K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

長谷川 清貴
文学部 中国文学科
准教授
Last Updated :2024/06/10

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    長谷川 清貴, ハセガワ キヨタカ

所属・職名

  • 文学部 中国文学科, 准教授

学位

  • 修士(文学)

本学就任年月日

  • 2008年04月01日

研究分野

  • 中国思想

研究活動

論文

  • 『漢書』古今人表の「表」としての効果と制作意図  ー『論語』及び律暦志・藝文志との関係を中心に, 長谷川 清貴, 『國學院雜誌』, 第122巻, 第7号, 1, 22, 2021年07月15日, 國學院大學, 『漢書』古今人表は、二千人に迫る人物を九等に配した異質な表であり、独自性を評価される反面、配等の妥当性への懐疑や批判、伝写の際の脱誤も多い。一方で、人表は人名のみの羅列でありながら、その限定により、人物の表記や選定、配置次第で、編者の意図を視覚的に暗示することが可能である。所載の人物は、大まかな時間軸に、関連する人物を近接して載せ「群」として示され、学問教養ある読み手ほど、人物の羅列に様々な意味づけの「群」を見つけ、その事績や、記されている典籍篇章を想像することができる。班固は「篇章博挙、通于上下、略差名号、九品之叙」と、意図と体裁を述べながら、『漢書』百巻中に人表を組みこんだ。現行人表からは、『尚書』・『左傳』・『論語』の強調や、律暦志に基づく帝王の系譜、藝文志が表す六藝を頂点とする典籍世界を読み取ることができ、人表は孤立した異分子ではなく、他篇、特に律暦志・藝文志との強い関係性をもつ。また、人物記載を秦末に止めることは、単に鑑戒だけでなく、火徳の劉氏の登場を暗示し、孔子の系譜の最後に唯一の漢人孔襄を置くことで儒統の永続を示す、より積極的な効果を生んでいる。
  • 「董仲舒天論小考」, 『國學院中國學會報』, 第45輯, 1, 10, 1999年12月01日, 國學院大學中國學會, 前漢・董仲舒の思想の中心的地位を占める「天」は、時に人格を有し、人間社会に譴告を与える存在として、時に自然の機構・法則という、人の主体的な働きかけが可能なものとして示されている。しかし、この一見矛盾する二面性は、「天」に仁という絶対的な指向性が与えられていることから生じたものである。すなわち、董仲舒の設定する「天」は、人間が陰陽という自然法則を通じて働きかけると同時に、「仁」という儒家的規準に依拠する限りにおいて、自身への制約を脱し、主体性を持ちうるものとして示されているのである。
  • 「災異説の前漢期における政治的活用―文帝期から昭帝期まで―」, 『東洋文化』, 復刊第85号, 24, 34, 2000年09月01日, 無窮會, 漢代に流行した天人相関論や災異説について、時期を追って考察してみると、まず文帝期の詔勅において、しきりに災異への言及が見られる。これらで、皇帝は天の譴告である災異に対して反省・自戒の意を示しているが、景帝期以降は天と人との関係は認めても、災異に対して皇帝側から反省を示す姿勢は見られなくなる。一方、臣下側においては、皇帝側からの理論化の要請を受け、董仲舒が独自の災異説を構築するものの、その「天譴」の要素は皇帝側によって拒絶された。結局のところ、災異説の活用は限定的で、皇帝権力に利便ある範囲にとどまり、政治的活用は十分になされたとはいえない。
  • 「東方朔の思想に関する一考察―士の諧謔と苦悩―」, 『國學院大學大学院紀要』, 第33輯, 283, 300, 2002年03月01日, 漢・武帝期の人、東方朔への評価には、「朝隠に安んじる自由人」と、「不遇の文人」という、対立する二つがある。「答客難」「非有先生論」を検討すると、この二面性は、朔の「士」たる矜持が、外界への諧謔表現を生む一方、内面では自己の不遇への苦悩を発することに起因する。朔のもつ「士」の理念は、正統的知識人としてのそれであり、自己を周囲の誹謗中傷から超越させると同時に、名教社会の価値観や君主との関係に拘束することにもなった。朔の理念と、特質・才能とのずれが、滑稽者としての自身を不遇とみなす意識と、朝隠の境地に自得しえぬ憂悶とを生じさせたことを、朔の他の事蹟や時代背景をも検討、総合して示した。
  • 「「七諫」と東方朔」, 『東洋文化』, 復刊第88号, 26, 39, 2002年03月01日, 無窮會, 東方朔作とされる楚辭作品「七諫」は、彼の文学・思想や、楚辭の研究であまり取り上げられない。朔には後世の仮託が多いが、「七諫」には朔の「答客難」「非有先生論」と同様、『韓非子』の影響が強く見られ、君に忠信を述べ自己の不遇を歎く立場も共通し、仮託の可能性は低い。「七諫」では、清廉を認めぬ「俗」が世を支配し、士は隠遁でも安寧を得ず、死を選ぶ。また「離騷」と違い、道徳的価値観を、興亡を決する絶対法則としないため、士の廉直に一層悲劇性が加わって、峻烈な自己誇尚が示される。「七諫」は、倡優に甘んじ、自己の才覚を為政の場で発揮できなかった朔の矜持と苦悩とを屈原に重ね合わせた作品である。
  • 「「封人」考」, 『國學院中國學會報』, 第52輯, 22, 35, 2006年12月01日, 國學院大學中國學會, 『論語』八佾篇で、孔子を木鐸と激賞する「封人」には、孔子の真価を見抜く賢人としての性格の他に、尊大な態度が付与されている。封人は国境守備の役人として解されることが多いが、『左傳』等の戦国~前漢期の封人は、地方の長官または辺境の賢人としての性格をもち、後者の場合、彼らは辺境の官吏として、現在もしくは将来の高位の人物に、自ら進んで対話をもちかける。封人の辺縁性は、中央へ立身を図る側面と、内外の状況を見極めて適切な方策を示す賢者としての側面とを生んだ。特に後者は、世との接触を避ける隠者と対照的に、為政者に積極的に関わる観察者・助言者として、封人に独自の存在感を与えている。
