K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

河 炅珍
観光まちづくり学部 観光まちづくり学科
准教授
Last Updated :2023/12/21

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    河 炅珍, ハ キョンジン

ホームページ・researchmap等のリンク

所属・職名

  • 観光まちづくり学部 観光まちづくり学科, 准教授

学歴

  • 2008年04月, 2013年03月, 東京大学, 大学院学際情報学府, 博士後期課程
  • 2006年04月, 2008年03月, 青山学院大学, 大学院経営学研究科, 博士前期課程
  • 2001年03月, 2006年02月, 韓国梨花女子大学, 言論・弘報・映像学部

学位

  • 2015年09月18日, 博士(学際情報学), 東京大学, 社会学・社会福祉学関係, 博学情第102号, 「PRの20世紀史 一<企業自我>のコミュニケーション的構築」
  • 2008年03月25日, 修士(経営学), 青山学院大学, 修経第140号, 「韓国におけるPRの過去と現在ーJ.E.Gruningの双方均衡モデルを中心に」

職歴

  • 2022年04月, 9999年, 國學院大學, 観光まちづくり学部, 准教授
  • 2018年10月, 2022年03月, 広島市立大学, 広島平和研究所, 准教授
  • 2018年07月, 2018年09月, 東京大学, 大学院情報学環, 特任助教
  • 2016年04月, 2018年09月, 立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 兼任講師
  • 2015年07月, 2018年07月, 東京大学, 大学院情報学環, 助教
  • 2013年04月, 2015年07月, 東京大学, 大学総合教育研究センター, 特任研究員
  • 2012年04月, 2014年03月, 世田谷市民大学, 社会学ゼミ, 講師補佐

本学就任年月日

  • 2022年04月01日

研究分野

  • コミュニケーション
  • パブリック・リレーションズ
  • 広報
  • メディア

研究活動

論文

  • 「「カープ女子」という現象 ーー広島東洋カープとファン/共同体に関する考察」, 河炅珍, 『広島平和研究』, 9, 225, 245, 2022年03月, 広島平和研究所
  • 「資生堂PR映画における〈企業自我〉の表象」, 河炅珍, 『東京大学大学院情報学環紀要 情報学研究』, 95, 1, 28, 2018年10月, 東京大学大学院情報学環
  • 「PR学の方法論に関する考察――歴史的研究の問題を中心に」, 河炅珍, 『東京大学大学院情報学環紀要 情報学研究』, 90, 15, 37, 2016年, 東京大学大学院情報学環
  • 「PRの20世紀史――〈企業自我〉のコミュニケーション的構築」, 河炅珍, 博士論文, 2015年09月, 東京大学大学院学際情報学府
  • 「パブリック・リレーションズの条件――20世紀初頭のアメリカ社会を通じて」, 河炅珍, 『思想』, 6月号(No.1070), 87, 106, 2013年, 岩波書店
  • 「米国パブリック・リレーションズ理論の修辞学――J. GrunigのPR理論に関する批判的考察」, 河炅珍, 『東京大学大学院情報学環紀要 情報学研究』, 85, 131, 146, 2013年, 東京大学大学院情報学環
  • 「『公報』、あるPRの類型――1960年代、韓国における政府コミュニケーションをめぐって」, 河炅珍, 『マス・コミュニケーション研究』, 79, 133, 151, 2011年, 日本マス・コミュニケーション学会
  • 「現代Public Relationsの日本における導入および発展――歴史的考察からみる日本PRの過去そして現在における可能性と限界」, 河炅珍, 助成研究論文, 2010年03月, 吉田秀雄記念事業財団
  • 「韓国におけるPRの過去と現在――J. E. Grunigの双方均衡モデルを中心に」, 河炅珍, 修士論文, 2008年03月, 青山学院大学大学院経営学研究科

