根津神社小考, 藤本頼生, 『根津神社 重要文化財・奉納刀剣・宝物集』, 56, 69, 2024年12月30日, 根津神社, 根津神社発行の重要文化財の奉納刀剣および宝物図録集のなかに掲載された、根津神社の神社由緒の考証論文。本稿では東京でも最古級の神社である根津神社の創祀から現代にいたるまでの歴史をあらためて跡付けつつ、社名や地名、鎮座地の変遷との兼ね合いの問題、近代においては東京奠都後の東京鎮護の十二の社の一つとして明治初年に准勅祭社に列せられることになったことについて検討を試みている。
「国家ノ宗祀」の解釈と変遷について, 藤本頼生, 神社本庁総合研究所紀要, 28, 1, 28, 2023年06月30日, 神社本庁総合研究所
『THE SHINTO BULLETIN Culture of Japan』Vol.1
Uzuhiko Ashizu「The Shinto and Nationalism in Japan」
Yoneo Okada「The Faith in the Ise Shrine」について, 藤本頼生, 神道文化, 35, 96, 127, 2023年06月30日, 一般財団法人神道文化会
神社管理における御祭神・社名の取り扱いについての一考察―近代以降の制度変遷と仏語を用いた神名・社名を中心に―, 藤本頼生, 國學院雑誌, 122, 6, 1, 20, 2021年06月15日, 國學院大學, 現在でも神社では、神仏習合時代の仏教的な呼称にて祭神を祀っている例や、社名にその痕跡をとどめている場合がある。神社にとって最も大事な御祭神の管理という問題を考えることは、宗教法人としての神社の事務運営からみても非常に大事な視点である。そこで本稿では、全国の神社において本社や摂末社にて御祭神を仏語の呼称にて祀っている社に焦点をあてるとともに、神社の管理・運営という視点から、明治維新以降の神社の御祭神や社名に関する制度と取り扱いについて窺うとともに、仏語呼称で祀られている祭神や社名について全国の残存数を分析・整理することで、神社の御祭神に対する考え方や明治維新期に実施された神仏判然施策の社会的反響の一端を窺おうとするものである。
宗教教誨活動における教誨師の施設への常駐と待遇の沿革について―「駐在」・「給与」の語に着目して―, 藤本頼生, 國學院大學研究開発推進センター研究紀要, 15号, 1, 22, 2021年03月10日, 國學院大學研究開発推進センター, 宗教教誨活動は現在、教誨師に任命された宗教者による無償のボランティア活動とされているが、一方で宗教団体からは活動に対する「給与補助」なる名目で、一定額の活動補助の費用が支出されている。この「給与」の語をいかに考えるかは、戦前期からの宗教教誨師の待遇を考えなければならないものであり、その沿革をみると、いわゆる教誨師の施設への「駐在」「常置」という問題がある。本論文では、戦前期からの教誨師の監獄(刑務所)への駐在と、給与等の待遇の問題の沿革を窺いつつ、戦後の宗教教誨師の活動の現状にも注目し、「給与補助」なる語がいかに登場したのか、その補助額等は適切なものであるのかについて、現行憲法における政教分離原則の観点も含め、考察したものである。
天皇信仰の展開, 藤本頼生, 『近代日本宗教史 第3巻 教養と生命 大正期』, 207, 239, 2020年11月20日, 春秋社, 春秋社のシリーズ『近代日本宗教史』の第3巻、「教養と生命」を主題とした大正期の我が国の宗教史を描く論集の第七章を担当した。大正期の宗教史のなかでも特に天皇信仰との関係性において最も大きなトピックの一つである明治天皇崩御後の天皇を奉祀する神社の創建、つまり明治神宮の創建の経緯と、大正天皇の即位式等いわゆる御大典に伴う奉祝事業において、全国の各神社がいかに奉祝事業をなそうとしていたのか、これを主に岡山県神職会を対象として、奉祝事業の詳細を窺うことで、神社・神職などの社会活動の様相と神社行政、皇室との関係性について考察したものである。
近代における震災復興と神社・神職の様相, 藤本頼生, 藝林, 69巻, 2号, 130, 152, 2020年10月10日, 藝林会, 本稿は大正12年9月1日に発生した関東大震災における復興活動に尽力した神職の事績を通じて近代における神職会と神職の社会事業活動について検討するものである。本稿では特に官幣大社日枝神社宮司であった宮西惟助と長野県の村社湯入神社社掌で元長野県神職合議所常任幹事であった宮澤軍三郎の行った罹災者への支援活動について検討した。従来の震災復興にかかる近代神道史の研究では主に神社界の組織に注目した活動がなされてきたことに鑑み、本稿では「篤志神職」という造語を用いつつ、神職個人の活動に着目して検討を行ったが、明治神宮外苑バラック自治会において約8か月にわたって多角的な救済活動を行った宮澤軍三郎の活動を検討することにより、現代における神職の社会貢献活動にもつながる先駆的な社会貢献活動がなされていたことを位置付けた。
戦後の神道系大学と神職養成制度の変遷, 藤本頼生, 『現代日本の大学と宗教』(シリーズ大学と宗教Ⅲ), 201, 234, 2020年03月31日, 法蔵館, 戦前の公的な神職資格の付与機関であった皇典講究所およびその経営による大学であった國學院大學と戦後、神祇院の廃止に伴って宗教法人神社本庁の神職養成機関として認定された國學院大學および昭和37年に開学した皇學館大学に着目し、戦前、戦後の神職養成制度の違いに着目し、神道系大学において昭和20年の敗戦が大きな節目となったことを指摘した上で、カリキュラムの変遷などを掲げて現代における神職養成の種々の課題、問題点を指摘したものである。
「神職」と「労務」を考える―神道の労働観・職業観と奉務規則・神職概念を手掛かりに―, 藤本頼生, 國學院大學研究開発推進センター研究紀要, 第14号, 1, 27, 2020年03月10日, 國學院大學研究開発推進センター, 神社の管理・運営を考える上では、宗教法人法や憲法だけに拘束されるものではなく、人事や労務に関する問題はとりわけ大事である。神社における人事や労務は宮司以下禰宜ら神職との雇用関係、あるいは神社を支える責任役員、総代や氏子との関係もあることから非常にナイーヴな問題でもあるが、その一方で近年、政府が進める「働き方改革」をはじめ、ガバナンス(企業内統治)やコンプライアンス(法令遵守)、といった言葉に象徴されるように、人事や労務に関する争議が一般企業のみならず神社界においても少なからず発生しており、時折新聞やテレビ、週刊誌などのマス・メディア等で報道されるような事象も起きていることも事実である。そこで本稿では神社・神職と労務という観点から、神職の概念、その責務を歴史的に確認しつつ、神社神道の労務観、労働観、とくに一職業としての神職の奉務観など、従来の神職像についても幾許かでも再考することで、神社の管理や運営、今後の神職の人事や労働に関わる分野の研究の一助とするものである。
『古事記』神代巻に登場する異名同種神の解釈の再整理と地域分布―「阿須波神」と「波比岐神」をめぐって―, 藤本頼生, 『古事記学』, 第6号, 183, 212, 2020年03月10日, 國學院大學古事記学センター, 本稿では、『古事記』大年神の神裔・系譜の段に登場する神であり、かつ律令期には神祇官西院に祀られたことでも知られる坐摩神の五座のうち、宅地神と考えられているものの、粕谷興紀が「神の意味のとらえ難い神である」、足立尚計がその神名の語源について「いまだ五里霧中の感はぬぐえない」と指摘した「阿須波神」にあらためて着目し、その辞書的解釈の異同を窺いつつ、異名同義の神々との兼ね合いと、阿須波神を祀る神社の地域分布との関係性で考察してゆく。そのなかで、古代においては神祇官の西院に祀られるような重要な神でありながらも単に屋敷神のみのご神格だけなのかどうなのか、類似のご神格を持つ神々も手掛かりとしながら、僅かながらでも当該の神の性格をさらに明確化したものである。
戦前期における官社宮司のキャリア形成―藤巻正之の事績を手掛かりとして―, 藤本頼生, (藤田大誠編)『国家神道と国体論』, 163, 182, 2019年09月30日, 弘文堂, いわゆる「国家神道」時代の神社と地域社会との関わりを俯瞰する上で、これまでの種々の考察の中で欠けてきた視点の一つとしては、個々の神社の運営に一番の影響をなす神職側の視点といわゆるキャリア形成、つまり行政施策を推し進めた内務官僚へと物申すことが出来る官社宮司としての地元岡山県出身の神職の事績および、知遇を得た有力政治家、文化人らとの関わりがあると考えられる。
本稿では、明治末年から昭和三十年代にかけて、岡山県内出身の神職として官国幣社の宮司を歴任するとともに、終戦時には、財団法人皇典講究所(神職資格の付与を内務省から委託されており、かつ國學院大學の母体であった団体)の総務担当の理事(常任)として赴任し、昭和二十一年の神社本庁の設立にも枢要な立場にて尽力するなど、戦前・戦後を通じて神社界の重鎮の一人ともいうべき位置にあったことでも知られる藤巻正之(故人)の事績と、その藤巻と親交のあった政治家や神社関係の内務官僚らとの関わりを窺うことで、官社宮司としての藤巻のキャリア形成を通じて、近代神道史上における岡山県という地域の特性を明らかにしようと試みるものである。
『古事記』に見られる神社関連地名称呼と社名表記についての一考察―八俣大蛇段「須賀」の宮にちなむ社名表記と地域分布を例に―, 藤本頼生, 『古事記学』, 5号, 197, 218, 2019年03月10日, 國學院大學研究開発推進機構古事記学センター, 古事記にかかる基礎的研究の一部として、『古事記』の地名表記にかかる訓注に着目し、同名同類の神社名の分布および祭神名に着目し、地理的観点を織り交ぜながら、その用例を分析・検討し、神祇関連地名の意義、語彙について明らかにし、神社鎮座地の意義について述べた論考。
宗教法人の成立と立法主義にかかる一考察―認証制の解釈と戦後の神社法論議をめぐって-, 藤本頼生, 『國學院大學研究開発推進センター研究紀要』, 12号, 129, 158, 2018年03月10日, 國學院大學研究開発推進機構研究開発推進センター, 戦後、昭和26年に公布施行された、宗教法人法において、法人の成立は、所轄庁の認証によってなされるが、この「認証」という語の意義、解釈については、文化庁による一応の解釈がなされているものの、いまだ一定していない。本稿では、認証制にかかるこれまでの解釈を紐解きながら、戦後の神社法制定論議も含め、宗教法人の成立にかかる法的課題を探ろうとするものである。
内務官僚の系譜と岡山県―「岡山閥」と神社行政・社会事業の関わりから―, 藤本頼生, 平成27~29年度日本学術振興会科学研究費助成事業(基盤研究(C))『国家神道と国体論に関する学際的研究』研究成果報告書, 165, 182, 2018年03月10日, 藤田大誠, 平成27~29年度日本学術振興会科学研究費助成事業(基盤研究(C))『国家神道と国体論に関する学際的研究―宗教とナショナリズムをめぐる「知」の再検討―』の報告書所収となった学術論文。これまで神社関係の内務官僚のあり様について明らかにする中で、政治学の清水唯一朗が指摘した「岡山閥」がいかなるものか、岡山県・広島県の内務官僚の異動比較をはじめ、岡山県神職会の会長や理事などの異動も含めて検討・分析を行ったもの。
戦前期の神道系大学における神職養成, 藤本頼生, 『シリーズ大学と宗教Ⅲ 戦時日本の大学と宗教』, 157, 198, 2017年03月15日, 法蔵館, 論文掲載の『戦時日本の大学と宗教』は、編者らが主宰する大正大学綜合仏教研究所「大学と宗教」研究会の成果報告書であり、大東亜戦争期における宗教の研究、宗教者の教育について実態解明を行った書である。当該論文については、戦前期の國學院大學、神宮皇學館大學に焦点を当てて、神職養成科目での教育内容を明らかにするとともに、そもそも大学での神職資格の付与とは何を意味しているのかという問題について、明治維新直後から、終戦時にわたるまでの法制的な根拠を掲げつつ、再検討したものである。
『古事記』神名表記の社会的受容と神社考証における現代的課題, 藤本頼生, 『古事記学』, 3号, 217, 240, 2017年03月10日, 國學院大學研究開発推進機構研究開発推進センター, 『古事記』における神名表記がいかに現代の神社の祭神表記と関連性をもつのか、いわゆる実践神学的な問題も含めて、近世・近代の神社考証などの成果、平成7年の神社本庁による全国神社祭祀祭礼総合調査の報告書などのデータおよび各県神社庁発行の神社誌などとの照合、分析などから検討を加えたものである。
現行皇室典範の制定と「皇位の世襲」について, 藤本頼生, 『神道宗教』, 245号, 1, 19, 2017年01月25日, 神道宗教学会, 七十年前のGHQの占領下においてなされた日本国憲法、現行皇室典範については、その制定の歴史的な経緯が先学により明らかにされているところであるが、当時、典範策定の実務にあたった法制官僚の思想や回顧談などに注目して皇室典範の制定過程を考察した論考はほとんど見受けられない。本稿では、典範の実務にあたった官僚らが、どのような方針、考え方のもとに典範作成しようとしたのかという点を窺ったものである。ついては典範策定にあたって日本側の中心的な人物として知られている、法制局の井手成三と宮内省参事官の高尾亮一両氏の回顧談を中心に分析を行った。
「神社は宗教ではない?」が示唆すること
津地鎮祭事件, 藤本頼生, 『憲法判例からみる日本』, 114, 138, 2016年09月20日, 日本評論社, 石塚壮太郎, 政教分離訴訟のリーディングケースといわれている昭和52年の津地鎮祭事件最高裁判決について、法学的な理論・解釈にくわえ、神道学からの観点をふくめて判例を解釈しなおすことで、同事件判決における多数意見がもつ意義とともに、日本における政教関係の今後のあり方についても提言を行った。
戦後神道界の群像 概観, 藤本頼生, 『神社新報 創刊七十周年記念出版 戦後神道界の群像』, 555, 579, 2016年07月08日, 神社新報社, 昭和21年2月3日の神社本庁設立前後から、約70年余にわたって戦後の神社界において活躍してきた各神職・神社関係者をあらためて組織論の視点から見直したものである。生没年代、総長などの役員経験者、國學院、皇學館出身者、草創期の人脈・つながり、沖縄および北方領土、樺太などの海外神社などの四項目にわけて、神社界に尽力してきた各人物の人物像について、その特色を概括的に窺おうとした論文。
戦後における皇室と神道界-北白川房子神宮祭主を主として-, 藤本頼生, 『神社新報創刊七十周年記念出版 戦後神道界の群像』, 580, 594, 2016年07月08日, 神社新報社, 『戦後神道界の群像』に収録された戦後における皇室と神社界との関係性について、故北白川房子神宮祭主の就任までのご事情を通じて窺おうとした論文。神社界にとって未曾有の危機とも称された当時の神社制度の歴史的大転換の最中ににあって、皇室と神社界との今後のあるべき姿を模索した先人たちの尽力について述べ、戦後の皇室と神社界とのかかわりの発端の部分を概観した論文である。
「ムラの護國神社」再考, 藤本頼生, 『神道文化』, 第28号, 61, 73, 2016年06月30日, 一般財団法人神道文化会, 先行研究、業績のあまりない分野でもある市町村レベルでの護國神社および戦没者祭祀の状況について、静岡県浜松市北区三ヶ日に鎮座する護国神社(通称:三ヶ日護國神社、璽田稲荷神社境内)を事例に、英霊社の分類や指定外護国神社の系譜について再考し、今後の地域レベルでの戦没者祭祀の問題についての基礎的研究としたもの。
照本亶と『皇国』-大正期・昭和初期の神社人の言説-, 藤本頼生, 『昭和前期の神道と社会』, 49, 82, 2016年02月29日, 弘文堂, 戦前期、とくに大正期から昭和初期にかけての神社と神職との様相を知る手段として、本稿では、全國神職会の機関誌であった『皇国』(大正十年より『全国神職会会報』を改題した月刊誌)の主筆として活躍し、横浜の熊野神社社司を務めたことでも知られる照本亶(照本金川)の思想とその言説について、『皇国』誌に掲載された論説を中心に、社会主義思想や神社、神職の在り方などについて、当時の神社人へ促した考え方をその事績とともに明らかにしたものである。
近代神社行政の展開と明治神宮の造営―神社関係内務官僚の思想と系譜から―, 藤本頼生, 藤田大誠・青井哲人・畔上直樹・今泉宜子編『明治神宮以前・以後』, 393, 411, 2015年02月20日, 鹿島出版会, 藤田大誠・青井哲人・畔上直樹・今泉宜子編による『明治神宮以前・以後』(鹿島出版会)に掲載された論文。明治神宮史研究会における研究成果の一端であり、大正初期における明治神宮造営にかかわった内務官僚の事績と思想に注目し、近代神社行政との兼ね合いについて、とくに東京府知事も務めた神社局長井上友一以降のいわゆる神社関係内務官僚の誕生とその系譜について明確化したもの。
近代における神社講社制度の沿革と稲荷講, 藤本頼生, 『朱』, 58号, 107, 126, 2015年02月11日, 伏見稲荷大社, 伏見稲荷大社社務所編、同大社発行の機関誌『朱』に掲載された戦前の神社講社制度と稲荷講に関する論文。現在伏見稲荷大社講務本庁の前身である戦前期の財団法人官幣大社稲荷神社附属講社設立の沿革および、各神社講社の制度にかかる歴史を整理したうえで、大正期に制定されようとしていた神社講社令案についても内務省神社局の資料なども若干用いながら検討を試みた論文。
昭憲皇太后大喪儀葬場殿趾碑の建立について, 藤本頼生, 『明治聖徳記念学会紀要』, 復刊51号, 468, 481, 2014年11月03日, 明治聖徳記念学会, 明治神宮の御祭神である昭憲皇太后の大喪儀の行われた代々木練兵場(現代々木公園)内の一角に昭憲皇太后大喪儀葬場殿址碑が大正七年四月に建立されている。本稿では、その碑の建立に際して、当時やりとりされた公文書をもとに、建碑の経緯と葬場殿址で行われた一年祭などについても紹介しつつ、代々木練兵場の場としての意味と、建碑に関わった東京府知事の井上友一の関連についても触れたものである。
