K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

松本 久史
神道文化学部 神道文化学科
教授
Last Updated :2024/03/12

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    松本 久史, マツモト ヒサシ

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所属・職名

  • 神道文化学部 神道文化学科, 教授

学位

  • 2006年03月, 博士(神道学), 國學院大學, 文乙第216号

本学就任年月日

  • 2002年10月01日

研究分野

  • 近世・近代の神道史・国学研究

研究活動

論文

  • 平田国学の再検討(四)人名及び書名索引, 松本久史, 国立歴史民俗博物館研究報告, 159, 2010年03月30日, 国立歴史民俗博物館, 宮地正人、遠藤潤、熊澤恵理子、中川和明、吉田麻子
  • 荷田春満の『古事記』解釈と「神祇道徳説」, 松本久史, 『古事記學』, 6, 213, 227, 2020年03月10日, 國學院大學研究開発推進機構古事記学センター, 国学者荷田春満の古事記註釈書を分析し、日本書紀神代巻の注釈で主張された「神祇道徳説」がどのように古事記注釈に影響しているかを考察した。
  • 昭和戦中期の国学研究−藤田徳太郎を例に–, 松本久史, 近代の神道と社会, 643, 666, 2020年02月15日, 弘文堂, 戦前期の国文学者、藤田徳太郎の昭和戦前期における活動を追い、特に国学研究や新国学運動への参与を分析することにより、戦中期における「国学」の社会的影響とその実態について考察を加えた。
  • 明治維新と国学者 : 京都一力亭主人杉浦治郎右衛門を例に, 松本久史, 明治聖記念学会紀要, 55, 33, 50, 2018年11月01日, 明治聖徳記念学会, 明治初年に刊行された『国学入門』の著者である杉浦治郎右衛門は京都一力亭の主人であり、同書の刊行の経緯を概観するとともに他の著述の検討から、平田国学の影響を強く受けていることを論じた。門人帳に記載されてはいないが、治郎右衛門は国学者として幕末維新期に活動していたことを検証し、いわば「隠れた平田派」の発掘が必要であることを論じた。
  • (書評)國學院大學研究開発推進センター編 阪本是丸責任編集『昭和前期の神道と社会』, 松本 久史, 宗教と社会, 23, 0, 131, 135, 2017年06月03日, 「宗教と社会」学会
  • 文化としての神道と多元主義, 松本久史, 共存学4 多文化世界の可能性, 133, 148, 2017年03月15日, 弘文堂, 神道を広く文化としてとらえたとき、包括主義的な性格が見いだされる。その歴史的展開を概説しつつ、日本における神道の在り方は、現在・将来にわたる世界の多文化の「共存」を考える基盤とできると提言した。。
  • 前期国学の古事記研究ー荷田春満の古事記注釈書と書入れ本について , 古事記學, 1, 275, 292, 2015年03月10日, 國學院大學研究開発推進機構研究開発推進センター, 前期国学における古事記注釈の実態を荷田春満の古事記注釈書、および訓の書入れ本から分析し、賀茂真淵、本居宣長につながる古事記研究の基礎が荷田春満の古事記研究にあることを明らかにした。
  • 神道における「共存」の可能性, 共存学3:復興・地域の創生、リスク世界のゆくえ, 149, 164, 2015年02月28日, 弘文堂, 國學院大學の「共存学」プロジェクトの成果。戦後の神社神道の宗教間対話の歴史を概観しつつ、異なる宗教間の協力が、国内外の人々の共存に資する可能性を示唆した。
  • 荷田春満の延喜式祝詞研究―稲荷祠官 大西親盛を起点にして, 朱 , 58, 13, 28, 2015年02月11日, 伏見稲荷大社, 荷田春満、および荷田派の延喜式祝詞研究について、門人の稲荷祠官大西親盛の『大祓詞和解』の分析を中心に、在満・真淵の大祓詞解釈を比較し、検討を加えた。これにより、春満の延喜式祝詞研究の展開が明らかとなり、春満の解釈も多様であったことが判明した。
  • 篠崎東海と荷田春満―和学をめぐる一考察, 國學院雑誌, 114-4, 2013年04月15日, 國學院大學広報課, 近世中期の儒学者、篠崎東海が荷田春満門人であったことを史料に基づいて示したうえで、東海が主張した「和学」を概観して春満の学問との関連を考察したもの。さらに、それらを通じて「国学」・「和学」の史的展開を考察した。
  • 近世国学思想から見た共存の諸相, 共存学:文化・社会の多様性, 139, 154, 2012年03月15日, 弘文堂, 賀茂真淵や本居宣長など近世国学者の思想の中から、「共存」の在り方を考察したもの。国学者は自国中心主義を超えたある普遍性を志向しており、そこに共存を考えるヒントがあることを示唆したもの。
  • 「荷田派の霊魂観と実践―他界の認識を巡って―」, 『國學院大學研究開発推進センター研究紀要』, 第4号, 25, 46, 2010年03月10日, 國學院大學研究開発推進センター, 荷田派の霊魂観とそれに関連する神葬祭・霊祭の執行や制作された祝詞等を考察し、加えて日本書紀神代巻の解釈から他界の概念を抽出することによって、思想と実践の関係を明らかにした。
  • 「国学者の霊魂観 その思想と実践―荷田派を中心に―」, 『國學院大學研究開発推進機構紀要』, 1, 2009年03月01日, 國學院大學研究開発推進機構, 国学者の霊魂観における思想と実践の問題について、17世紀末から18世紀中期にかけての荷田派の霊祭・神葬祭の実践を手掛かりとして、荷田春満や門人の霊魂観に関する著述と関連させて考察した。
  • 「国学者の生命観―権田直助の医学を例にして―」, 『神道と生命倫理』, 205, 227, 2008年07月15日, 弘文堂, 国学者の生命観について、国学者であり皇朝古医道の提唱者でもあった権田直助の医学論に注目して考察を加えた。
  • 「近世朝廷における祈祷の意義―七社祈祷を中心に―」, 『国史学』, 195, 83, 102, 2008年04月25日, 国史学会, 近世宗教史における「祈祷」の意義につき、上七社に対する朝廷の祈祷命令を分析することで考察を加えた。
  • 「近世偽文書と神職の意識と行動-元和・天和の「神社条目」について」, 『日本文化と神道』第2号(國學院大學21世紀COEプログラム「神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成」成果論文集), 219, 260, 2006年02月01日, 國學院大學21世紀COEプログラム研究センター, 平成17年6月12日に國學院大學において開催された「宗教と社会」学会の口頭発表に基づき論文化したもの。全国の神社に見られる偽文書である「元和」および「天和」の神社条目の全国的な所在調査を行い翻刻して、それらの文書が作成・流布・使用されたそれぞれの意図を通じて、近世の神職のおかれた社会的地位や、それに伴う意識の問題を考察した。
  • 報告3.近世偽文書と神職意識にみる神仏関係 : 元和・天和の「神社条目」について(第2部,神仏関係の歴史的実像-史料から見た信仰の場と組織-,テーマセッション1,2005年度学術大会・テーマセッション記録), 松本 久史, 宗教と社会, 12, 0, 200, 201, 2006年, 「宗教と社会」学会
  • 「近世遠江国における式内社研究-国学者の著述を中心に-」, 『式内社のしおり』, 第72号, 1, 25, 2005年08月01日, 財団法人式内社顕彰会, 近世における式内社研究の展開を遠江国を例として考察した。同国では式内社の学問的考証は18世紀に、杉浦国頭・斎藤信幸といった荷田春満の門人によって初めて行われるようになったこと、さらに幕末までの研究はそれらの流れを汲む同国内の国学者が中心であったことを論じた。
  • 「稲荷祠官著作の由緒記と荷田春満の神代巻解釈」, 『朱』, 48, 45, 60, 2005年03月01日, 伏見稲荷大社
  • 「近代神道学者の国学観」, 『明治聖徳記念学会紀要』, 復刊40, 140, 168, 2004年12月01日
  • 「日本文化研究所における国学研究の歩み」, 『國學院大學21世紀COEプログラム「神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成」研究報告書』, 128, 141, 2003年12月01日, 國學院大學21世紀COEプログラム研究センター, 國學院大學日本文化研究所約50年の歴史の中で、国学に関する研究がどのように行われてきたかを概述した。研究所は大学院文学研究科と並び、國學院大學21世紀COEプログラム「神道と日本文化の研究発信の拠点形成」推進の母体であり、同プログラムを推進するに当たって、研究所がどのように国学を研究したかを回顧し、その意義を明らかにすることが必要であり、研究所の歴史はまさに戦後の国学研究の歴史でもあることを跡付けたものである。
  • 「「氣吹舎蔵板」版行に関する基礎的研究-「伊吹廼屋先生及門人著述刻成書目」各種の紹介と考察-」, 『神道古典研究所紀要』, 9, 1, 22, 2003年03月01日
  • 「荷田春満の伝授否定とその意味-国学の発生と関連して-」, 『神道文化』, 13, 70, 93, 2001年10月01日, 神道文化会
  • 「「氣吹舎蔵板」版行に関する基礎的研究-「伊吹廼屋先生及門人著述刻成書目」諸本の成立年代推定-」, 『神道研究集録』, 15, 44, 81, 2001年03月01日, 神道学専攻院生会
  • 「荷田春満の学統に関する一考察-奥村仲之との関係を中心にして-」, 『神道宗教』, 180号, 61, 80, 2000年10月01日, 神道宗教学会
  • 「荷田春満の神代巻解釈の形成過程-稲荷社祭神説と関連して-」, 『國學院雑誌』, 第101巻第10号, 15, 27, 2000年10月01日, 國學院大學
  • 「賀茂真淵の世界観-三国観と水土論を中心として-」, 『神道研究集録』, 13, 57, 78, 1999年03月01日, 神道学専攻院生会
  • 報告3.近世偽文書と神職意識にみる神仏関係 : 元和・天和の「神社条目」について(第2部,神仏関係の歴史的実像-史料から見た信仰の場と組織-,テーマセッション1,2005年度学術大会・テーマセッション記録), 松本 久史, 宗教と社会, 12, 0, 200, 201, 2006年, 「宗教と社会」学会
  • (書評)國學院大學研究開発推進センター編 阪本是丸責任編集『昭和前期の神道と社会』, 松本 久史, 宗教と社会, 23, 0, 131, 135, 2017年06月03日, 「宗教と社会」学会

