じた。
  • 「今「ヒロシマのうた」を読むこと-原子雲のイニシャル-」, 『月刊国語教育』, VOL.24 №9, 54, 57, 2004年11月01日, 東京法令出版, 現代に戦争児童文学を読む意味を問うた論考。情況を読むことにとどめる限界を指摘し、人物の抱えている問題を深く考えるところに意味があるとした。「ヒロシマのうた」においては「語っているわたし」が「点」でしか語れなかった15年間に重みがあり、ヒロ子の生の問題が横たわっていると論じ、授業で扱う可能性を探った。
  • 「子どもの表現の向こうにある概念について話そう、そして問い直そう」, 『月刊国語教育研究』, №401, 10, 15, 2005年09月01日, 日本国語教育学会, 特集「確かな自己表現力を育てる語句・語彙」において、語彙指導の目指す方向を、1語彙量の増加と選択力を培う方向性、2語意の広がりに目を向けることの重要性と整理し、主に2の方向性から、学習者の辞書の体系にふれる実践について語り、その問い直しの困難と重要性を指摘した。
  • 「共同体の物語」, 『日文協国語教育』, 36号, 24, 32, 2006年09月01日, 日本文学協会国語教育部会, 「ごんぎつね」は小学校の国語教科書に長く掲載されてきた。教室で「ごんぎつね」は小狐ごんの兵十思いの物語として受け取られ、死をもってしか通じない思いの切なさに焦点があてられた授業が多くなされてきた。本稿では、物語の構成に着目し、これを兵十が語った物語として、兵十側から読み解き、「兵十にとってごんはなにものか」を中心に論じた。小説として「他者」は立ち上がらないが、兵十は物語化してなお、ごんの思いを受けとめきることができていないと論じた。新しい授業構築に向けて、3場面のごんの「引き合わないなあ」という思いを読むことの重要性を指摘した。
  • 「子どもの<読み>を読む-そこに広がる世界をつかめ-」, 『日本文学』, VOL.55, 21, 29, 2006年09月01日, 日本文学協会, 教育現場において、いかにコミュニケーションが困難な実態がみえるかを大学生の姿から考察し、これを乗り越えるための国語科の授業を「認識の方法を耕す」という観点から論じた。具体的には小学校4年生の文学作品「白いぼうし」「山ねこ、おこととわり」の授業設計と授業記録の分析から、目標として達成されたことと残った課題を抽出した。広い意味の教育方法としての<読み>の方向性はみえたが、一人の子どもの<読み>を耕す個別具体的な授業方法が開発の課題である。
  • 「夢に殉ずる-あまんきみこの文学」, 『国語の授業』, 203号, 6, 11, 2007年12月01日, 児童言語研究会, 児童文学として広く子どもに読まれ、教科書にも取り上げられているあまんきみこの文学をこれまでの「癒しの文学」という見方から発展させ、「身を切る文学」という視点から論じた。文学の読まれ方が、「ひとりでいることの強さ」と「だれともつながらない孤独」の両刃の剣のようになるという視点を提出した。現代の子ども読者のおかれている状況、特に人とつながることの困難性とあまん文学を照らし合わせて、その教材性の評価を行った。
  • 「共にあることをいかに支援できるか」, 『幼児の教育』, 第107巻第2号, 8, 15, 2008年02月01日, 日本幼稚園協会, 幼稚園での、中学生と園児の異学年交流の観察から、「共にある」ことを支えている要素を取り出した。先行研究に於いて「正統的周辺参加論」に基づいて分析された観察事例を教育方法という視点を加えてとらえなおした。その上で本観察事例でとらえた「共にある」という視点が「言葉の獲得」「言葉の力の伸長」「人間関係の構築」にどのように結びつくのかを考察し、教育実践に生かしていける点を提案した。
  • 「学習者の学びをとらえる学習指導案へ」, 『月刊国語教育研究』, №431, 34, 37, 2008年03月01日, 日本国語教育学会, 明治期の学習指導案の始まりから戦後期までの変遷をとらえ、主に学習者の学びがどのように記述されているかを考察した。今日授業研究が盛んになり、学習指導案には共に授業を創るためという新たな目的が生じている。しかしその一方学習活動や学習内容の予定の記述に傾斜しがちで、学習者の学びのとらえ方がおろそかになっていないかと振り返る必要があることを論じた。
  • 「教師の資質能力に関する調査―小学校予備調査の結果分析-」, 『関西国際大学教育総合研究所研究叢書』, 2009年03月01日, 佐藤広志・田上由雄・進藤正洋・成田信子, 本研究の目的は,小学校教師の資質能力を調査し,教員養成および現職教育のプログラムを開発することにある。そのために学校教育に関与する人々―ステークホルダ―に質問紙調査を行った。本論文では,その予備調査の結果を分析した。ステークホルダーはいずれも今日の子どもを取り巻く諸問題に敏感に反応して回答している。しかしながら保護者と教師では,子どもへの焦点の当て方が異なっている。教師はある種の能力を大学で身につけ,他の能力を勤務校で身につけると考えられている。この研究は教師のライフステップを見極めた研究につなげる。
