K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

諸星 美智直
文学部 日本文学科
教授
Last Updated :2022/08/02

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    諸星 美智直, モロホシ ミチナオ

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所属・職名

  • 文学部 日本文学科, 教授

学位

  • 2004年03月, 博士(文学), 國學院大學, 文乙第207号

本学就任年月日

  • 1990年04月01日

研究分野

  • 日本語教育学・日本語教育史・近代日本語・ビジネス文書学, ビジネス日本語文法・福祉言語学

研究活動

論文

  • 「ビジネス日本語における複合辞テシマイマシタについて」, 諸星美智直, 国学院大学日本語教育研究, 12, 1, 15, 2021年03月31日, 国学院大学日本語教育研究, ビジネス文書文例集でテシマイマシタを使用するのは社内文書の始末書・報告書、社外文書の陳謝状・反駁状・お詫びなど種類に偏りがある。ビジネスの現場における会話に準ずる資料としての経済小説ではより多くの用例があり、多様な動詞語彙に下接している。遺憾の用法が多いが、拡張した用法も認められる。融合形のチャイマシタ・ジャイマシタも見られ、ビジネスの現場における使用を反映していると考えられる。
  • 「消費者心理に対応したビジネス日本語表現のストラテジー」, 『国語研究』, 80号, 2017年02月28日, 国学院大学国語研究会, ビジネス心理学で指摘される消費者の心理に対応したビジネス日本語表現のうち、書記化に適した希少性の原理・バンドワゴン効果・スノッブ効果・ウェブレン効果の四つを取り上げ、ファッション誌・カタログ誌・パンフレット・企業ウェブサイト等を資料として用例を調査し、表現形式を分類、考察する。
  • 「近代ビジネス文書史における候文と口語文と」, 『国語研究』, 79号, 50, 70, 2016年02月01日, 国学院大学国語研究会, 近代150年に亙って発展してきた日本経済に伴う言語行動であるビジネス文書は、一般の書簡文の口語化が進むのとは異なり、明治から昭和戦前期までは候文が根強く行われた。一方で、大正期に服部嘉香を中心に口語文のビジネス文書を併せる文例集が現れたが、第二次世界大戦後、ビジネス文書の口語化が急激に普及した。
  • 「近世期吟味控類における「尋問」と「釈明」のストラテジーについて」, 『歴史語用論の世界』, 133, 160, 2014年06月06日, ひつじ書房, 『歴史語用論の世界』の第6章として、近世期の吟味控類のうち、寺社奉行・江戸町奉行による宗論・殺人事件・地方訴訟という性格の異なる3件の吟味控類を資料として、吟味者側による「尋問」のストラテジーと、吟味を受ける町人・農民側の「釈明」のストラテジーの特色を分類した。その結果、吟味の対象となる事案によって拷問の可否、公事と出入など事案によるストラテジーの相違が明らかになった。
  • 「ビジネス文書における副詞「あらかじめ」の用法-企業ウェブサイトと内容証明郵便を中心に-」, 『国学院大学日本語教育研究』, 5号, 2014年03月31日, 国学院大学日本語教育研究会, ビジネス文書の文例集に用例の少ない副詞「あらかじめ」は、社外文書の一種といえる企業ウェブサイトでは多用されるが、客の不利益に備えた<守り>の用法が特徴的である。これに対して内容証明郵便の文例集ではすでに係争中の相手に対して敬語の簡略な<攻め>の用法が特徴的である。