Misc

  • 前期国学研究の課題, 松本久史, 神道宗教, 186, 31, 46, 2002年04月25日, 神道宗教学会, 神道宗教学会第55回学術大会の学術シンポジウムにおける共同討議「国学研究の課題」の発題を記録したもの。発題者は他に、安蘇谷正彦・桂島宣弘。司会、武田秀章。コメンテーター、遠藤潤。
  • 「賀茂真淵」の誕生, 松本久史, 「特別展 賀茂真淵―その生涯から探る学問への眼差し―」図録, 29, 32, 2008年01月21日, 白根記念渋谷区郷土博物館・文学館
  • スサノオ信仰の歴史, 松本久史, スサノオ信仰事典, 48, 77, 2004年06月, 戎光祥出版
  • 大正・昭和期の神道学における神道理解(近代日本における神道と仏教 : 「国家神道」再考,自由テーマパネル), 松本久史, 宗教研究, 79, 4, 103, 104, 2006年03月30日, 日本宗教学会
  • 国学者の古典理解―古語拾遺を中心に―, 松本久史, 宗教研究, 88, 別冊, 351, 352, 2015年03月30日, 日本宗教学会
  • 近世人霊奉斎研究史の課題, 松本久史, 宗教研究, 91, 別冊, 383, 384, 2018年03月30日, 日本宗教学会
  • 近世復古神道の形成と国学, 松本久史, 宗教研究, 93, 別冊, 250, 251, 2020年03月30日, 日本宗教学会
  • 復古神道形成過程における古典認識, 松本久史, 宗教研究, 95, 別冊, 177, 178, 2022年03月30日, 日本宗教学会
  • 「国学とは何か(三) 近世後期から幕末・維新期へ」, 松本久史, みづがき, 221, 8, 9, 2021年10月25日, 宮城県神社庁
  • 「国学とは何か(二) 国学の展開」, 松本久史, みづがき, 220, 8, 9, 2021年06月15日, 宮城県神社庁
  • 「国学とは何か(一) 国学の発生」, 松本久史, みづがき, 219, 14, 2021年01月30日, 宮城県神社庁
  • 書評とリプライ 國學院大學研究開発推進センター編 阪本是丸責任編集『昭和前期の神道と社会』 , 松本久史, 宗教と社会, 23, 131, 135, 2017年06月03日, 「宗教と社会」学会, 國學院大學研究開発推進センター編 阪本是丸責任編集『昭和前期の神道と社会』(弘文堂)の書評。これに対して編者の一人である宮本誉士氏のリプライもともに掲載されている。
  • 2015年の歴史学界ー回顧と展望ー, 史学雑誌, 125-5, 132, 136, 2016年05月20日, 史学会, 2015年の主要歴史学論文をレビューする、「回顧と展望」において、日本史近世の宗教関係分野の論文を書くレビューを分担した。
  • 「相馬地方における平田銕胤書簡Ⅳ」, 『國學院大學日本文化研究所紀要』, 99輯, 123, 168, 2007年03月31日, 國學院大學日本文化研究所
  • 「相馬地方における平田銕胤書簡(Ⅲ)」, 『國學院大學日本文化研究所紀要』, 第91輯, 337, 398, 2003年03月01日, 國學院大學日本文化研究所
  • 「相馬地方における平田銕胤書簡(Ⅱ)」, 『國學院大學日本文化研究所紀要』, 第90輯, 221, 281, 2002年09月01日, 國學院大學日本文化研究所
  • 「相馬地方における平田銕胤書簡-解題と翻刻-」, 『國學院大學日本文化研究所紀要』, 第89輯, 281, 364, 2002年03月01日, 國學院大學日本文化研究所

著書等出版物

  • 歴史で読む国学, 國學院大學日本文化研究所編, ぺりかん社, 2022年03月20日, 一戸渉・遠藤潤・小田真裕・木村悠之介・齋藤公太・武田幸也・問芝志保・古畑侑亮・松本久史・三ツ松誠
  • 『新編荷田春満全集 第二巻 日本書紀・祝詞』, おうふう, 2004年11月01日
  • 『新編 荷田春満全集 第三巻』, おうふう, 2005年05月01日, 近世の国学者、荷田春満が著述した『日本書紀』神代巻を五十音順に語釈した『日本書紀神代巻訓釈伝類語』について、本文の校訂および解題を行った。
  • 『荷田春満の国学と神道史』, 松本久史, 弘文堂, 2005年10月01日, 近世の国学者、荷田春満を中心に、春満の語学や『日本書紀』神代巻研究を近世の学問と神社・神職のおかれていた立場との関係から考察し、近世国学の発生を論じた。さらに、主に神職門人の学問と行動を分析することで、実践的な学問として国学が受容され伝播していったことを解明した。それら近世国学の展開が幕末維新期の平田派に意識的に継承され、近代以降の学問を再考・再構築する手がかりにもなりうることを論じた。
  • 『新編 荷田春満全集 第十二巻 創倭学校啓・和歌・創作祝詞』, おうふう, 2010年02月25日, 鈴木淳, 荷田春満および門人の創作祝詞を校訂翻刻して掲載、解題も付した。
  • 古事記と国学, 東京都神社庁, 2013年03月01日, 20, 本居宣長『古事記伝』以前の、近世期における国学者を中心とした『古事記』解釈の歴史的な展開を展望・概括したもの。平成24年7月12日東京都神社庁における講演をもとに作成された。
  • プレステップ神道学, 弘文堂, 2011年05月15日, 主に大学における導入教育を目的とし、神社・神道へアプローチしていくための学問的方法を提示した。
  • 第三十回神社本庁教学大会研究大会報告「神道的自然観と現代社会」, 神社本庁総合研究所, 2013年05月01日, 18
  • 近世後期における江戸「神祇職」の集団移転, 國學院大學研究開発推進センター, 2014年02月28日, 平成24年2月に行われた「渋谷学」シンポジウム「結節点としての渋谷‐江戸から東京へ‐」における発表を活字化したもの。天保改革期に江戸郊外に移住した神社に所属しない神職である「神祇職」に焦点を当て、彼らの境界性が、身分だけではなく地理的にも都市と地方の結節点に位置することを論じたもの。
  • 『創学校啓』の近現代史研究史―偽造説をめぐって―, 國學院大學文学部, 2015年03月02日, 荷田春満『創学校啓』について、明治以降度々繰り返されてきた真贋論争を概観し、東羽倉家文書から新たに発見された書簡の分析を通じ、享保十年前後に春満は江戸や大坂における学校創立運動の状況を察知し、自らも学校を創立しようとしていた強い意志があったことを明らかにした。それにより、『創学校啓』には春満の強い意向が反映されていることを示した。
  • 神話のおへそ 『古語拾遺』編, 扶桑社, 2015年12月24日, 日本文化興隆財団主催の「神社検定」の公式テキストである。『古語拾遺』を現代語訳し、さらに神道・神社とのかかわりを中心に、詳細な解説を加えた。