Misc

  • 「融合の時代にもPRの本質は問い続けられる」(インタビュー記事), 河炅珍、ジョンスハン(記者), 『The PR』, 143, 2022年03月, オンゾンハンコミュニケーション
  • 「歴史からひもとくPR--共有可能な課題の発見」(対談記事・後編), 河炅珍、根本陽平(対談者), PRX Studio Q, 2021年08月, PRX Studio Q
  • 「歴史からひもとくPR--選ばれ続けるPRとは」(対談記事・前編), 河炅珍、根本陽平(対談者), PRX Studio Q, 2021年08月, PRX Studio Q
  • 「新しい共同体の可能性」(報告書), 河炅珍, 『平和都市・広島の文化的構築に関する予備的調査』, 37, 50, 2021年03月, 広島平和研究所プロジェクト研究報告書
  • 「平和の鳩、羽ばたく――広島平和研究所のシンボルマークとタグラインが新しくなりました」(コラム), 河炅珍, 広島平和研究所ウェブサイト(https://www.peace.hiroshima-cu.ac.jp/), 2021年01月12日, 広島平和研究所
  • 「平和教育の新しい試み――スマホでつくる平和のPR動画」(コラム), 河炅珍, Hiroshima Research News, 59, 7, 2020年09月, 広島平和研究所
  • SCALE アカデミー開講式(イベントレポート), 河炅珍, SCALE Powered BY PR(https://scale-pr.com/), 2020年07月, SCALE Powered BY PR
  • 「歴史から見るコロナ禍の企業広報を考える」(インタビュー), 河炅珍, Recent Media-related Affairs Report(Dentsu PR Inc. 2020.7), 2020年06月, Dentsu PR Inc
  • 「新しい共同体が求められる時、必ずPRが必要になる」(インタビュー), 河炅珍, 『2020PR Yearbook』, 4, 7, 2020年06月, 日本パブリックリレーションズ協会
  • 「Withコロナ時代のPRについて話そう」(対談記事), 河炅珍、嶋浩一郎、松原佳代 、三浦崇宏, ログミーBiz(https://logmi.jp/), 2020年06月, ログミーBiz, 2020年4月27日に開催された、PR Table Community主宰のイベント「Withコロナ時代のPRについて話そう」の全文文字起こし #1/6 https://logmi.jp/business/articles/322904 #2/6 https://logmi.jp/business/articles/322905 #3/6 https://logmi.jp/business/articles/322906 #4/6 https://logmi.jp/business/articles/322907 #5/6 https://logmi.jp/business/articles/322916 #6/6 https://logmi.jp/business/articles/322917
  • 「PRという「概念」はどう変わる?──Withコロナ時代のPRについて話そう」(イベントレポート・後編), 河炅珍, PR Table Community(http://blog.pr-table.com/), 2020年05月15日, PR Table Community
  • 「PRという「仕事」はどう変わる?──Withコロナ時代のPRについて話そう」(イベントレポート・前編), 河炅珍, PR Table Community(http://blog.pr-table.com/), 2020年05月15日, PR Table Community
  • 「企業社会からPR社会へ?」, 河炅珍, 『アステイオン』, 91, 113, 116, 2019年12月, CCCメディアハウス
  • 「戦後イギリスと日本のPR――イギリス国立公文書館を訪ねて」, 河炅珍, Hiroshima Research News, 57, 6, 2019年10月, 広島平和研究所
  • 「広島で読む3冊」(コラム), 河炅珍, Web中公新書「私の好きな中公新書3冊」, 2019年08月, Web中公新書
  • 「都市と平和の新発見」(記事), 河炅珍, 中国新聞SELECT, 2019年04月, 中国新聞
  • 『企業広報誌の世界』(書評), 河炅珍, 『専門図書館』, 293, 52, 53, 2019年01月, 専門図書館協議会
  • 「あなたのPRは、友達がつくれているか?」(対談記事), 河炅珍、大堀航(対談者), PR Table Community, 2018年07月, PR Table Community
  • 「現在の動画ブームと、1950年代のPR映画に共通する“仕掛け”がある」(インタビュー記事), 河炅珍, PR Table Community, 2018年07月, PR Table Community
  • 「パブリック・リレーションズ (PR) とは何か」(自著紹介), 河炅珍, U Tokyo Biblio Plaza, 2018年07月, 東京大学
  • 「今こそパブリック・リレーションズの原点へ――Ivy Leeの伝記を読む」(書評), 河炅珍, 『広報研究』, 22, 165, 167, 2018年03月, 日本広報学会
  • 「パブリック・リレーションズは、企業の社会的自我を形成する」(自著紹介), 河炅珍, 『経済広報』, 2017年06月, 経済広報センター
  • 「PRは悪なのか?――パブリック・リレーションズの歴史社会学」(対談記事), 河炅珍、開沼博(対談者), シノドス, 2017年05月, シノドス
  • 「新型高大連携事業」, 河炅珍, 『協調が生む学びの多様性第4集――私たちの現在地とこれから』(自治体との連携による協調学習の授業づくりプロジェクト平成25年報告書), 2014年03月, 東京大学大学総合教育研究センターCoREF, 第1章9節「新型高大連携事業」担当
  • 『川から世田谷の未来を考える――市民からの提案』, 世田谷市民大学2012-13年度社会ゼミ, 世田谷市民大学2012-13年度社会ゼミ成果報告書, 2014年03月, 世田谷市民大学2012-13年度社会ゼミ
  • 「パブリック・リレーションズ――消費社会における〈公的ビジネス〉の成立」, 河炅珍, 『AD STUDIES』, 46, 12, 16, 2013年, 吉田秀雄記念事業財団