自然災害との共存―自然災害伝承と神社由緒との関係性にみる―, 藤本頼生, 『共存学2 災害後の人と文化、ゆらぐ世界』, 103, 120, 2014年02月28日, 弘文堂, 自然災害と人々との共存という観点から、公益財団法人三菱財団人文科学研究助成「延喜式内社を中心とした神社と自然災害伝承の宗教史的研究(研究代表者:藤本頼生國學院大學神道文化学部専任講師)」の研究成果に基づき、東日本大震災の被災地域の神社および、関東、東南海地震予想被災地域の神社を中心に、古社、とくに延喜式内社を中心として、約1300社の各神社に残された自然災害伝承についての調査・分析、整理を行った概要について報告し、先人達がいかに自然災害と共存するために、災害での記憶を後世に残そうとしてきたかを明らかにしようとした。なお、筆者担当の論文以外の『共存学2』での収録論文の筆者は、小島美子(国立歴史民俗博物館名誉教授)、久保田裕道(独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所主任研究員)、濱田陽(帝京大学准教授)、黒崎浩行(國學院大學准教授)、茂木栄(國學院大學教授)、板井正斉(皇學館大学准教授)ら計12名。
判例の社会的受容と政教分離問題-司法試験・公務員試験参考書を手掛かりとして-, 藤本頼生, 『神道宗教』, 231号, 1, 32, 2013年07月25日, 神道宗教学会, 現在も政教訴訟では、津地鎮祭訴訟で示された「目的効果基準」が一定の判断の基準となっている一方で、実際に各大学の法学部等で教授される憲法学のテキストにあっては、津地鎮祭訴訟のような限定的な政教分離説に基づく考え方よりも、依然として厳格分離説に基づいた政教分離の考え方が示されている学説書が使用されている。
本稿では、現代社会における神社と法制度との関わりを考えるにあたって、信教の自由、政教分離原則に関わる憲法理論を司法試験受験者や、同じく政教問題の当事者となる可能性のある地方自治行政に携わる国家公務員・地方公務員試験受験者たちにどのように受容されるのかという社会的受容の観点から考察を試みたものである。本稿において司法試験や公務員試験の受験者にとっては、憲法学説書のみならず、試験参考書や模擬問題集が、最も目に触れ、かつ政教関係の判例および解釈等の知識の定着という点で、多大なる影響を受けるものであるという点を明らかにした。
ケアと伝統文化-祭りと講・地域文化-, 藤本頼生, 『ケアとは何だろうか 領域の壁を越えて』, 190, 201, 2013年06月30日, ミネルヴァ書房, 小林正弥(千葉大学教授)、田中洋子(筑波大学教授)、諸富徹(京都大学教授)、友野典男(明治大学教授)、浅野房世(東京農業大学教授)ら18名(編者除く), ミネルヴァ書房より刊行される『講座ケア 新たな人間-社会像に向けて』(全4巻)の第1巻『ケアとは何だろうか 領域の壁を越えて』(広井良典編)の中の第8章を担当。本書は、ケアと主題とした人間と社会との探求を目指したもので、第一巻では第Ⅰ部、第Ⅱ部に分かれているが、第Ⅱ部のとくにケアの臨床・実践を中心にした構成となっている。筆者が担当した第8章では、従来のケア論のなかで見過ごされてきた、伝統文化、とくに祭礼行事や神社など、地域文化と深いかかわりをもつ伝統文化、とくに神社の祭礼における当屋における老人の役割や山岳宗教と相まって発達してきた富士講や大山講などの働きからケアと宗教とのかかわりあいを論じたもので、とくに平成23年3月に発生した東日本大震災の被災後における伝統的な祭礼の復活や祭礼の執行が、地域の紐帯を維持するために非常に大きな役割を果たしている点についても触れた論文。
慰霊・追悼の政治性・宗教性-問題視される「慣習」とは何か-, 藤本頼生, 國學院大學研究開発推進センター編『招魂と慰霊の系譜 「靖國」の思想を問う』, 168, 215, 2013年03月02日, 錦正社, 慰霊と追悼の問題を語る場合に近年、必ずといっていいほどメディアに取り上げられる靖國神社の参拝の問題について、明治以降の首相の靖国神社参拝、伊勢の神宮への参拝、あるいは国会議員の集団参拝の数値や歴史的経緯を比較しつつ、「国家と祭祀」とのかかわりが深い二社の問題から、慰霊・追悼の政治性、宗教性の関係性を明らかにしようと試みたもの。
「国家ノ宗祀」と明治神宮御造営-内務官僚の思想と施策から-
附 神祇関係内務官僚の系譜と相関図, 藤本頼生, 『帝都東京における神社境内と「公共空間」に関する基礎的研究』, 153, 174, 2013年02月28日, 平成22~24年度 科学研究費補助金(基盤研究(C)研究成果報告書(研究課題番号:22520063 研究代表者 藤田大誠國學院大學准教授), 『帝都東京における神社境内と「公共空間」に関する基礎的研究』
平成22~24年度 科学研究費補助金(基盤研究(C)研究成果報告書(研究課題番号:22520063 研究代表者 藤田大誠國學院大學准教授)の研究成果であり、明治神宮でも行われている明治神宮史研究ともリンクするもので、造営に関わった内務官僚の系譜とその施策の特徴について明らかにしたものである。
帝都東京の枢要部における宗教性と公共性-神宮司庁東京出張所皇大神宮遥拝殿の設立をめぐって-, 藤本頼生, 『帝都東京における神社境内と「公共空間」に関する基礎的研究』, 216, 227, 2013年02月28日, 平成22~24年度 科学研究費補助金(基盤研究(C)研究成果報告書(研究課題番号:22520063 研究代表者 藤田大誠國學院大學准教授), 平成22~24年度 科学研究費補助金(基盤研究(C)研究成果報告書(研究課題番号:22520063 研究代表者 藤田大誠國學院大學准教授)『帝都東京における神社境内と「公共空間」に関する基礎的研究』に掲載されたもので、現在、東京のお伊勢さんとも称される東京大神宮の前身となる神宮司庁東京出張所皇大神宮遥拝殿の設立をめぐって、これまで明らかにされている歴史的経緯はもとより、帝都東京の枢要部に皇大神宮の遥拝殿が建築されたということの意味について、地理的・社会的な特性をひともきながら、その宗教性と公共性の問題にも触れながら述べたものである。
無格社整理と神祇院-「国家ノ宗祀」と神社概念-, 藤本頼生, 『國學院雑誌』, 113, 11, 67, 86, 2012年11月15日, 國學院大學, いわゆる「国家神道」研究の上において「ファシズム期」として時代区分される時期の神祇政策の象徴として引き合いに出される神祇院の諸政策中、とくに内務省神社局時代に実施された明治末年の神社整理施策とも関連のある無格社の整理施策についてその施策の内実を神祇院に務めていた官僚らの行政事務の回顧とともに神祇院の考えていた「神社概念」とともに明確化しようと試みた論文である。
地方神職会会報にみられる神宮大麻頒布の諸相, 藤本頼生, 『明治聖徳記念学会紀要』, 第49号, 165, 185, 2012年11月03日, 明治聖徳記念学会, 平成24年で全国頒布140周年を迎えた伊勢神宮の神札である神宮大麻の頒布活動について、とくに戦前期に発行された各府県の神職会会報に着目しながら頒布の組織形態や各法令の整備、頒布方法や信仰的意義の問題などについて会報の記事内容に基づいて検討を行ったものである。
伊勢神宮参拝と修学旅行の歴史, 藤本頼生, 『神道文化』, 24, 56, 75, 2012年06月15日, 一般財団法人神道文化会, 修学旅行における児童・生徒の社寺参詣の歴史と伝統文化の接点について、近代以降の伊勢神宮参拝の歴史と戦前の修学旅行の歴史とともに論じたもの
小盆地宇宙の神々と信仰-郷土史研究における神社の諸伝承の考証・再整理をめぐって-, 藤本頼生, 『郷土再考-新たな郷土研究を目指して』, 206, 222, 2012年02月25日, 角川学芸出版, 本論文では、文化人類学者米山俊直が提唱した「小盆地宇宙」のなかでも典型的なイメージを持つとされる岡山県の津山盆地の信仰文化について述べたもので、地域信仰を語る上でも中心となる、神社信仰をめぐる問題の一つとして、祭神に関わる由緒に諸説を抱える中世一宮でもある中山神社の祭神考証にかかわる問題と、同社の社名にも関わる歌枕の「吉備の中山」の比定に関わる問題について先行研究の整理、検討を行うことで、郷土研究(地方史研究)における神社の諸伝承の考証について課題と今後の研究の可能性を指摘した。
地域社会の変容と神社神道-無縁社会・ファスト風土化する社会のなかで-, 藤本頼生, 『神社本庁総合研究所紀要』, 第16号, 23, 85, 2011年06月11日, 神社本庁総合研究所, 本論文は現代社会における地域共同体と神社の動向について、地域社会の変容とその変容によって影響を受けることとなる神社の祭礼行事等について、現在の実状に触れつつ、今後の神社運営、教化活動上の問題点について考えたものであり、地域社会での神社の活動の課題と矛盾、問題点について論じたものである。
「神符守札をめぐる現状と課題」, 藤本頼生, 『國學院大學伝統文化リサーチセンター研究紀要』, 第3号(第2分冊), 1, 17, 2011年03月31日, 國學院大學伝統文化リサーチセンター, 神符守札の頒布については、神社や御祭神の信仰上の尊厳、奉護、神威の発揚に著しく関わるものであり、かつ神道教化や神社の経済面、つまり税務・課税問題等にも直接関わる問題でもある。そのため、これを取扱う神職は細心の注意が払われねばならない。しかし、近年の社会環境の著しい変容や商業主義の横行、情報通信網の整備、進展は新たな情報媒体の登場を登場させ、これにより、神符守札を取り巻く環境もいささか変化しつつある。そのような経緯から、本稿では神符守札について、法令・訓令等の制定経緯にも若干触れながら、これまで比較的取り上げられてこなかった内務官僚や神職の記した神社関係法令の解釈書等をみていくことで、神符守札に関する概念と取り扱われ方を確認し、または近年新たに沸出した問題等を紹介するなかで、神符守札の意義や性質を今一度明らかにし、問い直すものである。
神職養成と宗教教育 ―戦後六十五年の歩みからみる現状と課題(<特集>宗教の教育と伝承), 藤本 頼生, 宗教研究, 85, 2, 505, 528, 2011年09月30日, 日本宗教学会, 本稿では、戦後の神社本庁発足以降の神職資格の付与と神職の養成、研修について、その歴史的変遷をみてゆくなかで、宗教教育の担い手としての神職とその教育のあり方について課題と現状を窺うものである。戦前から戦後の未曾有の変革の中で神社本庁が設立され、任用されている神職に対して神職資格が付与されるが、その経緯をみていくと、神職資格である階位については、戦前期に既に任用されている神職の資格切替えがなされるとともに、戦前の神職高等試験を範にした試験検定を前提にした上で、神社・神道の専門科目の増加がなされていることが明らかとなった。神職教育の上では、資格取得のための科目が養成機関や研修でも大きな意味をなすため、取得する階位の意義とともに今後議論がなされていくべきものであり、後継者問題や神職のあり方も含め、研修制度の見直しとともに検討していく必要があるものと考える。
「宗教教育と神社神道―現状と課題から―」, 藤本頼生, 『日本基層文化論叢』, 569, 580, 2010年08月01日, 雄山閣, 本論文は、宗教教育と神社神道との関わりについて、これまでの取り組みや戦前の神社と郷土教育についても紹介しながら、現状と課題点を述べ、今後の生涯教育や小中学校、高校で行われる総合学習、また宗教的な情操教育の取り組みへの一助とする目的のもと論じたものである。本論文では、特に宗教教育の直接の担い手となる教員と神職を兼ねる全国教育関係神職協議会の活動などにも注目し、神社神道の側が宗教教育をサポートするためには、一体何が必要で、何ができるのかということを考える上で、単に神道教化活動の一部として考えるのではなく、その機会や場、教育内容等についての分類を試み、その中で、過去の郷土教育についての書籍や現状の神道的な教育の実例を紹介、あるいは戦後の教員関係神職の増加や減少などの傾向を分析するなかで、宗教教育ないし神道教育に関する現状の課題を探ろうと試みた。
「宗教教育と神社神道との関わりについての一考察―現状と課題―」, 藤本頼生, 『神社本庁総合研究所紀要』, 第15号, 129, 165, 2010年04月01日, 神社本庁総合研究所, 本論文は「宗教教育と神社神道―現状と課題から―」(椙山林継先生古稀記念論集『日本基層文化論叢』所収)の補完、あるいは対をなす論文であり、宗教教育と神社神道との関わりについて、前掲論文では述べられなかった点も含め、よりさらに詳しく問題点を掘り下げて、詳しく論じたものである。戦前期からの宗教教育と神社神道に関する取り組みの経緯を戦前の神社と郷土教育について紹介しながら、現状と課題点を述べ、さらには担い手の一部である小中学校、高校の教員兼務神職の実状について詳しく分析して、課題点を論じたものである。
「神社の祭日変容をめぐる現状と課題―祭礼日の近現代―」, 藤本頼生, 『國學院大學伝統文化リサーチセンター研究紀要』, 第2号, 47, 61, 2010年03月01日, 國學院大學伝統文化リサーチセンター, 神社の祭日のなかでも例祭日、あるいは大祭日と呼ばれる日は、神社において特にその神社創建の由緒などにも深く関わっている。本論文では今後、さらなる都市化や過疎化、あるいは少子高齢化という社会状況が各地域社会に影響を及ぼしてゆくなかで、変容する「伝統」の在り様を探る上で、現代の祭日の変容をめぐる現状と課題を窺うことが、非常に意味ある作業であると考え、先学の研究をも踏まえながら、改暦等をはじめとする近代以降の神社の祭日の制度的、社会的な変遷、影響にも着目しつつ、現代社会における神社の祭日の変容をめぐる現状と課題を述べたものである。
「神社神道と社会貢献の関わりを考える」, 藤本頼生, 『社会貢献する宗教』, 83, 105, 2009年12月01日, 世界思想社, 本論文は櫻井義秀・稲場圭信編『社会貢献する宗教』に所収されたもので、近年研究が盛んとなっている宗教と社会貢献に関わる研究のなかで特に神社神道に焦点をあてて、その関わりを述べたものである。本論文では神社神道は主として個人救済を説く宗教ではないことから、そもそも神道に福祉や救済があるのかないのかという議論もあるなかで、現代社会のように、社会貢献活動が企業や個人を問わず、様々な分野や組織のなかである種の社会的な責任ともなっているなかでは、神社・神職においても関連団体の活動を含め、例外なく積極的な関与、社会貢献が求められる時代にあり、そのような問題意識の中から神社神道の社会貢献の関わりを探ったものである。特に神道及び神社の社会貢献活動、福祉活動というものを考える上では、それぞれの地域コミュニティで長年培われた宗教的な文化の側面に収斂されており、そのため、神社のもつ歴史・文化的側面に注目してゆくなかで、神社の社会的な貢献というものがどのようにできるのか、行っているのか、明らかにしようと試みたものである。
「近代における都市行政官僚と神社-神社局長佐上信一の神社観とその施策から-」, 藤本頼生, 『神道史研究』, 第57巻第1号, 53, 88, 2009年04月01日, 神道史学会, 近代における我が国の都市計画行政の変遷については、建築史関連の分野から数多くの業績があるが、これら近代の都市計画研究では内務官僚、特に神社局経験者が関与していたことはこれまであまり注目されていなかった。そこで本論文では、特に大正期を中心に公園行政と神社との関わりを当時神社局長として神社行政を担った佐上信一の関与を中心に、その神社観とともに述べ、内務官僚の社会政策と神社との関係に人物の交流を通じて一貫した流れがあることを指摘した。特に都市行政施策にあっては、公園行政をめぐって、神社の神威、尊厳護持のために公園地と境内地との区分とともに社会施設を設け社会事業への関与をさせようと考えていたことが東京市と神社局、東京府神職会との照会などから一定の考えを窺うことができた。
「子育て支援と境内地の活用―神道的福祉実現の場としての神社の可能性―」, 藤本頼生, 『國學院大學伝統文化リサーチセンター研究紀要』, 第1号, 113, 128, 2009年03月01日, 國學院大學伝統文化リサーチセンター, 近年、我が国は超少子高齢化社会とも呼ばれる社会状況に突入しており、社会的幼保一元化をはじめとして、出産から育児をめぐる子育ての社会的支援の議論も高まっている。本論文では、近年、子育て支援活動のなかで注目されている事例として、社務を常時執る神職が不在である兼務神社の境内地内の施設を活用しながら子育て支援を行っている団体であるプレイセンター・ピカソの活動事例を紹介しながら、神社保育との比較のもとに神社における教化活動の一つとしての神社境内地の活用という問題や神社の社会的活動及び福祉活動と宗教的活動としての境内地の役割を再考するものである。
「近代の神社法令の整備過程と関係法令概説書にみられる「神社」概念-神社・氏子の意義を中心として-」, 藤本頼生, 『神社本庁総合研究所紀要』, 第14号, 67, 122, 2009年03月01日, 神社本庁総合研究所, 近年の公益法人制度改革などに関連して、神社や寺院のみならず、宗教の公共性や公益性、あるいは宗教法人の社会的責任、社会的活動といったものが、社会的にも今一度問い直されている昨今、特に神社とも祠ともつかない、また明らかに企業の営利活動、商業活動の一環として設けられたような神社まがいの祠、近世や近代でいうならば矮陋淫祠とでもいうべきような建造物等が某神社等と称せられ、商業施設に付随するものとして施設内外に建立などされる例が多々見られるようになっている。本論文では、そうした神社まがいの建造物の事例にも触れつつ、神社や氏子の概念定義について、近代における神社法令の整備過程を若干述べつつ、神社法令の概説書にみられる神社や氏子の意義や性質を改めて確認することで近代の「神社」概念のイメージを幾許かでも窺おうと試み、神社概念研究のための基礎資料や基礎文献を紹介しながら、概念形成の出発点からその受容の経緯、あるいはその整理を試みたものである。