講演・発表

  • 荷田春満の達成―国学の発生と関連して―, 松本久史, 神道宗教学会第54回学術大会, 2000年12月03日, 神道宗教学会, 國學院大學渋谷キャンパス
  • 荷田春満の学統に関する一考察―奥村仲之との関係を中心に―, 松本久史, 神道宗教学会第53回学術大会, 1999年12月05日, 神道宗教学会, 國學院大學渋谷キャンパス
  • 記紀解釈の統合と変容-国学者栗田土満を例として-, 松本久史, 日本宗教学会第59回学術大会, 2000年09月14日, 日本宗教学会, 駒澤大学
  • 荷田春満の「神祇道徳説」再考, 松本久史, 日本宗教学会第58回学術大会, 1999年09月19日, 南山大学
  • 前期国学研究の視座-春満から真淵ヘ―, 松本久史, 日本宗教学会第60回学術大会, 2001年09月16日, 日本宗教学会, 久留米大学御井学舎
  • 国学研究と近代神道学, 松本久史, 日本宗教学会第61回学術大会, 2002年09月14日, 日本宗教学会, 大正大学
  • 前期国学研究の課題, 松本久史, 神道宗教学会第55回学術大会シンポジウム共同討議「国学研究の課題」, 2001年12月08日, 神道宗教学会, 國學院大學渋谷キャンパス
  • 発題 公開学術シンポジウム第10回「國學・皇學・神道」, 松本久史, 皇学館大學神道研究所 公開学術シンポジウム第10回, 2003年11月22日, 皇学館大學神道研究所, 皇学館大學
  • 近世の朝廷祭祀と東照宮, 松本久史, 研究集会「近世の政治と祭祀・儀礼」, 2006年06月24日, 國學院大學21世紀COEプログラム「神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成」, 國學院大學渋谷キャンパス, 近世における朝廷の祭祀・儀礼のあり方、イデオロギーを東照宮と比較検討をすることを通じ、近世の祭祀・儀礼のあり方を見出すという目的のなかで、本発題は特に朝廷と神社との関係の構造把握を行い、なかでも「祈祷」に焦点をあてて、朝廷と神社のかかわり、祭祀・儀礼の持つ意味を考察した。朝廷における「祈祷」の実態を示し、朝廷からの依頼で定期的に行われる月次祈祷といった「祈祷」の日常性へ注目する必要性を指摘した。さらに幕府においても全国的に「祈祷」が命じられており、日光・紅葉山・寛永寺等の東照宮を含めた具体例を検討すると、幕府の神社「祈祷」体制は東国中心の秩序形成がなされており、畿内中心の朝廷秩序とは異なっていたと指摘した。
  • 荷田派の祝詞研究―稲荷祠官 大西親盛を例にして―, 松本久史, 公開学術研究集会「國學院大學の国学研究の現在」, 2014年02月08日, 研究開発推進機構日本文化研究所 「國學院大學 「国学研究プラットフォーム」の構築 」事業, 國學院大學渋谷キャンパス
  • 古代の神話の読まれ方−『古語拾遺』を中心に−, 松本久史, 神道文化会第18回公開講演会 神話と日本文化, 2016年06月18日, 一般財団法人神道文化会
  • パネル 〈霊魂の学知〉と政治運動ー19世紀の鈴屋と気吹舎を焦点にー, 松本久史, 第69回日本宗教学会学術大会, 2010年09月04日, 日本宗教学会, 東洋大学, 遠藤潤、加瀬直弥、小田真裕、三ツ松誠、小林威朗
  • 「古典観の転換と復古神道」, 松本久史, 神道宗教学会第75回学術大会, 2021年12月04日, 神道宗教学会, 東京
  • 「神道の他界・幽冥観の歴史」, 松本久史, 教派神道連合会第21回神道講座, 2021年10月18日, 國學院大學, オンライン
  • 「神勅と祭祀」(コメント), 松本久史, 第38回神社本庁神道教学研究大会, 2021年09月09日, 神社本庁総合研究所, 東京, 荊木美行、西岡和彦、齊藤智朗、遠藤潤、松本丘
  • 「復古神道形成過程における古典認識」, 松本久史, 日本宗教学会第80回学術大会, 2021年09月07日, 日本宗教学会, 大阪市
  • 江戸・東京の学問文化, 松本久史, 明神塾 巻之23「江戸・東京の伝統文化と交流 Ⅱ」, 2020年12月09日, 神田神社, 神田神社
  • 近世中期復古神道の形成と国学, 松本久史, 日本宗教学会第78回学術大会, 2019年09月14日, 日本宗教学会, 帝京科学大学(千住キャンパス)
  • 静岡県の国学―神社・神職と学問―, 松本久史, 静岡県神道青年会設立70周年記念講演, 2019年02月12日, 静岡県神道青年会, 静岡市
  • 近世人霊奉斎研究史の課題, 松本久史, 日本宗教学会第76回学術大会, 2017年09月16日, 日本宗教学会, 東京大学(本郷キャンパス)
  • 発題 近世における人霊祭祀の展開(3) (第三十四回神社本庁神道教学研究大会報告 人霊祭祀の歴史的展開) , 神社本庁総合研究所紀要, 2017年06月01日, 神社本庁, 平成28年度第三十四回神社本庁教学研究大会「人霊祭祀の歴史的展開」における発題。 近世の人霊祭祀について、祖霊祭祀と人霊祭祀の両側面、それらの展開に関わる吉田神道と国学との関係について考察し、中世からの連続性にも注目した。
  • 近世国学の展望―古典と民俗の再発見―, 松本久史, (国際シンポジウム)民俗学/民族学のエクリチュール, 2017年04月21日, 日仏会館, 日仏会館ホール
  • 平成二十六年度皇學館大学研究開発推進センター神道研究所公開学術講演会 荷田春満と「荷田派」の国学者 , 皇學館大学研究開発推進センター紀要, 2016年03月01日, 皇學館大学研究開発推進センター, 皇學館大学研究開発推進センター神道研究所主催の公開学術講演会の記録。荷田春満の国学についての最新研究の紹介と、春満以降の荷田派国学の研究についての考察。
  • 荷田春満と近世風土記の伝写過程―『肥前国風土記』を例に―, 松本久史, 神道宗教学会 平成27年度第3回例会, 2015年10月31日, 國學院大學渋谷キャンパス
  • 「『個人の尊厳』と信教の自由」(発題), 松本久史, 第4回 現代社会と信教の自由公開講座, 2015年10月29日, 新日本宗教団体連合会, セレニティホール
  • 明治前半期における古語拾遺と国学者, 松本久史, 第68回神道宗教学会学術大会, 2014年12月07日, 神道宗教学会, 國學院大學渋谷キャンパス
  • 国学者の古典理解―古語拾遺を中心に―, 松本久史, 日本宗教学会第73回学術大会, 2014年09月13日, 日本宗教学会, 同志社大学(今出川キャンパス)
  • 「神道的自然観と現代社会」――「記紀・古典」の視点から――, 松本久史, 第30回神社本庁神道教学研究大会, 2012年08月10日, 神社本庁総合研究所, 東京
  • 賀茂真淵の「古道」観と東アジア, 松本久史, 第2回東亜道文化国際学術検討会, 2011年08月23日, 北京大学日本文化研究所, 北京大学
  • 近世偽文書と神職意識にみる神仏関係一元和・天和の「神社条目」について-, 松本久史, 「宗教と社会」学会第13回学術大会, 2005年06月12日, 「宗教と社会」学会, 國學院大學
  • 「近代神道学者の国学観」, 2003年09月01日, 明治聖徳記念学会第36回例会(於 明治神宮), 戦前期には国学は主として哲学・神道思想・国民道徳論・国体論の文脈で論じられ、戦後は天皇制イデオロギー形成の中心であるという根強い「常識」が形作られた。一方、神道学においても思想と制度の研究が別個に行われ、両者の交流が少なかったことにより、国学はもっぱら神道思想や神道神学研究に則してのみ行われてきたという現状を指摘した。その上で戦前の神道研究の代表的学者四人の「国学」の捉えかたから、戦前の神道学における国学の位置を論じ、国学の学的性格を考察した。
  • 「遠州国学と神社・神職組織」, 2003年08月01日, 神社史料研究会サマーセミナー(於 熱田神宮), 近世を通しての神職組織の形成と国学との関連について、遠江地域を例示し実態を明らかにしようとした。具体的には浜松諏訪神社大祝杉浦氏、および文化年間以降遠江の「社方取締役」であった、引佐郡渭伊神社神主山本氏に焦点を当て、遠江における神職組織の実態を論じ、両者の神職としての活動を見ることにより、遠江の国学の一翼を担った神職組織の実態の解明に努めた。
  • 「幕末平田派の出版活動とその受容」, 2003年06月01日, 「宗教と社会」学会11回学術大会(於 筑波大学), 幕末における平田国学の受容に出版流通がどのような役割を果たしたかを、安政期から幕末にかけての出版書目目録の変化から、どのような著述がいつ出版されていったかというプロセスを分析した。その上で門人数の増加とその地域・階層を対応させ、かつ、具体的に書簡等を用いてどのようにして篤胤の著述が出版されたのか、また、その受容の具体像を明らかにすることによって、幕末の国学運動にとって出版の流通が持った意義を考察した。