著書等出版物

  • 『広島発の平和学--戦争と平和を考える13講』, 広島市立大学広島平和研究所編, 法律文化社, 2021年08月
  • 『パブリック・リレーションズの歴史社会学――アメリカと日本における〈企業自我〉の構築』, 河炅珍, 岩波書店, 2017年01月
  • 『現代社会学辞典』, 大澤真幸; 吉見俊哉; 鷲田清一編, 弘文堂, 2012年

講演・発表

  • 「「差別」のメディア的構造?――SNS時代の公共圏」, 問題提起者:元橋利恵、ケイン樹里安、討論者:北村智、田中東子、司会者:河炅珍, 日本マス・コミュニケーション学会春季大会, 2021年06月06日
  • “PR Your Peace: Report of Online Workshop Series in Peace Education”, Kyungjin HA, The 10th International Conference of Museums for Peace, 2020年09月16日
  • 「PRとは何か?――誤解、理論=歴史、展望」, 河炅珍, SCALE PR ACADEMY 開講式 キーノートスピーチ, 2020年06月17日
  • 「PRする映画――電通映画社フィルムアーカイブから」, 河炅珍, 記録映画アーカイブ・プロジェクト第13回ミニワークショップ, 2019年11月27日
  • 「韓国人が見た広島」, Kyungjin HA, Hiroshima and the Nuclear Age(Hiroshima City University), 2019年07月05日
  • 「メディア研究×地域研究の新しい可能性――〈平和都市〉広島を例に」, 問題提起者:仙波希望、討論者:西井麻里奈、司会者:河炅珍, 日本マス・コミュニケーション学会2019年度春季研究発表会, 2019年06月16日
  • 「PRの歴史社会学--平和の創造につながる関係性とは」, 河炅珍, ヒロシマ平和セミナー2019, 2019年06月15日
  • 「日常にあふれるPRに目を向け、“平和”を考えてみよう」, 河炅珍, ピースインターンシップ(広島市立大学), 2019年05月18日
  • 「パブリック・リレーションズの歴史社会学」, 河炅珍, 広島メディア関係者研究会「広島から世界を考える会」, 2019年02月21日
  • 「「新しい過去」から「未来」をまなざす――ポスト2020のPublic Relationsを考える」, 河炅珍, PR3.0 Conference, 2018年11月27日
  • 「戦後の産業映画/PR映画から紐解く、新時代の企業コミュニケーションのあり方 」, 河炅珍, 東京大学大学院情報学環吉見研究室 × PR Table Community, 2018年09月
  • 「1950年代における企業自我の形成――メディアを中心に」, 河炅珍, 日本広報学会・広報研究深化交流部会, 2018年07月
  • 「PR研究の新しいフレームワーク構築を目指して――自著『パブリック・リレーションズの歴史社会学』を手がかりに」, 河炅珍, 日本広報学会・広報研究深化交流部会, 2017年10月
  • 「物語としてのPR映画――企業がつくり上げる『わたし』と『あなた』」, 河炅珍, 記録映画アーカイブ・プロジェクト第8回ミニワークショップ, 2017年04月
  • 「広報学と公共性における戦前/戦後の連続と断絶」, 河炅珍, 京都大学教育学研究科ミニシンポジウム, 2017年03月
  • 「戦後PRの移植と受容をめぐって」, 河炅珍, 平成27-29年度科学研究費助成事業(若手研究(B))「戦前の民間組織による対外的情報発信とその影響:英語版『東洋経済新報』を例として」第6回研究会, 2017年03月
  • “Reframing the Concept of “Public Relations” in Postwar Japan”, Kyungjin HA, AAS (Association for Asian Studies) 2017 Annual Conference, 2017年03月