「内務官僚吉田茂の神社観-神社神道と社会事業との関わりから-」, 藤本頼生, 『神社本庁総合研究所紀要』, 第13号, 89, 144, 2008年03月01日, 神社本庁総合研究所, 日露戦争前後に内務省地方局を中心として実施された地方改良事業、感化救済事業推進の中心人物の一人に共に内務省神社局長を務めた水野錬太郎、井上友一が挙げられるが、井上以後の神社関係の内務官僚と社会事業との連関性を窺う上で欠かせない人物として、神社局長を務めた吉田茂と青年団の父とも呼ばれる田澤義鋪が挙げられる。吉田、田澤ともに神社局に在勤し、米騒動後の労使問題を取り扱った半官半民団体である財団法人協調会の実質的な運営にも役員として関与し、ともに社会局設置前後から厚生省特立の時期にあたる大正中期~昭和初期の社会事業行政に密接に関与する人物である。特に吉田については神社局長、社会局長官、財団法人協調会常務理事、厚生大臣等を歴任しており、戦後には神社本庁設立にも深く関与し、神社本庁事務総長を務めるなどしていることから、その思想と施策を窺うことは近代神道史と社会事業史との連関性を窺う上で重要な作業であると考える。そこで本論文では、戦前期を中心として内務官僚吉田茂の生涯をたどりつつ、人物像とその思想、施策を窺うことで、内務省期の社会事業と神社神道との関わりの一端を明らかにした。
「伊賀国の式内社」, 藤本頼生 櫻井治男, 『式内社のしおり』, 第77号, 1, 37, 2008年01月01日, 財団法人式内社顕彰会, 櫻井治男(皇學館大学教授), 本論文は、神社が国家制度上に改めてその位置づけがなされた近代において、いわゆる「式内社」であることの意味を問おうとするもので、具体的には明治末期の神社整理と神饌幣帛料(以下「幣饌料」と略)供進社指定にかかる「式内社」の問題について、旧伊賀国を対象地域として設定し、検証を試みたものである。尚、本論文は櫻井治男皇學館大学教授との分担執筆による共著であり、筆者は第2章・第3章・第5章を担当した。
「岡山県における宗教者の社会事業について-大正九年・十年の美作社会協会に関する資料から-」, 藤本頼生, 『岡山地方史研究』, 第113号, 1, 14, 2007年12月01日, 岡山地方史研究会, 本論文において研究対象地域として設定した岡山県では、熊本藩の徒刑制度や幕府の人足寄場などをモデルに津山藩が文化元(1804)年に設置した授産更生施設である勧農所、天保13(1842)年に設置した督業場をはじめとして、明治・大正期には岡山孤児院や済世顧問制度、感化院としての備作恵済会など、全国的にも先駆的な活動、制度として取り上げられるべき社会事業施策などが見られることから、社会事業史の上でも先進県としての評価を受け、社会事業史の研究対象ともなっている。本論文では、大正9(1920)年に「美作社会協会」と称した神職、僧侶及び教派神道の教師、警察官との協働の下に発足した共同無料宿泊所運営のための社会事業団体の活動実施に至る過程を明らかにし、岡山県北部における社会事業の一端、特に宗教者に関わる社会活動について分析を試みたものである。
「内務官僚井上友一の神社観―地方改良運動と神社中心説をめぐって-」, 藤本頼生, 『神社本庁教学研究所紀要』, 第12号, 47, 110, 2007年03月01日, 神社本庁教学研究所, 明治末期から大正初期に活躍した開明派の内務官僚、井上友一については、その人物像や内務官僚としての行政面での功績の評価が歴史学、社会福祉学、思想史、社会学などそれぞれの学術分野からなされている。しかしながら、神道学の立場からは阪本是丸ら数人の論文があるのみであり、神社行政と内務省の社会政策との連関性についての論及は、これまで殆どなされてこなかった。本論文では現存する井上の著作を中心にして、これまでの先行研究では比較的考察されることの無かった、その神社観と人物像を窺うとともに、内務省の社会政策として実施されていた感化救済事業と地方改良運動に神社、神職をいかに関与させようと考えていたのかを窺うことにより、当時の内務官僚が中心となって考えていた神社を中心とした国民国家の在り方、あるいは地域社会の公共心、共同心の醸成、涵養をいかに行おうとしていたのかを明確化したものである。さらには内務官僚が、「官僚神道」いわれた世俗合理主義でかつ消極主義の神社行政をとっていたとされる中にあって、その「循吏の典型」とされていた井上の再評価を行ったものである。
「明治末期における神社整理と井上友一―内務官僚と「神社中心説」をめぐって―」, 藤本頼生, 『国家神道再考―祭政一致国家の形成と展開―』, 267, 316, 2006年10月01日, 弘文堂, 本論文は内務省神社局の主導によって明治末期に集中的に実施された行政施策である神社整理について、当時、地方局府県課長あるいは神社局長として、施策を実施する内務官僚のなかでも指導的な役割にあった井上友一に注目し、その施策の思想的な中心となった「神社中心説」にも言及しながら、その施策がなぜ実施されるにいたったのか、これまでの先行研究にも留意しながら、再考察を試みたものである。本論文の執筆の元となったのは、國學院大學COE研究員(当時)や大学院生の有志、神社本庁職員などを中心とする国家神道研究会であり、その研究会成果の一部でもある。
「旧皇室典範・大日本帝國憲法制定前の皇位継承論」, 藤本頼生, 『皇室法に関する研究資料』, 60, 88, 2006年08月01日, 神社本庁教学研究所, 本論文は神社本庁教学研究所(現 神社本庁総合研究所)が発行した『皇室法に関する研究資料』に掲載されたもので、平成16年から17年にかけて俄かに問題となった皇位継承に関する問題について、特に明治初年から明治二十年代前半に大日本帝國憲法ならびに旧皇室典範の制定過程においては、当時として将来に起こり得るあらゆる状況を想定した議論が官民を問わず広く進められていたことが知られていることから、旧典範ならびに帝國憲法制定前の皇位継承に関する議論には如何なる論があり、それがなぜ現行の皇室典範、憲法にも条文として掲げられている皇族男子へと皇位が継承されるということになったのか、その議論を分類し、整理を試みることで、現行制度に関する問題点を明らかにしようと試みたものである。
「古代における女性皇位継承の問題点」, 藤本頼生, 『皇室法に関する研究資料』, 152, 162, 2006年08月01日, 神社本庁教学研究所, 本論文は神社本庁教学研究所(現 神社本庁総合研究所)が発行した『皇室法に関する研究資料』に掲載されたもので、近代の皇位継承法の制定過程においても、古代における八代六方の女帝擁立の問題については、見逃すことのできない事実・問題として触れられており、小中村清矩「女帝考」などをはじめとして、明治期の国学者もこれを正確に把握しようと試みられてきた。また明治初期以降、明治皇室典範の制定、改正にあたって、作成された『帝室制度史』などの編纂にあたっても古代の皇位継承を明らかにすることが同様に試みられてきた。そうした経緯にも留意しつつ、本論文では、古代における女性天皇擁立の経緯について述べたものであるが、近年の女性天皇に関する先行研究を紐解きつつ、古代における皇位継承に関する問題点を論じたものである。
「皇子女の皇位継承の実態について―嫡系・庶系継承の歴史から―」, 藤本頼生, 『皇室法に関する研究資料』, 163, 172, 2006年08月01日, 神社本庁教学研究所, 本論文は神社本庁教学研究所(現 神社本庁総合研究所)が発行した『皇室法に関する研究資料』に掲載されたもので、わが国の皇統維持について重要な役割を果たしてきたとされている庶系継承について、いかなる根拠、法則、考え方に基いてに基づいて庶系、嫡系継承がなされてきたのか、その内容を詳細に分析し、明確化されたものがなかったことから、歴代天皇の皇位継承の実態について明確化を試みた。本論文では庶子の継承がどれだけあったのか、またいかなる継承がなされてきたのか、そこに何らかの条件ないし規則性があるのかどうか、皇子女の嫡系、庶系の別、長子相続、幼子相続の別をあらためて調べ直す作業を行ったことによって、皇位継承における男系主義の実態を明らかにした。また、そこに見られる問題点を指摘することにより、今後の皇位継承問題を論じる際の一助となるものとして論じたものである。
「国立ハンセン病療養施設における神社の創建、廃絶、再興」, 藤本頼生, 『宗教と福祉』, 191, 231, 2006年07月01日, 皇學館大学出版部, 本論文は平成16年3月24日~30日に実施された第19回国際宗教学宗教史会議世界大会(IAHR2005東京大会 於東京・高輪プリンスホテル)の研究発表のうち、3月28日に実施された「宗教と福祉―宗教の社会貢献と宗教間協力に向けて―」のパネル発表の成果をもとに論文化したもので、英文要旨と日本語論文からなるものである。特に昭和9年(1934)に創建された多磨全生園内にある永代神社の創建、廃絶、再興に到るまでの歴史的な事実関係を明らかにするとともに、各療養所内に存在する宗教施設との比較から、戦後の神社界が行ってきた社会奉仕活動の一部を明らかにするとともに、ハンセン病施設内における神社の役割や特性について若干の考察を試みたものである。
「宗教者の養成と社会福祉―神社神道との関わりから―」, 藤本頼生, 『現代における宗教者の育成』, 125, 140, 2006年05月01日, 大正大学出版部, 本論文は弓山達也責任編集・財団法人国際宗教研究所編による『現代における宗教者の育成』に掲載されたもので、現代日本における宗教者の育成をめぐる諸問題について考察された論文、シンポジウムの記録からなる。本論文はその書のなかでも、宗教者の育成をめぐる問題点を神職養成と「教化」活動をキーワードに神職の行う社会活動と福祉との関わりという観点を踏まえながら、若干の考察を試みたもので、神職の養成・研修の上では、社会福祉を構成する要素をうまく取り入れながら、地域社会と今一度深く結びついてゆくことが必要であることを論じたものである。
「近代における民間社会事業と宗教-感化院の設立をめぐって-」, 藤本頼生, 『神社本庁教学研究所紀要』, 第11号, 27, 81, 2006年03月01日, 神社本庁教学研究所, 明治期において宗教が関与した民間社会事業の一つとして、明治中期以降に相次いで設立された感化院(現児童自立支援施設)があげられるが、本論文では「宗教と福祉」との関わりを考える上で、近代の民間社会事業と宗教との関わりに着目し、明治十年代に民間社会事業の一環として感化院を設立した池上雪枝と高瀬眞卿の活動について述べたものである。本論文は両者の感化院の設立経緯、活動を明らかにし、当時の感化及び感化事業に対する考え方、設立者の目的や意図、方法などを考察し、近代神道史における「神道と福祉」との関わりを少しでも明らかにし、感化院と関連のある更生保護事業の一部である監獄教誨との関連、感化院創立までの制度面の変遷についても若干ではあるが触れたものである。
「感化法成立前の児童自立支援事業-近代における民間社会事業と宗教との関わりから-」, 藤本頼生, 國學院大學学術フロンティア事業研究報告『人文科学と画像資料研究』, 第3集, 91, 106, 2006年03月01日, 國學院大學, 本論文は、國學院大學学術フロンティア事業研究報告『人文科学と画像資料研究』第3集に掲載されたもので、「神道と福祉」の関わりという観点から、近代の民間社会事業と宗教の関わりに着目し、明治10年代に日本初の感化院を設立した池上雪枝並びに同時期に東京において感化院を設立した高瀬眞卿の活動について述べるとともに、池上雪枝の感化院が廃絶した後に同じ大阪の地において明治末から大正期に設立され、私立の児童自立支援施設として現在も活動を続けている社会福祉法人武田塾と武田慎治郎の事績、大阪府立修徳学院との関連についても論じたものである。
「歴代首相の神宮・靖國神社参拝をめぐる一考察-問題視される慣習と変化する慣習-」, 藤本頼生, 『神道宗教』, 第199・200号, 449, 480, 2005年10月01日, 神道宗教学会, 伊勢の「神宮」と「靖國神社」という二社は、その創祀が古代、近代と全くその時代を異にする。また、その鎮座に至る経緯も全く異なるが、ともに「国家と祭祀」の関係を考える上において重要な神宮・神社であることに変わりはない。しかしながら、近代以降の首相の参拝に関してのみ言えば、この社会に対する反響、特に政治的な関わりにおいてその差異は大きく異なる。このことは単なる首相のみならず、国会議員(政治家)の神社参拝という問題においても、戦前の国家の管理にあった時期の神社と国家との関係を問い直す上でも、また近代から現代までの神社の性格を窺い知る上でも意義のあるものと考える。本論文ではこれらの点を歴代首相の神宮参拝と靖國神社参拝、それぞれの歴史的な経緯・事実を戦前、戦後に分けて比較し、その参拝の意義、意味合いの変化を明らかにしたものである。
「近現代における神社神道の社会福祉活動について」, 藤本頼生, 『神社本庁教学研究所紀要』, 第10号, 123, 187, 2005年03月01日, 神社本庁教学研究所, 本論文は、近現代における神社神道の社会福祉活動について、これまで残されている史料等に着目し、明治期から終戦前にあっては『全国神職会会報』、『神社協会雑誌』、『皇国』、『皇国時報』、また各県神職会会報などの神職関係の機関紙における社会事業関連記事を整理、内容の紹介を行いつつ、近代における神職、神社の行った社会事業の一部を明らかにした。また戦後においては、『神社新報』、『月刊若木』などの社会福祉関連活動の記事を分類、整理し、戦後の神社、神職の社会福祉活動の内容がいかなるものであるかを明らかにした。
「美作国式内社考証をめぐる諸問題-地域研究における「神社」の鎮座地比定に関連して-」, 藤本頼生, 『式内社のしおり』, 第70号, 3, 23, 2004年08月01日, 財団法人式内社顕彰会, 本論文はこれまで、延喜式内社の比定において問題とされてきた美作国の「高野神社」の鎮座地考証をめぐって、古代史、神道学、郷土史研究の各分野からこれまで進められてきた研究成果を整理し、何が式内社比定において問題とされてきたのかという点をより明確化するとともに地域研究における「神社」の鎮座地比定という式内社研究において常に問題とされてきた点について、地理学や考古学などの最新の研究成果なども取り入れながら調査、研究を進めてゆく必要性を指摘した。
「戦後の神社界における社会奉仕活動-ハンセン病施設の神社再興をめぐって-」, 藤本頼生, 『皇學館大学神道研究所紀要』, 第20輯, 39, 82, 2004年03月01日, 皇學館大学神道研究所, 本論文は明治末から平成8年までの約70年間にわたって国策として隔離政策が実施されていた国立のハンセン病療養所内に設立された神社の設立経緯について、昭和9年に設立された国立多磨全生園内の永代神社、また昭和30年に設立された国立駿河療養所内の駿河神社の両社に着目し、永代神社にあっては戦前の設立の経緯と、戦後の復興にあたって尽力した全国敬神婦人連合会の活動、また駿河神社においては設立にあたって尽力した静岡県敬神婦人連合会の活動の歴史的経緯を明らかにすることで、戦後の神社界における社会福祉活動の一端を明らかにしようと試みたものである。
「岡山県における明治初期の神社整理-明治初期の神社関係行政文書をめぐって-」, 藤本頼生, 『岡山地方史研究』, 第100号, 99, 120, 2003年06月01日, 岡山地方史研究会, 本論文は、岡山県における神社整理の研究についての前二論文の続編であり、明治初年~10年前後に行われた神社整理の前提として行われた神社調査に着目し、調査を実施した県内関係の明治初期の神社関係行政文書の分類、整理を行い、その所在といつの神社調査文書であるかを明確化するとともに安丸良夫氏が指摘した明治九年のいわゆる「小祠統廃合令」の実態について、森岡清美氏が同年の廃合令が単に矮陋淫祠を廃合するのではなく、調査によって規模の小さな神社を存置したのではないかという指摘について、岡山県においては、美作地方の地方文書である大岡家文書に残された「神社御取消願」の分析から森岡氏の指摘が正しいことを明らかにした。
「神社神道の福祉事業史-神社本庁の教化活動を中心として-」, 藤本頼生, 『皇學館大学神道研究所紀要』, 第19輯, 25, 42, 2003年03月01日, 皇學館大學神道研究所, 神社神道における福祉活動の関わりについて、特に戦後の神社本庁設立以後の活動に注目し、戦後55年間にわたる神社本庁の活動の流れを教化活動と福祉的活動に分類して年表整理を試み、日本の社会における社会福祉政策の流れと比較しながら、神社本庁の活動の中における福祉活動の時代区分を試みている。また既に神道教化史研究の分野で検討が試みられている教化活動の時代区分にも注目しつつ、神社界の社会活動、社会運動が時代に応じて変化していることを明確化した。
「神道福祉研究ノート-宗教教誨と神社神道-」, 藤本頼生, 『神道宗教』, 第183号, 97, 114, 2001年07月01日, 神道宗教学会, 神道と福祉の関わりについて、近代以降宗教者によって行われてきた刑務所における宗教教誨活動の歴史的な経緯を明らかにすることによって、明治初期から既に神社神道においても神職による宗教教誨活動が行われていることを明らかにしている。また明治24年以降神職による宗教教誨は一旦中断せざるを得ない時期があったが、戦後神社本庁の設立に相俟って神職による宗教教誨活動が復活し、司法福祉事業としての地位を確立しており、その活動の困難さや問題点などを実際に教誨師へのインタビュー等も行いつつ明らかにしている。また現在の教誨活動の実態を数値的なデータをもとにグラフ化することを試みている。
「神道と福祉へのアプロ-チ-神社本庁の教化活動を中心として-」, 藤本頼生, 『皇學館大學神道研究所所報』, 第58号, 10, 12, 2000年02月01日, 皇学館大学神道研究所, 近年、皇學館大学においても社会福祉学部が創設され、あらためて「宗教と福祉」との関わりがクローズアップされる中にあって、戦後未曾有の危機の中から設立された神社本庁の教化活動の経緯から、神道と福祉との関わりを窺おうと試みたものである。特に神社本庁の教化活動の中から、福祉活動として分類できるものを大きく九つに分類し、これまでの活動の経緯や活動内容などを概説し、活動の問題点や新たに福祉的な活動として期待されるものを取り上げている。