その他

  • 全国の厳島信仰と弁財天, 厳島信仰事典, 戎光祥出版, 2002年11月01日, 186, 224
  • 全国のえびす講と民俗祭事, えびす信仰事典, 戎光祥出版, 1999年03月10日, 120, 177
  • 「全国各地の稲荷社」「『江戸名所図会』に描かれた稲荷社」, 稲荷信仰事典, 戎光祥出版, 1999年09月30日, 112, 136
  • 全国の八幡信仰と神像・縁起絵, 八幡信仰事典, 戎光祥出版, 2002年02月08日, 164, 198
  • 『神社』大図解, サライ, 2015年1月号, 小学館, 2014年12月10日

受賞

  • 2006年12月03日, 神道宗教学会, 神道宗教学会賞, 『荷田春満の国学と神道史』

競争的資金

  • 20H01189, 2020, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 科学研究費補助金, 近世中期復古神道形成過程の史料的研究
  • 22320130, 近世における前期国学の総合的研究, 本研究は、荷田春満に代表される前期国学の形成を解明し、文化・政治に与えた影響を検討して近世社会の展開に位置付けた。春満の生家に伝来した「東羽倉家文書」の悉皆調査を通じて、春満晩年の江戸を中心に1100人に及ぶ関係者を検出し、文化・宗教・政治に及ぶ多様な人的ネットワークを見出し前期国学の広がりと影響を検証した。また春満と門人の和歌を集大成して国学の展開を分析し、元禄・享保期の諸問題を神道史・法制史・書誌学などの検討を加え学際的・総合的に明らかにした。
  • 20H01189, 近世中期復古神道形成過程の史料的研究, 近世中期における復古神道の発生・形成過程を解明し、近世神道史上の意義を明らかにする。17世紀後半以降の神儒一致の思潮、神仏分離運動、神職の組織化の進展に伴い、18世紀に神道の復古を求める運動と思想が各地で勃興していく。この歴史的変容の様態を、国学の始祖、荷田春満と門流の活動に関連付け、各地に所蔵される一次史料の調査・収集・分析によって把握し、神道テキストの生成、寺社政策や国家的祭祀儀礼の再興、神職・宗教者・学者たちのネットワーク形成、これら相互の関係を構造化し、復古神道の発生・形成過程を明らかにする。もって近世中期の復古神道の達成点・課題を明示し、近世後期の復古神道への継承・変容を展望する。;18世紀前半期の荷田派の諸活動を史資料に基づいて実証的に考察することにより、「復古神道」の形成プロセスを明らかにした。その過程で、むしろ近世期全般にわたる「神道の復古」の思潮が様々な立場からの神道の復古への希求を促したこと、そのなかで、18世紀に新たに勃興した国学による文献実証的手法による依拠すべき古典の確定の作業から復古神道は形成されていったことを明らかにした。本居宣長などによる18世紀後半期以降の反儒教・反仏教の立場からの「固有の神道」という主張は、先行する古典実証を基盤としたものであり、かつ、それ以外の多様なる復古の流れは並行して幕末期まで継続していることも示唆した。;18世紀前半期における荷田派の諸活動の実証的な検証により、「復古神道」の概念の再検討を提起したことは、単線的な発展過程でとらえられがちであった近世神道の史的展開の再考を促すことになる。そのことは、ややもすると近代において成立した「神道」概念や神社理解から照射され、理解されてきた近世神道の見直しへの契機となった。;多様なる「神道の復古」の時代と、近世期の宗教状況を捉えたことによって、神社神道にとどまらず、民間・民俗神道との関係性、仏家神道への注目など、広く近世の宗教から神道を捉えなおそうという視座が獲得され、近世宗教史のみならず、近世史全般の再理解の必要性を示唆した。