  • 「戦後日本におけるパブリック・リレーションズの変容――経営者、企業、公衆」, 河炅珍, 公益財団法人サントリー文化財団「知」の試み研究会(第6回), 2017年02月
  • “Electricity and PR: An Analysis of TEPCO Graph”, Kyungjin HA, 20th Anniversary of SNU-UT International Symposium: Past, Present, and Future, 2016年10月
  • “Electrified Postwar Japan: An Analysis of the Electricity Company’s PR Strategy”, Kyungjin HA, Power of Promotion, ICA 2016 PRECONFERENCE, 2016年06月
  • 「PR(Public Relations)とその技術──1900~1930年代のアメリカを中心に」, 河炅珍, 日米社会学史茶話会 第5回研究会, 2016年02月
  • “Postwar Japan and PR Films: Scientific Technology and Economic Dream”, Kyungjin HA, SNU-UT Symposium: Digital Humanities, 2015年11月
  • 「戦後日本におけるパブリック・リレーションズの移植と変容」, 河炅珍, 20世紀メディア研究所 第98回研究会, 2015年11月
  • “Two images of Postwar Japan: An Analysis of the electricity Industry’s PR film and Magazines”, Kyungjin HA, East Asian Junior Sociologist Forum, 2014年07月
  • 「電気と共に暮らす――東京電力のPR誌から浮かび上がる戦後社会の電化」, 河炅珍, Cultural Typhoon, 2014年06月
  • 「PRの歴史、社会的形成――日、米、韓の比較的観点から」, 河炅珍, 日本広報学会 PR理論研究部会, 2013年12月
  • “How PR Magazines Electrified Postwar Japan: Analysis of Toden Graph (1953-1965)”, Kyungjin HA, IACS (Inter-Asia Cultural Studies Society) Conference, 2013年07月
  • “Industrial Films and Postwar Japan: The Use of Educational Films as PR Media”, Kyungjin HA, Media Histories/Theories and East Asia Conference, 2013年02月
  • “Images and Realities: The way of Public Relations in 1960's Korea”, Kyungjin HA, Tsinghua-Todai The Great Wall Forum: Beyond the Wall, 2011年11月
  • “Considering Public Relations through Social Movements in 1960-70 Japan”, Kyungjin HA, ACS (Association for Cultural Studies) Crossroads, 2010年06月
  • “Reviewing the Introduction and Development of Modern PR in Korea and Japan”, Kyungjin HA, Inter-Asia Cultural Typhoon, 2009年07月
  • “The Past and Present of PR in Korea: A Study of Sisa-journal Case”, Kyungjin HA, SNU-UT-CUHK-NTU-TU Symposium, 2008年11月