「岡山県における神社整理の基準と反響-明治末期から大正初期の『山陽新報』に見る-」, 藤本頼生, 『岡山地方史研究』, 第90号, 10, 21, 1999年12月01日, 岡山地方史研究会, 岡山県域を対象として、明治末期から大正期に集中的に実施された神社整理の反響を中央政府側からではなく、地方における施策の受容という面から照射しようと試みた論文である。当該区域において特に明治末期から大正末期における神社整理の実態を明確化する誇る地元新聞の『山陽新報』(現『山陽新聞』における神社整理関係記事の内容を検討することで、当該区域におけるために、当時の新聞記事に着目し、当該区域において現在も一番の売上部数を神社と地域住民との関わりを明らかにし、神社整理の基準と、その実施に伴って地域住民のレベルにおける反響という問題を捉えようと試みたものである。
「岡山県における神社整理の基礎的研究」(資料編), 藤本頼生, 『皇學館論叢』, 第31巻2号, 1, 23, 1998年04月01日, 皇學館大學人文學會, 「岡山県における神社整理の基礎的研究」の論文と対をなすもので同論文の資料編である。現在、未整理中であった津山市立郷土博物館に所蔵されている中山神社見土路家文書の目録化を試みた他、当該地域における神社整理関係の年表作成、また明治期から現在までの岡山県内の統計資料を精査し、神社整理の度合についてグラフ化を試みるなどしている。また当該区域における各郡別の神社整理関係記事の内容を分類、一覧表化するとともに統計書から各郡別の神社整理の度合いを表整理し、美作、備前、備中各地域に現存する神社調査の文書について実地調査をもとに整理を試みている。
「岡山県における神社整理の基礎的研究」, 藤本頼生, 『皇學館論叢』, 第31巻1号, 33, 54, 1998年02月01日, 皇學館大學人文學會, 近世から近代にわたって実施されたいわゆる神社整理(神社合祀)の問題について、近世に備前岡山藩の初代藩主池田光政による矮陋淫祀の整理に始まり、近代においては、一町村一社を目標に整理が実施されようとした岡山県を対象区域に設定し、近世の岡山藩による神社整理の実態を池田家文書を用い明らかにするとともに、近代においては、明治初期の神社整理について、旧美作国の一宮である中山神社所蔵の美土路家文書の神社取調書上、池田家文書の神社明細帳、教部省の社寺取調類纂を用い、当該区域における基礎的史料の明確化を試みるとともに、明治末期の神社整理の実態について、当該区域の地誌並びに統計資料、新聞記事等を用いて明らかにしようとしたものである。
(平成8年度皇學館大学人文学会奨励賞受賞論文)
櫻井義秀編『しあわせの宗教学―ウェルビーイング研究の視座から』, 藤本 頼生, 宗教と社会, 25, 0, 245, 245, 2019年, 「宗教と社会」学会
教化活動と「福祉」を考える―神道と福祉の関係性にみる神社および神職の社会活動―, 藤本頼生, 令和6年度 全国教化会議, 2024年11月28日, 神社本庁, 神社本庁主催 令和6年度全国教化会議(全国神社庁教化担当者会議)において、基調講演を行った。
現代社会の変化とSNSメディアの活用について, 藤本頼生, 一都七県神社庁教化担当者会議, 2024年10月02日, 一都七県神社庁(当番県 東京都神社庁), 一都七県神社庁教化担当者の年に1回の集まりである会議において、東京都神社庁教化委員会からの依頼にて、神社におけるSNSの利用の問題について、基調講演を行った。
パネル発表「近代日本の教化政策と仏教」(コメント), 藤本頼生, 日本宗教学会第83回(2024年度)学術大会 , 2024年09月14日, 日本宗教学会, 大谷栄一(佛教大学)、谷川穣(京都大学)、山本浄邦(大谷大学)、松岡悠和(京都府立大学), パネル発表「近代日本の教化政策と仏教」(代表者 大谷栄一佛教大学教授)において、
コメンテーターとしてコメントを行った。
詳細は『宗教研究』第98巻別冊(学術大会紀要号)に掲載。
(共同討議)「現代の神社神道と神職団体―その出発点を考へる―」(コメント), 藤本頼生, 第41回神社本庁教学研究大会, 2024年08月26日, 神社本庁総合研究所, 藤田大誠、櫻井治男、島岡昇平、宮澤高志、嶋津宣史、加藤実禄
最近の政教問題報告, 藤本頼生, 政教関係を正す会令和6年度第1回研究会, 2024年08月22日, 政教関係を正す会, 政教関係を正す会令和6年度第1回研究会における研究発表。令和5年8月~令和6年8月までの政教問題について発表。
最近の政教関係報告, 藤本頼生, 政教関係を正す会令和5年度第1回研究会, 2023年08月17日, 政教関係を正す会, 政教関係を正す会令和5年度第1回研究会での研究発表。
最近の政教問題報告, 藤本頼生, 政教関係を正す会令和4年度第1回研究会, 2022年08月25日, 政教関係を正す会, 日本 東京, 政教関係を正す会令和4年度第1回研究会での研究発表
神道と社会, 藤本頼生, 「宗教と社会」学会 創立30周年記念特別企画「近現代宗教研究の到達点とその先」 (第7回), 2022年08月24日, 「宗教と社会」学会, 櫻井治男(皇學館大学名誉教授・コメンテーター), 「宗教と社会」学会 創立30周年記念特別企画「近現代宗教研究の到達点とその先」の第7回「神道と社会」において発表。櫻井治男皇學館大学名誉教授からコメントを頂戴した。特別企画での発表内容については、今後「宗教と社会」学会によって出版される予定。
大都市における鎮守の森の重要性, 藤本頼生, 第2回日本とイランとの宗教対話会議 イスラームと神道
対話テーマ「宗教と環境」, 2022年02月22日, イラン文化センター(イラン・イスラム共和国日本大使館文化参事官室), 日本・イラン共和国(リモート会議)
政教関係訴訟の課題と展望, 藤本頼生, 令和3年度 皇學館大学研究開発推進センター神道研究所学術シンポジウム「政教関係裁判判決の傾向と論点の分析」, 2021年12月18日, 皇學館大学研究開発推進センター, 三重県伊勢市
近代の社会教育と神社・神職について, 藤本頼生, 公益財団法人モラロジー道徳教育財団道徳科学研究所主催「モラルサイエンス・コロキアム 近代社会教育の実践と実態」, 2021年10月20日, 公益財団法人モラロジー道徳教育財団道徳科学研究所
最近の政教問題報告, 藤本頼生, 政教関係を正す会令和3年度第1回研究会, 2021年08月24日, 政教関係を正す会, 日本 東京, 政教関係を正す会令和3年度第一回研究会での研究発表。
最近の政教問題報告, 藤本頼生, 政教関係を正す会令和2年度第1回研究会, 2020年10月07日, 政教関係を正す会, 政教関係を正す会令和2年度第1回研究会での研究発表
「即位の礼・大嘗祭」斎行差し止め請求訴訟について―平成時の即位礼・大嘗祭訴訟との比較を通じて―, 藤本頼生, 政教関係を正す会平成30年度第2回研究会, 2019年01月24日, 政教関係を正す会, 政教関係を正す会平成30年度第2回研究会での研究発表
人文学の現在と未来―神道と社会事業にかかる研究から―, 藤本頼生, 第 11 回 皇學館大学人文学会大会 記念シンポジウム「人文学の現在と未来」, 2018年10月28日, 皇學館大学人文学会, 三重県伊勢市, 速水香織、中條敦仁、桐村喬, 第 11 回 皇學館大学人文学会大会 記念シンポジウム「人文学の現在と未来」での研究発表
「國學院大學・皇學館大学における神職養成について」, 藤本頼生, 日本宗教学会パネル発表「大学内宗教者養成の歴史・制度・実態に関する調査報告」, 2018年09月09日, 日本宗教学会, 京都市, 日本宗教学会パネル発表「大学内宗教者養成の歴史・制度・実態に関する調査報告」の研究発表 パネル発表では他に江島尚俊、齋藤崇徳、武井順介が発表を行った。
近代以降の皇室祭儀の意義と皇室令について, 藤本頼生, 政教関係を正す会平成29年度第2回研究会, 2017年12月16日, 政教関係を正す会, 政教関係を正す会平成29年度第2回研究会における研究発表
近代の神社講と伊勢信仰, 藤本頼生, 平成28年度 第70回神道宗教学会パネル発表, 2016年12月04日, 神道宗教学会, 櫻井治男、八幡崇経、武田幸也、長谷部八朗, 平成28年度神道宗教学会パネル発表「近現代における伊勢信仰と担い手の諸相を考える」
における発表。
研究発表「東京府神職会会報からみる近代の神社・神職」(日本宗教学会学術大会パネル発表「宗教メディアの近代」), 2014年09月14日, 日本宗教学会第73回学術大会(於 同志社大学)平成26年9月14日, 日本宗教学会第73回学術大会(於 同志社大学)平成26年9月14日におけるパネル発表「宗教メディアの近代」のうちの神社関連を担当したものの研究発表。
地方神職会会報のうち、とくに東京府神職会から発行されていた『東京府神職会公報』およびその後継誌である『東神』の記事内容を分類し、近代の神社・神職の活動の諸相を窺うもので、併せてこれまでほとんど先行研究のなかった各県神職会の設立の経緯についても論及したものである。コメンテーターからは、明治初期の神職・国学者による冊子刊行の状況との比較について質問がなされたことから、明治初期の神道事務局を中心に刊行されていた『開智新聞』などの内容にも少し触れて、同新聞との比較など、明治初期の神道系雑誌メディアの分析の必要性についても述べ、今後の検討課題の一つであることを指摘した。
司法試験・公務員試験参考書にみる政教問題, 2014年08月01日, 政教関係を正す会, 政教関係を正す会平成26年度第1回研究会での研究発表。
神社由緒と災害伝承をめぐる研究の課題と展望, 神道宗教学会(平成25年度)第67回学術大会, 2013年12月08日, 神道宗教学会, 神道宗教学会第67回学術大会におけるパネル「神道と自然災害―神社に遺された自然災害伝承からみる―」においての研究発表で、平成24~25年度の公益財団法人三菱財団の人文科学助成金にかかる学術研究の成果発表の一つである。他のパネリストには黒崎浩行國學院大學神道文化学部准教授(福島県南相馬市の神社における災害の記憶継承と地域再生の祈り)、半田竜介國學院大學大学院修士課程(東日本大震災津波浸水域神社の災害伝承)、高野裕基國學院大學大学院博士課程後期(東南海地震被災想定域の神社と災害伝承)でコメンテーターに内閣府の元禄地震の検証にかかる委託研究を担当していた笹生衛國學院大學神道文化学部教授、司会に櫻井治男皇學館大学文学部教授が務めた。
研究発表「地方神職会会報からみる近代神道史」(パネル「雑誌メディアからみた近代宗教史」)
, 2013年09月08日, 日本宗教学会第72回学術大会(於 國學院大學), 日本宗教学会第72回学術大会のパネル発表(第8部会)の「雑誌メディアからみた近代宗教史」の発表のうち、神社神道関連の発表として担当。科学研究費補助金研究(B)[平成22年~26年度]「近代宗教アーカイヴスの基礎研究」の研究成果の一部として、「地方神職会会報からみる近代神道史」として発表。他の発表者は、大谷栄一佛教大学准教授(パネル代表者・司会)、吉永進一国立舞鶴高等専門学校教授、星野靖二國學院大學研究開発推進機構准教授、コメンテーターは、宗教とメディア論が専門の石井研士國學院大學教授。
第21回「宗教と社会」学会学術大会 テーマセッション発表 「宗教とソーシャルキャピタル」(於 皇學館大学), 2013年06月16日, 「宗教と社会」学会, 第21回「宗教と社会」学会 学術大会のテーマセッション「宗教とソーシャルキャピタル」においての学術発表。企画・司会は櫻井義秀北海道大学大学院教授、他の発表者として、濱田陽(帝京大学准教授)、大谷栄一(佛教大学准教授)、葛西賢太(宗教情報センター研究員)、板井正斉(皇學館大学准教授)、稲場圭信(大阪大学大学院准教授)、黒崎浩行(國學院大學准教授)、コメンテーターとして村田充八(阪南大学教授)、西出勇志(共同通信編集委員)の8氏が登壇。
研究発表「無格社整理と神祇院」, 2012年09月08日, 日本宗教学会, 日本宗教学会第71回学術大会パネル発表(於皇學館大学)
「「国家神道」における公共性と宗教性-昭和戦前期を中心に-」における発表3を小生が担当。パネル代表者、司会は藤田大誠(國學院大學人間開発学部准教授)。
他のパネル発表者は齊藤智朗(國學院大學研究開発推進機構准教授)、藤田大誠(國學院大學)、昆野伸幸(神戸大学大学院国際文化学研究科准教授)、小島伸之(上越教育大学大学院学校教育研究科准教授)
平成24年度日本私立大学連盟FD推進ワークショップパネルディスカッション-大学教員の職能開発とFD-(発題者), 2012年08月06日, 一般社団法人日本私立大学連盟, 平成24年度一般社団法人日本私立大学連盟FD推進ワークショップ(8/6~8/7 於浜松市)における新任専任教員向けのパネルディスカッションに発題者の一人として出席。他の発題者は眞鍋芳明(国際武道大学体育学部)氏、木村恵子(広島修道大学人文学部)氏。豊口和士(文教大学文学部)氏が司会。
震災と神社・神職の近現代-その対応をめぐって-, 平成23年度神道宗教学会学術大会 パネル発表「東日本大震災と神道」, 2011年12月04日, 神道宗教学会, 平成23年度神道宗教学会学術大会パネル発表「東日本大震災と神道」において、黒崎浩行・茂木栄・板井正斉ら3氏とともに各人が発表を行い、牟禮仁・井上順孝両氏よりコメントを頂戴した
神道宗教学会平成23年度学術大会シンポジウム「神仏関係史再考-カミを祀る担い手をめぐって-」(司会), 2011年12月03日, 神道宗教学会平成23年度学術大会「神仏関係史再考-カミを祀る担い手をめぐって-」において学術シンポジウムの司会を担当した
飯沼一省と神祇院, 神道宗教学会平成23年度第3回例会研究発表, 2011年09月26日, 神道宗教学会, 内務省神社局長、神祇院副総裁、東京都長官などを務め、終戦前後の内務官僚のなかでも有力官僚の一人であった飯沼一省の神社観と、当時副総裁として実質的なトップにたって行政施策を行っていた神祇院の施策、特に無格社の整理問題などについて、考察を試みたものである。
神社の社会事業と神社の公共性―近代・現代の大震災と神社・神職の取り組みを例に―, 政教関係を正す会平成23年度第1回研究会, 2011年07月30日, 本年3月の東日本大震災の被害の甚大さは、その被害状況の報道にもみられるように数百年に一度、千年に一度といわれるほどのものであることはいうまでもない。その一方で今回の震災後の行政施策のあり様を比較するものとして取り上げられるものに、かつて大正期に首都東京に甚大な被害をもたらした関東大震災後の対応が挙げられる。今般の東日本大地震は想像を絶する、未曾有ともいうべき大津波によって、個々の集落そのものが流失したケースも数知れない。そのなかで、神社においては高台等、鎮座地の地理的特性から建物等の流失を免れたり、あるいは、地域住民の避難所となったケースもある。その意味では地震後の大火災によって、町が根こそぎ焼失した関東大震災とも類似するケースでもある。そこで戦前、戦後の震災後の神社界の取り組みの比較、あるいは、昨今、NPM(新公共政策)の国内への浸透にみられるように、現在の地域住民や公共団体による公共評価に関わる問題にも触れながら、地域社会における神社の役割や社会貢献の問題、あるいは神社の公共性について検討を試みるものである。
「神社神道と社会貢献の関わりを考える―地域社会の新たな動きから」, 平成22年度 埼玉県神社庁教化研修会 講演及びグループワーク講師, 2010年09月09日
「神社整理施策から100年―孝本貢の残した研究課題から―」, 日本宗教学会第69回学術大会パネル「宗教の規範性・公共性・情念―孝本貢の業績をめぐって―」発表, 2010年09月04日
「神仏習合・神仏分離における神職・僧侶の諸相―神仏関係史再考―」, 日本宗教学会2009年度学術大会 パネル司会兼代表者, 2009年09月13日
「内務官僚の神社観とその系譜―社会事業との関わりのなかで―」, 日本宗教学会2009年度学術大会発表, 2009年09月13日
「近代教誨制度の沿革と神道―神道教誨の誕生と中絶―」, 神道宗教学会第62回学術大会発表, 2008年12月07日
「宇治・山田と神仏分離」, 皇學館大学神道研究所主催平成20年度公開学術シンポジウム「宇治・山田と神仏分離」(コメンテーター), 2008年11月29日
「地域における子育て支援活動と神社の資源―プレイセンター・ピカソの事例から―」, 大阪府神社庁教養研修会「誰でもの福祉―地域に求められる神社の底力―」パネルディスカッション講師, 2008年11月20日
「地域の子育て支援と神社の資源―プレイセンター・ピカソの事例―」, 日本宗教学会第67回学術大会パネル「現代日本における地域活動と宗教文化の活用-神道と福祉の接点-」, 2008年09月14日
「神社神道の社会貢献活動について―地域コミュニティにおける宗教的な文化資源活用の可能性から―」, 第16回「宗教と社会」学会学術大会テーマセッション 於 南山大学, 2008年06月15日
「公の救済を考える―皇室の社会事業をめぐって―」, 國學院大學研究開発推進センター 第15回「慰霊・追悼」研究会, 2008年04月18日
「宗教教育と神社・神職との関わりから」, 財団法人国際宗教研究所主催 公開シンポジウム「宗教教育を宗教界はどうサポートできるのか」, 2007年12月08日
「内務官僚吉田茂の神社観」, 神道宗教学会第61回学術大会研究発表, 2007年12月02日
「神宮大麻の意義について―マクドナルド化する社会の中で―」, 東京都神社庁千代田区支部第3回神宮大麻頒布奉仕者研修会研修会講演, 2007年11月26日
「畔上直樹氏へのリプライ」, 国家神道研究会主催、國學院大學研究開発推進センター共催 弘文堂発行『国家神道再考』合評会, 2007年03月03日