教育活動

担当授業

  • 国学概論I, 2019, 近世中期に発生した学問である国学は、本学の建学の理念と不可分であるとともに、近世中期から現在に至るまでの「日本」を考える上でも不可避な学問領域である。本講義では、広く日本の古典の考究につとめ、国家や神道、日本人について考究した、国学の発生と展開を論じる。具体的には契沖からはじめ、いわゆる「国学の四大人」である荷田春満・賀茂真淵・本居宣長・平田篤胤の国学者たちの伝記や学問形成、著述・思想を概説し、近世国学の通史的なアウトラインを学ぶ。
  • 国学概論II, 2019, 従来、国学史は主要人物の業績や思想を時系列順で叙述することが常であった。しかし、そのような、いわば「列伝」体の国学史は、日本史の中で国学がどのような役割を果たしたのかについての理解を妨げてきた。本講義では時代を縦軸とし、時代の流れの中で国学がどのように展開してきたのかを論じることにより、「日本史の中での国学」を位置付けていくことを目的とする。それによって受講生がより一層国学についての理解を深めていくことが可能となるだろう。
  • 神道史学IIA, 2019, 吉田兼倶の唱えた唯一神道は、教説のみならず、行法や組織にまで及び、江戸幕府が開かれて以降は、全国の神社を広く組織化していった。一方では「元和偃武」以来の平和の到来は、社会を安定させ、神社や神道に対する認識も新たな展開を迎えた。本講義では幕府の神社政策、朝廷と神社の関係、吉田・白川家の神社支配などを軸として、近世神道の展開を時系列で捉えていく。それによって近世神道がどのように展開したのかについて、通史的な知見を得ることができる。
  • 神道史学IIB, 2019, 本講義では、幕末・明治維新から昭和の終戦直後までの神道に関して、神社政策や神社界の動向を中心に、通史的に説明する。そこでは特に、近代の神道のあり方が、現在の神道が抱える問題にいかに結びつくかに着目して講義を行う。
  • 古典講読IIIA, 2019, まず最初に、『延喜式』巻八所載の祝詞の概要及び、祝詞研究史の概要につき講義する。さらに、『延喜式』祝詞のうち「祈年祭」および「大祓」の祝詞を講読し、それらを通じて祝詞の基本構成、重要語句の読み書きについて説明する。祝詞の講読にあわせて、古代神祇令制における国家祭祀の概要やその意義も講じる。また、関連する神道古典についても随時言及することによって、その理解を一層深めるとともに、古代神道史や神道神学・思想を考察する上での基礎力をも涵養する。
  • 古典講読IIIB, 2019, 『延喜式』祝詞のうち古代的な表現が豊かに示されている「大殿祭」・「御門祭」、および、「出雲国造神賀詞」、「鎮火祭」・「道饗祭」の各祝詞を講読し、それらの理解を通じて『延喜式』祝詞の前提としての古代信仰への理解を一層深いものとする。祝詞の講読にあわせ、古代神祇令下における国家祭祀の概要やその意義も講じる。また、関連する神道古典についても言及することによってそれらの理解を一層深めるとともに、古代神道史や神道神学・思想を考察する上での基礎力をも養成する。
  • 神道史学IIA, 2019, 吉田兼倶の唱えた唯一神道は、教説のみならず、行法や組織にまで及び、江戸幕府が開かれて以降は、全国の神社を広く組織化していった。一方では「元和偃武」以来の平和の到来は、社会を安定させ、神社や神道に対する認識も新たな展開を迎えた。本講義では幕府の神社政策、朝廷と神社の関係、吉田・白川家の神社支配などを軸として、近世神道の展開を時系列で捉えていく。それによって近世神道がどのように展開したのかについて、通史的な知見を得ることができる。
  • 神道史学IIB, 2019, 本講義では、幕末・明治維新から昭和の終戦直後までの神道に関して、神社政策や神社界の動向を中心に、通史的に説明する。そこでは特に、近代の神道のあり方が、現在の神道が抱える問題にいかに結びつくかに着目して講義を行う。
  • 古典講読IIIA, 2019, まず最初に、『延喜式』巻八所載の祝詞の概要及び、祝詞研究史の概要につき講義する。さらに、『延喜式』祝詞のうち「祈年祭」および「大祓」の祝詞を講読し、それらを通じて祝詞の基本構成、重要語句の読み書きについて説明する。祝詞の講読にあわせて、古代神祇令制における国家祭祀の概要やその意義も講じる。また、関連する神道古典についても随時言及することによって、その理解を一層深めるとともに、古代神道史や神道神学・思想を考察する上での基礎力をも涵養する。
  • 古典講読IIIB, 2019, 『延喜式』祝詞のうち古代的な表現が豊かに示されている「大殿祭」・「御門祭」、および、「出雲国造神賀詞」、「鎮火祭」・「道饗祭」の各祝詞を講読し、それらの理解を通じて『延喜式』祝詞の前提としての古代信仰への理解を一層深いものとする。祝詞の講読にあわせ、古代神祇令下における国家祭祀の概要やその意義も講じる。また、関連する神道古典についても言及することによってそれらの理解を一層深めるとともに、古代神道史や神道神学・思想を考察する上での基礎力をも養成する。
  • 神道学演習I, 2019, 近世・近代(安土桃山~昭和20年まで)は、神道史上で大きな変容が見られた時代である。人を神に祀ることが盛んとなり、豊国社や東照宮のような神社が創建され、地域レベルでは「義人」を祀った祠が作られていった。また、稲荷神をはじめとした流行神が都市を中心に盛んに祀られている。伊勢の神宮においても「おかげ参り」の隆盛と、「ええじゃないか」に代表される神異への信仰が見られ、朝廷や幕府においても神異の発生に際し著名神社へ奉幣している。これらの背景として、カミの神異・霊験(御利益からタタリまでの)のリアリティがあり、平田篤胤はカミの神異を精力的に研究した。近代においては、公的レベルにおいてはカミの神異は語られなくなるが、民間においては近世的なメンタリティは継続していったように思われる。本演習では、多様な近世・近代のカミをめぐる神異・霊験の言説(どのように語られたか)を比較分析することにより、近世・近代神道のカミ観念を理解することを目的とする。
  • 神道学演習II, 2019, 近世・近代(安土桃山~昭和20年まで)は、神道史上で大きな変容が見られた時代である。人を神に祀ることが盛んとなり、豊国社や東照宮のような神社が創建され、地域レベルでは「義人」を祀った祠が作られていった。また、稲荷神をはじめとした流行神が都市を中心に盛んに祀られている。伊勢の神宮においても「おかげ参り」の隆盛と、「ええじゃないか」に代表される神異への信仰が見られ、朝廷や幕府においても神異の発生に際し著名神社へ奉幣している。これらの背景として、カミの神異・霊験(御利益からタタリまでの)のリアリティがあり、平田篤胤はカミの神異を精力的に研究した。近代においては、公的レベルにおいてはカミの神異は語られなくなるが、民間においては近世的なメンタリティは継続していったように思われる。本演習では、多様な近世・近代のカミをめぐる神異・霊験の言説(どのように語られたか)を比較分析することにより、近世・近代神道のカミ観念を理解することを目的とする。
  • 国学概論I, 2020, ・本授業は、ZOOMを利用したオンデマンド型授業とKSMAPYⅡで配布する史料を利用した遠隔授業を組み合わせて実施する。|従来、国学史は主要人物の業績や思想を「学統」の系譜で叙述することが常であった。しかし、そのような、いわば「列伝」体の国学史は、日本史の中で国学がどのような役割を果たしたのかについての理解を妨げてきた。本講義では時代を縦軸とし、契沖および国学四大人の事績を時代の流れの中で位置付けていくことを目的とする。それによって受講生が、「日本史の中の国学」についての理解を深めていくことが可能となるだろう。
  • 国学概論II, 2020, 授業はZOOMを利用したオンデマンド型授業とKSMAPYⅡに配布する資料を利用した遠隔授業を組み合わせて実施する。また、適宜授業時間時にライブの双方向での質疑応答の時間も設ける。ライブの告知はKSMAPY2であらかじめ行い、その参加は任意とする。|本講義では国学概論1を受け、さらに視野を広げて、近世社会の学問のあり方や社家などを中心とした受容主体をも考慮して、広く日本の古典の考究につとめ、国家や神道、日本人について考究した、国学の展開を論じる。国学の意義について、現状の研究史を展望しつつ、具体的かつ主要なテーマごとに掘り下げる。そこでは、具体的な社会関係や、神道思想の展開を論じることとなる。これら具体的な近世国学の業績を通じ、国学の現代的な意義とは何かをも考察したい。
