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K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)
内村 慶士
教育開発推進機構
助教
研究者基本情報
氏名
所属・職名
学位
本学就任年月日
研究活動
競争的資金
Last Updated :2024/04/12
研究者基本情報
氏名
氏名
内村 慶士, ウチムラ ヤスシ
所属・職名
教育開発推進機構, 助教
学位
2022年03月24日, 博士(教育学), 東京大学, 教育学, 第4230735006041号, 仕事と生活の「切り替え」の支援に関する研究
本学就任年月日
2023年04月01日
研究活動
競争的資金
23K18984, 部下の自律を促進する1on1ミーティングの特徴:仮説生成と縦断研究による因果推論, 1on1ミーティングは,部下のセルフマネジメントを促進するものとして期待されている。本研究は,1on1ミーティングが,科学的な検証を経ずに普及している現状に,問題意識を持つものである。集団主義の文化圏にある日本では,上下関係が強く意識されるため,1on1ミーティングの実施が,かえって部下のストレスに繋がる可能性もある。本研究は,1on1ミーティングの効果的なあり方を明らかにするため,働く人の体験から1on1ミーティングの内容を整理した上で,セルフマネジメントに与える影響について因果推論を行う。初年度に,質的研究としてインタビュー調査を実施し,次年度に,質問紙を用いた縦断調査および分析を行う。
JP23K18984, 部下の自律を促進する1on1ミーティングの特徴:仮説生成と縦断研究による因果推論, 1on1ミーティングは,部下のセルフマネジメントを促進するものとして期待されている。本研究は,1on1ミーティングが,科学的な検証を経ずに普及している現状に,問題意識を持つものである。集団主義の文化圏にある日本では,上下関係が強く意識されるため,1on1ミーティングの実施が,かえって部下のストレスに繋がる可能性もある。本研究は,1on1ミーティングの効果的なあり方を明らかにするため,働く人の体験から1on1ミーティングの内容を整理した上で,セルフマネジメントに与える影響について因果推論を行う。初年度に,質的研究としてインタビュー調査を実施し,次年度に,質問紙を用いた縦断調査および分析を行う。;1on1ミーティング(上司と部下が1対1で定期的に行う面談)に関する文献レビューを行なった。関連する領域であるコーチングやメンタリングを含めて、幅広く先行研究の概況を整理した。;本邦の課題として、上司に対する十分な研修が行われないまま、1on1ミーティングが行われている現状が推察された。また、管理者コーチングやメンタリングなどの近似する既存の概念との相違点については未検討であった。文献レビューにおいては、海外の先行研究も含めて整理する中、1on1ミーティングが「タスク」よりも、「人」に重きがある点、面接の頻度が公的に定められている点などから既存の取り組みとは異なる特徴があることを示した。また、本邦においては、1on1ミーティング、ひいては近似する概念である管理者コーチングやメンタリングがどのように部下の自律性に寄与しうるかが整理されていなかったため、海外の先行研究を広く参照し、これをまとめた。その中で、1on1ミーティングの効果は、上司と部下の接触回数が増えることによる関係性の親密化(一方で、それに失敗する場合、1on1ミーティング自体がストレスとなる)、部下のキャリア意識を踏まえたタスクの調整・サポートなどにより、媒介される可能性を示した。上記の成果は、レビュー論文としてまとめて産業・組織心理学会に投稿予定である。;それと並行して、研究Aとして予定していた上司-部下へのインタビュー調査に関する研究デザインの調整を行なった。;研究Aとして予定していたインタビュー調査について、調査協力者の募集にあたり、当初想定していた企業からの協力が難しい状況となった。そのため調査協力者の募集方法をはじめとした研究デザインの調整を行なった。研究Bとして予定していた質問紙調査は、研究Aの仮説生成を踏まえた研究であるため、遅れが生じることとなった。令和5年度では、修正した研究デザインの倫理審査を終え、インタビューに必要な物品の準備まで行った。それと並行して、文献レビューにも注力することとした。;インタビュー調査である研究Aの実施を令和6年度7月から8月で実施することを予定している。本研究は、質的研究であり、得られたデータは順次、分析を行っていく。また、1on1ミーティングの体験が部下の自律性に及ぼす影響について質問紙調査を行う研究Bについては、令和6年度10月から12月に縦断調査により、実施する予定である。研究Aについては、調査フィールドの変更が発生したが、研究Bはオンライン調査会社を使用する予定であり、計画の遅れが発生しない見込みである。