  • 「荀悦の災異観」, 『國學院中國學會報』, 第54輯, 22, 43, 2008年12月25日, 國學院大學中國學會
  • 「荀悦『漢紀』における「春秋之筆法」-昌邑王廃位記事を中心に-」, 『國學院雜誌』, 第110巻第10号, 1, 15, 2009年10月15日, 國學院大學,  後漢末の荀悦は、幼少から『春秋』を修めて通暁し、悦の著書『漢紀』は、『春秋』が強く意識されている。  初の皇帝の廃位である昌邑王劉賀の廃位事件に対する『漢紀』の記述を、『漢書』のそれと比較すると、『漢紀』では、当時の権臣霍光が賀に加えた行為が賀の主体的行為として記されている。これは、『春秋』経文が魯公・周王の動作を常に主体的に記す方式と同様であり、荀悦は帝位に在った賀の地位を尊重し、霍光の行為を諱んだものと考えられる。後漢末、董卓は少帝を廃して陳留王を即位させたが、昌邑王の廃位はこの廃立を正当化するために利用され、即位した陳留王こそ、荀悦が『漢紀』を奉った献帝その人であった。荀悦が仕えた献帝の立場は即位以来常に危うく、最初は董卓、そして董卓殺害後の混乱を経て曹操の庇護を受けて以降は、曹操の傀儡として、いつ廃位されるやも知れない境遇にあり続けた。帝自身は勿論、荀悦にも主張の披瀝には慎重さが求められたであろう。そのなかで、帝より『漢紀』の執筆を求められたことは、史書の編纂という千載一遇の好機であると同時に、その内容によっては自身の立場を危うくするものであった。筆に制約が加えられる中で、春秋学に長じた荀悦は、『漢紀』の記事そのものに、『春秋』の微妙な書き分けで褒貶を表す「春秋之筆法」に倣って、己が史観を託したのではないだろうか。
  • 荀悦における「復讐の義」, 『國學院中國學會報』, 第55輯, 19, 31, 2009年12月25日, 國學院大學中國學會, 復讐は漢代を通じて盛んに行われ、経書にも、『春秋公羊傳』を筆頭に是認する記述が多い。荀悦も、「復讐とは、義なり」と復讐そのものを是認する一方、『周禮』「調人」の規定に基づくと思われる「古の復讎の科」に依り、復讐の範囲と加害者の逃亡の如何を規定することによって、「義」と「法」との両立をはかった。また、規定の内容も、復讐の無秩序な横行を防止し、実際の運用に堪えるよう、「調人」の内容を改めている。荀悦は復讐の対象を肉親に限定したが、これには、復讐拡大の大きな要因となり、『史記』はもとより『漢書』でも一定の評価を得ていた「游俠」のあり方を完全に否定し、その介在を封じる意図があった。
  • 多能なる聖者――『論語』「太宰問於子貢」章小考, 『國學院中國學會報』, 第56輯, 19, 30, 2010年12月25日, 國學院大學中國學會, 『論語』「子罕」の「太宰問於子貢曰、夫子聖者與。何其多能也~」章は多くの論点を含み、古来さまざまな解釈がなされてきた。本章で太宰のいう「聖」とは、多能に対する評価として用いられており、専一性や高い道徳性を重視した後世の「聖」の概念とは異なる。「聖」はもと庶事への博通を示し、それが諸徳の兼通へと転換して、多能性から専一性・一貫性を表す概念へと変化しており、本章は「聖」のそうした両面性を示すと同時に、その成立も、太宰が孔子を多能なる聖者として評した逸話に、孔子を「天」が定めた、諸徳に冠たる「聖」者として位置づけるため、子貢の介在部分が後から挿入されたことを示すのではないか。
  • 『論語』「思無邪」章小考――その成立時期と動機について, 『國學院雜誌』, 第113巻第3号, 1, 13, 2013年03月15日, 國學院大學, 『論語』「爲政」の「子曰、詩三百、一言以蔽之、曰思無邪」章は、『詩』魯頌「駉」篇の引用によって『詩』全体の内容を一言で集約した章である。この句は『論語』ではふつう「思(おも)ひ邪(よこしま)無し」と訓まれるが、『詩』では句頭の「思」は助字として用いられており、また、「邪」の用例を『詩』・『書』・『周易』『周禮』『左傳』によって見た結果、「邪」をよこしまの意とするのは戦国期に入ってからであると考えられる。『論語』本章を、孔子の一貫する道「忠恕」に通じる「思ひ邪(よこしま)無し」と解する以上、その成立は戦国期に下り、さらにこの句は『左傳』定公九年の君子言と表裏をなしており、『左傳』の内容が、『論語』本章の成立に大きく関わっている可能性がある。
  • 鄭玄の「為政」観――『論語』注と「戒書」とを中心に――, 長谷川 清貴, 『國學院中國學會報』, 第60輯, 28, 43, 2014年12月25日, 國學院大學中國學會, 後漢末の大儒鄭玄は、再三の招聘を受けたものの一度も官途に就かず、「先聖の元意」の研究と祖述に専心した。従来の研究では、鄭玄のかかる態度は当然ながら彼の注釈の内容にも影響を与え、特に、本文に孔子個人の政治への姿勢が多く描かれる『論語』の注において、概して政治的消極性が窺えると解されてきた。しかし、『論語』注では、鄭玄が最重視した礼が「法度」として示され、その研究自体が「為政」として、社会に働きかけることが示されており、また、孔子は理想とした「周公の道」を晩年には得たとしている。この見解と、彼が一子益恩に宛てて記した「戒書」からは後悔はうかがえず、自身の生き方に対しては、むしろ満足していたことがうかがえる。鄭玄は当時の社会に絶望したのでも、己が究明した「道」が後世に実現されることのみを願ったのでもない。その立場が、学問と実践とによって、最終的に「返経合義」に到達することをめざし、かつ孔子、ひいては自身を、晩年「周公の道」を得た、すなわち、「返経合義」を実現したと、高らかに宣言することへとつながったのである。