  • 「<物語>の<文脈>、<小説>の<文脈>-小学校四年「白いぼうし」・「ごんぎつね」を読む」, 『日本文学』, vol.58 No8, 2009年08月10日, 日本文学協会, 「白いぼうし」をプロットの因果関係によって読むことで形づくられた自らの<文脈>を、田中実の提起する<機能としての語り>によって掘り起こし、<物語>を超えるもの、<小説>の文脈を追究した。<機能としての語り>は物語内容と物語言説の双方を制御し、<語り手>に「きこえる」という言葉を使わせることで<松井さんの物語の向こう>を描いている。一方「ごんぎつね」は<物語>を超えるものをもちえないという立場にたち、<語り手>とプロットの関係を論じ、プロットそのものが生成されていった仕組みを明らかにし、プロットが、<語り手>と一体化した兵十が生きていくことに深く関与することを示した。<物語>の<文脈>を掘り起こすとは、プロットとして生成され続ける生の可能性を明らかにすることであり、<小説>の<文脈>を掘り起こすとは、プロット化されない、現前にはない生の可能性に向かうことである。
  • 「伝統・文化に係わる教育法の構築に関する基礎研究」, 『國學院大學人間開発学研究』, 第1号, 2010年02月28日, 國學院大學人間開発学会, 安野功 太田直之 藤田大誠
  • 「小学校における伝統・文化にかかわる教育に関する一考察-「子ども歌舞伎『毛抜』」の省察を通して-」, 『國學院大學人間開発学研究』, 第1号, 2010年02月28日, 國學院大学人間開発学会, 伝統・文化にかかわる教育は、「まねぶ」ことを基本とした寺子屋方式といえるかたちをとる。小学校において伝統・文化にかかわる教育として実践した「子ども歌舞伎『毛抜』」を振り返り、創っていく過程に注目して、子どもたちの感想等から、この実践の意義を考察した。実演家から学ぶ途中で子どもたちに自己発見がみられ、型の体得そのものが文化創造の営みであることが明らかになった。先行研究が意義として指摘する「自己開発」が舞台作りの途中で見られたこと成果である。
  • 「初等科教育法(国語)」における模擬授業に関する考察ー学生の振り返りに着目してー, 『國學院大學人間開発学研究』, 第4号, 2013年02月28日, 國學院大學人間開発学会, 教員養成課程において、模擬授業の効果は先行研究である程度検証されているが、本稿では、グループによる学習指導案の作成、模擬授業、省察について記述し、その有効性と課題を検証した。有効性については、1.教授技術を鍛える場になる、2.講義型では得られない自立した学びが保障できる、3.グループで応答的に学ぶことによって、相互交流によって授業をすすめる基盤づくりができる、の3点を明らかにした。課題については、1.時間的に10分では本来45分の授業の構想をたてにくい、2.教材研究、授業作りについての的確なモデルの提示が必要である、3.フィードバックをもっと重視して、省察の機会を増やす、の3点を挙げた。 
  • 教育実習と関連科目の有機的運用Ⅰ-教職関連科目で育つ資質能力についてのアンケート調査分析から-, 國學院大學人間開発学研究, 第5号, 2014年02月28日, 國學院大學人間開発学会 國學院大學人間開発学部, 柴田保之 田沼茂紀 寺本貴啓 , 國學院大學人間開発学部の小学校教員養成課程における、教員としての資質能力の開発に焦点をあて、①教職関連科目を受講する学生の意識調査と分析②教職関連科目を担当する教員の意識調査と分析を行い、25年度前期開講の13科目について結果を記述した。調査は28項目を4件法で聞いた。調査を行った科目を4つの科目群に分け、学生の回答から各科目群の傾向をみたところ、第1の科目群では子どもの発達・成長に関する項目、第2の科目群では学習指導要領、第3の科目群では学習指導、第4の科目群では子どもの発達に重点が置かれていることが見え、各科目群は互いに補い合って資質能力育成を担っていることがわかった。が、科目の性質上不足している部分もあり、カリキュラムとして検討する必要がある。同じ科目群のなかでも傾向のちがいがあるのは、開講学年、科目の一般的な特性、担当者の個別的特性が相俟って結果が出ていると考えられる。これらを各担当教員にフィードバックして各自のFDにつなげていく。
  • 教職関連科目で育つ資質能力についてのアンケート調査分析, 平成25年度國學院大學「特色ある教育研究」報告書, 2014年03月31日, 國學院大學人間開発学部, 柴田保之 寺本貴啓, 25年度人間開発学部開講の教職関連科目で育つ資質能力について、学生の意識調査を行い、分析を行った。後期に開設された各教科概説は、前期開設の4科目群とは性質を異にするため、あらたに第5の科目群をたて分析を行った。第2の科目群「教科の教育法」と第5の科目群「教科の概説」はいずれも学習指導要領・学習指導に重点があるという結果が得られたが、どのような内容・方法上の関連をもてばよいのかがカリキュラム上の仮題である。