受賞

  • 2021年03月, 公立大学法人広島市立大学, 教員表彰, 大学運営分野
  • 2017年, 日本広報学会, 第12回日本広報学会賞, 学術貢献賞
  • 2010年, 吉田秀雄記念事業財団, 第8回助成研究吉田秀雄賞, 大学院生の部(奨励賞)
  • 2007年, 電通, 学生広告論文電通賞, 在日留学生個人の部(佳作)

競争的資金

  • 18K12921, 2018, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)若手研究, 戦後PRの歴史的変容に関する研究――言説と表象の比較的分析を通して
  • 20K12544, 2020, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金), 地域コミュニティに基づくメディア・デザイン実践の方法論に関する研究
  • サントリー文化財団, 研究助成「学問の未来を拓く」, 戦争神話の形成過程
  • 広島市立大学広島平和研究所, プロジェクト研究, 平和都市・広島の文化的構築に関する予備的調査
  • 東京大学, 国立大学改革強化推進補助金(特定支援型「優れた若手研究者の採用拡大支援」)
  • サントリー文化財団, 鳥井フェロー
  • 吉田秀雄記念財団, 助成研究, 現代Public Relationsの日本における導入および発展
  • 20K12544, 地域コミュニティに基づくメディア・デザイン実践の方法論に関する研究, 学術研究とは、伝統的に対象を客観的に観察し、分析するものとして発展してきました。しかし、いまや私たちの暮らしを大きく支える様々なテクノロジーは、意識されているもの・されていないものを含め、人びとのコミュニケーション活動に影響を与えています。研究者も例外なくそうした日常を過ごし、情報技術やメディアと社会との関係性の全貌は、誰にもつかむことができません。こうしたなかで、客観的なメディア研究というものがどこまで可能でしょうか。本研究では、地域コミュニティに主体的に関わり、学び合うなかでメディア実践をデザイン・実施・評価する、メディア研究の新たな方法論とそのあり方について考察します。;2022年度の成果実績として次の3点があげられる。;まず1つ目として、2021年度に実施したオンラインワークショップについて論文としてまとめ、発表したことである。本実践は、事前に実施した社会調査の結果をもとに設計、運営した。本プロジェクトの研究メンバー全員が関わり、6つの大学をオンラインでつなぎ、「(コロナ禍前と現在における)若者と地域コミュニティ」をテーマに発表やディスカッションをおこなった。若者の地域に対する感覚や経験を参加者同士が積極的に共有することができたと同時に、地域に対して研究者側が想定していなかった気づきや学びを得ることができた。;
    ;次に2つ目として、アンケートをもとにした社会調査とフィールドワーク、そして実践研究の3つの方法論を組み合わせた本プロジェクトの枠組みについて、前述のワークショップの成果にも結びつけながら国際学会(Global Media Education Summit)にて発表をおこなった。ラウンドテーブル形式による発表をおこない、コミュニティの定義や、研究者も一参加者となった場合、多様性を重んじる表現や実践の評価をどのようにおこなうのか等、今後につながる有意義な質問を多くもらい、議論することができた。;
    ;最後に、今後の実践研究に向けたフィールドワーク、および地域実践家との打ち合わせを実施し始めていることをあげる。対面による実践研究のデザインをなかなか開始できずにいたが、長野県諏訪郡にある富士見町にて具体的な活動内容について話し合いを進めている。富士見町はコロナ禍以前よりテレワークタウンを構想し、これまで活用されていなかった空き家が足りなくなるほど移住者が増えている地域だ。古くからの居住者と移住者との関係性や交流、富士見町の歴史と未来に着目しながら、変化し続ける現代的な地域コミュニティのなかで新たな連携の仕組みを生み出したい。;コロナ禍の影響により対面による地域連携プロジェクトの計画が遅れたため;まず、当初2023年度までであった本プロジェクトを1年延長する予定でいる。そのうえで、残り2年間の計画は次のようである。