講演・発表

  • 子貢に見える諸相, 國學院大學中國學會, 2011年12月03日,  孔子の門人、端木賜、字は子貢は、『論語』中では、言語弁論に長ずる一方で、その多弁は徳の面で一歩劣るものとして、しばしば孔子に咎められている。しかし、『春秋左氏伝』で描かれる子貢は、状勢を観望して来を知る智者としての色彩が強い。子貢の智は、孔子一門の中でもひときわ優れ、その評価が、孔子や顔回の高徳を相対的に示し、それを一門外の人々に対しても説得力を与える要因となっている。  子貢の長じていた弁論と外交は、ともに戦乱の世までは、人物の評価を大きく左右する重要な項目であり、それが『春秋左氏伝』では、孔子の没後、孔子に代わって将来を見通し、さらには縦横家としての側面を賦与される要因となった。しかし、漢代に入ると、外交の才の価値は減少し、子貢の評価も低下していく。『論語』における子貢の褒貶双方の描かれ方は、そうした評価の変遷を示しており、『論語』の成立を考える上で興味深い。
  • 『論語』爲政篇「思無邪」章について, 國學院大學中國學會, 2012年05月26日,  『論語』「爲政」の「子曰、詩三百、一言以蔽之、曰、思無邪。」は、『詩』全体の内容を一言で集約した章であるが、この「思無邪」は、魯頌「駉」篇の引用である。この句は『論語』ではふつう「思(おも)ひ邪(よこしま)無し」と訓まれるが、毛伝などの「駉」篇の古い解釈では、「思」は助字として用いられていると考えられ、『論語』での使用は所謂断章取義であろうと指摘される。  断章取義を含む『詩』の引用(引詩)は、経書を中心とする多くの文献に見られるが、戦国時代には少なくとも原形が存したとされる『春秋左氏傳』には、二百を越える引詩が見られる。その引用は大雅・小雅が多くを占め、頌は一割以下、中でも魯頌からは一例しかない。これらのことから、『論語』の当該章は、『詩』の意義を象徴する一言として、『詩』全体での魯頌の役割を高める目的を兼ねて、断章取義を用いつつ作られたものである可能生を指摘した。
  • 戦国楚竹書「孔子詩論」と『論語』と, 國學院大學中國學會例会, 2013年05月25日, 國學院大學中國學會,  1994年に発見された戦国時代楚のものと推定される竹簡「孔子詩論」は、全29簡・1006字あり、脱落や篇次、字の判定など扱いが難しいものの、従来の『詩』に関するものと異なる論が展開されている箇所も多く、様々に活用しうる資料である。  その風・雅・頌についての論は、頌→雅→風の順に展開されている可能性が強く、また、頌に対しては、「其思深而遠矣、至矣」と非常に高く評価している。これは、『論語』「爲政」の「子曰、詩三百、一言以蔽之、曰、思無邪」が、魯頌「駉」篇の引用によって『詩』全体を一語で象徴していることと合わせると、当時の頌に対する位置づけの高さを想起させる。また、「關雎」について、「孔子詩論」は「改」であると述べる。これは他の文献に見られなかった評価であり、「毛詩大序」が、「關雎、后妃之德也」と高らかに述べたのとは様相を異にする。「關雎」評価の多様性についての可能性は、『論語』「泰伯」の「子曰 、師摯之始關雎之亂、洋洋乎盈耳哉」の解釈の如何にもつながり、慎重に考えるべきものである。
  • 『論語』鄭玄注の諸相, 東洋文化談話会研究例会, 2014年09月14日, 公益財団法人無窮會, 『論語』為政篇の「或謂孔子」章で、なぜ出仕しないのかという問いに対する孔子の返答の結びを、後漢末の鄭玄の『論語注』は「奚其爲爲政」に作る。従来の解釈では、この部分は孝や友を実践していれば、出仕して政を為すまでもないとされてきたが、鄭玄の注の内容からすれば、この部分を鄭玄は「私は今何をしているのか、政をしているのだ」と解していたのではないか。先行の諸研究では、『論語注』では孔子を実践的な人間とする見解の一方で、鄭玄自身が生涯出仕しなかったことから、『論語注』にも社会に対する消極的な姿勢が反映されているとされてきたが、本発表では、『論語注』では礼が、世の「法度」そのものであるとされ、その考究自体が為政そのものであるとされている可能性を指摘した。
  • 鄭玄と『左傳』, 國學院大學中國學會例会, 2015年01月10日, 國學院大學中國學會, 後漢末の鄭玄は、今古文の学を兼ね、諸経を綜合した一大大系を構築した。彼は当時の学説へ様々に反駁を行っているが、多くが散佚し、輯佚資料に拠るしかない。鄭玄の反駁には、諸経の矛盾を指摘する学説に対し、別の解釈を示してそれが矛盾でないことを証明しようとするものが多い。諸経とは易・書・詩・春秋(経)・周禮・儀禮・禮記等であり、これらに矛盾を認めず、一個の大系とするのが鄭玄の学の著しい特徴である。さて、そのうち『春秋』には三伝という重要な補助資料があり、三伝の解釈にはしばしば矛盾と思われるものが見られるが、鄭玄がこれらを矛盾と認めたのかどうかで、彼が三伝をどう位置づけたかがわかるのではないか。三伝のかたちは現行のものと異なっていたとする説があるため、考察は慎重に行わねばならないが、本発表では鄭玄の駁論の特徴を述べた上で、手始めに周禮注に見える「春秋傳」の引用を見て、左伝をはじめとする三伝に対する立ち位置を検証した。