Misc

  • 浜本純逸著『国語科教育の未来へ-国語科・日本語科・言語科』, 『日本文学』, vol.58 No6, 2009年06月10日, 日本文学協会

著書等出版物

  • シンポジウム討議記録 (平成二十八年度 國學院大學人間開発学会第八回大会 公開シンポジウム 大学生の国語力育成 : 高大連携を視座に), 成田信子, 國學院大學人間開発学会, 2017年02月01日
  • 人に出会い、自分に出会い、生き方に出会う児童文学, 成田信子, 金子書房, 2018年03月01日, 72(4)
  • 新美南吉「狐」の教材価値 : 母を語る眼差し, 成田信子, 日本文学協会, 2014年08月01日, 63
  • 授業が変わる!新学習指導要領ハンドブック 小学校編, 成田信子, 時事通信出版局, 2017年07月15日
  • 『低学年教育課程へのアプローチ』, 明治図書, 1985年04月01日, 根本茂・森隆夫・澤本和子・萩原栄・星野征雄・矢部敏明・成田信子・流田直・古市憲一・長坂利厚・遠藤修一郎・前野典子・宮崎幸子・若林富男・黒部善之・松木正子・古畑三郎・小口忠彦・宮原修・横山善実・和田淳・尾田幸雄, お茶の水女子大学附属小学校では、昭和45年より創造性教育の研究、昭和51年より人間性教育の研究に取り組み、「創造活動の時間」を設定し実践に取り組んできた。本書では、その成果をふまえ、低学年教育課程の編成、実践をまとめた。低学年児童の発達的特性、幼児教育との関連、体験的な学習の重視の3点を基本にすえ、総合的な学習のなかで各教科の内容を扱った方が効果的なものと教科独自の単元で行った方が効果的なものを実証的に分けて教育課程を編成した。
  • 『言語感覚を育てる詩の指導』, 東洋館出版, 1993年01月01日, 石田佐久馬・田辺正利・二宮悦子・牛村八重子・成田信子・伊藤みつ子・伊藤栄三・小野寺寛・服部裕美子・山田孜・武西良和・川村滋・小川愛子・渡辺徹・芦川幹弘・長谷川清・棟本満喜恵・鈴木義夫・田村泰宏・松浦悦子・藤原宏堂, 詩の表現技巧の指導について「形式と内容は一体である」という考え方にもとづき、形式面を先行させた指導法ではなく、学習者が「おもしろい、楽しい、きれいだ」と感じたところから、ことばの使い方に目を向けさせる指導法を提案した。北原白秋の「海雀」を5年児童が読んでいく過程を紹介し、意味の捉えかたから形式面に気づいていく様相について考察した。
  • 『子どもとつくる国語の学習-生きたことばの力をはぐくむ-』, お茶の水女子大学附属小学校・児童教育研究会, 1996年02月01日, 松木正子・相原貴史・若林富男・笠原仁美・村上博之・阿部藤子・浅川陽子・成田信子, 「子どもとともに授業をつくる」という理念のもとに理解学習の実践例を記述・省察した。物語の学習「ごんぎつね」においては、グループ学習を取り入れ、自分たちで学習方法を選びながら進めていく学習の例、説明文の学習「ビーバーのす作り」においては、低学年の子どもたちの読み方にあわせてイメージ化がしやすいような学習方法を取り入れた例を省察した。
  • 『自ら選ぶことから-学び続ける姿へのアプローチ』, 東洋館出版, 1996年02月01日, 星野征男・松木正子・無藤隆・相原貴史・高木悦子・成田信子・小口忠彦・森下はるみ・井内昇・石井恭子・笠原仁美・浅川陽子・耳塚寛明・横山善実・和田淳・長坂利厚・勝部真長・橘静恵・奥澤弘子・阿部藤子・宮原修・降旗隆・小林稔・太田次郎・栗原知子・猶原和子・流田直・若林富男・森隆男・黒部善之・中村克己・村上博之・尾田幸雄・遠山益・春日喬・遠藤修一郎・神戸佳子・田中千尋・上田のり子・海老原礼子, 「児童自らが、学ぶことを選び学び続ける力」と「自己を練磨し他と共存する関係をつくることができる力」を育てることを柱にした教育の理念のうち、道徳に関する部分を担当。現代社会に生きる子どもの実状を①時間に追われて行動の選択に自己への問いかけが不足していること、②自分に関わりのないことに鈍感、③頭では分かっていても実行する勇気、意欲に欠ける、とおさえた。その上で朝の学級指導の時間を道徳の観点を入れながら指導した実践を考察し、道徳的な観点を重視した学級活動のあり方を提起した。
  • 『わかる・楽しい説明文授業の創造-授業リフレクション研究のススメ-』, 東洋館出版, 1996年05月01日, 澤本和子・相原貴史・成田信子・宗我部義則・浅野和子・赤荻顕子・田中美也子・野田光子・佐藤千恵子・阿部藤子・大熊徹・小田迪夫・藤岡完治, 自らの授業を省察する方法として、「授業リフレクション」を提案、説明文の授業を記述・分析・考察した。低学年の説明文「ビーバーのす作り」の授業を、テープによる授業記録を自らおこし、談話分析を行なう「セルフリフレクション」によって省察した。省察により、授業の設計段階と授業実施中、省察後再設計に至る道筋を明らかにし、自らの授業改革をおこなう手法を新しく提示した。
  • 『国語科で育てる相互交流能力-小学校編』, 明治図書, 2000年12月01日, 村松賢一・若林富男・上坂元絵里・吉岡晶子・新井仁美・成田信子・浅川陽子・若林富男・松木正子・村上博之・阿部藤子・相原貴史・仙頭理恵, コミュニケーションを意味の生成過程としてとらえた相互作用モデルにもとづき、相互交流能力をいかに育てるかを実際の授業に即して論述した。一つ目の実践は、劇遊びを対話の手法でつくりあげたものである。二つ目の実践は、低学年の子どもにものの作り方をスピーチさせたものである。「作る」という一連の流れを媒介に、話し手と聞き手、聞き手と聞き手が相互交流していく様子が明らかになった。
  • 『都市型の総合的な学習』, 東洋館出版, 2001年01月01日, 無藤隆・星野征男・小林稔・浅川陽子 ・海老原礼子・田中千尋・長坂利厚・神戸佳子・黒部善之・田中康善・松木正子・横山善実・渡辺敏・相原貴史・栗原知子・猶原和子・和田淳・上田のり子・遠藤修一郎・若林富男・馬場由子・ 成田信子・阿部藤子・流田直・岡田泰孝・仙頭理恵・新井仁美・北原良治・辰巳豊・村上博之・榎本明彦・中村克己・内田伸子・小久保秀雄・石井恭子・五十嵐弘毅・降籏隆・高島元洋, 都会に立地する学校でいかに総合的な学習の時間を展開するかを理念と実践例からまとめた。校外学習からテーマ学習への一連の流れを追った実践、都会ならではのゲストティーチャー との連携の仕方、生み出された学びの評価のしかたについて論述し、教師が創造的に学習を生み出す方法を提案した。