「村上重良『慰霊と招魂―靖国の思想』」, 國學院大學研究開発推進センター 第8回「慰霊・追悼」研究会, 2007年02月22日
「神社局長井上友一と感化救済事業―社会事業史の視点から―」, 神道宗教学会第60回学術大会研究発表, 2006年12月03日
「池上良正「靖國信仰の個人性」『死者の救済史』を読んで」, 國學院大學研究開発推進センター 第2回「慰霊・追悼」研究会, 2006年10月07日
「神社神道における社会福祉活動について」, 「宗教と社会」学会「宗教と社会貢献プロジェクト」第1回研究会, 2006年07月22日
「近代の民間社会事業と宗教―感化院の設立をめぐって―」, 第59回神道宗教学会学術大会発表, 2005年12月04日
「明治末期における神社整理の基準と反響-内務官僚と「神社中心説」をめぐって-」, 日本宗教学会第64回学術大会パネル発表, 2005年10月01日
「ハンセン病施設における神社の創建・廃絶・再興」, IAHR 国際宗教学宗教史会議 2005 第19回大会 研究発表, 2005年03月28日
「近代の民間社会事業と宗教―感化院の先駆者 池上雪枝と高瀬眞卿―」, 平成16年度7月神道宗教学会7月例会発表, 2004年07月17日
「戦後における神社界の福祉活動について―ハンセン病施設を例として―」, 神道宗教学会第57回学術大会発表, 2003年12月07日
「戦後における神社界の社会奉仕活動-ハンセン病施設の神社再興-」, 日本宗教学会第62回学術大会 パネル発表, 2002年09月15日
「神社本庁の福祉活動について」, 平成13年度皇學館大学神道研究所第四部門「宗教と福祉」研究会発表, 2002年03月02日
「神道の福祉事業史―神社本庁の教化活動を中心として―」, 神道宗教学会第55回学術大会発表, 2001年12月09日
「神道と福祉へのアプローチ―宗教教誨の現状と課題から―」, 神道宗教学会第54回学術大会発表, 2000年12月03日
「神道と福祉へのアプローチ」, 平成12年度神道宗教学会 7月例会発表, 2000年07月22日
「ハンセン病施設の神社-全国敬神婦人連合会の活動から-」, 平成12年度皇學館大学神道研究所第四部門「宗教と福祉」研究会, 2000年07月04日
「宗教と福祉へのアプローチ-神社本庁の活動を中心にして―」, 平成11年度皇學館大学神道研究所第四部門「宗教と福祉」研究会発表, 1999年10月19日
「岡山県における神社整理の基礎的研究」, 平成8年度皇學館大学人文学会 人文学会奨励賞発表会研究発表, 1997年03月13日
終戦八十年にあたり思ふこと, 『英霊不朽』, 三重縣護國神社, 2025年02月23日, 41, 44, 三重県護国神社発行の終戦八十年記念の文集『英霊不朽』への寄稿文。
神社と社・モリの語義について, 平和のための宗教, 17, 公益財団法人世界宗教者平和会議日本委員会, 2024年12月01日, 182, 205, 公益財団法人世界宗教者平和会議日本委員会WCRP平和研究所の令和4年度第7回研究会での研究発表の概要。
戦後八十年と「護國」の神々, 大洗さま, 56号, 大洗磯前神社社務所, 2025年01月01日, 4, 5, 大洗磯前神社の社報『大洗さま』へ寄稿した小論。令和7年が戦後80年にあたることから、靖國神社および茨城県内のムラのレベルの護国神社と戦没者祭祀の問題について論じたもの。
やむごと無き大儀 神宮式年遷宮序盤の祭儀から, 共同社報(東京都神社庁管内神社使用), 令和7年新年号, 東京都神社庁および共同社報利用の管内神社, 2024年12月01日, 2, 3, 東京都神社庁が管内神社が社報として発行・利用するために発行している共同社報において、上記タイトルにて神宮式年遷宮の序盤の祭儀について寄稿。共同社報自体は、令和6年12月10日現在で、阿豆佐和気神社ほか、管内神社81社が使用。
(新刊紹介)黒岩昭彦著『鵜戸さん歴史探訪』, 神社新報, 3699号, 神社新報社, 2024年09月30日, 6
神道における他界観―本居宣長を鍵として―, 『佼成』, 75巻7号, 佼成出版社, 2024年07月01日, 28, 29, 立正佼成会の機関誌『佼成』の企画連載「無常の風が吹くなかで」の1回分を担当。神道の他界観について、近世の国学者である本居宣長の言説をもとに概説した文。
共同討議「再考、神職とは何か~近世・近代における神職の諸相と組織から考へる~(第40回神社本庁教学研究大会」(コメント), 『神社本庁総合研究所紀要』, 29号, 神社本庁総合研究所, 2024年06月30日, 271, 363, 藤田大誠、松本久史、武田幸也、藤本頼生、杉山林繼、茂木貞純
(座談会)社会教育・教化と神道文化―教導職と明治初期の神道と宗教, 『神道文化』, 36号, 一般財団法人神道文化会, 2024年06月30日, 2024年06月30日, 12, 53, 小平美香、小林威朗、大谷栄一、岡市仁志、藤本頼生, 一般財団法人神道文化会が発行する機関誌『神道文化』掲載の座談会
明治初期における公的な国民教化を担った宣教使、教導職を中心に、明治初期の神社、神道および仏教を中心とした宗教政策と社会教育の問題について議論を行った座談会の記録。司会として全体の企画、運営および発題などを担った
御杣山と遷宮諸祭にみる「神」と「木」と「人」との関わり, 『大洗さま』, 55号, 大洗磯前神社社務所, 2024年06月01日, 2, 3, 大洗磯前神社の社報『大洗さま』への寄稿。明年6月から始まる伊勢神宮の式年遷宮の諸祭について、とくに御杣山と同山から切り出される木々と祭りについて、式年遷宮序盤の諸祭儀の内容とともに概説したもの。
吉田茂との時代―「目白の吉田」と呼ばれた革新官僚の戦後から―, 『平和のための宗教―対話と協力』, Vol.16, 公益財団法人世界宗教者平和会議日本委員会, 2024年03月30日, 2024年03月30日, 120, 136
被災地の祭礼の復興にむけて, WCRP, No.533 (2024年3月号), 公益財団法人世界宗教者平和会議 日本委員会, 2024年03月20日, 公益財団法人世界宗教者平和会議日本委員会の機関誌『WCRP』の№533に掲載された、「こころの扉」と題した巻頭言。2024年1月1日に発生した能登半島地震の被災と復興および神社の祭礼の問題について述べたもの。
(講義記録)神社とみどり―鎮守の森と緑化運動について―, 國學院大學研究開発推進センター研究紀要, 18号, 國學院大學研究開発推進機構研究開発推進センター, 2024年03月10日, 229, 259, 令和四年度國學院大學前期開講科目「共存・共生の思想」の講義記録。当該講義は、國學院大學研究開発推進センターが全学共通科目として供出している「共存・共生の思想」の科目の一部。
関東大震災一〇〇年と神社, 大洗さま, 54号, 大洗磯前神社社務所, 2024年01月01日, 2024年01月01日, 4, 5, 社報『大洗さま』への寄稿
関東大震災一〇〇年と東京の神社, お宮と総代(東京都神社総代会報), 51号, 東京都神社総代会, 2023年10月18日, 2023年10月18日, 6, 8
(座談会)近現代の神葬・墓制と神道文化, 『神道文化』, 35, 一般財団法人神道文化会, 2023年06月30日, 2023年06月30日, 6, 47, 武田秀章、土居浩、松本丘、星野光樹、半田竜介、岡市仁志、藤本頼生(司会), 『神道文化』35号の座談会「近現代の神葬・墓制と神道文化」の記録。近代から現代に至るまでの神葬式と神葬墓、他宗教との兼ね合いも踏まえながら、現代における墓制について検討した座談会。
関東大震災100年―震災復興と神社・神職―, 月刊若木, 887号, 神社本庁, 2023年05月01日, 2023年05月01日, 2(238), 3(239), 神社本庁の機関誌『月刊若木』の実務と教養欄への寄稿。
(座談会)「伊勢神道と神道文化―神宮御改正から150年を迎えて―」, 『神道文化』, 34号, 一般財団法人神道文化会, 2022年06月30日, 2022年06月30日, 17, 73, 櫻井治男(皇學館大学名誉教授)、八幡崇経(呼子八幡宮宮司)、窪寺恭秀(神宮主事)、小林威朗(久伊豆神社禰宜)、藤本頼生(國學院大學教授), 一般財団法人神道文化会主催の座談会の記録。神宮大麻の全国頒布から150年、神宮御師廃絶から150年という節目を迎えて、伊勢への参宮、神宮への奉賛など近世の御師だけではなく、伊勢信仰全般について多様な観点から考え、伊勢信仰の魅力について探り、神道文化との接点について探り出そうと試みた座談会。
神々への祈りと絵馬, 『大洗さま』, 51号, 大洗磯前神社社務所, 2022年06月01日, 2, 3
近代の社会教育と神社・神職について, モラロジー研究, 88号, 公益財団法人モラロジー道徳教育財団道徳科学研究所, 2022年03月25日, 57, 66, 公益財団法人モラロジー道徳教育財団道徳科学研究所主催の学術シンポジウム「モラルサイエンスコロキアム 近代社会教育の実践と実態」における研究発表の記録。
最近の政教問題報告, 政教関係を正す会会報, 58号, 政教関係を正す会, 2022年03月10日, 1, 8, 令和3年8月24日開催の政教関係を正す会研究会においての研究発表の内容を校閲の後、掲載。
少彦名命と食文化, 『大洗さま』, 50号, 大洗磯前神社社務所, 2022年01月01日, 2, 3
最近の政教問題報告, 政教関係を正す会会報, 57号, 政教関係を正す会, 2021年09月20日, 1, 12, 令和2年10月7日開催の政教関係を正す会研究会において発表した内容を校閲の上掲載。
共生へ―現代に伝える神道のこころ(6), 佼成新聞, 2970号, 佼成出版社, 2021年08月08日, 2021年08月15日, 5面, 佼成新聞の寄稿連載の第6回
共生へ―現代に伝える神道のこころ(5), 佼成新聞, 2967号, 佼成出版社, 2021年07月18日, 4面, 佼成新聞の寄稿連載の第5回
共生へ―現代に伝える神道のこころ(4), 佼成新聞, 2963号, 佼成出版社, 2021年06月20日, 4面, 佼成新聞の寄稿連載の第4回
刀剣と神社について, 『大洗さま』, 49, 大洗磯前神社社務所, 2021年06月01日, 2, 3, 大洗磯前神社に社宝として奉献されている刀剣の解説とともに神話と刀剣とのかかわり、刀剣の種類や種々の名称などについて解説したもの
共生へ―現代に伝える神道のこころ(3), 佼成新聞, 2959, 佼成出版社, 2021年05月16日, 4面, 佼成新聞の寄稿連載の第3回
感染症(疫病)の歴史と神社, 『埼玉県神社庁報』, 第236号, 埼玉県神社庁, 2021年04月30日, 2, 4
共生へ―現代に伝える神道のこころ(2), 佼成新聞, 2956, 佼成出版社, 2021年04月18日, 4面, 佼成新聞の寄稿連載の第2回
英霊顕彰活動の今後を考える, 英霊顕彰に関わる靖國神社と護國神社の現況調査・各単位会に於ける英霊顕彰活動調査報告書, 神道青年全国協議会, 2021年03月31日, 4, 12, 神道青年全国協議会が編輯、発行した、『英霊顕彰に関わる靖國神社と護國神社の現況調査・各単位会に於ける英霊顕彰活動調査報告書』における解題的な内容として、依頼に基づき寄稿。戦後の英霊顕彰活動の概要とともに、今後に向けて現状の課題を分析し提言を行った。
共生へ―現代に伝える神道のこころ(1), 佼成新聞, 2952号, 2021年03月21日, 4面, 佼成新聞の寄稿連載の第1回
社会事業説いた官僚・吉田茂, 中外日報, 28649号, 中外日報社, 2021年01月29日, 12, 中外日報に掲載された大正期の神社および神職の社会事業に関する連載の第5回目(最終回)
(監修)神様と仏様と授与品のこと, 『ぴあMOOK関西 お守り・おみくじ・おふだの本』, ぴあ株式会社, 2021年01月10日, 9, 22, 『お守り・おみくじ・おふだの本』のなかの9-22頁までを市川定敬(佛教大学准教授)氏との共同監修で神社に祀られる神々と寺院に祀られる仏についての解説とお参りの仕方、おふだやお守りの受け方、おみくじの保管の仕方などについて解説した本。ぴあMOOK関西の編集による。
わが国の正しい政教関係の確立に向けて 政教関係を正す会の五十年, 神社新報, 3523号, 神社新報社, 2021年01月01日, 9面, 昭和46年11月16日に発足した政教関係を正す会の設立50周年を記念して、これまでの歴史を振り返りつつ、会が果たしてきた役割や今後の課題等について提言したもの。
『日本書紀』撰上千三百年を迎えて, 『大洗さま』, 48号, 大洗磯前神社社務所, 2021年01月01日, 4, 5, 2020年は『日本書紀』撰上から1300年の節目であった。古事記との差異や海外事情との関連、神話に見える記紀の差異、日本書紀と食文化など、神代から培われてきた文化を知る上で大事な日本書紀の面白さについて触れた小稿。
戦前期の神職会と靖國神社, 社報『靖國』, 786号, 靖國神社社務所, 2021年01月01日, 10, 11, 靖國神社の周縁を彩る歴史の一つとして、地方の神職団体がどのように靖國神社や英霊祭祀を捉え、戦争と向き合っていたのかについて明らかにした小稿。
教育勅語渙発130年を迎えて, 千葉県神社庁報, 110号, 千葉県神社庁, 2020年12月01日, 6, 7, 令和2年は教育勅語の渙発より130年を迎える。そこで教育勅語の制定の経緯とその後の取り扱われ方について、神職各位に理解しやすいよう論じたもの
関東大震災と篤志神職, 中外日報, 28623号, 中外日報社, 2020年10月23日
関東大震災と神社境内, 中外日報, 28615号, 2020年09月25日
御大典奉祝と神職会記念事業, 中外日報, 28608号, 中外日報社, 2020年08月28日
疫病(感染症)と神社について, 大洗さま, 47号, 大洗磯前神社社務所, 2020年06月30日, 2, 3, 疫病と神社の関係性について、祭礼と神、頒布物の三点から、歴史的な沿革もひもときながら簡単に述べたもの。
大正期の社会活動と神社界, 中外日報, 28593号, 中外日報社, 2020年06月26日, 全五回連載の第1回目。大正期の社会活動と神社界の動きについて、特に大正の御大典後の奉祝事業の動きとともに、関東大震災において篤志神職として活躍した宮澤軍三郎の事績をたどり、神社界の大正期における社会事業の様相について論じている。第一回目はその概要について論じている。
(新刊紹介)西修著『憲法の正論』, 神社新報, 3477号, 神社新報社, 2020年01月13日, 6面
令和の「御大典」とその意義, 大洗さま, 46号, 大洗磯前神社社務所, 2020年01月01日, 4, 5
「即位の礼・大嘗祭」斎行差し止め請求訴訟について, 政教関係を正す会会報, 54号, 政教関係を正す会, 2019年12月25日, 1, 24, 平成31年1月24日開催の政教関係を正す会研究会において発表した内容を校閲の上掲載。
即位祝賀の周縁にあるもの, みづがき, 215号, 宮城県神社庁, 2019年10月31日, 3
「改元」と「元号」あれこれ, 大洗さま, 45号, 大洗磯前神社社務所, 2019年06月30日, 4, 5
(新刊紹介)山口輝臣編『戦後史のなかの「国家神道」』, 『國學院雑誌』, 1344(120巻第4号), 國學院大學, 2019年03月15日, 18, 新刊紹介
(新刊紹介)西修著『証言でつづる 日本国憲法の成立経緯』, 神社新報, 神社新報社, 2019年03月11日, 6
(新刊紹介)宮本雅史・平野秀樹著『領土消失―規制なき外国人の土地買収』, 神社新報, 3434, 神社新報社, 2019年02月11日, 6
(新刊紹介)宮脇定久編著『宮川宗徳大人伝記』, 神社新報, 3433, 神社新報社, 2019年02月04日, 6
明治維新百五十年 明治神道人の足跡 第二十四回 美甘政和, 神社新報, 3431, 神社新報社, 2019年01月21日, 6
「即位の礼」と「大嘗祭」, 大洗さま, 44, 大洗磯前神社社務所, 2019年01月01日, 8, 9
明治百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―⑭(最終回) 氷川神社親祭の詔, 神社新報, 3425, 神社新報社, 2018年11月26日, 6
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―⑬ 明治天皇の御東幸, 神社新報, 3421, 神社新報社, 2018年10月29日, 6
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―⑫ 即位礼から「明治」改元へ, 神社新報, 3417, 神社新報, 2018年09月24日, 6
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―⑪ 江戸改称の詔, 神社新報, 3413, 神社新報社, 2018年08月27日, 4
「踐祚」と「元号」, あしかひ, 113号, 大阪府神社庁, 2018年08月15日, 20, 21
近代以降の皇室祭儀と皇室関係法令について, 政教関係を正す会会報, 52号, 政教関係を正す会, 2018年08月10日, 9, 20
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―⑩ 東京奠都の議, 神社新報, 3408, 神社新報社, 2018年07月16日, 4
(対談)「これまでの神道文化会、これからの神道文化会」, 『神道文化』, 30号, 一般財団法人神道文化会, 2018年06月30日, 18, 50, 阪本是丸(國學院大學教授), 一般財団法人神道文化会の設立70周年を記念して行った対談。対談相手は阪本是丸氏(國學院大學教授・神道文化会理事)