その他

  • 『楚辭補注』譯注稿(十)~(十四), 『國學院中國學會報』, 第43~47輯, 國學院大學中國學會, 1997年12月01日, 2001年12月, 本譯注稿は、國學院大學大学院において昭和61年4月以降開講された、吹野安教授の講座「漢文學研究」「中国文学特論Ⅰ」等の成果に基づき、同講座を受講する大学院生の手によってまとめられたものである。底本には、中國古典文學基本叢書『楚辭補注』を使用、譯解には、藤野岩友博士の『楚辭』(集英社「漢詩大系」)と、その最晩年の講義ノートとを拠り所とし、必要に応じて適宜他の研究・注釈書を参照した。譯注稿(十)~(十四)では、「離騒」本文第六十小段・第二三九句より最終亂辭・第三七五句まで、及び王逸の敍を譯注している。

教育活動

担当授業

  • 漢文学講読I, 2019, 春秋・戦国時代は、周王朝の権威が衰え、諸侯が統治する各国が勢力を拡大し、覇権を握らんと争った時代である。この時期、中国文化は競争を通じて大いに発展したが、思想もまた、後世に「諸子百家」と呼ばれる、種々の特徴ある諸家が登場し、個人・社会・国家のあるべきかたちを論じて、一大活況を呈した。本授業は代表的な諸子百家の文章の講読を通じて、その主張や時代背景を理解し、中国文学・思想理解の深化を目指す。講読は漢文訓読による。漢和辞典無き者、教場に入るべからず。
  • 漢文学講読(4), 2019, -
  • 漢文学講読II, 2019, 春秋・戦国時代は、周王朝の権威が衰え、諸侯が統治する各国が勢力を拡大し、覇権を握らんと争った時代である。この時期、中国文化は競争を通じて大いに発展したが、思想もまた、後世に「諸子百家」と呼ばれる、種々の特徴ある諸家が登場し、個人・社会・国家のあるべきかたちを論じて、一大活況を呈した。本授業は代表的な諸子百家の文章の講読を通じて、その主張や時代背景を理解し、中国文学・思想理解の深化を目指す。講読は漢文訓読による。漢和辞典無き者、教場に入るべからず。
  • 中国古典読法III, 2019, 1年次「中国古典読法Ⅰ・Ⅱ」に引き続き、中国古典読解のための基本項目を指導する。文法の整理・古語表現への習熟・調査の方法・注釈の読解法・内容把握法の修得を目指し、古典を深く読み味わう実力の涵養を目指す。漢和辞典・予習なき者、教場に入るを得ず。
  • 中国古典読法I, 2019, 後期開講の中国古典読法Ⅱと併せ、一年間をかけて以下の内容を指導する。| 1、漢文の基本構造・句法| 2、漢文に使用する古典文法| 3、漢文の解釈法|中国古典は人の生き方・世の在り方を述べるもの非常に多く、わが国が中国文化の影響を強く受けたという要因以上に、日本人にとって重要であり続けた。現代、日常を生きる上で古典の存在は希薄なように見えて、ひとたび生を探究するや、実に中国古典はなお大きな影響を及ぼしていることに気づく。本授業は、中国古典文(漢文)の読解の前提となる「漢文訓読法」の基礎を、反復練習と確認テストを重ねながら身につけ、的確かつスピーディな訓読・読解ができるようになることを目指す。予習・復習をおろそかにする者・漢和辞典を携行せざる者、教場に入るを得ず。
  • 漢文学概説, 2019, 本講座は中国文学のメニューを提示することが、一つの目的となる。|中国文学は、もとより外国語の文学であるが、必ずしも外国の文学ではなかった。それは、歴史的に見れば、この文学が、中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。|しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は、中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって、理解される。|したがって、各作品の持つ意味を、作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが、「概説」することになるはずである。|加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが、一つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。指定のテキストで、各作品の前に、概説文を置いた所以である。
  • 古典教育研究II, 2019, 中学校・高等学校国語科教員を目指す学生を主な対象とした授業である。ただし漢文教材を教室でどのように教えるか、といった教授法を指導することを意図する授業ではない。教員として授業を展開していく上で、教材の内容について、教授者自身がその内容をいかに正確に理解していくか、内容の核心を正しくつかむための方法を、各人が身につけることを目指す授業である。| 高等学校・国語科用教科書「国語総合」「古典」に採録される史伝(主に『史記』)・詩文(主に唐詩)・思想(『論語』をはじめとする諸子)の教材の出典作品について、その内容・特質を解説するとともに、教材研究のための参考文献などを紹介する。|
  • 人文総合特殊講義A, 2019, 春秋・戦国時代は、諸侯の国々が覇権(ないしは生存)をかけて競い合い、文化の発展を促進した。その中で思想も、多種多様な主張が登場し、中国思想史を彩る時期となっている。それを承けた漢代には、学術の体系化がなされ、経学が形成されるとともに諸子の学も分類され、揚雄・王充など総合的考察を行った人物も出た。本授業では、先秦・漢代に展開された諸子の思想を、テーマ・キーワードを手がかりに、読解・比較を通じて探究する。予習・復習をおろそかにする者・漢和辞典を携行せざる者、教場に入るを得ず。