  • 神道学演習I, 2020, 本授業は、ZOOMを利用した双方向型授業とKSMAPYにアップした資料を利用した遠隔授業を組み合わせて実施する。|本演習の目的は、近世・近代(江戸時代~昭和20年頃まで)の「カミ」にまつわる霊威・霊験・怪異を通して、日本人のカミ観念を考察したうえで、それらを神道史の中に位置付けることにある。| ここでいう「カミ」とは、本居宣長の言う「尋常(よのつね)ならずすぐれたる徳(こと)ありて、可畏(かしこ)きもの」をさす。つまり、神社に奉斎されている神々はもとより、人間の霊、動植物、山川草木にまでその範囲は及ぶ。「カミ」が人間との交渉を持つときに、おおくはその力(霊威・霊験・怪異)示す。ひとびとは、あるときは祭り、あるときは排除(祓除)する。その様相は時代や受容する人々の階層や地域、知識によってさまざまである。それら多様なカミと人との交渉につき、各人がそれぞれの興味・関心に基づいて、考察し、発表を行う。それにより、近世・近代の多様なカミ信仰の諸相や変容を明らかにして、受講生各人の「神道」への理解を深めていく。|
  • 神道学演習II, 2020, 本授業は、ZOOMを利用した双方向型授業とKSMAPYにアップした資料を利用した遠隔授業を組み合わせて実施する。|本演習の目的は、近世・近代(江戸時代~昭和20年頃まで)の「カミ」にまつわる霊威・霊験・怪異を通して、日本人のカミ観念を考察したうえで、それらを神道史の中に位置付けることにある。| ここでいう「カミ」とは、本居宣長の言う「尋常(よのつね)ならずすぐれたる徳(こと)ありて、可畏(かしこ)きもの」をさす。つまり、神社に奉斎されている神々はもとより、人間の霊、動植物、山川草木にまでその範囲は及ぶ。「カミ」が人間との交渉を持つときに、おおくはその力(霊威・霊験・怪異)示す。ひとびとは、あるときは祭り、あるときは排除(祓除)する。その様相は時代や受容する人々の階層や地域、知識によってさまざまである。それら多様なカミと人との交渉につき、各人がそれぞれの興味・関心に基づいて、考察し、発表を行う。それにより、近世・近代の多様なカミ信仰の諸相や変容を明らかにして、受講生各人の「神道」への理解を深めていく。|
  • 古典講読IA, 2020, ・本授業は、ZOOMを利用したオンデマンド型授業とKSMAPYⅡで配布する資料を利用した遠隔授業を組み合わせて実施する。|『古事記』は、現存する日本最古の書であることは周知の事実である。子供向けの絵本や学校教育の中にも『古事記』の物語が紹介され、おそらく、知らない人はいないであろう。さまざまなテキストも刊行され、誰でも容易に『古事記』にアクセスすることは可能である。しかし、原文で読んだ人はどれだけいるだろうか?現代語訳でさえ通読した人はごくわずかであろう。本講義は、『古事記』上巻の前半部分(序文〜八俣大蛇退治)を講読することによって、『古事記』を「読む」ことがいかに困難であったかを知ることからはじめる。本文を音読し、さらに、主要な神名や語句について説明し、神社や祭祀との関係、古代社会や国家との関連性などを先行学説をふまえて解説していく。
  • 古典講読I, 2020, -
  • 古典講読IB, 2020, 授業はZOOMを利用したオンデマンド型授業とKSMAPYⅡに配布する資料を利用した遠隔授業を組み合わせて実施する。また、適宜授業時間時にライブの双方向での質疑応答の時間も設ける。ライブの告知はKSMAPY2であらかじめ行い、その参加は任意とする。|古典講読ⅠAで獲得した知識にもとづき、本講義では、『古事記』上巻の後半部分(大国主神〜海幸山幸)及び中巻(神武天皇〜応神天皇まで)を講読していく。神代と人の世の連続性と差異、国家形成のプロセスなど、より踏み込んだ形で古事記を「読み」、構造を理解していく。これらによって、受講生が神道を学ぶにあたっての基礎知識を獲得することができる。
  • 古典講読IIIA, 2020, ・本授業は、ZOOMを利用したオンデマンド型授業とKSMAPYⅡで配布する資料を利用した遠隔授業を組み合わせて実施する。|まず最初に、『延喜式』巻八所載の祝詞の概要及び、祝詞研究史の概要につき講義する。さらに、『延喜式』祝詞のうち「祈年祭」および「大祓」の祝詞を講読し、それらを通じて祝詞の基本構成、重要語句の読み書きについて説明する。祝詞の講読にあわせて、古代神祇令制における国家祭祀の概要やその意義も講じる。また、関連する神道古典についても随時言及することによって、その理解を一層深めるとともに、古代神道史や神道神学・思想を考察する上での基礎力をも涵養する。
  • 古典講読IIIB, 2020, 授業はZOOMを利用したオンデマンド型授業とKSMAPYⅡに配布する資料を利用した遠隔授業を組み合わせて実施する。また、適宜授業時間時にライブの双方向での質疑応答の時間も設ける。ライブの告知はKSMAPY2であらかじめ行い、その参加は任意とする。|『延喜式』祝詞のうち古代的な表現が豊かに示されている「大殿祭」・「御門祭」、および、「出雲国造神賀詞」、「鎮火祭」・「道饗祭」の各祝詞を講読し、それらの理解を通じて『延喜式』祝詞の前提としての古代信仰への理解を一層深いものとする。祝詞の講読にあわせ、古代神祇令下における国家祭祀の概要やその意義も講じる。また、関連する神道古典についても言及することによってそれらの理解を一層深めるとともに、古代神道史や神道神学・思想を考察する上での基礎力をも養成する。
  • 神道古典, 2020, 授業はZOOMを利用したオンデマンド型授業とKSMAPYⅡに配布する資料を利用した遠隔授業を組み合わせて実施する。また、適宜授業時間時にライブの双方向での質疑応答の時間も設ける。ライブの告知はKSMAPY2であらかじめ行い、その参加は任意とする。|『古事記』は、現存する日本最古の書であることは周知の事実である。子供向けの絵本や学校教育の中にも『古事記』の物語が紹介され、おそらく、知らない人はいないであろう。さまざまなテキストも刊行され、誰でも容易に『古事記』にアクセスすることは可能である。しかし、原文で読んだ人はどれだけいるだろうか?現代語訳でさえ通読した人はごくわずかであろう。本講義は、前期は『古事記』上巻の前半部分(序文〜八俣大蛇退治)、後期は上巻の後半部分から中巻(応神天皇まで)を講読することによって、『古事記』を「読む」ことがいかに困難であったかを知ることからはじめ、本文を音読し、さらに、主要な神名や語句についての説明、神社や祭祀との関係、古代社会や国家との関連性などを先行学説をふまえて解説し、「読み」から深い理解へと講義を進めて行く。
  • 国学概論I, 2021, 本授業はzoomを用いた遠隔授業(オンデマンド)にて実施する。| 従来、国学史は主要人物の業績や思想を「学統」の系譜で叙述することが常であった。しかし、そのような、いわば「列伝」体の国学史は、日本史の中で国学がどのような役割を果たしたのかについての理解を妨げてきた。本講義では時代を縦軸とし、契沖および国学四大人の事績を時代の流れの中で位置付けていくことを目的とする。それによって受講生が、「日本史の中の国学」についての理解を深めていくことが可能となるだろう。
  • 国学概論II, 2021, 本授業はzoomを用いた遠隔授業(オンデマンド)にて実施する。| 国学概論Ⅰを受け、さらに視野を広げて、近世社会の学問のあり方や社家などを中心とした受容主体をも考慮して、広く日本の古典の考究につとめ、国家や神道、日本人について考究した、国学の展開を論じる。国学の意義について、現状の研究史を展望しつつ、具体的かつ主要なテーマごとに掘り下げる。そこでは、具体的な社会関係や、神道思想の展開を論じることとなる。これら具体的な近世国学の業績を通じ、国学の現代的な意義とは何かをも考察したい。
  • 神道学演習I, 2021, 近世期における神社の主たる役割は宝祚無窮・武運長久・国家安泰・五穀豊穣など共同体の安寧を祈願することにあった。一方、治病・厄除・安産子育て等々の個人的な祈願も、近世における社会の安定や経済のゆるやかな発展にともない、盛んになっていった。この状況は近代の神社国家管理時代においても変わらず、現代、さらに多様化の様相を示している。祈願の結果、往々にして神秘的・不可思議な現象の霊験が主張され、近代以降は公的な霊験譚は影を潜めては行くものの、民間では依然健在であり、祈願と霊験は不可分である。|本演習では神(カミ)に対する人々の様々な思いが込められた祈願とその霊験をめぐる近世・近代の言説の分析を中心に検討することで、当該期の人々が抱いていたカミ信仰を明らかにすることを目的とする。具体的には、各人が祈願・霊験の対象となるカミを自由に設定し、時代・地域・階層に焦点を当てつつ、調査・発表を行い、それぞれの固有・特殊性とともに共通性を抽出することによって目的の達成を目指していく。|
  • 神道学演習II, 2021, 近世期における神社の主たる役割は宝祚無窮・武運長久・国家安泰・五穀豊穣など共同体の安寧を祈願することにあった。一方、治病・厄除・安産子育て等々の個人的な祈願も、近世における社会の安定や経済のゆるやかな発展にともない、盛んになっていった。この状況は近代の神社国家管理時代においても変わらず、現代、さらに多様化の様相を示している。祈願の結果、往々にして神秘的・不可思議な現象の霊験が主張され、近代以降は公的な霊験譚は影を潜めては行くものの、民間では依然健在であり、祈願と霊験は不可分である。|本演習では神(カミ)に対する人々の様々な思いが込められた祈願とその霊験をめぐる近世・近代の言説の分析を中心に検討することで、当該期の人々が抱いていたカミ信仰を明らかにすることを目的とする。具体的には、各人が祈願・霊験の対象となるカミを自由に設定し、時代・地域・階層に焦点を当てつつ、調査・発表を行い、それぞれの固有・特殊性とともに共通性を抽出することによって目的の達成を目指していく。|