  • 『文学の力×教材の力』, 教育出版, 2001年04月01日, 田中実・須貝千里・佐藤学・渡辺善雄・中村哲也・加藤典洋・平野芳信・橋本博孝・宮越勉・成田信子・細谷博・長谷川竣・杉山康彦・小林幸夫・大槻和夫, 文学研究と国語教育の交差を指向し文学の価値は教室の中でいかに発揮されるのかを問う書のなかで、小学校3年「つり橋わたれ」の実践的教材論・指導論を展開した。学習者が作品をどのように読んだかを現代の子どもたちが置かれた状況に照らして考察し、子どもたちに寄り添って問いを展開する授業を提案した。一方で作品が生まれた時代背景と現代の違いから新しい児童文学の必要性も論じた。
  • 『21世紀を生き抜く学級担任③子どもを見る目を鍛える』, ぎょうせい, 2002年03月01日, 無藤隆・伊藤美奈子・安藤修平・川村茂雄・多賀谷篤子・竹下政雄・菅野敦・成田信子・桑原辰夫・吉備津博, 「21世紀を生き抜く学級担任」シリーズにおいて、学級の子どもを認知的な側面ばかりでなく、身体的・情動的な側面からもしっかりと見つめることを提案した。学級活動や総合的な学習の時間において子ども同士のかかわりをいかに育てていくかを考察した。学級での集団学習に参加しにくくなった子どもの事例を取り上げ、学級会の運営によって子どもが学級の一員として受け入れられる道のりを述べ、近年増え続けている学びにくい子どもへの対応のあり方を提起した。
  • 『子どもとつくることばの学習』, お茶の水女子大学附属小学校・児童教育研究会, 2002年03月01日, 内田伸子・成田信子・上坂元絵里・松木正子・相原貴史・浅川陽子・新井仁美・若林富男・村上博之・宗我部義則, 子どもの側から学びを組み立て、学校から発信するカリキュラムを提案した。幼児の言葉の特性に目を向け、小学校入学によってことばの習得に段差が生じないような工夫した実践指導を発表した。低学年の童話を主人公と対話しながら楽しく読んだ実践によって学びの連続性に配慮する重要性を説いた。また評価のあり方について、学習の結果を評価するのでなく、次の学びを生み出すために評価することを提案した。
  • 『相互交流能力を育てる「説明・発表」学習への挑戦』, 明治図書, 2004年09月01日, 村松賢一・内田伸子・花田修一・相原貴史・若林富男・阿部藤子・倉崎恵美子・上沼治美・仙頭理恵・松木正子・浅川陽子・新井仁美・井上雅登・成田信子・村上博之・寺井英子・植田敦子・佐々木泰子・青木幸子, 従来一方向的な伝達モデルでとらえられがちであった「説明・発表」学習を相互作用モデルによってとらえなおした。読書交流の学習について、テーマを定めることで話し手と聞き手の間に対話のきっかけが生まれ、互いの考え方を述べあって新たな発見に結ぶ実践について省察し、他校種の教師からの批評の論評によって次の実践への課題を明らかにした。
  • 『幼稚園及び小学校における教育の連携を深める教育課程の研究開発ー関わりあって学ぶ力を育成する教育内容・方法の研究開発 学びの基礎・基本を育む異年齢体験活動』, 2004年03月01日, 牧野カツコ・無藤隆・松井とし・黒部善之・成田信子・岡田泰孝・浅川陽子・伊集院理子・上坂元絵里・長坂利厚 他29名(共著者多数のため、主要共著者のみ記載) , 子どもたちの関わりあいの希薄さを問題状況ととらえ、幼稚園と小学校が連携して9年間を見通して「関わりあって学ぶ力を育成する」教育のありかたを考え、実践研究を進め報告書にまとめた。発達心理学の知見をもとに<学びの構造>のモデル図を作成し、関わりあいを<参加><協働><創造>の三つの様相でとらえ、実践を行った。幼稚園の教育課程を<ことば><もの><なかま><からだ>に編成しなおし、接続期を設けて小学校につなげた。
  • 「スピーチの産出・理解・相互交流能力の発達~幼児・児童・生徒・学生及び日本語学習者に関する横断研究」, 1999年03月01日, 相原貴史・阿部藤子・荻原万紀子・上坂元絵里・佐々木泰子・仙頭理恵・宗我部義則・成田信子・花田修一・早崎捷治・平田悦朗・松木正子・村松賢一・若林富男・吉岡晶子, 発達段階に応じたコミュニケーション能力育成のカリキュラム作りのために独話の発達の様相を明らかにする調査研究を行った。「わたしの大切にしているもの、こと」というテーマでスピーチを行い、「話者は何をどのように話したか」「聞き手はどのように理解したか」「スピーチの後、両者はどのように交流したか」を観点に学年ごとに整理した。
  • 『小学校国語科の指導』, 建帛社, 2009年04月10日, 益地憲一澤本和子ほか14名, 小学校国語科の授業づくりについての学生の学び方をわかりやすく述べた。まず授業を支えるものに目をむけることの重要性を論じた。すなわち、学習者の実態、教師の指導の在り方、単元の特性の三者が密接にかかわりながら授業の成立を支えている。その上で、年間指導計画、単元構想、学習指導案の作成について、具体例を示しながら論じた。実際の授業作りのために、発問、学習方法、板書のポイントを示した。
  • 認め合い、響き合う授業 , 明治図書, 2012年05月01日, 2012年5月, 特集テーマ「子どもの楽しい!大好き!を引き出す授業づくり」で、子どもが夢中になって学習に取り組むのはどんなときかについて実践に基づいて提案した。2年生で「くまの子ウーフ」(神沢利子)を読書単元として取り上げたとき、それぞれが「くまの子ウーフ」のなかのお話を読んで、ウーフはどんなくまの子だったかを紹介しあった。友達の発表を聞くときには、自分が読んだお話に出てくるウーフとの共通点や相違点におおいに関心をもって聞き、さらに読んでみたいという意欲につなげることができた。