  • 「ビジネス日本語教材としての経済小説」, 『国学院大学日本語教育研究』, 4号, 2013年03月31日, 国学院大学日本語教育研究会, 経済小説は、ビジネス日本語教材としては、経済の場面、経済用語など日本経済に関心のある学習者の教材として利用できるが、人物・固有名詞の仮名化、日本事情の変遷等留意すべき点がある。会話の録音が難しいビジネス日本語の研究資料として有望である。
  • 「日本語ビジネス文書学の構想-研究分野と研究法-」, 『国語研究』, 75号, 1, 17, 2012年03月31日, 国学院大学国語研究会, ビジネス日本語学の一環として、ビジネス文書の研究資料となる市販のマニュアル本、自治体のマニュアル本、教材などの諸相を検討した上で、語彙語法、敬語、ビジネス会話とビジネス文書の相違、文書とメール、ポライトネス、対照研究、通時的研究、日本語教育などの諸分野からなる研究法を挙げ、「ビジネス文書学」を提唱した。
  • 「ビジネス文書における「あしからず」の機能-ビジネス文書文例集を資料として-」, 『国学院大学日本語教育研究』, 3号, 2012年03月31日, 国学院大学日本語教育研究, ビジネス文書における「あしからず」の機能について、文例集を資料として調査したところ、文書の種類では抗議状・反駁状・断り状・督促状などの社外文書が圧倒的多数であり、口語とは異なり、単独では使用せず常に「ご了承」「ご容赦」を求める敬語表現を伴う。口語における強い拒絶に対する配慮として「何とぞ」と共起したり、過剰な敬語表現を伴う例が多い。
  • 「日本語学習辞書史における船岡献治編纂『鮮訳国語大辞典』について」, 『国学院雑誌』, 112巻12号, 1, 15, 2011年12月15日, 国学院大学, 1919年に刊行された船岡献治編纂『鮮訳国語大辞典』は、膨大な収録語彙数とともに語釈とともに日本語例文に朝鮮語訳を付すなどの特色を有する日本語学習辞書として画期的である。その文法観は金沢庄三郎の『辞林』をほぼ踏襲し、動詞を九種類とするなど文語文法によっているが、口語の下一段活用を多く掲げ、ダ・デス・ナイなどの口語助動詞も多く立項している。語彙についても、外来語・学術用語・俗語など多彩な分野の語が豊富に収録されている。
  • 「ビジネス文書におけるポライトネス・ストラテジーについて」, 『国学院大学日本語教育』, 2号, 2011年03月31日, 国学院大学日本語教育研究会, 日本語のビジネス文書におけるポライトネス・ストラテジーについて、社外文書・社交文書・社内文書における積極的フェイス・消極的フェイスに対する配慮のストラテジーを中心に例を挙げ分析を加えた。
  • 「近世武家社会における言語行動」, 『国語研究』, 74号, 1, 14, 2011年03月01日, 国学院大学国語研究会, 言語行動の史的研究の事例として、近世期武家社会の公的場面における口上・横柄な態度・追従・吟味席の人定・恫喝、私的場面における家庭内、遊里の歓迎・高慢・知ったかぶり・ヨイショ・チョチョラ・挨拶・イザコザ・謝罪・歓送・辞去などの言語行動をとりあげ、ポライトネスの観点からフェイスの分析を試みた。
  • 「台湾南部の大学における日本語学習者のキャンパス言葉について」, 『国語研究』, 73号, 2010年03月01日, 国学院大学国語研究会, 2007年3月に台湾南部の大学の応用日語学科の大学院生を対象に行ったキャンパス言葉を調査した結果、授業・学生生活・食事・感情・人間関係等にわたって多彩な語彙を収集することができ、辞書類の記述やインターネットにおける用例と比較しながら考察を加えた。