  • 漢文学概説, 2019, 本講座は中国文学のメニューを提示することが、一つの目的となる。|中国文学は、もとより外国語の文学であるが、必ずしも外国の文学ではなかった。それは、歴史的に見れば、この文学が、中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。|しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は、中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって、理解される。|したがって、各作品の持つ意味を、作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが、「概説」することになるはずである。|加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが、一つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。指定のテキストで、各作品の前に、概説文を置いた所以である。
  • 漢文学概説, 2019, 本講座は中国文学のメニューを提示することが、一つの目的となる。|中国文学は、もとより外国語の文学であるが、必ずしも外国の文学ではなかった。それは、歴史的に見れば、この文学が、中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。|しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は、中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって、理解される。|したがって、各作品の持つ意味を、作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが、「概説」することになるはずである。|加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが、一つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。指定のテキストで、各作品の前に、概説文を置いた所以である。
  • 基礎漢文学, 2019, 漢文を正しく理解・訓読し、読解する力を養成します。| 漢語のしくみ、返り点のつけかたを始めとして、中国古典文(漢文)の読解法を一から学びます。漢文を読む必要があるが、高校漢文の漢文学習が不十分であると考える人向けの授業です。| ただし、漢文を読むというのは、古典中国語である原文を理解し、それを古典日本語で表現するという、非常に高度な作業です。高校漢文の教材は基本的に訓読されていますが、ここでは短い語→句→文→文章と、対象を少しずつ長くしながら、自力で訓読することを目指します。そのために、授業では理論学修と並行して実践を多くし、原則として毎時間始業時に前回の確認テストを行います。漢和辞典や漢文文法書を活用しながら、よく反復して知識を蓄積し、技術・読解力を向上させてください。|
  • 卒業論文, 2019
  • 卒業論文II(3年次), 2019
  • 卒業論文II(4年次), 2019
  • 漢文学講読I, 2021, 中国では、文章は文藝にとどまらず、「文章は経国の大業、不朽の盛事」(魏文帝「典論論文」)というように、知識人が精魂を傾け、国家経営に寄与しうる内容をもつべきものであると強く意識されてきた。唐代・宋代は、文章が修辞に流れ、雄渾さを失ったことへの反省から、「古文」の復興が唱えられ、筆者の主張の強い文章が多く書かれた時代である。中でも唐の韓愈・柳宗元、宋の欧陽修・蘇洵・蘇軾・蘇轍・曾鞏・王安石は「唐宋八大家」と称され、その文章は中国ばかりでなく我が国でもよく読まれてきた。本授業では、文章の歴史を概観したのち、唐の韓愈・柳宗元の文章を中心に講読する。
  • 漢文学講読II, 2021, 中国では、文章は文藝にとどまらず、「文章は経国の大業、不朽の盛事」(魏文帝「典論論文」)というように、知識人が精魂を傾け、国家経営に寄与しうる内容をもつべきものであると強く意識されてきた。唐代・宋代は、文章が修辞に流れ、雄渾さを失ったことへの反省から、「古文」の復興が唱えられ、筆者の主張の強い文章が多く書かれた時代である。中でも唐の韓愈・柳宗元、宋の欧陽修・蘇洵・蘇軾・蘇轍・曾鞏・王安石は「唐宋八大家」と称され、その文章は中国ばかりでなく我が国でもよく読まれてきた。本授業では、前期「Ⅰ」の内容を踏まえ、宋の欧陽修・蘇洵・蘇軾・蘇轍・曾鞏・王安石の文章を講読する。
  • 中国学特殊講義IX(歴史), 2021, 中国の文学や思想において歴史が言及される対象・範囲は、儒教・経学が古をたっとぶこともあって、上古の五帝時代から漢代までであることが多い。この期間の流れは、例えば聖人たちの禅譲継承期、殷周の勃興と衰退、春秋・戦国の覇権争い、漢楚抗争、漢代四百年の推移とまとめられるが、それぞれの時期を考える上で要所がある。「講読」である本授業では、周~漢代の要所を知る手がかりとなる文章を、主に漢文訓読によって講読し、読解探究する。
  • 漢文学概説, 2021, 本概説は中国文学のメニューを提示することが目的となる。|中国文学は、もとより外国語の文学であるが必ずしも外国の文学ではない。それは歴史的に見れば、中国文学は中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。|しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって理解される。|したがって、各作品の持つ意味を作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが「概説」することになるはずである。|加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが1つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。これが指定の教科書において各作品の前に概説文を置いた理由である。
  • 中国古典読法III, 2021, 1年次「中国古典読法Ⅰ・Ⅱ」に引き続き、中国古典読解のための基本項目を指導する。文法の整理・古語表現への習熟・注釈の読解法・内容把握法の修得を目指し、古典を深く読み味わう実力の涵養を目指す。