  • 古典講読IIIA, 2021, 本授業はzoomを用いた遠隔授業(オンデマンド)にて実施する。|  まず最初に、『延喜式』巻八所載の祝詞の概要及び、祝詞研究史の概要につき講義する。さらに、『延喜式』祝詞のうち「祈年祭」および「大祓」の祝詞を講読し、それらを通じて祝詞の基本構成、重要語句の読み書きについて説明する。祝詞の講読にあわせて、古代神祇令制における国家祭祀の概要やその意義も講じる。また、関連する神道古典についても随時言及することによって、その理解を一層深めるとともに、古代神道史や神道神学・ 思想を考察する上での基礎力をも涵養する。
  • 古典講読IIIB, 2021, 本授業はzoomを用いた遠隔授業(オンデマンド)にて実施する。| 『延喜式』祝詞のうち古代的な表現が豊かに示されている「大殿祭」・「御門祭」、および、「出雲国造神賀詞」、「鎮火祭」・「道饗祭」の各祝詞を講読し、それらの理解を通じて『延喜式』祝詞の前提としての古代信仰への理解を一層深いものとする。祝詞の講読にあわせ、古代神祇令下における国家祭祀の概要やその意義も講じる。また、関連する神道古典についても言及することによってそれらの理解を一層深めるとともに、古代神道史や神道神学・思想を考察する上での基礎力をも養成する。
  • 古典講読IA, 2021, 本授業はzoomを用いた遠隔授業(オンデマンド)にて実施する。| 『古事記』は、現存する日本最古の書であることは周知の事実である。子供向けの絵本や学校教育の中にも『古事記』の物語が紹介され、おそらく、知らない人はいないであろう。さまざまなテキストも刊行され、誰でも容易に『古事記』にアクセスすることは可能である。しかし、原文で読んだ人はどれだけいるだろうか?現代語訳でさえ通読した人はごくわずかであろう。本講義は、『古事記』上巻の前半部分(序文〜オホナムヂの根国訪問)を講読することによって、『古事記』を「読む」ことがいかに困難であったかを知ることからはじめる。本文を音読し、さらに、主要な神名や語句について説明し、神社や祭祀との関係、古代社会や国家との関連性などを先行学説をふまえて解説していく。
  • 古典講読IB, 2021, 本授業はzoomを用いた遠隔授業(オンデマンド)にて実施する。| 古典講読ⅠAで獲得した知識にもとづき、本講義では、『古事記』上巻の後半部分(大国主神〜海幸山幸)から下巻(仁賢天皇まで)を講読していく。神代と人の世の連続性と差異、人の世における国家形成のプロセスなど、より踏み込んだ形で古事記を「読み」、構造を理解していく。これらによって、受講生が神道を学ぶにあたっての基礎知識を獲得することができる。
  • 神道古典, 2021, 『古事記』は、現存する日本最古の書であることは周知の事実である。子供向けの絵本や学校教育の中にも『古事記』の物語が紹介され、おそらく、知らない人はいないであろう。さまざまなテキストも刊行され、誰でも容易に『古事記』にアクセスすることは可能である。しかし、原文で読んだ人はどれだけいるだろうか?現代語訳でさえ通読した人はごくわずかであろう。本講義は、前期は『古事記』上巻の前半部分(序文〜オホナムヂの根の国訪問)、後期は上巻の後半部分から下巻(仁賢天皇まで)を講読することによって、『古事記』を「読む」ことがいかに困難であったかを知ることからはじめ、本文を音読し、さらに、主要な神名や語句についての説明、神社や祭祀との関係、古代社会や国家との関連性などを先行学説をふまえて解説し、「読み」から深い理解へと講義を進めて行く。
  • 国学概論I, 2022, 従来、国学史は主要人物の業績や思想を「学統」の系譜で叙述することが常であった。しかし、そのような、いわば「列伝」体の国学史は、日本史の中で国学がどのような役割を果たしたのかについての理解を妨げてきた。本講義では最新の国学研究の成果に基づき、時代を縦軸とする「編年」体の叙述により、契沖および国学四大人の事績を時代の流れの中で位置付けていくことを目的とする。それによって受講生が、「日本史の中の国学」についての理解を深めていくことが可能となるだろう。
  • 国学概論II, 2022, 国学概論Ⅰを受け、さらに視野を広げて、近世社会の学問のあり方や社家などを中心とした受容主体をも考慮して、広く日本の古典の考究につとめ、国家や神道、日本人について考究した、国学の展開を論じる。国学の意義について、現状の研究史を展望しつつ、具体的かつ主要なテーマごとに掘り下げる。そこでは、具体的な社会関係や、神道思想の展開を論じることとなる。これら具体的な近世国学の業績を通じ、国学の現代的な意義とは何かをも考察したい。
  • 神道学演習I, 2022, 対象とする時代は、安土桃山時代から昭和20年にかけての範囲であり、神道を取り巻く様々な環境が変化し、「神道」についての自覚が高まっていった時代である。その中で、「神霊」に関し、様々な言説・実践が展開されていった。神道を学ぶために重要な神観念につき、受講生各人が自らの関心に従い、当該時代の具体的な事例、著述、人物などを取り上げ、理解を深めて行く。| ここでいう「神霊」とは、神社に祀られる神だけではなく、古典に記される神、民間で信仰されている神、実在した人物が祀られた神、祀られず忌避された祟り神や妖怪的な神霊など含み、幅広く捉えていく。これらの「神霊」を人々がどう理解し、現実社会のなかで実践していったかに留意しながら研究を進めることにより、神道における神観念の全体像を把握していく。| 特に、神道史学Ⅱで学んだ近世・近代の神道史のなかでの神観念の発展や実践、神道思想史 I・IIや国学概論 I・II で学んだ儒家神道や復古神道における神に関する学説や活動など、興味・関心を持った事柄につき、より一層の発展的な追求を志す受講生を歓迎したい。
  • 神道学演習II, 2022, 対象とする時代は、安土桃山時代から昭和20年にかけての範囲であり、神道を取り巻く様々な環境が変化し、「神道」についての自覚が高まっていった時代である。その中で、「神霊」に関し、様々な言説・実践が展開されていった。神道を学ぶために重要な神観念につき、受講生各人が自らの関心に従い、当該時代の具体的な事例、著述、人物などを取り上げ、理解を深めて行く。| ここでいう「神霊」とは、神社に祀られる神だけではなく、古典に記される神、民間で信仰されている神、実在した人物が祀られた神、祀られず忌避された祟り神や妖怪的な神霊など含み、幅広く捉えていく。これらの「神霊」を人々がどう理解し、現実社会のなかで実践していったかに留意しながら研究を進めることにより、神道における神観念の全体像を把握していく。| 特に、神道史学Ⅱで学んだ近世・近代の神道史のなかでの神観念の発展や実践、神道思想史 I・IIや国学概論 I・II で学んだ儒家神道や復古神道における神に関する学説や活動など、興味・関心を持った事柄につき、より一層の発展的な追求を志す受講生を歓迎したい。
  • 神道概論I, 2022, 神道を学ぶ入門として、聖域として神の鎮まる「場」としての神社、神との交流としての「祭祀」につき、時代を通じた概説を中心とする。高校時代もしくは一般社会における通説的な理解ではなく、神道を専門とする学問の最新の成果をわかりやすく解説していく。
  • 神道概論II, 2022, 神道を学ぶ入門として、神道古典の基礎、神道思想説、神社の制度史について、時代を通じた概説を中心とする。高校時代もしくは一般社会における通説的な理解ではなく、神道を専門とする学問の最新の成果をわかりやすく解説していく。
  • 古典講読IA, 2022, 『古事記』は、現存する日本最古の書であることは周知の事実である。子供向けの絵本や学校教育の中にも『古事記』の物語が紹介され、おそらく、知らない人はいないであろう。さまざまなテキストも刊行され、誰でも容易に『古事記』にアクセスすることは可能である。しかし、原文で読んだ人はどれだけいるだろうか?現代語訳でさえ通読した人はごくわずかであろう。本講義は、『古事記』上巻の前半部分(序文〜オホナムヂの根国訪問)を講読することによって、『古事記』を「読む」ことがいかに困難であったかを知ることからはじめる。本文を音読し、さらに、主要な神名や語句について説明し、神社や祭祀との関係、古代社会や国家との関連性などを先行学説をふまえて解説していき、『古事記』原典を「読める」テキストとして身につけることを目的とする。