講演・発表

  • 「幼稚園・保育所コースシンポジウム提言-言葉の育ちをうながす子どもどうしのかかわり、子どもと教師のかかわり」, 日本国語教育学会 第60回国語教育全国大会, 1997年08月01日, 於筑波大学附属小学校, 幼稚園の「ことば」の領域の教育と小学校の国語教育のスムーズな接続について提案した。幼稚園における幼児と教師の1対1のていねいなかかわりを大事にしながらも、小学校で1対多の多様なコミュニケーション、時空を越えた書き言葉の文脈にはいっていくにはどのような手立てを講じる必要があるのかを実践的に語った。
  • 「伝統芸能と学校での教育-体験的授業の実際と普及のあり方について-子ども歌舞伎「毛抜」-」, 日本伝統芸能教育普及協会むすびの会シンポジウム, 2003年06月01日, 於国立能楽堂, 学校教育に伝統芸能を取り入れる意義と可能性を実践をもとに提案した。本物を見せ、本物にふれて体験することの重要性を述べた。歌舞伎役者を指導者として学校に招いて、創造活動(お茶の水女子大学附属小学校における総合的な学習の時間にあたる時間の名称)で創り上げた子ども歌舞伎「毛抜」の舞台をVTRによって紹介し、指導の留意点を指摘した。伝統的な型と子どもの創作のせめぎ合いのなかで、創造することの意味を考察した。
  • 「<ことばの力>の耕しに向けて」, 日本教育新聞 教育セミナー沖縄2007, 2007年03月01日, 於国立劇場おきなわ, 言語と体験の結びつきについて論じ、<ことばの力>の耕しに向けての留意事項を提案した。小学校2年生のスピーチとその応答の事例考察から「ことばは体験を意味づける」ことを述べ、さらに小学校4年生の日記から「言語化されないもの」がことばの背後に大きく横たわっていることを述べ、さらに戦争児童文学を例にことばの学習指導が参照したい体験がもはや不可能になっていることの問題性を挙げた。そして従来の体験から言語へという道筋に加えて、言語から体験へもどる道筋で認識を耕す方法について論じた。
  • 「国語教師の自己成長を支える自主研修組織活動 ーお茶の水国語教育研究会における授業リフレクション研究の意義と課題ー」, 日本教師学学会, 2008年03月01日, 於 兵庫教育大学神戸サテライト, 日本の伝統的な教師の自主的授業研究組織が、近年の教師教育研究の展開の中で、今日的な視点に立つ研究活動をいかに展開してきたかを明らかにする。研究の第1歩として、お茶の水国語教育研究会の足跡を確認・検証した。本研究は、澤本・お茶の水国語教育研究会(1996)などに示す授業リフレクション研究に依拠し、内省的経験的授業研究手法を改善発展させた教師の自己成長支援研究である。
  • 伝統・文化教育の実践と教師に求められるもの, 『國學院大學人間開発学研究』, 2011年02月28日, 國學院大學人間開発学会, 現代の教育現場での子どもたち、教師が、伝統文化にどのように接しているかを実践事例を通して考察した。その上で、伝統文化教育を実践する際に教師に求められるものを一つは学ぶ姿勢、一つは教材開発の力として挙げた。教師自らが今まで教科で取り上げられることのなかった素材を見いだしていくことの大切さを指摘した。これらをふまえ、教員養成の学部である人間開発学部のカリキュラム構築の視点として、生活に目を向けること、科目間連携をはかること、地域との連携、プロに学ぶ機会の4点を挙げた。
  • 「教室で読むということ―『ちいちゃんのかげおくり』「ちいちゃんは幸せ」をめぐって―」 , 日本文学協会国語教育部会夏期研究集会, 2013年08月11日, 日本文学協会, 小学校3年生の教材「ちいちゃんのかげおくり」をとりあげ、模擬授業で出された学生の読み方の問題点を考察した。一つめには、一場面のかげおくりと四場面のかげおくりを比べて、四場面はちいちゃんが死にゆくところでなされたかげおくりだから悲しいとする読み方とちいちゃんは幻想のなかでも家族に会えたのだから楽しいとする読み方が出されたが、視点が変わっているように見えても実は二つとも読者の「わたし」の読み方を越え出ることはできていないと指摘した。二つめは、死んでしまっても天国で家族に会えて「ちいちゃんは幸せ」と読む読み方が出されたが、それではこの作品の教材価値は引き出せないのではないか、と指摘した。これらの問題点を克服する読み方として、「こうして小さな女の子の命が空に消えました」を取り上げ、「こうして」がどこからどこまでをさしているのか考えること、なぜ「ちいちゃんの」ではなく、「小さな女の子の命」なのかを考えることを提案した。心情理解や自らの意味づけに留まらず、語られ方について読むことの提案である。 