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―⑨ 国事殉難者の霊を京都霊山に祭祀の件, 『神社新報』, 3405号, 神社新報社, 2018年06月25日, 神社新報にて隔週にて連載の「明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―」の第9弾
明治維新百五十年 顧みる明治の御代 ―あの日あの時―⑧ 神仏判然令 後篇, 『神社新報』, 3403号, 神社新報社, 2018年06月11日, 神社新報社にて連載の「明治維新百五十年 顧みる明治の御代 ―あの日あの時―」の第8弾
御代替わりにみる皇室制度の課題, 『みづがき』, 211, 宮城県神社庁, 2018年06月01日, 7, 明年5月の今上陛下から皇太子殿下へと皇位継承がなされるいわゆる御代替わりの儀式に向けた諸問題について、宮城県神社庁の依頼を受け、神職の啓発用に寄稿したもの。
「踐祚」と「即位」, 『大洗さま』, 第43号, 大洗磯前神社社務所, 2018年06月01日, 2, 3
明治維新百五十年 顧みる明治の御代 ―あの日あの時―⑦ 神仏判然令 前篇 , 『神社新報』, 3401号, 神社新報社, 2018年05月28日, 神社新報社にて連載の「明治維新百五十年 顧みる明治の御代 ―あの日あの時―」の第7弾
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―⑥ 五箇条の御誓文 後篇, 『神社新報』, 3399, 神社新報社, 2018年05月14日, 神社新報社にて連載の「明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―」の第6弾。
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―⑤ 五箇条の御誓文 前篇, 『神社新報』, 3397号, 神社新報社, 2018年04月30日, 神社新報にて連載の「明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―」の第5弾。
(新刊紹介)黒岩昭彦著『米良の桜―宮崎から見た歴史断片』, 神社新報, 3394, 神社新報社, 2018年04月02日, 6
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―④ 神祇官再興の布告 , 『神社新報』, 3393号, 神社新報社, 2018年03月26日, 神社新報にて連載の「明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―」の第4弾。
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―③ 京都に学校掛設置 , 『神社新報』, 3389号, 神社新報社, 2018年02月26日, 神社新報にて隔週連載の「明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―」の第3弾
近代の社会事業と神社神道, 『中外日報』, 28358号, 中外日報社, 2018年02月14日, 7面, 中外日報社のシリーズ連載「論」に執筆した評論。近年、国家神道研究をめぐる論議の中で、近代の神社神道における社会事業の事例を取り上げて、社会弱者救済に尽力した神職の姿などをとりあげることで、神道と福祉にかかる視点から、高次の公共概念にて神社神道を見直す必要性を説くとともに「神道」における「救い」を再検討する時期にあることを取り上げた。
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―② 大久保利通の大坂遷都の建白, 『神社新報』, 3385号, 神社新報社, 2018年01月29日, 神社新報にて隔週連載の「明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―」の第2弾。
明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―① 王政復古の大号令, 神社新報, 3382号, 神社新報社, 2018年01月01日, 神社新報にて隔週連載の「明治維新百五十年 顧みる明治の御代―あの日あの時―」の第1弾。
(新刊紹介)吉原祥子著『人口減少時代の土地問題』、宮本雅史著『爆買いされる日本の領土』, 『神社新報』, 3369号, 神社新報社, 2017年09月18日, 吉原祥子著『人口減少時代の土地問題』(中公新書:中央公論新社)、宮本雅史著『爆買いされる日本の領土』(角川新書:KADOKAWA)の新刊紹介。外国資本による土地の登記をめぐっての問題点をはじめ、吉原氏の著書に記されている不動産の登記、所有権、財産権をめぐって問題の起こった神社の事例についても紹介した。
(新刊紹介)茶谷誠一著『象徴天皇制の成立 昭和天皇と宮中の「葛藤」』, 『神社新報』, 3364号, 神社新報社, 2017年08月14日, 茶谷誠一著『象徴天皇制の成立 昭和天皇と宮中の「葛藤」』の新刊紹介。
一般財団法人神道文化会主催 座談会「鉄道と神道文化」, 『神道文化』, 29号, 一般財団法人神道文化会, 2017年06月30日, 20, 65, 一般財団法人神道文化会の機関誌、『神道文化』29号掲載の座談会。座談会では、司会を務め、発言も行った。他の出席者は、由谷裕哉小松短期大学教授(民俗学)、小野寺英輝岩手大学准教授(流体工学・鉄道史)、加瀬直弥國學院大學准教授(古代・中世神道史)、阪本是丸國學院大學教授(近代神道史)の4名。
「象徴」と「皇位」のあり方を考える, 『「皇位」と「象徴」-皇室の制度を考える』, 神道政治連盟国会議員懇談会, 2017年06月10日, 1, 20, 平成29年4月11日(火)に開催された神道政治連盟国会議員懇談会勉強会における講義の講録。
「神社」概念と神社調べ, 『大洗さま』, 41号, 大洗磯前神社社務所, 2017年06月01日, 4, 5, 戦前期の神社行政の問題として神社の定義付けの問題があるが、本稿では、明治初期に政府が実施した神社調査の内容をとりあげながら、神社の概念と定義の問題について論及したものである。
ハンセン病と近代の宗教 多磨全生園の永代神社設立と再興, 『中外日報』, 28285号, 中外日報社, 2017年05月24日, 宗教専門新聞である『中外日報』の特集記事「論―近代日本の宗教」の第9回目に掲載された論考。ハンセン病施設内に建設された神社の創立と再建の経緯にはじまり、そしてその未来が今後の日本社会に照らし出す事柄について、過疎化、少子高齢化問題ともリンクさせて論じたものである。
皇室の制度と歴史(最終回) 宮務法と皇室関係法令, 『神社新報』, 3347号, 神社新報社, 2017年04月03日
皇室の制度と歴史(第20回) 陵墓について , 『神社新報』, 3346号, 神社新報社, 2017年03月27日
皇室の制度と歴史(第19回) 大喪にかかる諸儀式, 『神社新報』, 3345号, 神社新報社, 2017年03月20日
皇室の制度と歴史(第18回) 大嘗祭について, 『神社新報』, 3344号, 神社新報社, 2017年03月13日
皇室の制度と歴史(第17回) 践祚と即位について, 『神社新報』, 3343号, 神社新報社, 2017年03月06日
皇室の制度と歴史(第16回) 元号と改元について , 『神社新報』, 3342号, 神社新報社, 2017年02月27日
皇室の制度と歴史(第15回) 譲位と退位について, 『神社新報』, 3341号, 神社新報社, 2017年02月20日
皇室の制度と歴史(第14回) 海外王室の王位継承 , 『神社新報』, 3340号, 神社新報社, 2017年02月13日
皇室の制度と歴史(第13回) 三種の神器について, 『神社新報』, 3339号, 神社新報社, 2017年02月06日
皇室の制度と歴史(第12回) 宮内庁の組織と沿革, 『神社新報』, 3338号, 神社新報社, 2017年01月30日
皇室の制度と歴史(第11回) 皇室財産について , 『神社新報』, 3337号, 神社新報社, 2017年01月23日
皇室の制度と歴史(第10回) 皇室経済について , 『神社新報』, 3336号, 神社新報社, 2017年01月16日
皇室の制度と歴史(第9回) 皇室祭祀について, 『神社新報』, 3335号, 神社新報社, 2017年01月01日
皇室の制度と歴史(第8回) 天皇の行為, 『神社新報』, 3334号, 神社新報社, 2016年12月19日
皇室の制度と歴史(第7回) 天皇の地位, 『神社新報』, 3333号, 神社新報社, 2016年12月12日
皇室の制度と歴史(第6回) 象徴について , 『神社新報』, 3332号, 神社新報社, 2016年12月05日
皇室の制度と歴史(第5回) 皇族の範囲 ② , 『神社新報』, 3331号, 神社新報社, 2016年11月28日
皇室の制度と歴史(第4回) 皇族の範囲 ①, 『神社新報』, 3330号, 神社新報社, 2016年11月21日
皇室の制度と歴史(第3回) 皇太子について , 『神社新報』, 3329号, 神社新報社, 2016年11月14日
皇室の制度と歴史(第2回) 太上天皇について, 『神社新報』, 3328号, 神社新報社, 2016年11月07日
皇室の制度と歴史(第1回) 摂政について, 『神社新報』, 3327号, 神社新報社, 2016年10月24日
阪本健一小伝, 『明治神道史の横顔-思想・制度・人物でたどる近代の神道-』, 神社新報社, 2016年09月13日, 215, 233, 阪本健一著『明治神道史の横顔-思想・制度・人物でたどる近代の神道-』の中に掲載した、著者の履歴等の紹介にあたる文を詳細に記したものであり、同書の理解のためには必須となる戦後神社界のなかで近代神道史の分野を切り開いた先駆者ともいうべき著者の人となりを明らかにした論考。なお、同書の編者も担当した。
(新刊紹介)石垣仁久著『外宮さんを知るための二十のことば』, 『神社新報』, 3320号, 神社新報社, 2016年09月05日, 神宮司庁広報課長で神宮権禰宜の石垣仁久氏による著書の新刊紹介。現代版伊勢神道の啓蒙書ともいうべき性格をもつ側面とともに神宮を知る金言を解説とともにまとめた教化的な面についても紹介した。
(新刊紹介)手塚道男著『一神社人の見た朝鮮・満州の神社と文化 手塚道男小論集』, 『館友』, 293, 皇學館館友会, 2016年07月20日, 36, 37, 戦前期に朝鮮神宮禰宜、戦後に京都の松尾大社宮司を務めた手塚道男氏の戦前期の論考を、皇學館大学櫻井治男教授の手により編集された書について紹介したもの。
(新刊紹介)櫻井勝之進著『新編 カミ・くに・人』, 『館友』, 293, 皇學館館友会, 2016年07月20日, 37, 38, 別格官幣社菊池神社宮司や戦後、神宮禰宜、多賀大社宮司、神社本庁総長、芦屋大学教授などを歴任した、櫻井勝之進氏の著『カミ・くに・人』『続カミ・くに・人』をもとに牟禮仁元皇學館大学神道研究所教授の尽力によって再構成され、発刊された書の新刊紹介。
(座談会)一般財団法人神道文化会主催「神宮奉斎会とは何だったか」, 『神道文化』, 28, 一般財団法人神道文化会, 2016年06月30日, 22, 45, 一般財団法人神道文化会の座談会。座談会メンバーは櫻井治男(皇學館大学教授)、菅浩二(國學院大學准教授)、武田幸也(國學院大學研究開発推進機構研究開発推進センター助教)、藤本頼生(國學院大學准教授)の四名。
(ブックレビュー)平藤喜久子著『神社ってどんなところ?』, 『宗教と社会』, Vol.22, 「宗教と社会」学会, 2016年06月11日, 「宗教と社会」学会刊行の学術雑誌、『宗教と社会』に掲載されたもので、平藤喜久子著『神社ってどんなところ』(筑摩書房)の新刊紹介。
御鎮座記念奉祝あれこれ, 『大洗さん』, 39号, 大洗磯前神社社務所, 2016年06月01日, 4, 5, 平成28年に御鎮座から1160年を迎えた大洗磯前神社の近世以降の御鎮座にかかる式年の記念奉祝事業の経緯と、近代における隨神門の修復について述べたもの。
戦没者を祭祀する, 『近代仏教スタディーズ』, 法蔵館, 2016年04月15日, 145, 148, 江島尚俊、土居浩、引野亮輔、星野靖二、谷川穣ほか全29名, 歴史学、宗教学・文学・社会学を専門とする研究者によって執筆された近代仏教史に関しての入門書。第7章4項の「戦没者を祭祀する」において、近代以降の靖國神社、護國神社の戦没者祭祀を中心にして、日露戦歿者の招魂祭などについても解説した。
(新刊紹介)広井良典著『ポスト資本主義 科学・人間・社会の未来』, 『神社新報』, 3274号, 神社新報社, 2015年09月14日, 広井良典千葉大学教授著の『ポスト資本主義』の新刊紹介。広井氏が提唱する「持続型福祉社会」「定常化社会」のなかでとくにケア論に注目して、著者が述べる神社が持つ創建からの長い歴史・時間に着目し、地域コミュニティの中心ともいふべき社寺の「祭り」と福祉政策との総合化が今後の少子高齢化社会が進む中での日本社会の持続と発展へのヒントとなることを指摘している点をとくに紹介すべき点として述べたもの。
(新刊紹介)太田孝著『昭和戦前期の伊勢参宮修学旅行と旅行文化の形成』 , 『神社新報』, 3271号, 神社新報社, 2015年08月17日, 神社新報における読書欄の新刊紹介。元近畿日本ツーリスト社長で東海大学観光学部教授を務めた太田孝氏(故人)の遺著となった著書についての内容紹介であり、昭和戦前期における修学旅行と社寺参詣、とくに伊勢神宮への参詣と修学旅行との関係性について着目した本の内容について述べたもので、若干の書評も加えている。
式年造替の慣例と官國幣社, 『大洗さん』, 37号, 大洗磯前神社, 2015年06月01日, 2, 3, 旧国幣中社でもある大洗磯前神社の遷座祭の斎行に因んで旧官國幣社を中心とした「遷座」にかかわる問題を戦前期の神祇院時代の調査などをもとに、近年の神道学を中心とした研究業績もふまえつつ、式年造替の慣例の事例や根拠等について述べたもので、遷座祭の意義についても触れている。
(新刊紹介)小島英明著『恋する能楽』, 『神社新報』, 第3250号, 神社新報社, 2015年03月16日, 観世流シテ方の能楽師で国の重要無形文化財総合指定保持者の一人でもある小島英明氏の著書『恋する能楽』の新刊紹介。入門書ながら、神社や日本の神々との関わりにも触れられたものであり、初心者から上級者まで満足させる項目等内容についてわかりやすく紹介したもの
神道(3)近現代, 『よくわかる宗教学』(やわらかアカデミズム〈わかる〉・シリーズ), ミネルヴァ書房, 2015年03月10日, 118, 119, 井上順孝、大谷栄一ほか61名, ミネルヴァ書房刊行のやわらかアカデミズム〈わかる〉シリーズの一書。第Ⅱ章世界の諸宗教の第36項、「神道(3)近現代」について担当執筆。
司法試験・公務員試験参考書にみる政教問題, 『政教関係を正す会会報』, 45号, 政教関係を正す会, 2015年01月20日, 6, 16, 平成26年8月1日(金)開催の平成26年度、第一回政教関係を正す会研究会における研究発表の記録。司法試験・公務員試験の参考書を中心として両試験の問題解説記述を分析し、これらにみられる政教関係事象および法解釈、判決の解釈の仕方について、今後の影響を指摘した。
基礎あってこその応用 , 『大学時報』, 360, 一般社団法人日本私立大学連盟, 2015年01月20日, 86, 87, 一般社団法人日本私立大学連盟の機関誌である『大学時報』360号に「シリーズ 私の教育実践―教育現場の最前線から」という連載に同連盟より依頼を受け、自身の大学における授業実践についての内容や苦労などを寄稿したもの。
児童自立支援事業の嚆矢と神宮―神宮教院感化院の設置にみる―, 『瑞垣』, 230号, 神宮司庁, 2015年01月20日, 60, 69, 神宮司庁(伊勢神宮)発行の機関誌『瑞垣』の平成27年新春号に依頼を受け、寄稿したもの。明治初期に一時であるが、神宮が感化院(旧教護院、現在でいうところの児童自立支援施設)の財政的支援を行っており、そのことが社会事業史上における児童自立支援事業の嚆矢としても非常に評価されるべきものであることを論じた。
(新刊紹介)宮崎義敬著『神社新報ブックス17 一神職の本音~60編の執筆原稿~』, 神社新報, 3230号, 神社新報社, 2014年10月06日, 神社本庁顧問、神道政治連盟前会長を務めた宮崎義敬氏が若い神職世代のためにとこれまで自身が神社関係の雑誌等に著した60編の原稿をまとめた『一神職の本音~60編の執筆原稿~』(神社新報社刊)の内容紹介。
昭和戦前期の無格社(シリーズ 近現代神道史の一齣), 神社新報, 3218~3220号, 神社新報社, 2014年07月07日, 2014年07月21日, 神社新報社のシリーズ連載として掲載されている「近現代神道史の一齣」の第3弾。昭和戦前期に企図され、施策の実施途中で昭和20年の終戦を迎えるに至ったいわゆる無格社の整備・整理問題について、無格社の定義にはじまり、官制の神社制度調査会での議論、実際に出された要綱の類などについて、順をおって述べ、神職向けに無格社の整理問題について理解を促した論考。平成26年7月7日号、7月14日号、7月21日号の三回に分けて連載。
社号標と標柱, 『大洗さん』, 35号, 大洗磯前神社, 2014年06月01日, 2, 3, 神社にある社号標がいつ頃から建設され、どのような人物が揮毫しているか、あるいは社号標に類するものとして関西以西の神社に多くみられる標柱(しめばしら)について、その由緒や書かれている文字などについて述べたもので、大洗磯前神社の社号標を揮毫している国学者の池邊義象についても池邊と皇典講究所との関わりを含めて論じた。