  • 「松本亀次郎編著の日本語教科書類における当為表現の扱い」, 『言語文化研究』, 9号, 51, 67, 2010年03月01日, 静岡県立大学短期大学部静岡言語文化学会, 宏文学院・東亜高等予備学校で日本語教育にあたった松本亀次郎編著の日本語教科書類における当為表現の扱いを分析した。現代の初級日本語教科書ではナケレバナリマセンに絞られているのに対して、近代語史上で興亡したンケレバイケマセンなど多彩な当為表現を掲出するが、一方で、文典型・会話型・読解型など教科書の目的によって掲出する当為表現に相違が認められる。
  • 人間関係の日本語史(日本語学会2010年度春季大会シンポジウム報告), 高山 倫明;小林 隆;森山 由紀子;諸星 美智直;宇佐美 まゆみ;大島 資生;村田 菜穂子;矢島 正浩, 日本語研究, 6, 4, 162, 167, 2010年, 日本語学会
  • 「John・Macgowan“A manual of the Amoy colloquial”と三矢重松・辻清蔵訳述『台湾会話篇』」, 『国語研究』, 72号, 2009年03月31日, 国学院大学国語研究会, 三矢重松・辻清蔵訳述『台湾会話篇』は、イギリス人宣教師John MacgowanのA manual of the Amoy colloquialの例文の英語訳を日本語に訳述した書である。その日本語訳は、東西方言の対立事項、近代共通語の要素、敬語表現に渉って明治期の口語の実態を反映している。本書は、日本語教師として宏文学院に着任前の三矢重松の関わった共訳書であり、また、宏文学院関係者による日本語教科書の先蹤をなす著作としても貴重である。
  • 「函館中央図書館蔵「蠣崎文書」に見る松前藩士の音韻状況」, 『日本語の研究』, 4巻1号, 159, 173, 2008年01月01日, 日本語学会, 函館市中央図書館蔵「蠣崎文書」は、松前藩士蠣崎伴茂(松涛)家に伝わった文書で、ことに『万古歌抜萃』や無題狂歌写本には、母音のイとエの混用例、イ段をウ段とする例、カ行・タ行の濁音表記など、『鶏肋録』所収『徒然草』抄本にもイとエの混用例、カ行・タ行の濁音表記が見られる。これらは松前藩士の音韻状況を反映する資料として貴重である。
  • 函館市中央図書館蔵「蠣崎文書」に見る松前藩士の音韻状況(<特集>資料研究の現在), 諸星 美智直, 日本語研究, 4, 1, 173, 159, 2008年, 日本語学会, 函館市中央図書館蔵「蠣崎文書」は、松前藩家老将監流蠣崎氏の別家蠣崎伴茂(松涛)に始まる藩士の家に伝わった文書群で、『万古寄抜萃』(万延元年)、無題狂歌写本(『狂歌百人一首闇夜礫』の写本)、『鶏肋録』、『松涛自娯集』など方言音韻の特徴が強く認められる文書が多い。このうち、『万古哥抜萃』・無題狂歌写本には母音のエをイと表記する例が多いが語頭の混同例はまれで、現在の浜ことばとは異なる傾向が指摘できる。母音のイ段をウ段に表記する例が「し」を「す」とする例を中心に見られ、力行・タ行を濁音表記する例も語頭以外で多用されている。文書中には和漢洋に亙る古典籍から実用書に至る様々な文献からの抜書がなされており、『鶏肋録』所収の『徒然草』抄写本の本文にもイとエとの混同、力行・タ行に濁点を付した例が多く拾える。このような音韻表記は、意図的というよりは書写者たる松前藩士の学問が方言音韻の環境の中でなされたことによる無意識的な書記行為に起因する可能性がある。
  • 「宏文学院教授菊池金正と会話型日本語教科書『漢訳学校会話篇』」 , 『国学院雑誌』, 第108巻第11号, 355, 370, 2007年11月15日, 国学院大学