2023年度の夏から秋にかけて、富士見町での地域連携プロジェクトのデザインをおこなうと共に、並行してプレ実践をスタートさせる。秋から冬にかけては、2度目の社会調査(オンラインによるアンケート調査を予定)の実施を計画している。2021年度に実施したものをブラッシュアップし、長野県と富士見町を含む諏訪・八ヶ岳エリアに特化した設問を設ける。また、2021年度の調査結果の分析については2023年度中に論文化の予定である。;2024年度は、富士見町での実践を本格化させ、継続する。そのプロセスを考察し実践研究としてまとめると同時に、調査と実践による方法論の連携、そのなかで私たちを含むプロジェクト参加者がお互いに何を学び合ったかについてモデル化する。その際、メディア・リテラシー、参加型デザイン、アクションリサーチの視座を援用し、本プロジェクトのまとめとする。
  • 18K12921, 戦後PRの歴史的変容に関する研究:言説と表象の比較的分析を通じて, 本研究の第5年度にあたる2022年度は、所属機関(勤務校)の異動に伴い、研究環境の大幅な変化を受け、研究計画を再調整する必要があった。;まず、本研究の主要な結果をまとめた単著の執筆について、昨年度の刊行を目指してきたが、研究機関の異動などで当初の計画より遅れている。本書では、1950年代における造船、電力、繊維など、主要産業・企業のPR映画を取り上げ、当時の時代・社会背景をふまえながら、経営者や従業員にとって「我が社」とは何であったか、どのようなイメージを通じて表象されたかを分析する。ほとんど完成し、あとは序章と終章の執筆、全体の推敲作業のみが残っている。;次に、PR言説に関する論文を執筆し、近日公開予定となっている。戦後から1950年代にかけてPRに関する様々な書籍、論文が出版されたが、これらの言説は行政学、経営学/マネジメント論、新聞学/ジャーナリズムなどの分野から影響を受けていた。こうした歴史を戦後日本におけるアメリカナイゼーションの観点から俯瞰した同論文は『吉見俊哉論――社会学とメディア論の可能性』(人文書院)に掲載され、2023年5月30日に公開予定である。;上記の研究業績をベースに、PR業界や実務家を対象とする講演を行った。1950年代のPRブームを牽引した担い手を多方面から検討し、政治、経済の分野からPRをめぐってどのような議論が展開されたかをSCALE PR ACADEMY第3期閉講式および、公益財団法人日本パブリックリレーションズ協会PR業経営者懇談会でそれぞれ講じた。2000年代以降、日本社会におけるPRの変容は、戦後の歴史から日本型PRの特徴を探る本研究の問題意識とも深く関連している。実務家を対象にPRの過去と現在をつなぐ議論ができたのも、2022年度の研究実績の一つである。;コロナ禍の影響は緩和されたが、所属研究機関の異動により研究環境が落ち着くまで時間を要した。また、前任校に比べて授業および校務全般の負担が増え、研究に割く時間が減ってしまったのも原因である。さらに健康上の問題なども重なり、当初の計画からすれば進捗がやや遅れている状況である。;以上の理由から研究の進捗状況がやや遅れているが、1年間の研究期間の延長が認められたため、体制を整えて研究成果をまとめる作業に専念したいと思っている。コロナ禍で移動が制限され、難航していた新規資料の収集を行い、現在、執筆中のPR映画に関する原稿を完成させ、書籍化する。また、公開予定の論文で議論した内容を発展させ、戦後PRの言説に関する論考を『広報研究』(日本広報学会学会誌)に投稿することを計画している。
  • 23H00057, 上演する地域:〈まちづくり型〉芸術祭と〈自己‐空間‐時間〉意識の変容, 本研究は、日本各地で活発化する芸術祭に照準し、住民、自治体、地元企業、アーティスト、プロデューサー、来訪者、ジャーナリスト等の社会的諸行為主体が継続的な相互作用のなかで〈自己‐空間‐時間〉意識をいかに変容させるかを明らかにするものである。21世紀の日本社会は、〈東京志向〉の社会から〈地方志向〉の社会に転換しつつある。そこで本研究は、この変化を象徴する地方芸術祭と地域のまちづくりの関係に照準し、アーティストが加わることで、住民、行政、企業、来訪者等の関係性がどう変化していくのかを、諸行為主体の〈シナリオ〉や地域の〈舞台装置〉に注目しながら調査分析していく。