「神道と自然災害―神社に遺された自然災害伝承から見る―」「神社由緒と災害伝承をめぐる研究の課題と展望」, 『神社新報』, 3202号, 神社新報社, 2014年03月03日, 神道宗教学会平成25年度パネル発表の内容について、神社新報の依頼に基づき報告記事としたもので、東日本大震災の被災地を中心として全国各地に遺されている神社由緒のなかから特に自然災害伝承にかかわる由緒の分析を行った結果についての報告および、自然災害と神道にかかわる研究動向の整理について述べたもの。
船の進水式と艦内神社, 『大洗さま』, 34号, 大洗磯前神社社務所, 2014年01月01日, 2, 3, 船の進水式における支綱切断式につかう銀の斧の刃に彫られた三筋と四筋は天照大神はじめ、三貴子の神とされているが、その神の謂れについて進水式の次第とともに起源を述べ、加えていわゆる営内神社の一種とされている艦内神社(軍艦内の神棚や祠)について、とくに大洗磯前神社とかかわりの深い、戦前の軍艦那珂にあった艦内神社のことについて解説し、海や船とかかわりの深い日本の神々について述べたもの
近代における神宮遥拝所と公共空間, 『大洗さん』, 33号, 大洗磯前神社, 2013年06月01日, 2, 3, 近代における神社の遥拝所について、その設立の経緯や形態の差異、「遥拝」という行為の意義などについて全国各地にある伊勢神宮の遥拝所を例に解説したもの
(新刊紹介)今泉宜子著『明治神宮「伝統」を創った大プロジェクト』, 『神社新報』, 3163号, 神社新報社, 2013年05月06日, 今泉宜子著『明治神宮「伝統」を創った大プロジェクト』(新潮社)の内容紹介。
奪われる日本の領土・森林・水資源, 『大洗さん』, 32号, 大洗磯前神社, 2013年01月01日, 2, 3, 現在、海外の資本によって我が国の山間部をはじめとする水源地の森林や、防衛拠点でもある島嶼部や北海道などの自衛隊駐屯地周辺で中国人や韓国人による土地買収がおこなわれており、国益を著しく侵害することが懸念されていることがメディアでも報じられるようになっている。この点について我が国自体が非常に土地の私有に関する権限が強いことも一因であることを歴史的に指摘するとともに、地籍の問題や土地収用法の問題なども含め、我が国の国土政策、安全保障問題について警鐘を鳴らしたもの。
昨年度(平成23年度)のFD推進ワークショップに参加して, 平成24年度FD推進ワークショップ報告書, 一般社団法人日本私立大学連盟 教育研究委員会, 2012年11月22日, 28, 31, 一般社団法人日本私立大学連盟が主催した平成24年度FD推進ワークショップ(新任専任教員向け)の第1日目において開催されたパネル・ディスカッションで発題者として発題した概要。自身のFD実践例やFDに対する具体的な問題意識などについての紹介を試みた。
靖国神社-戦没者の慰霊・追悼・顕彰の聖地, 『聖地巡礼ツーリズム』, 弘文堂, 2012年11月15日, 194, 197, 天田顕徳ほか41名, 国内外52の各宗教の聖地と呼ばれる宗教施設および巡礼・ツーリズムの動態等を示したうち、靖國神社についての箇所を担当。国家と聖地という観点から、靖國神社の歴史および、同社の近年の動向や、これまでの慰霊・追悼・顕彰についての先行研究にも触れつつ、首相の公式参拝の問題などについても述べ、靖國神社の現代的な意義と日本人の慰霊・追悼のあり方について述べた論考。
神社本庁の再構築を-次代に託す神社界の行く末-(神社新報社社友・諏訪大社名誉宮司澁川謙一氏の論考の注および同氏の業績一覧の作成を担当), 神社新報社, 2012年09月15日, 8, 24, 平成22年10月14日に東京・赤坂乃木會館で開催された澁川謙一氏(諏訪大社名誉宮司・神社新報社社友)の卒壽を祝う会での同氏の挨拶をもとに論考として発刊されたもので、戦後設立以来65年を経た神社本庁と同庁の設立に深く関与した葦津珍彦氏の神社本庁バラック論などについての論及がなされており、そのため、一般の神職でも理解しやすくして欲しいとの神社新報社の依頼にもとづき、注を執筆担当。あわせて澁川氏のこれまでの年譜および論文等の業績一覧も作成した。なお、論考自体は澁川氏のものであるが、注・論文等の業績一覧については藤本の単独執筆。
葦津大人と「国家神道」研究, 『神社新報ブックス16 次代へつなぐ葦津珍彦の精神と思想-生誕百年・歿後二十年を記念して-』, 神社新報社, 2012年07月17日, 71, 76, 葦津泰國、澁川謙一、阪本是丸、小堀桂一郎、所功、藤田大誠、黒岩昭彦、後藤俊彦、石田圭介ほか, 葦津珍彦の生誕百年、歿後二十年を記念して神社新報社が編んだ、葦津珍彦に関係する神職、研究者、文化人らからのエッセイ集(神社新報に掲載されたもの)。
神社の社会事業とは何か-近代・現代の比較にみる震災後の神職の取り組みを例に-, 『政教関係を正す会会報』, 40, 政教関係を正す会, 2012年06月30日, 14, 23, 平成23年7月30日(土)開催の政教関係を正す会研究会での発表内容の速記録を校閲のもと掲載されたもの
地名・市名の改変と神社, 『大洗さま』, 31, 大洗磯前神社, 2012年06月01日, 2, 3, 近年行われているネーミングライツ始め、各地方自治体の合併により地名の改変がなされていることに対して、歴史的な変遷と神社とのかかわりについて述べることで、安易な地名改変に警鐘を鳴らすもの
司法試験の参考書からみた政教分離問題, 『神青協通信』, 第114号, 神道青年全国協議会, 2012年03月31日, 10, 11, 司法試験参考書における政教分離関係の設問・記述に着目し、その内容について論じたもの
改暦・祭礼日と現代社会, 『大洗さま』, 30, 大洗磯前神社, 2012年01月01日, 2, 3
修学旅行と宗教教育, 『意 -神政連レポート-』, 179号, 神道政治連盟, 2011年12月15日, 9, 12, 神道政治連盟の機関誌『意』において、シリーズ「政教問題を考える」の一環として、修学旅行と宗教教育の問題について取り上げ、公立学校児童・生徒の靖國神社参拝について、戦後出されている通達の失効等を取り上げ、社寺への参詣と教育基本法改正前後の問題について短く論じたもの
広井良典著『創造的福祉社会-「成長」後の社会構想と人間・地域・価値』(新刊紹介), 『神社新報』, 3086号, 神社新報社, 2011年09月12日, 6, 6, 千葉大学教授広井良典氏の新刊『創造的福祉社会』(ちくま新書)について、『神社新報』に新刊紹介として掲載。同書の第3章のなかにある「コミュニティ感覚の分断」という問題に関して、とくにコミュニティの社会的資源でもある神社や商店街の問題について取り上げ、都市・地域コミュニティの抱える問題について地域再生という課題なども交えながら書籍の内容について紹介した。
東日本大震災と神社・神職, 『国際宗教研究所ニュースレター』, 第71号(11-2), 財団法人国際宗教研究所, 2011年07月25日, 3, 7, 平成23年3月11日に起こった東日本大震災の被災地域への支援について神社本庁をはじめとする神社界の各団体、神職個人の支援の状況について述べるとともに、震災後の被災地域の神社と氏子の問題、あるいは、復興支援策について述べたものである。
書評へのリプライ(宮城洋一郎氏書評「藤本頼生著『神道と社会事業の近代史』), 『宗教と社会』, 17, 「宗教と社会」学会, 2011年06月30日, 100, 101
近代の都市計画と震災復興, 『大洗さま』, 第29号, 大洗磯前神社, 2011年06月01日, 2, 3, 東日本大震災を受けて、今後の震災復興を考える上で、特に近代最大の被害を及ぼした関東大震災の震災復興と都市計画をみていくことで、その都市計画に寄与した神社人の活動など、神道社会事業史の上でも特徴的な人物でもある吉田茂(のちの内務省神社局長)などに着目しつつ、近代日本がどのような都市をつくろうとしたのか論じたものである。
『皇国時報』総目次(その1), 『神社本庁総合研究所紀要』, 第16号, 神社本庁総合研究所, 2011年06月01日, 全国神職会発行の機関誌『皇国時報』について書誌の情報等についての解説を担当、執筆するとともに、嶋津宣史、武田幸也両氏とともに同誌の373号から549号の総目次の作成を担当した。
「大神宮文庫13『神道の言葉』」, 『神社新報』, 第3024号, 2011年01月31日, 『神社新報』に掲載された新刊紹介で、太田正弘氏が神道にかかわる名言、名句、格言等をつぶさに収集し、解説を加えた書の内容について紹介したものである。
「大己貴命と『鉄』」, 『大洗さま』, 第28号, 大洗磯前神社, 2010年12月01日
書評りぷらい(長谷川匡俊氏著 書評「藤本頼生著 『神道と社会事業の近代史』」へのリプライ) , 『社会福祉学』, 51-2, 一般社団法人日本社会福祉学会, 2010年08月31日, 145, 146
「大洗さんと鳥居」, 『大洗さま』, 第27号, 大洗磯前神社, 2010年06月01日, 2, 3, 大洗磯前神社社務所発行の社報『大洗さん』に掲載された小論文で、大洗磯前神社境内にある鳥居の形式や建立の経緯について、社誌などを元に述べ、さらに一番古いとされる鳥居の形式に着目し、その形式が「中山鳥居」と呼ばれる形式であることと、その鳥居の建立年代を種々の資料から分析したもので、境内を歩く参拝者や氏子の便宜に供したものである。
「平野秀樹・安田喜憲著『奪われる日本の森』」, 『神社新報』, 2010年05月24日, 『神社新報』に掲載された新刊紹介で、近年、外資による日本の森林の買占めや環境問題、特に水資源に着目して地政学、国土政策全体への危機を提唱している書の内容について紹介、書評したものである。
「宇治・山田と神仏分離」, 『皇學館大学神道研究所紀要』, 第26輯, 2010年03月01日, 69, 72, 平成20年11月29日に開催された皇學館大学神道研究所公開学術シンポジウム(平成20年度)の記録。シンポジウムのコメンテーターとして参加したもので、伊勢・宇治山田における明治初年の神仏分離に関する発表に対してコメントを行った。
「篠塚庸之助宮司と内務官僚」, 『大洗さま』, 第26号, 大洗磯前神社, 2010年01月01日, 2, 3, 大洗磯前神社社務所発行の社報『大洗さん』に掲載された小論文で、大洗磯前神社の先々代宮司を務め、内務官僚でもあった篠塚庸之助宮司の事績に注目し、篠塚氏の直属の上司で、その風貌や仕事ぶりから「豪腕」官僚と呼ばれ、神社局長や岡山県知事、北海道庁長官などを務めた佐上信一の事績から、葦津珍彦が「官僚神道」と称した内務官僚の神社観や人柄について述べたものである。
「「虎」・「寅」とお宮」, 『東神』, 第869号, 東京都神社庁, 2010年01月01日, 6, 7, 東京都神社庁発行の『東神』第869号(平成22年1月)に掲載されたもので、『東神』では毎年、干支に因んだ話として、文化的な側面、社会的、歴史的な側面から、論じたコラムが掲載されているなかで、特に本文では神社名、祭神名との関わりを中心に「虎」と「寅」について紹介し、神職の教養や社頭講話の利便に供したものである。
「広井良典著『コミュニティを問い直す』」, 『神社新報』, 第2991号, 2009年09月07日, 神社新報に掲載された新刊紹介で、第9回大佛次郎論壇賞を受賞した広井良典著『コミュニティを問い直す』の書について、日本におけるコミュニティの空間的範囲の問題をコミュニティの中心とは何か、またその原型とは何かといふ視点から展開した持論のなかで、特にコミュニティと神社との関係性について論じた点を中心に紹介、書評したものである。
「神社神道の社会貢献活動について-地域コミュニティにおける宗教的文化資源の活用の可能性から-」, 『宗教と社会』, 第15号, 「宗教と社会」学会, 2009年06月01日, 166, 170, 本論文は「宗教と社会」学会 2008年度 第16回学術大会テーマセッション(於南山大学:平成20年6月15日)における筆者発表をもとに論文化したもので、宗教における社会貢献が注目されつつあるなかで、何が神社神道における社会貢献なのか、神社神道の立場でどのように考えられるのかについて考察したものである。神社界の社会貢献的な活動は、対社会的なアピールという点ではいわゆる社会貢献分野で取り上げられるような面が少なかったのではないかと考えられる一方で、逆にいえば対外的ないわゆる社会救済、個人救済のための貢献活動という面よりも、神社神道ならではのものに焦点を絞って、社会貢献を考える必要性を指摘したものである。
「菊池謙二郎と正岡子規・大洗」, 『大洗さま』, 第25号, 大洗磯前神社, 2009年06月01日, 2, 3, 大洗磯前神社社務所発行の社報『大洗さん』に掲載された小論文で、文部大臣や神社局長等を歴任した水野錬太郎や文豪夏目漱石、歌人の正岡子規などと同級生で、のちに第二高等学校校長や水戸中学校長などを務め、「今東湖」とも呼ばれた近代水戸学の権威として知られる菊池謙二郎の事績について、親友であった正岡子規の『水戸紀行』をもとに大洗との関わりを述べたものである。
「『皇国』総目次その二」(目録作成), 『神社本庁教学研究所紀要』, 第14号, 2009年03月01日, 241, 283, 全国神職会の会報であった『全国神職会会報』の後継誌の『皇国』については、大正期から昭和初期における神職や神社の動きを知る上で必読の雑誌であるが、完本にて所蔵する図書館等の所蔵機関も限られており、また復刻等もなされていないことから、研究者等の調査研究が比較的これまで進んでいなかった。そこで、のちに神社本庁総合研究所において、冊子化することを目的として『神社本庁教学研究所紀要』に『皇国』誌の総目次を掲載する作業を筆者が担当者となって行い、研究者等の調査研究の一助としたものである。
「地域における子育て支援活動と神社の資源―プレイセンター・ピカソの事例―」, 『誰でもの福祉―地域に求められる神社の底力―』, 大阪府神社庁, 2009年03月01日, 大阪府神社庁教化委員会主催の福祉研修会(平成20年11月20日)での基調講演・パネルディスカッションの記録。パネラーとして「地域における子育て支援活動と神社の資源―プレイセンター・ピカソの事例―」と題して発表したものの記録。
「島薗進・ヘリー・テル=ハール・鶴岡賀雄編『宗教―相克と平和』」, 『神社新報』, 第2963号, 2009年02月02日, 神社新報に掲載された新刊紹介で、平成17年3月24日~30に東京・高輪プリンスホテルを会場として行はれた国際宗教学宗教史会議第19回世界大会(IAHR2005)の成果、記録集の一部として作成された書について紹介、書評したものである。
「大祓・大祓詞の由来と歴史」, 『大洗さま』, 第24号, 大洗磯前神社, 2009年01月01日, 2, 3, 大洗磯前神社社務所発行の社報『大洗さん』に掲載された小論文で、氏子崇敬者を対象に、毎年、六月と十二月に全国の神社で斎行される大祓についてその儀式について、一般に半年間の罪やケガレを祓うための儀式であるということの意味と、その際に唱える「大祓詞」の意味等も含めて、大祓式がいつからかどんな形で行われてきたかということについて、その由来と歴史を平易な形で述べたものである。
「稲場圭信著『思いやり格差が日本をダメにするー支え合う社会をつくる8つのアプローチ』」, 『神社新報』, 第2957号, 2008年12月08日, 神社新報に掲載された新刊紹介で、宗教研究者の中でも特に利他主義の研究の第一人者ともいうべき稲場圭信大阪大学准教授の『思いやり格差が日本をダメにする―支え合う社会をつくる8つのアプローチ』の書について、我が国の「思いやり」社会の現状、つまり利他主義の現状を分析、最新の研究成果を紹介しており、後半では「思いやり」の心を育て、支え合う社会へのアプローチとなる実例等の内容を紹介し、書評を行ったものである。
「地域の子育て支援と神社の資源―プレイセンター・ピカソの事例―」, 『神社新報』, 第2955号, 2008年11月24日, 神社新報社の執筆依頼に基づき、日本宗教学会2008年度学術大会(於筑波大学)でのパネル発表「現代日本における地域活動と宗教文化の活用-神道と福祉の接点-」の筆者の発表「地域の子育て支援と神社の資源-プレイセンター・ピカソの事例―」の一部を神社新報の読者紹介用に再構成したもので、宗教文化と福祉文化との接点を探るという試みの一つとして、子育て支援活動と神社との関わり、なかでも神社境内にある施設や鎮守の森の所在環境そのものを利用した子育て支援活動の事例について述べたものである。
「岩間香・西岡陽子編『祭りのしつらい 町家とまち並み』」, 『神社新報』, 第2947号, 2008年09月01日, 神社新報に掲載された新刊紹介で、建築学や民俗学、絵画史など専門分野の異なった研究者によって結成された「祭礼文化研究会」の研究成果の一部である岩間香・西岡陽子編『祭りのしつらい 町家とまち並み』について、祭礼図や神輿の飾り、山車の通る街路を彩るしつらいや、見世物、人形や曳き物などの造り物に焦点をあてて、祭礼を形づくる町家など地域景観と祭礼との関係を明らかにした書を紹介したものである。
「コメント二」, 『慰霊と顕彰の間―近現代日本の戦死者観をめぐって―』, 錦正社, 2008年07月01日, 242, 255, 原題は、「池上良正「靖國信仰の個人性」『死者の救済史』を読んで」というもので、平成18年10月7日に國學院大學研究開発推進センター主催「第2回「慰霊・追悼」研究会」において、池上良正駒澤大学教授を招き、池上氏の著した「靖國信仰の個人性」『死者の救済史』の論文並びに著書についての研究会を開いた際の筆者発表のレジュメを元に文章化している。宗教社会学、近代神道史の観点から、靖國神社を巡る問題について言及しており、戦前の慰霊・追悼・顕彰と、戦後の慰霊・追悼・顕彰とはいかに違うのか、または同じものなのかという点、あるいは近代において、慰霊や追悼を行う国家的な儀礼の場というもののなかに何故、神社という形態があるのかについても神社の所轄、制度上の問題、あるいは東京都、大阪府等の忠魂碑、顕彰碑の分類などのデータ化を試み、さらには近代における靖國神社・護國神社に関わる法令資料を用いながら論じている。