  • 古典講読IB, 2022, 古典講読ⅠAで獲得した知識にもとづき、本講義では、『古事記』上巻の後半部分(大国主神〜海幸山幸)から下巻(推古天皇まで)を講読していく。神代と人の世の連続性と差異、人の世における国家形成のプロセスなど、より踏み込んだ形で古事記を「読み」、構造を理解していく。これらによって、受講生が神道を学ぶにあたっての基礎知識を獲得することができる。
  • 神道古典, 2022, 『古事記』は、現存する日本最古の書であることは周知の事実である。子供向けの絵本や学校教育の中にも『古事記』の物語が紹介され、おそらく、知らない人はいないであろう。さまざまなテキストも刊行され、誰でも容易に『古事記』にアクセスすることは可能である。しかし、原文で読んだ人はどれだけいるだろうか?現代語訳でさえ通読した人はごくわずかであろう。本講義は、前期は『古事記』上巻の前半部分(序文〜オホナムヂの根の国訪問)、後期は上巻の後半部分から下巻(仁賢天皇まで)を講読することによって、『古事記』を「読む」ことがいかに困難であったかを知ることからはじめ、本文を音読し、さらに、主要な神名や語句についての説明、神社や祭祀との関係、古代社会や国家との関連性などを先行学説をふまえて解説し、「読み」から深い理解へと講義を進めて行く。
  • 国学概論I, 2023
  • 国学概論II, 2023
  • 神道学演習I, 2023
  • 神道学演習II, 2023
  • 古典講読IA, 2023
  • 古典講読IB, 2023
  • 神道史学IIA, 2023
  • 神道史学IIB, 2023
  • 神道古典, 2023
  • 国学概論I, 2023, 従来、国学史は主要人物の業績や思想を「学統」の系譜で叙述することが常であった。しかし、そのような、いわば「列伝」体の国学史は、日本史の中で国学がどのような役割を果たしたのかについての理解を妨げてきた。本講義では最新の国学研究の成果に基づき、時代を縦軸とする「編年」体の叙述により、契沖および国学四大人の事績を時代の流れの中で位置付けていくことを目的とする。それによって受講生が、「日本史の中の国学」についての理解を深めていくことが可能となるだろう。
  • 国学概論II, 2023, 国学概論Ⅰを受け、さらに視野を広げて、近世社会の学問のあり方や社家などを中心とした受容主体をも考慮して、広く日本の古典の考究につとめ、国家や神道、日本人について考究した、国学の展開を論じる。国学の意義について、現状の研究史を展望しつつ、具体的かつ主要なテーマごとに掘り下げる。そこでは、具体的な社会関係や、神道思想の展開を論じることとなる。これら具体的な近世国学の業績を通じ、国学の現代的な意義とは何かをも考察したい。
  • 神道学演習I, 2023, 対象とする時代は、近世(江戸)時代~昭和20年にかけてであり、神道を取り巻く様々な環境が変化し、「神道」についての自覚が高まっていった時代である。その中で勃興した国学に基づいて、様々な言説・実践が展開された。現在、我々の知っている神社の由緒や祭神、祭事、神職の系譜については国学の研究成果に基づくものが少なくない。このように、神道を学ぶために重要な国学の成果について、受講生各人が自らの関心に従い、具体的な事例、著述、人物などを取り上げ、理解を深めて行く。|「神道」における「カミ」の対象は、神社に祀られる神だけではなく、古典に記される神、民間で信仰されている神、実在した人物が祀られた神、祀られず忌避された祟り神や妖怪的な神霊など含み、幅広い。そのような「神道」を国学者がどう理解し、現実社会のなかで実践していったかに留意しながら、各人が自発的な研究を進めることにより、近世・近代の神道の実像を把握していく。 |
  • 神道学演習II, 2023, 対象とする時代は、近世(江戸)時代~昭和20年にかけてであり、神道を取り巻く様々な環境が変化し、「神道」についての自覚が高まっていった時代である。その中で勃興した国学に基づいて、様々な言説・実践が展開された。現在、我々の知っている神社の由緒や祭神、祭事、神職の系譜については国学の研究成果に基づくものが少なくない。このように、神道を学ぶために重要な国学の成果について、受講生各人が自らの関心に従い、具体的な事例、著述、人物などを取り上げ、理解を深めて行く。|「神道」における「カミ」の対象は、神社に祀られる神だけではなく、古典に記される神、民間で信仰されている神、実在した人物が祀られた神、祀られず忌避された祟り神や妖怪的な神霊など含み、幅広い。そのような「神道」を国学者がどう理解し、現実社会のなかで実践していったかに留意しながら、各人が自発的な研究を進めることにより、近世・近代の神道の実像を把握していく。 |
  • 古典講読IA, 2023, 『古事記』は、現存する日本最古の書であることは周知の事実である。子供向けの絵本や学校教育の中にも『古事記』の物語が紹介され、おそらく、知らない人はいないであろう。さまざまなテキストも刊行され、誰でも容易に『古事記』にアクセスすることは可能である。しかし、原文で読んだ人はどれだけいるだろうか?現代語訳でさえ通読した人はごくわずかであろう。本講義は、『古事記』上巻の前半部分(序文〜オホナムヂの根国訪問)を講読することによって、『古事記』を「読む」ことがいかに困難であったかを知ることからはじめる。本文を音読し、さらに、主要な神名や語句について説明し、神社や祭祀との関係、古代社会や国家との関連性などを先行学説をふまえて解説していき、『古事記』原典を「読める」テキストとして身につけることを目的とする。
  • 古典講読IB, 2023, 古典講読ⅠAで獲得した知識にもとづき、本講義では、『古事記』上巻の後半部分(大国主神〜海幸山幸)から下巻(推古天皇まで)を講読していく。神代と人の世の連続性と差異、人の世における国家形成のプロセスなど、より踏み込んだ形で古事記を「読み」、構造を理解していく。これらによって、受講生が神道を学ぶにあたっての基礎知識を獲得することができる。
  • 神道史学IIA, 2023, 中世、吉田兼倶の唱えた唯一神道は、教説のみならず、行法や組織にまで及び、江戸幕府が開かれて以降は、全国の神社を広く組織化していった。一方では「元和偃武」以来の平和の到来は、社会を安定させ、神社や神道に対する認識も新たな展開を迎えた。本講義では幕府の神社政策、朝廷と神社の関係、吉田・白川家の神社支配などを軸として、近世神道の展開を時系列で理解していく。それを通じて近世神道がどのように展開したのかについて、通史的な知見を得ることができる。
  • 神道史学IIB, 2023, 本講義では、幕末・明治維新から現在までの神道に対して、国家による神社政策や神社界の動向を中心につつ、教派神道・神道系教団の展開を含め、通史的な理解を獲得することを目的とする。それらの中で特に、近代の神道のあり方が、現在から将来にわたる神道が持つ課題にいかに結びつくかに着目して講義を行う。
  • 神道古典, 2023, 『古事記』は、現存する日本最古の書であることは周知の事実である。子供向けの絵本や学校教育の中にも『古事記』の物語が紹介され、おそらく、知らない人はいないであろう。さまざまなテキストも刊行され、誰でも容易に『古事記』にアクセスすることは可能である。しかし、原文で読んだ人はどれだけいるだろうか?現代語訳でさえ通読した人はごくわずかであろう。本講義は、前期は『古事記』上巻の前半部分(序文〜オホナムヂの根の国訪問)、後期は上巻の後半部分から下巻(仁賢天皇まで)を講読することによって、『古事記』を「読む」ことがいかに困難であったかを知ることからはじめ、本文を音読し、さらに、主要な神名や語句についての説明、神社や祭祀との関係、古代社会や国家との関連性などを先行学説をふまえて解説し、「読み」から深い理解へと講義を進めて行く。

教育活動に関する実践・工夫・取組等

  • 2022, シラバスに準拠した教科書の作成, 担当する国学概論Ⅰにおいて、学生にとって適切な通史的な概論書が存在していなかった。その状況を改善するため、研究開発推進機構日本文化研究所の国学研究プロジェクトの成果を生かし、最新の学術的水準を有する概論書として『歴史で読む国学』(ぺりかん社)を刊行し、教科書に採用した。章立てはシラバス進行に準拠させるように、構成上の工夫も行っている。

オフィスアワーの実施時期・曜時

  • 2018

学外活動

学協会活動

  • 神道宗教学会, 1996年04月
  • 日本宗教学会, 1998年04月
  • 「宗教と社会」学会, 1998年07月
  • 明治聖徳記念学会 会員, 2003年04月
  • 国史学会, 2006年04月

社会貢献活動

  • いなぎICカレッジ・プロフェッサー講座, いなぎICカレッジ事務局(稲城市教育委員会), 2017年10月28日, 2018年01月27日
  • 「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議 第6回ヒアリング, 内閣官房, 2021年06月07日