その他

  • 「作文能力発達に関する縦断的研究その一-小学生から大学生に至る同題作文の分析-」, 『国語科教育』, 第42集, 全国大学国語教育学会, 1995年03月01日, 宗我部義則・田中美也子・成田信子, 「手」という題で書いた同題作文を観点別に統計処理、考察した。定量的分析の方法と結果を示した。文の長さ、異なり語数(辞書量)、品詞別使用総数の変化の様相を数値によって確かめた。「長い文が書けるようになる段階」「辞書量が小1から大学生では2倍」など発達の様相が明らかになった。
  • 「松井さんには聞こえる-『白いぼうし』教材論」, 『日本文学』, VOL.52, 日本文学協会, 2003年02月01日, 71, 75, 教室で読んだ場合の児童の反応をもとに、教材論を展開した。小学校4年生の国語教科書に取り上げられている「白いぼうし」の取り扱いについて、先行研究をふまえ、実践もまじえて提案した。
  • 「学びを生み出す評価」, 『児童心理』, NO.787, 金子書房, 2003年06月01日, 70, 75, 子どものやる気を育てるという観点から評価を考え、教師の自己点検を提案した。自己点検のポイントを3点挙げた。(1.子どもから「あそび」(余裕)をとおりあげていないか 2.相互評価をさせっぱなしにしていないか 3.関わり合いの質を見極めているか)具体的に総合的な学習の時間の子どもたちの実際の様子から評価の考え方に生かせる部分を抽出し考察した。 
  • 「「おはなし」の魅力~五年・図書館司書とのタイアップによる授業」, 『教育科学 国語教育』, №643, 明治図書, 2004年04月01日, 56, 58, 各校に導入された図書館司書といかにタイアップして授業をおこなうかを提案。図書館司書と教員が別々に教育活動を行うのではなく、司書に積極的に授業にはいってもらい児童に直接語ってもらった実践例を紹介した。地域の図書館との連携の可能性も視野に入れた。
  • 『日本女性文学大事典』, 日本図書センター, 2006年01月01日, 浅井清・市古夏生・菅聡子・成田信子 他124名(共著者多数のため、主要共著者のみ記載), 「大村はま」「羽仁もと子」「赤木由子」など教育関係、児童文学関係の項目について執筆。
  • 「活路を希求する-授業で文学を読む者の責任」, 『日本文学』, VOL.56 №648, 日本文学協会, 2007年06月01日, 43, 46, 授業で文学を教えるという立場から見た近年の文学研究の問題点を、発表された論考をもとに整理し、目的を失って方法に終始する危険性を指摘し、また教師が不可解さをそのまま学習者に残すことの功罪を述べた。文学教材偏重が指摘されるなかで、小学校・中学校・高等学校・大学の現場で行われている授業と文学研究の関係を考察し、次の展望を拓こうとした。
  • 「『くまの子ウーフ』の「なぜ」」, 第59回日本文学協会国語教育部会夏期研究集会ことばの力部会報告, 於東京都立産業技術高等専門学校, 2007年08月01日, 神沢利子作『くまの子ウーフ』は、くまのウーフが次々に問いを発し、周りの大人や友達がそのことをめぐってさまざまなやりとりをする。この児童文学の中心を、「なぜ」に答えを出すことではなく、「なぜ」と考えることそのものが大事だと読み、その視点からかつての実践(日本国語教育学会『月刊国語教育研究№353』)を振り返った。教材の見方を授業に生かす方法を探り、提案した。
  • 「『言葉の力』こそ、基幹学力ー出会ったことのない言葉を授業でー」, 『基幹学力国語&算数』, 第9号, 明治図書, 2008年02月01日, 42, 43, 言葉の機能の根本に、象徴性を見いだし、ままごとやごっこ遊びにみられる学びを分析した。その上で、言葉の力とは自らの意味づけを超えて出会ったことのない言葉に対峙していく態度・方法と提案し、授業において出会ったことのない言葉と出会わせることが必要だと主張した。
  • 國學院大學人間開発学部教職課程ハンドブック, 國學院大學人間開発学部教育実習運営委員会, 2010年01月01日, 柴田保之 高山真琴 田沼茂紀 夏秋英房  
  • 学びの場をひらく「絵本キャラバン」, 『國學院大學人間開発学研究』, 第3号, 國學院大學人間開発学会, 2012年02月29日, 学生が近隣の幼稚園、保育所、小学校、社会教育施設等で、絵本を読み聞かせたり、紙芝居、ペープサートをしたりする活動の概要をまとめ、学生に育った力を感想等の分析から検証した。人間開発学部の目的の一つである「共育」の精神、すなわち「地域に育てられ、地域と共に育つ」ことが2年間の活動を通して実現されつつある。学生が自ら考え、自主的に動けるようになってきたこと、絵本を読む空間を子どもと共に創っていることを実感できるようになっていることなどが成果である。