「戦前の大洗の景色から」, 『大洗さま』, 第23号, 大洗磯前神社, 2008年06月01日, 2, 3, 大洗磯前神社社務所発行の社報『大洗さん』に掲載された小論文で、戦前期に社務所やその他の機関から発行された各種の大洗磯前神社や付近の名所の絵葉書、鉄道省の発行した書籍をもとに戦前期の大洗の景観について述べつつ、近年、地方都市のどこに行っても某大型ショッピングセンターやファストフード店、レストラン、大型電気チェーン店等の看板などが国道、県道沿いに連なる「マクドナルド化」、「ファスト風土化」と呼ばれる状況に対して警鐘を鳴らしたものである。
「三木英・櫻井義秀編『よくわかる宗教社会学』」, 『神社新報』, 第2922号, 2008年03月17日, 神社新報に掲載された新刊紹介で、ミネルヴァ書房より出版されている「やわらかアカデミズム」の中の一冊『よくわかる宗教社会学』について、宗教学、宗教社会学をとっつき難いものと見ている学生や奉職後の神職に対して、も、種々の宗教事情や現代社会の中でおさえておくべき事象を平易に解釈し、有益な情報と知識を提供してくれる書として紹介をこころみたものである。
「『皇国』総目次その一」(目録作成), 『神社本庁教学研究所紀要』, 第13号, 2008年03月01日, 273, 310, 全国神職会の会報であった『全国神職会会報』の後継誌の『皇国』については、大正期から昭和初期における神職や神社の動きを知る上で必読の雑誌であるが、完本にて所蔵する図書館等の所蔵機関も限られており、また復刻等もなされていないことから、研究者等の調査研究が比較的これまで進んでいなかった。そこで、のちに神社本庁総合研究所において、冊子化することを目的として『神社本庁教学研究所紀要』に『皇国』誌の総目次を掲載する作業を筆者が担当者となって行い、研究者等の調査研究の一助としたものである。
「大洗さんの信仰を考える」, 『大洗さま』, 第22号, 2008年01月01日, 2, 3, 大洗磯前神社社務所発行の社報『大洗さん』に掲載された小論文で、大洗磯前神社の分祀社や、「大洗」、「磯前」を冠する神社について、神社本庁が平成7年に発行した、「全国神社祭祀祭礼総合調査(平成「祭」データ)」の報告書の調査報告結果に基づき、その分布を述べ、信仰の様相を明らかにしたものである。大洗信仰については、まだその信仰の概要は神社の分布も含め、明確化されておらず、その一助となるべく執筆したものである。
「平田喜代美著『おっぱいはえらい!!-母乳育児を取り戻そう-』」, 『神社新報』, 第2909号, 2007年12月03日, 神社新報に掲載された書籍紹介で、助産師の平田喜代美氏が監修した『おっぱいはえらい!!-母乳育児を取り戻そう-』について、全国敬神婦人連合会・全国女子神職協議会が発行している『腹帯イロハ』の執筆者からの観点から、単に母乳育児や育児の手ほどきが述べられているだけではなく、食の重要性、食育の重要性をも指摘している書について、我が国の伝統や文化を大切にしていくためにも紹介したものである。
「〔座談会〕文明開化と神道文化」(注記を担当), 『神道文化』, 第19号, 財団法人神道文化会, 2007年12月01日, 18, 74, 財団法人神道文化会の機関誌である『神道文化』第19号に掲載された座談会「文明開化と神道文化」(加藤隆久、矢野憲一、阪本是丸、佐野和史、森悟朗、嶋津宣史、藤本頼生)の対談の内容について、近代神道史の研究者の立場から、座談会の出席者として参加し、編集作業を行ったが、座談会の内容を読者にさらに深めてもらうため、注記を担当した。
(座談会)「文明開化と神道文化」, 財団法人神道文化会 機関誌『神道文化』座談会, 2007年07月17日
「子育て支援と境内地の活用」, 『全神協広報』, 第82号, 全国教育関係神職協議会, 2007年06月01日, 8, 9, 子育て支援活動と神社との関わりについて、なかでも神社境内にある施設や鎮守の森の所在環境そのものを利用した子育て支援活動として注目される事例である「プレイセンター・ピカソ」(東京都国分寺市)の活動について述べたもので、教員と神職を兼職する者の連合組織である全国教育関係神職協議会の広報誌に掲載されたものである。
「井上順孝編『近代日本の宗教家101』」, 『神社新報』, 第2881号, 2007年05月07日, 神社新報に掲載された新刊書籍の紹介で、日本宗教史の上で活躍した人物が数多くいる中にあって、特に近代にクローズアップし、明治期から平成に至るまでの宗教家として実践と思想の相俟った101名の人物の個人史を取り上げた書について紹介と書評を試みたものである。
「全国神職會會報総目次 その四」(目録作成), 『神社本庁教学研究所紀要』, 第12号, 2007年03月01日, 369, 435, 戦前期の神社や神職の活動、思想や言説、神祇制度など、当時の神社神道の実状を窺うことのできる代表的な雑誌としては、『全国神職会会報』、『神社協会雑誌』の二誌が挙げられるが、神職主体の組織であった全国神職会が機関誌として発行した『全国神職会会報』については、現場の神職の声を中心として広範な意見や論説を掲載しており、両誌を併読することで戦前の神社神道の実状をより正確に理解することができるものである。両誌はともに復刻版が刊行されているが、『全国神職会会報』については、諸般の事情により、復刻版の発行元である㈱ゆまに書房より、総目次・総索引が刊行されておらず、復刻版を作成した㈱ゆまに書房にも了解を得た上で、『全国神職会会報』の総目録を作成し、研究者、学生等の利便に供した。目録の作成にあたっては、松本丘皇學館大学准教授(当時神社本庁録事)とともに作業を行った。
「櫻井勝之進大人命偲び草編集委員会編『惜陰-櫻井勝之進大人命偲び草-』」, 『神社新報』, 第2866号, 2007年01月15日, 神社本庁総長や多賀大社宮司、学校法人皇學館大学理事長などを歴任し、平成17年に96歳で逝去した故櫻井勝之進氏の遺稿や故人を偲ぶ人々の思い出の記を編んだ『惜陰-櫻井勝之進大人命偲び草-』についての紹介記事が神社新報に掲載されたものである。
「〔座談会〕葦津珍彦とその時代」(注記を担当), 『神道文化』, 第18号, 財団法人神道文化会, 2006年12月01日, 20, 76, 財団法人神道文化会の機関誌である『神道文化』第18号に掲載された座談会「葦津珍彦とその時代」(澁川謙一、葦津泰國、阪本是丸、齊藤智朗、藤田大誠、藤本頼生)の対談の内容について、近代神道史の研究者の立場から、座談会の出席者として参加したが、戦後神道史の要ともなる時期に活躍した人物の事績等、座談会の内容を読者にさらに深めてもらうため、注記を担当した。
「島薗進・福嶋信吉・葛西賢太・藤原聖子編『宗教学キーワード』」, 『神社新報』, 第2861号, 2006年11月27日, 神社新報に掲載された新刊書籍の紹介で、三部構成、序章終章併せて十八章からなる。第Ⅰ部では現代の生の現場から問う、第Ⅱ部では宗教の立場に即して考える、第Ⅲ部は、宗教に距離をとって問うといふ構成をとったもので、宗教概念や神学、祭祀や儀礼といった宗教学の基本に関はる問題はもとより、臓器移植や脳死問題、共同体と宗教、学校教育と宗教、スピリチュアリティや心霊、戦死者の慰霊、追悼、多文化主義と原理主義など、昨今ニュースなどでも話題となっているテーマを多く掲げたQ&A形式の書について紹介を試みたものである。
「「宗教と社会」学会 宗教と社会貢献プロジェクトの発足について」, 『神社新報』, 第2853号, 2006年09月25日, 神社新報社の依頼に基づき、筆者が世話人として所属する「「宗教と社会」学会」の学会プロジェクトとして承認された「宗教と社会貢献研究プロジェクト」について、発足の経緯、研究会の内容、今後の活動の展開等について述べたものである。
「国家神道関係主要参考文献目録」, 『新版 国家神道とは何だったのか』, 神社新報社, 2006年07月01日, 222, 271, 神社新報社刊行の『国家神道とは何だったのか』(葦津珍彦著・阪本是丸注)の新版刊行に際して、新たに論文2本と国家神道関係主要参考文献目録が改訂されたことに伴い、筆者は国家神道関係主要参考文献目録の目録作成を担当した。尚、新版にて論文を寄稿している齊藤智朗、藤田大誠両氏とともに目録の作成を担当した。
「明治の国学者と現代社会」, 『大洗さま』, 第19号, 大洗磯前神社, 2006年06月01日, 2, 3, 大洗磯前神社社務所発行の社報『大洗さん』に掲載された小論文で、大洗磯前神社の鎮座する大洗町は、明治維新の思想面での原動力の一つともなった水戸学とも由縁深い地であり、同じく思想面での原動力の一つともなった学問に国学があることから、明治の国学者の事績に注目し、現代社会の上でも国語学や言語学のみならず、服飾や音楽・工芸など、大きな恩恵を蒙っている明治の国学者の事績とその内容について、先行研究などをもとに論じたものである。
「全国神職會會報総目次その三」(目録作成), 『神社本庁教学研究所紀要』, 第11号, 2006年03月01日, 325, 386, 戦前期の神社や神職の活動、思想や言説、神祇制度など、当時の神社神道の実状を窺うことのできる代表的な雑誌としては、『全国神職会会報』、『神社協会雑誌』の二誌が挙げられるが、神職主体の組織であった全国神職会が機関誌として発行した『全国神職会会報』については、現場の神職の声を中心として広範な意見や論説を掲載しており、両誌を併読することで戦前の神社神道の実状をより正確に理解することができるものである。両誌はともに復刻版が刊行されているが、『全国神職会会報』については、諸般の事情により、復刻版の発行元である㈱ゆまに書房より、総目次・総索引が刊行されておらず、復刻版を作成した㈱ゆまに書房にも了解を得た上で、『全国神職会会報』の総目録を作成し、研究者、学生等の利便に供した。目録の作成にあたっては、松本丘皇學館大学准教授(当時神社本庁録事)とともに作業を行った。
「神宮・靖國神社関係 近現代略年表(抄)」, 『神社本庁教学研究所紀要』, 第11号, 2006年03月01日, 387, 431, 本年表は『神社本庁教学研究所紀要』に掲載されたもので、近年、特に靖國神社問題に関連して、とりわけ首相の靖國神社参拝がテレビ、新聞紙上をはじめとしてマスコミなどで報道、問題視され、特に近隣諸国との外交問題に関連付けて政治問題化しようとする向きがある。本年表では明治維新以降、靖國神社、神宮の歴史年表と宗教史年表に併せ、特に近現代の中国、韓国の歴史も含め掲載することで、両国の政治、社会情勢、我が国の政治、社会情勢と神宮・靖國神社の歴史がいかなる関連があるのか、ないのかということについて、事実関係を少しでも明らかにすることにあり、また各マスメディア等で取り立てて問題視する程の歴史的関連性があるのかないのかということを明確化する意味でも年表化を試みたものである。また伊勢神宮の首相参拝に関しても年表を作成したので併せて参照戴ければ幸甚である。両社の歴史的な事項の比較から、また首相の参拝についても政治的、社会的な動きそのものと決して密接に関連しているわけではないことや、戦前と戦後の首相の参拝については、法制度のみならず、その意義についても大きく異なっていることが明らかになった。
「再拝について」, 『式内社のしおり』, 第73号, 財団法人式内社顕彰会, 2006年01月01日, 26, 29, 財団法人式内社顕彰会の機関誌である『式内社のしおり』に掲載されたコラムで、現在、神社神道の神拝作法として知られる二拝二拍手一拝の「二拝」に着目し、何故神を拝する作法が「再拝」となったのか、その由来について、これまでの先行研究などを元に平易に論じたものである。
「戌の話-戌年に因んで-」, 『東神』, 第821号, 東京都神社庁, 2006年01月01日, 6, 7, 東京都神社庁発行の『東神』第821号(平成18年1月)に掲載されたもので、『東神』では毎年、干支に因んだ話として、文化的な側面、社会的、歴史的な側面から、論じたコラムが掲載されているが、特に本文では江戸期の伊勢神宮への「おかげ参り」に注目し、おかげ参りに犬の代参があったことについて詳しく述べ、犬と人々、神との関わりについて平易に解説し、神職の教養や社頭講話の利便に供したものである。
「進士五十八著『日本の庭園』」, 『神社新報』, 第2815号, 2005年12月05日, 神社新報に掲載された新刊の書評で、「日本的空間づくりの技術」、「日本的景観づくりの思想」という進士氏の説く庭園論について、本書は単に日本庭園の歴史を紹介する書としての目的意識のもとに書かれたものではなく、人々の住みやすい都市空間、身体的空間の一つとしての庭園とは何かという問題を取り上げようとしていることを紹介し、各章ごとに書評を行ったものである。
「原田多加司著『屋根の日本史』・『古建築修復に生きる』」, 『神社新報』, 第2794号, 2005年06月27日, 神社新報に掲載された新刊書籍の紹介で、本書は江戸中期から続く、檜皮葺職人(檜皮葺師)の十代目として、関西を中心に文化財修復の最前線に携わる著者が、社寺をはじめとして、古代の宮殿や城郭、古民家、桂離宮など、それぞれの屋根や建物の魅力を建築技術の文化、歴史といった観点から述べた点に着目しながら、書籍の内容を紹介、書評したものである。
「第十九回国際宗教学宗教史会議世界大会に参加して」, 『神社新報』, 第2786号, 2005年04月25日, 神社新報社の依頼に基づき、平成17年3月24日~30に東京・高輪プリンスホテルを会場として行はれた国際宗教学宗教史会議第19回世界大会(IAHR2005)の各パネル発表や大会メインの学術シンポジウムなどについて、紹介しつつ、筆者も発表者として参加したパネル発表での手ごたえなども織り交ぜつつ、宗教関係の国際学会が日本にて開催される意義と、神社関連の発表の諸相について述べたものである。
「全国神職會會報総目次その二」, 『神社本庁教学研究所紀要』, 第10号, 2005年03月01日, 『全国神職会会報』については、諸般の事情により、復刻版の発行元である㈱ゆまに書房より、総目次・総索引が刊行されておらず、復刻版を作成した㈱ゆまに書房にも了解を得た上で、『全国神職会会報』の総目録を作成し、研究者、学生等の利便に供した。目録の作成にあたっては、松本丘皇學館大学准教授(当時神社本庁録事)とともに作業を行った。
「『房総の杜』(千葉県神社庁房総の杜編纂委員会編)」, 『神社新報』, 平成16年12月20・27日合併号, 2004年12月20日, 神社新報に掲載された新刊書籍の紹介である。千葉県神社庁が実施した県内鎮守の森の調査内容が書籍化されたものについて、その内容を紹介した。
「近現代における神社神道の社会福祉事業について」, 『神道文化』, 第16号, 2004年11月01日, 財団法人神道文化会発行の機関誌『神道文化』第16号に掲載されたものである。
「座談会「神道文化と福祉文化」(注記を担当)」, 『神道文化』, 第16号, 2004年11月01日, 財団法人神道文化会発行の機関誌『神道文化』第16号に掲載された座談会「神道文化と福祉文化」について、その内容を補足するため、注記を掲載し、その執筆を行ったものである。
「『岩波講座 宗教』 第6巻 『絆』-共同性を問い直す-」, 『神社新報』, 平成16年10月11日号, 2004年10月11日, 神社新報に掲載された新刊書籍の紹介である。
「片野真佐子著『皇后の近代』」, 『神社新報』, 平成16年7月5日号, 2004年07月05日, 神社新報に掲載された新刊書籍の紹介である。
財団法人神道文化会主催 座談会「福祉文化と神道文化」座談会, 『神道文化』, 第16号, 2004年04月17日
「「全国神職會會報総目次その一」(目録作成)」, 『神社本庁教学研究所紀要』, 第9号, 2004年03月01日, 『全国神職会会報』については、諸般の事情により、復刻版の発行元である㈱ゆまに書房より、総目次・総索引が刊行されておらず、復刻版を作成した㈱ゆまに書房にも了解を得た上で、『全国神職会会報』の総目録を作成し、研究者、学生等の利便に供した。目録の作成にあたっては、松本丘皇學館大学准教授(当時神社本庁録事)とともに作業を行った。
「神宮大麻の信仰的意義」(土岐淳氏との共著), 『神宮大麻に関する研究会報告書』, 2004年01月01日, 神社本庁教学研究所にて研究プロジェクトの一環として実施されていた「神宮大麻に関する研究会」の報告書の一部分をなす論文である。信仰的意義に関しては土岐淳氏(現神奈川県神社庁主事。当時研修課録事)と共同にて執筆を行った。
「毎年頒布の意義」, 『神宮大麻に関する研究会報告書』, 2004年01月01日, 神社本庁教学研究所にて研究プロジェクトの一環として実施されていた「神宮大麻に関する研究会」の報告書の一部分をなす論文である。
「神明社について」, 『神宮大麻に関する研究会報告書』, 神社本庁教学研究所, 2004年01月01日, 神社本庁教学研究所にて研究プロジェクトの一環として実施されていた「神宮大麻に関する研究会」の報告書の一部分をなす論文である。
「吉田久一著『社会福祉と日本の宗教思想』」, 『神社新報』, 平成15年12月8日号, 2003年12月01日, 神社新報に掲載された新刊書籍の紹介である。
「大久保良峻・佐藤弘夫・末木文美士・林淳・松尾剛次編著『日本仏教34の謎』」, 『神社新報』, 平成15年8月18日号, 2003年08月01日, 神社新報に掲載された新刊書籍の紹介である。
「楠原祐介著『こんな市名はもういらない!-歴史的・伝統的地名を継承保存するためのマニュアル集-』」, 『神社新報』, 平成15年7月14日号, 2003年07月01日, 神社新報に掲載された新刊書籍の紹介である。
「神社と福祉について-地域における福祉文化の創造-」, 『東神』, 第790号, 2003年06月01日, 東京都神社庁発行の機関紙『東神』に掲載されたもので、神道と福祉についてのかかわりを特に伝統文化、民俗文化とのかかわりのなかで歴史的に解説を加え、述べたものである。