  • 「明治期における日本語学習辞典としての難波常雄編『日本読書作文辞典』」, 『国語語彙史の研究』, 二十六, 221, 235, 2007年03月01日, 和泉書院, 清末留日学生に対する日本語教育に尽力した難波常雄(1878-1911)が中国から帰国後著した『日本読書作文辞典』(1909)は、前著『漢訳日本辞典』(1905)で日本語を50音順に排列したのに対して、学習者の利便性を考慮して漢字表記した日本語を部首別に排列した日本語学習辞典の先蹤を成す辞典である。単語に付した品詞名から具体的な文法観が把握でき、また、収録語彙も地名・国名・姓氏や明治期の日本を反映する官庁・政治・学問・思想の用語や日本の料理・食品、口語を多数収録するところに特徴が認められる。
  • 「旗本たちの江戸訛り-『螺の世界』の連母音の融合-」, 『日本歴史』, 704号, 110, 111, 2007年01月01日, 吉川弘文館
  • 「日本語教育史における宏文学院と国学院大学」, 『国学院雑誌』, 第107巻第11号, 219, 233, 2006年11月01日, 国学院大学, 清国人留学生に対する日本語教育で著名な宏文学院と国学院大学との関係について考察し、宏文学院に日本語教師として着任した三矢重松をはじめ稲村真里・江口辰太郎・菊池金正等の院友日本語教師の伝記を述べた。振武学校・東斌学堂・経緯学堂など他の日本語教育機関における院友の事績、および、日本語教科書類編纂との関わりにも言及した。
  • 「宏文学院教授難波常雄と文典型日本語教科書『漢和対照日語文法述要』」, 『國學院雑誌』, 第107巻第4号, 1, 13, 2006年04月01日, 國學院大學, 難波常雄(1878-1911)は国学院大学卒業後に渡清し、帰国後出版・著述に携わり、宏文学院教授を経て再度渡清し四川省長寿県において日本語教育に従事した。宏文学院における講義に中国語訳を付した『漢和対照日語文法述要』(1906年)は文典型日本語教科書であり、口語文法・文語文法・助辞用例の三部から成る。単語を詞(七種)と助詞(助辞)(四種)に二分類して記述する他、例文の正誤・巧拙を示すなど日本語教科書としての工夫が見られる。
  • 「アメリカ日本語教育史における半井豊三の事績」, 『国語研究』, 第69号, 1, 17, 2006年03月01日, 國學院大學国語研究会, 半井豊三(1898-1984)は国学院大学卒業後、1923年にインディアナ州のミッションズ大学に日本語教師として招聘され、米国においてさらに『古今集』等の日本古典文学、及び古代ヘブライ語・旧約聖書の研究者として活躍したが、アメリカ日本語教育史においては日米戦争以前の草創期の日本語教師の一人として位置づけられる。大正期の「国学院雑誌」誌上で展開された国語の文法教育に関する松尾捨治郎・保科孝一の論争にも加わり、米国における言語教育を反映した見解を述べている。
  • 「忍者・隠密の方言意識」, 『歴史読本』, 49巻7号, 182, 187, 2004年08月01日
  • 「現代学生語の一考察」, 『國學院雑誌』, 第104巻第4号, 1, 13, 2003年04月01日, 國學院大學
  • 「近世蝦夷地における和人社会の言語状況」, 『国語と国文学』, 79巻11号, 180, 189, 2002年11月01日, 東京大学国語国文学会・至文堂
  • 「土佐藩における御駅初の口上について」, 『日本近代語研究』, 3, 223, 242, 2002年03月01日
  • 書評 彦坂佳宣著『尾張近辺を主とする近世期方言の研究』, 諸星 美智直, 国語学, 52, 2, 71, 64, 2001年06月, 日本語学会
  • 「国学院大学国語学史稿」, 『国語研究』, 第64号, 125, 140, 2001年03月01日, 國學院大學国語研究会, 明治15年より平成12年に至る118年に及ぶ皇典講究所・國學院大學における日本語研究の歴史を通観。落合直文・物集高見・金沢庄三郎・三矢重松・金田一京助・高橋龍雄・松下大三郎・松尾捨治郎・今泉忠義・田邊正男・吉川泰雄・三根谷徹等の諸家による学統の形成と学史上の功績、源氏物語全講会・国文学会・方言研究会・国語研究会等の興亡、国語国字問題・留学生教育・仮名遣改訂問題に対する國學院学派の対応等に言及。