競争的資金

  • 15K04269, LTDおよび反転授業に着目したクリティカル・リーディング力育成プログラムの開発, 今年度は、本研究の基礎段階の「大学初年次でのクリティカル・リーディング力育成カリキュラムと教材開発に関する研究」(平成22~26年度)で作成した『読解力診断テスト』の実用化を試みた。この診断テストは実施時間が40分程度必要なため、実際の授業で使用することを考えると、さらにコンパクト化することが必須である。たとえば10分程度の実施にできれば、汎用化につながると考えられるからである。そのために、「語彙読解力検定」(朝日新聞社)などの情報を収集し、コンパクト化のヒントを得た。;また、実際の授業で使用するプログラムイメージを形成も同時に行った。先行して授業を行った研究分担者による模擬授業を実施し、従来の協同学習で実践されてきたLTD(Learning Through Discussion)の学びのステップを再考し、さらに簡略化することを目指した。コモンリーディングのテキストには「ブラック企業」を使用し、大学2~3年のキャリア教育で活用できるようなプログラムを構築することを目指す。LTDではかなりの時間を要した予習時間を要するが、実際の学生たちの履修科目数などを考慮すると、1科目だけに多くの予習時間を使うことは現実的ではない。汎用化を目指すなら、集中した時間内にタスクを実行できるように考えることが、より現実的である。;引き続き、次年度に向けて、読解力診断テストのコンパクト化と「ブラック企業」を用いたプログラムの構築を目指す。;研究代表者の私事都合(両親の介護)により実際に研究会を開催してディスカッションを実施できなかったため。その事由が解消したため、次年度以降は後れを取り戻しながら予定を遂行する。;読解力診断テストのコンパクト化と、「ブラック企業」を用いたプログラムの構築を行う。;上記理由により研究推進がやや遅れ気味にあるが、平成30年2~3月には研究会を開催し、4月上半期も4回の研究会を予定し、既に1回は開催済みである。今後は、読解力診断テストのコンパクト化と、「ブラック企業」を用いたプログラムの構築ならびに指導法に関するテキストの開発を目指す。
  • 22530840, 大学初年次でのクリティカル・リーディング力育成カリキュラムと教材開発に関する研究, 本研究では、学力低下が叫ばれる大学初年次段階の読解力、とりわけクリティカル・リーディング(分析的読み)の力に注目する。まず、読解力の要素としては、①言語知識、②局所的理解、③全体的理解、④表現力があるとし、それらの検証のために「読解力診断テスト」を開発し、試験的な実施へとつなげた。この実施では3大学241名が受験した。特徴的な結果としては、読書頻度と総得点との関係では、読書頻度が高い解答者ほど得点が高く、図書館や書店の利用頻度が高いほど得点が高いことがわかった。