  • 漢文学概説, 2021, 本概説は中国文学のメニューを提示することが目的となる。|中国文学は、もとより外国語の文学であるが必ずしも外国の文学ではない。それは歴史的に見れば、中国文学は中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。|しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって理解される。|したがって、各作品の持つ意味を作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが「概説」することになるはずである。|加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが1つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。これが指定の教科書において各作品の前に概説文を置いた理由である。
  • 漢文学概説, 2021, 本概説は中国文学のメニューを提示することが目的となる。|中国文学は、もとより外国語の文学であるが必ずしも外国の文学ではない。それは歴史的に見れば、中国文学は中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。|しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって理解される。|したがって、各作品の持つ意味を作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが「概説」することになるはずである。|加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが1つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。これが指定の教科書において各作品の前に概説文を置いた理由である。
  • 基礎漢文学, 2021, 漢文を正しく理解・訓読し、読解する力を養成します。|漢語のしくみ、返り点のつけかたを始めとして、中国古典文(漢文)の読解法を一から学びます。漢文を読む必要があるが、高校漢文の漢文学習が不十分であると考える人向けの授業です。|ただし、漢文を読むというのは、古典中国語である原文を理解し、それを古典日本語で表現するという、非常に高度な作業です。高校漢文の教材は基本的に訓読されていますが、ここでは短い語→句→文→文章と、対象を少しずつ長くしながら、自力で訓読することを目指します。そのために、授業では理論学修と並行して実践を多くし、原則として毎時間始業時に前回の確認テストを行います。漢和辞典や漢文文法書を活用しながら、よく反復して知識を蓄積し、技術・読解力を向上させてください。
  • 基礎漢文学, 2021, 漢文を正しく理解・訓読し、読解する力を養成します。|漢語のしくみ、返り点のつけかたを始めとして、中国古典文(漢文)の読解法を一から学びます。漢文を読む必要があるが、高校漢文の漢文学習が不十分であると考える人向けの授業です。|ただし、漢文を読むというのは、古典中国語である原文を理解し、それを古典日本語で表現するという、非常に高度な作業です。高校漢文の教材は基本的に訓読されていますが、ここでは短い語→句→文→文章と、対象を少しずつ長くしながら、自力で訓読することを目指します。そのために、授業では理論学修と並行して実践を多くし、原則として毎時間始業時に前回の確認テストを行います。漢和辞典や漢文文法書を活用しながら、よく反復して知識を蓄積し、技術・読解力を向上させてください。
  • 中国古典読法II, 2021, 前期開講の中国古典読法Ⅰに続き、以下の内容を指導する。|(1)中国古典の基本構造・句法|(2)漢文訓読に使用する古典文法|(3)中国古典の解釈法
  • 中国古典読法II, 2021, 前期開講の中国古典読法Ⅰに続き、以下の内容を指導する。|(1)中国古典の基本構造・句法|(2)漢文訓読に使用する古典文法|(3)中国古典の解釈法
  • 中国古典読法II, 2022, 前期開講の中国古典読法Ⅰに続き、以下の内容を指導する。|(1)中国古典の基本構造・句法|(2)漢文訓読に使用する古典文法|(3)中国古典の解釈法|
  • 中国学特殊講義VIII(歴史), 2022, 司馬遷が『史記』を著して帝王諸侯個人の伝を主軸とした紀伝体によって時勢を述べ、班固『漢書』がこれを踏襲したことにより、中国正史は人物伝を中心に構成されることになった。史伝にはしばしば筆者の価値観が織り込まれて示唆に富むものになっており、読む側には記述自体を読むにとどまらず、内包された深意を考え、ひいては世の道理や法則を考究する姿勢が求められた。唐代以降には、史伝や歴史についての評論も盛んになる。本授業では、著名な史伝と、その史伝に基づく史論を読解、探究する。
  • 漢文学概説, 2022, 本概説は中国文学のメニューを提示することが目的となる。中国文学は、もとより外国語の文学であるが必ずしも外国の文学ではない。それは歴史的に見れば、中国文学は中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって理解される。したがって、各作品の持つ意味を作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが「概説」することになるはずである。加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが1つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。これが指定の教科書において各作品の前に概説文を置いた理由である。