教育活動

担当授業

  • コミュニケーション論, 2022, 私たちは、常に誰かとコミュニケートしている。この授業では、日々実践しているこの当たり前な営みを、学問の対象として理解することを目指す。コミュニケーション行為が人間社会になぜ必要であり、どのような構造と特徴を持って発達してきたかを、主要概念、理論、歴史、事例を通じて学ぶ。| 授業の前半(第1回~第6回)では、社会に欠かせないコミュニケーションの原理を理解するために基礎概念と主要理論について学ぶ。それをふまえ、後半(第7回~第14回)では、メディア社会・大衆社会のなかでコミュニケーションがどのように発展してきたか、その歴史に注目する。広告、マーケティング、プロパガンダ、パブリック・リレーションズ、ジャーナリズムなど、現代社会を形づくってきた専門分野の成立を具体例とともに説明する。| 各回で取り上げる内容や事前・事後学修の課題などについて、授業中にディスカッションを行う。
  • 導入ゼミナール, 2022, 1年次前期の必修となる本科目では、観光まちづくり学部での学習を始めるにあたり、大学における主体的な学修の方法を理解し、基礎的な学修能力を身につけることを目的とする。|具体的には、初歩的なアカデミックスキルとして、文献検索・引用の作法や、論理的な記述方法に基づいたレポートの作成方法を修得する。また、 他者と協働して課題に取り組むためのディスカッションやプレゼンテーシ ョンの作法について、観光やまちづくりにかかわる課題を通して実践的に身につける。
  • 基礎ゼミナールA, 2022
  • コミュニケーション論, 2023
  • 導入ゼミナール, 2023
  • 基礎ゼミナールA, 2023
  • コミュニケーション論, 2023, 私たちは常に誰かとコミュニケートしている。この授業では、日々実践しているこの当たり前な営みを学問の対象として理解することを目指す。コミュニケーション行為が人間社会になぜ必要であり、どのような構造と特徴を持って成り立っているかを主要な概念、理論、歴史、事例を通じて多角的に検討する。| 授業の前半では、コミュニケーションの原理を理解するために基礎概念、主要理論を中心に学ぶ。それをふまえて後半では、メディア社会・大衆社会のなかでコミュニケーションがどのように発展してきたか、その歴史に注目する。広告、PR(パブリック・リレーションズ)、ジャーナリズム、プロパガンダなど、専門分野の特徴を具体例とともに説明する。| また、この授業では、地域とコミュニケーションをテーマにグループに分かれ、対象地域を選び、コミュニケーション戦略・現状について調査・分析し、その成果をまとめ、プレゼンテーションするグループ課題を実施する。グループ課題の成果物については、授業内で発表会を実施し、質疑応答、相互評価などを行う。
  • 導入ゼミナール, 2023, 1年次前期の必修となる本科目では、観光まちづくり学部での学習を始めるにあたり、大学における主体的な学修の方法を理解し、基礎的な学修能力を身につけることを目的とする。|具体的には、初歩的なアカデミックスキルとして、文献検索・引用の作法や、論理的な記述方法に基づいたレポートの作成方法を修得する。また、他者と協働して課題に取り組むためのディスカッションやプレゼンテーシ ョンの作法について、観光やまちづくりにかかわる課題を通して実践的に身につける。
  • 基礎ゼミナールA, 2023, 本科目は1年次後期に開講する少人数制の選択科目のゼミナールである。担当教員が専門分野に従って提示する課題の中から2つに取り組むことで、観光まちづくりに関連する各専門分野のより個別的な内容にふれるとともに、観光まちづくりへの多様なアプローチを実践的に学んでいく。また、導入ゼミナールで身につけたアカデミックスキルを実際の研究やプロジェクトに近い形で活用する。|本科目の履修を通して、自らの興味・関心を観光まちづくりの関連分野でどのように位置づけ、掘り下げていくことができるのかを考える。