教育活動

担当授業

  • 基礎日本語, 2019, 「読む・書く」を中心に、基礎的な日本語力を確認し、自分の考えを文章にまとめる学修をします。具体的には、①グループワークを通して論理構築の練習をする、②熟語、同音異義語、慣用句などの基礎語彙力をはかる小テストを通して、語彙力を向上させる、③文章要約の仕方、引用の仕方、敬語の使い方、手紙の書き方を確認する、④ ①〜③の体験と学びとを通して、大学の学修に必要なレポートや論文を書くための基礎を学びます。
  • 初等科教育法(国語), 2019, 自立して学び、子どもとの相互交流によって授業を創っていくことのできる教師をめざして、基礎的な力量、すなわち①小学校国語科の目標・内容についての基礎的知識、②小学校国語科授業を行なうための指導案立案の方法及び基礎的教授技術、③自らの言語能力の向上を目指し、書写についての基礎的指導技量の形成を目指す。|授業は、小学校国語科教育の目標・内容を「読む」「書く」「話す・聞く」それぞれの言語活動から概観するとともに、小学校の教科書教材の教材研究を行なった上で指導案を立案し、その指導案に基づいた模擬授業を行ない、組み立てや発問について討議する。また、小学校における書写の教育について教科書教材を中心に硬筆・毛筆とも実践し、指導法を学ぶ。
  • 国語概説, 2019, 国語科の科目内容を歴史をふまえながら概観し、現在の国語科の構成と内容をつかむ。国語教育の歴史的資料を読み、今日まで継承されている内容、問題点を見出す。ことば遊び・読み聞かせ・スピーチの実践、童話・物語を読み魅力をつかむこと、文章を書くことなどをとりあげる。現在行われている言語活動「読む」「書く」「話す・聞く」の領域の歴史をトピックとして学び、それぞれの言語活動の実践を通して、自らの基礎的力量形成をめざす。
  • 初等科教育法(国語), 2019, 自立して学び、子どもとの相互交流によって授業を創っていくことのできる教師をめざして、基礎的な力量、すなわち①小学校国語科の目標・内容についての基礎的知識、②小学校国語科授業を行なうための指導案立案の方法及び基礎的教授技術、③自らの言語能力の向上を目指し、書写についての基礎的指導技量の形成を目指す。|授業は、小学校国語科教育の目標・内容を「読む」「書く」「話す・聞く」それぞれの言語活動から概観するとともに、小学校の教科書教材の教材研究を行なった上で指導案を立案し、その指導案に基づいた模擬授業を行ない、組み立てや発問について討議する。また、小学校における書写の教育について教科書教材を中心に硬筆・毛筆とも実践し、指導法を学ぶ。
  • 演習(人間開発学部), 2019, 国語科教育に関連した以下の三つのテーマから、学生が自らの興味関心によってテーマを選択し、調査、報告、発表討議を行う。|<テーマ①> 国語科授業研究| 小学校国語科の授業は、すべての学習の基礎を培うものであり、近年言語力の重視から|ますます充実が求められています。一方子どもたちの声に耳を傾けると、必ずしも国語の授業は好まれているとはいえません。学生のみなさんは、どこにその原因があると思いますか。| 本演習では、国語科の優れた実践記録に学びながら、学生同士アイディアを出し合って、授業づくりをします。振り返りまで含めた授業研究の基本的な方法論を学びたいと思います。|<テーマ②> 児童文学の教材論|近代から現代まで、多くの児童文学作品が子どもたちの支持をうけ、読み継がれてきました。学生のみなさんは心に残る作品といったらなにを挙げますか。|本演習では児童文学作品をじっくり読んで、その魅力をつかみます。まずは、読み手として自分がどう受けとめるかを言語化し大事にしながら、自分の<読み>の根拠を探ります。<読み>には正解がないと言われますが、ではどのように読めば作品の魅力を最大限に引き出すことができるでしょうか。実際の教室現場での子どもたちの読み方にもふれていきたいと思います。|作品の選択は、いくつかの候補の中から受講者と相談しながら決めます。|<テーマ③> 言葉の学びの視点からの幼小連携研究| 子どもにとって小学校入学は大きな喜びです。特に言葉の学びの面からは、例えばひらがなの読み書きを習う、教科書で学ぶ、という期待は大きいものです。小学校入学はたしかに大きな節目ですが、幼稚園、保育所等の就学前教育と小学校教育のつながりはもっと重視されてもよいところがあります。学術的には、すでに一次的言葉から二次的言葉への切り替え(岡本夏木)と整理されていますが、言葉の習得、言葉の学びの面から幼小の連携、接続を考えます。
  • 保育内容(言葉), 2019, 乳幼児の言葉に関する現状や課題を踏まえた上で、保育所保育指針及び幼稚園教育要領に示された、乳児保育の3つの視点と領域「言葉」のねらい及び内容について背景となる専門領域と関連させて理解を深める。その上で、幼児の発達に即して、主体的・対話的で深い学びが実現する過程を踏まえて具体的な指導場面を想定して保育を展開していくための方法・技術を身に付け、子どもの実態や状況に即した援助や関わりについて具体的に学ぶ。
  • 初等科教育法(国語), 2019, 自立して学び、子どもとの相互交流によって授業を創っていくことのできる教師をめざして、基礎的な力量、すなわち①小学校国語科の目標・内容についての基礎的知識、②小学校国語科授業を行なうための指導案立案の方法及び基礎的教授技術、③自らの言語能力の向上を目指し、書写についての基礎的指導技量の形成を目指す。|授業は、小学校国語科教育の目標・内容を「読む」「書く」「話す・聞く」それぞれの言語活動から概観するとともに、小学校の教科書教材の教材研究を行なった上で指導案を立案し、その指導案に基づいた模擬授業を行ない、組み立てや発問について討議する。また、小学校における書写の教育について教科書教材を中心に硬筆・毛筆とも実践し、指導法を学ぶ。
  • 演習・卒業論文(人間開発学部), 2019, 国語科教育に関連した三つのテーマをもとに、各自テーマを設定し、調査、報告、発表討議ならびに論文執筆を行う。|<テーマ①> 国語科授業研究|<テーマ②> 児童文学の教材論|<テーマ③> 言葉の学びの視点からの幼小連携研究|テーマの絞り込み、問題点の抽出、研究方法の設定等を取り上げ、各自目的をはっきりさせた考察ができるようにする。

オフィスアワーの実施時期・曜時

  • 2018, 火曜3限

学外活動

学協会活動

  • 全国大学国語教育学会, 1985年04月
  • 日本国語教育学会, 1985年04月
  • 日本文学協会, 1995年10月
  • 日本文学協会, 2001年12月, 2005年11月
  • 日本文学協会, 2003年12月, 2005年11月
  • 日本文学協会, 2010年12月, 2013年11月
  • あまんきみこ研究会, 2016年02月28日