  • 基礎漢文学, 2022, 漢文を正しく理解・訓読し、読解する力を養成します。|漢語のしくみ、返り点のつけかたを始めとして、中国古典文(漢文)の読解法を一から学びます。漢文を読む必要があるが、高校漢文の漢文学習が不十分であると考える人向けの授業です。|ただし、漢文を読むというのは、古典中国語である原文を理解し、それを古典日本語で表現するという、非常に高度な作業です。高校漢文の教材は基本的に訓読されていますが、ここでは短い語→句→文→文章と、対象を少しずつ長くしながら、自力で訓読することを目指します。そのために、授業では理論学修と並行して実践を多くし、原則として毎時間始業時に前回の確認テストを行います。漢和辞典や漢文文法書を活用しながら、よく反復して知識を蓄積し、技術・読解力を向上させてください。
  • 古典教育研究II, 2022, 現在の教育では、初等・中等高等教育を問わず、「新時代に対応した在り方」が求められています。特に、高等学校国語科においては今年度より新学習指導要領が導入され、必修科目「現代の国語」・「言語文化」がスタート。そして古典については、「「言語文化」で育成された資質・能力のうち「伝統的な言語文化に関する理解」 をより深めるため,ジャンルとしての古典を学習対象とする「古典探究」を設定する」とされ、その目標は「古典を主体的に読み深めることを通して,自分と自分を取り巻く社会にとっての古典の意義や価値について探究する科目として,主に古文・漢文を教材に,「伝統的な言語文化に関する理解」を深めることを重視するとともに,「思考力・判断力・表現力等」を育成する」とされています。古典の大切さは従来も一貫して強調されてきたものの、優先度や学習意欲は低く、また教授者の知識・技術にも多くの課題があります。本授業では古典中、漢文についての基本知識と教材研究スキルの獲得を中核とし、あわせていかに主体的な漢文学習を実現するか摸索することを目標とします。
  • 中国古典読法II, 2022, 前期開講の中国古典読法Ⅰに続き、以下の内容を指導する。|(1)中国古典の基本構造・句法|(2)漢文訓読に使用する古典文法|(3)中国古典の解釈法|
  • 漢文学概説, 2022, 本概説は中国文学のメニューを提示することが目的となる。中国文学は、もとより外国語の文学であるが必ずしも外国の文学ではない。それは歴史的に見れば、中国文学は中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって理解される。したがって、各作品の持つ意味を作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが「概説」することになるはずである。加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが1つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。これが指定の教科書において各作品の前に概説文を置いた理由である。
  • 漢文学講読I, 2022, 漢の司馬遷は、去勢の刑に遇う非運を超え、父司馬誕の悲願であった通史の書を完成した。後に『史記』と呼ばれるようになったその書は、帝王・諸侯・個人の伝を主軸として編成され、記述は史実を描写するに止まらず、司馬遷の歴史観・人間観が色濃く反映されたものとなっている。そのため、『史記』は歴史だけでなく、文学、思想としての性質を併せ持ち、わが国でも大いに愛読された。本授業では、『史記』の主要な伝を講読し、その叙述の特徴を理解・鑑賞する。
  • 漢文学講読II, 2022, 漢代に成立した『史記』は、秦末漢初の人物の伝記部分が濃密であり、関連する人物の伝を相互に読解することで、様々な知見を得ることができる。本授業では、『史記』の秦末漢初の主要な伝を講読し、その叙述の特徴を理解・鑑賞する。
  • 基礎漢文学, 2022, 漢文を正しく理解・訓読し、読解する力を養成します。|漢語のしくみ、返り点のつけかたを始めとして、中国古典文(漢文)の読解法を一から学びます。漢文を読む必要があるが、高校漢文の漢文学習が不十分であると考える人向けの授業です。|ただし、漢文を読むというのは、古典中国語である原文を理解し、それを古典日本語で表現するという、非常に高度な作業です。高校漢文の教材は基本的に訓読されていますが、ここでは短い語→句→文→文章と、対象を少しずつ長くしながら、自力で訓読することを目指します。そのために、授業では理論学修と並行して実践を多くし、原則として毎時間始業時に前回の確認テストを行います。漢和辞典や漢文文法書を活用しながら、よく反復して知識を蓄積し、技術・読解力を向上させてください。
  • 漢文学概説, 2023
  • 中国古典読法II, 2023
  • 人文総合特殊講義B, 2023
  • 中国「君子」の世界, 2023
  • 漢文学概説, 2023
  • 古典教育研究II, 2023
  • 中国人文学概説, 2023
  • 中国古典読法II, 2023
  • 漢文学講読I, 2023
  • 漢文学講読II, 2023
  • 基礎漢文学, 2023
  • 中国古典読法III, 2023
  • 漢文学概説, 2023, 本概説は中国文学のメニューを提示することが目的となる。中国文学は、もとより外国語の文学であるが必ずしも外国の文学ではない。それは歴史的に見れば、中国文学は中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって理解される。したがって、各作品の持つ意味を作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが「概説」することになるはずである。加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが1つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。これが指定の教科書において各作品の前に概説文を置いた理由である。
  • 中国古典読法II, 2023, 前期開講の中国古典読法Ⅰに続き、以下の内容を指導する。|(1)中国古典の基本構造・句法|(2)漢文訓読に使用する古典文法|(3)中国古典の解釈法