学外活動

学協会活動

  • 日本社会学会
  • 日本広報学会
  • 日本メディア学会

社会貢献活動

  • 日本メディア学会ダイバーシティ・ワーキンググループ, 2022年
  • 日本広報学会理事, 2021年
  • 中学生対象講義「新たな「平和」の実現に向けて、 自分の可能性を探る」, 新潟市立高志中等教育学校, 2022年02月28日
  • 取材協力「経営ひと言/広島市立大学・河炅珍准教授「情報の持つ意味」」, 『日本工業新聞』, 2022年01月12日
  • SCALE PR ACADEMY第2期 開講式, 株式会社本田事務所、株式会社ベクトル, 2021年04月20日
  • 公開セミナー「スポーツと広島の文化を考える」, 広島平和研究所, 2021年02月21日
  • 日本マス・コミュニケーション学会企画委員会, 2019年, 2021年
  • PRX Studio Q アドバイザー, 電通PRコンサルティング, 2021年
  • プレスリリースアワード審査員, 株式会社PR TIMES, 2021年
  • PRアワードグランプリ審査員, 日本パブリックリレーションズ協会, 2021年
  • 「10年後のPR産業を考える」(キーノートセッション), 日本パブリックリレーションズ協会, PR Professionals Meeting 2020, 2020年09月28日
  • 高校生対象講義「あなたのまちをPRしましょう」(Ⅱ), 広島県立加計高等学校, 2020年07月17日
  • 公開セミナー「被爆2.5世「援助屋(JICA 職員)」が語る広島東洋カープと連携事業」, 広島平和研究所, 2020年02月07日
  • 留学生対象講義「平和とメディア」, 広島市立大学・韓国慶北国立大学, 韓国慶北国立大学大学生のための特別講座, 2020年01月15日
  • SCALE Powered by PRコンピテンシーモデル監修協力, 株式会社本田事務所, 2020年
  • 高校生対象講義「あなたのまちをPRしましょう」(Ⅰ), 広島県立加計高等学校, 2019年12月20日
  • 公開セミナー「日米の比較から見る 広島東洋カープの野球文化的意味」, 広島平和研究所, 2019年12月06日
  • 国際ワークショップ2019 「東アジアの危機と日韓関係の行方」, 広島平和研究所主催・駐広島大韓民国総領事館後援, 2019年11月16日
  • 高校生対象平和学習「日・中・韓の平和に関する取り組み」, 学校法人森村学園、広島平和研究所, 2019年11月14日
  • 市民対象講義「グローバル・メディア――政治とコミュニケーション」, 広島平和研究所, 英語による市民講座, 2019年02月08日
  • 留学生対象講義「平和とメディア――戦後日本の電力産業とパブリック・リレーションズを手がかりに」, 広島市立大学・韓国慶北国立大学, 韓国慶北国立大学大学生のための特別講座, 2019年01月16日
  • 日本マス・コミュニケーション学会, メディア文化部会幹事, 2017年, 2019年
  • 外国研究者対象講義 “Atomic Bomb and Electrified Postwar Japan”, 広島平和研究所, タイ・プラチャーティポック王立学院訪問団のための特別講座, 2018年11月30日
  • 北朝鮮亡命脱北者との交流セミナー, 広島平和研究所, 2018年10月04日
  • スーパーグローバルハイスクール事業(SGH)による若手女性研究者講演会, 埼玉県立浦和第一女子高校, 2018年06月
  • スーパーグローバルハイスクール事業(SGH)による若手女性研究者講演会, 埼玉県立浦和第一女子高校, 2017年05月
  • スーパーグローバルハイスクール事業(SGH)による若手女性研究者の講演会, 埼玉県立浦和第一女子高校, 2016年06月
  • 高校生対象ワークショップ「進路学習として、大学での学問領域をさらに知る」, 埼玉県立大宮高校, 2014年01月
  • 市民対象講義「PRと現代社会について」, ロータリー山の手クラブ, 2011年07月
  • 市民対象講義「韓国社会と文化について」, 世田谷市民大学, 2010年12月