  • 人文総合特殊講義B, 2023, 『荀子』は戦国時代の荀況(荀卿、孫卿)の思想を反映したとされる書であり、儒家に分類される。『荀子』といえば礼の重視と性悪説の主張が有名であるが、『荀子』の主張は修養、制度、弁論、学界批判をはじめ非常に広汎であり、後の漢代の学術体系に大きな影響を与えた。本授業は『荀子』の主要な篇を講読し、その主張を整理した上で、『荀子』を総合的に理解することを目指す。
  • 中国「君子」の世界, 2023, 「君子」には人君、為政者の意もあるが、この語が有名であるのは「徳を成した者」、すなわち道徳の完成者、理想的人格者の意を有するからであると言ってよい。「君子」は道を説き、往事の是非を断じる存在であり、また、知識人・教養人たらんとする人々の目標であった。本授業では、『論語』をはじめとする漢文原典に描かれる「君子」の記述を読み、「君子」像の諸側面を整理し、探究する。
  • 漢文学概説, 2023, 本概説は中国文学のメニューを提示することが目的となる。中国文学は、もとより外国語の文学であるが必ずしも外国の文学ではない。それは歴史的に見れば、中国文学は中国一国だけの文学ではなく、時間的にも空間的にも東アジア全体に拡がりを持ち得たからである。しかし、こうした歴史的事実を生み出した要因は中国の歴史の古さのみに帰すべきではない。むしろ、中国文学に内在する普遍性に着目しなければならない。その普遍性は、各時代の作品を精確に読み解くことによって得られる特性を基とし、社会との関係の中でそれらの作品を位置づけることによって理解される。したがって、各作品の持つ意味を作品内部や作者個人だけに閉じさせるのではなく、相互の等質性や異質性に留意しつつ、講じてゆくことが「概説」することになるはずである。加えて、中国文学は社会性・政治性を持つことが1つの理想であった文学であるから、作品の理解に際して、先行する「文学史」上の作品に求めるべきではなく、それを生み出した社会を認識しておく必要がある。これが指定の教科書において各作品の前に概説文を置いた理由である。
  • 古典教育研究II, 2023, 現在の教育では、初等・中等高等教育を問わず、「新時代に対応した在り方」が求められています。特に、高等学校国語科においては昨年度より新学習指導要領が導入され、必修科目「現代の国語」・「言語文化」がスタート。そして古典については、「「言語文化」で育成された資質・能力のうち「伝統的な言語文化に関する理解」 をより深めるため,ジャンルとしての古典を学習対象とする「古典探究」を設定する」とされ、その目標は「古典を主体的に読み深めることを通して,自分と自分を取り巻く社会にとっての古典の意義や価値について探究する科目として,主に古文・漢文を教材に,「伝統的な言語文化に関する理解」を深めることを重視するとともに,「思考力・判断力・表現力等」を育成する」とされています。古典の大切さは従来も一貫して強調されてきたものの、優先度や学習意欲は低く、また教授者の知識・技術にも多くの課題があります。本授業では古典中、漢文についての基本知識と教材研究スキルの獲得を中核とし、あわせていかに主体的な漢文学習を実現するか摸索することを目標とします。
  • 中国人文学概説, 2023, 本授業は人文総合プログラムを選択し学修する上で、重要となる基本知識を概説する。人文学の分野は言うまでもなく多岐にわたり、その総体を示しきることは困難だが、本授業では特に言語、歴史、政治、思想、教育、芸術をとりあげ、その概要を理解することを目指す。
  • 中国古典読法II, 2023, 前期開講の中国古典読法Ⅰに続き、以下の内容を指導する。|(1)中国古典の基本構造・句法|(2)漢文訓読に使用する古典文法|(3)中国古典の解釈法
  • 漢文学講読I, 2023, 中国古典中最重要文献のひとつ『論語』を、宋学の巨人・朱子(名は熹、諡は文公。1130~1200)の注釈である『論語集注』によって読む。まず『論語』について説明し、主要な注釈・注釈の性質について説明した後、実際の注に即して講読し、朱子の注釈の特徴、朱子学の基本知識について言及しながら、『論語』各章を理解し、古典を学ぶ意味を考える。
  • 漢文学講読II, 2023, 中国古典中最重要文献のひとつ『孟子』を、宋学の巨人・朱子(名は熹、諡は文公。1130~1200)の注釈である『孟子集注』によって読む。まず『孟子』について説明し、主要な注釈・注釈の性質について説明した後、実際の注に即して講読し、朱子の注釈の特徴、朱子学の基本知識について言及しながら、『孟子』各章を理解し、古典を学ぶ意味を考える。
  • 基礎漢文学, 2023, 漢文を正しく理解・訓読し、読解する力を養成します。|漢語の仕組み、返り点のつけかたを始めとして、中国古典文(漢文)の読解法を1から学びます。|漢文を読むというのは、古典中国語である原文を理解し、それを古典日本語で表現するという、作業となります。高校漢文の教材は基本的に訓読されていますが、ここでは短い語→句→文→文章と、対象を少しずつ長くしながら、自力で訓読することを目指します。そのために、授業では理論学修と並行して実践を多くします。漢和辞典や漢文文法書を活用しながら、よく反復して知識を蓄積し、技術・読解力を向上させてください。
  • 中国古典読法III, 2023, 1年次「中国古典読法Ⅰ・Ⅱ」に引き続き、中国古典読解のための基本項目を指導する。文法の整理・古語表現への習熟・注釈の読解法・内容把握法の修得を目指し、古典を深く読み味わう実力の涵養を目指す。

オフィスアワーの実施時期・曜時

  • 2018

学外活動

学協会活動

  • 國學院大學中國學會, 1997年04月
  • 日本中國學會, 1999年07月
  • 財団法人無窮會, 1999年11月
  • 國學院大學中國學會, 2007年04月
  • 國學院大學中國學會

学外委員等活動

  • 2019年04月01日, 2022年03月31日, 國學院大學中國學會, 会計委員