  • 「現代語における助詞「は」の特殊な用法-「上州は新田郡三日月村の生まれ」をめぐって-」, 『国語研究』, 第63号, 87, 104, 2000年03月01日, 國學院大學国語研究会, 「上州は新田郡三日月村の生まれ」における助詞「は」の特殊な用法は、前項と後項との関係が「大地名>小地名」の場合に使用され、移動・出身・存在の表現と共起する場合が多い。近世に場所質問と場所説明の用法が見られ、近代にかけてこれと二重構造の「口調を整える用法」が発生して浪曲・侠客の仁義・香具師の啖呵売等で多用されたが、更に噺家の多用等から「滑稽を意図した用法」が発生して放送等の特定の業界で多用されていることを指摘した。 
  • 「『寛政重修諸家譜』における格助詞「の」「が」の待遇価値-幕府編纂書の文体をめぐって-」, 近代語学会編『近代語研究』, 10集, 107, 127, 1999年12月01日, 武蔵野書院, 格助詞「の」「が」の尊卑は中世から近世にかけての流れの中で連体格・主格の機能の相違へと変遷したが,大名旗本の家譜を集大成した『寛政重修諸家譜』においてはその成立が文化九年にまで下るにもかかわらず徳川氏・織田信長・豊臣秀吉等と大名旗本とでは尊卑による厳然たる使い分けがされている。その上で徳川氏に対してはさらに上座に最高敬語「せ給ふ」や「奉る」を以て待遇してその威厳を誇示する文体を構築したといえる。
  • 「近世武家・町人のあいさつことば 〈特集〉あいさつことばとコミュニケーション」, 『國文學』, 44巻6号, 61, 65, 1999年05月01日, 學燈社, 近世後期江戸語の挨拶表現の内、訪問時には「頼みましょう」「御免なさい」の類型、時刻には「おはようございます」「今日は」「今晩は」がある。就寝者は「御免なさい」、促す方は「お休みなさい」を用いる。辞去・送別時は「さようなら」「ご機嫌よう」を武家社会の他遊里の若者・芸者・籠屋が使用し、「おさらば」を遊客・遊女が使用する。「さようなら」「そんなら」は感動詞の例の他に様々な表現が続く例が多い。
  • 「東海地方に伝存する吟味控類とその言語」, 『國學院雑誌』, 第100巻第3号, 1, 21, 1999年03月01日, 國學院大學, 東西対立する語法の境界地域である東海地方の地方文書の内、静岡県袋井市・湖西市・愛知県豊橋市・渥美町・安城市における用水権・漁業権・藻草の入会等をめぐる村落間の訴訟の記録に口語的要素の強い文書が伝存する。江戸の寺社奉行・吟味物調役の発言部分には断定のダ・打消のナイ等の江戸語的要素、サ変動詞のセル形・原因理由のデ等の方言語法の影響が見られ、尾張領内の岐阜県御嵩町の控は当地方の方言で綴ってあることを指摘した。
  • 「武市瑞山文書から見た土佐藩士の言語について」, 『国語学』, 191集, 1, 13, 1997年12月01日, 土佐藩士武市瑞山の夫人宛消息及び獄中の審問記録類には、音韻では四つ仮名の違例が稀で合拗音の直音化例は多く、語法では指定のヂャ、当為表現のントイカン・ンナラン、過去打消のマセナンダ・ザッタ、可能のエ~ン、原因理由のキニ、逆接のケンド、準体助詞のガ、推量のロウ、代名詞のワシ・ウンシ等、上士を含む藩士による土佐方言の使用が認められる。また、スルコトガデキル・オ~ニナルの共通語的要素の定着も指摘できる。
  • 「「疋(匹)」と「頭」-牛馬豚羊の助数詞-」, 『平山輝男博士米寿記念論集・日本語研究諸領域の視点Ⅱ(下巻)』, 366, 386, 1996年10月01日, 明治書院, 動物の助数詞は、上代から中世にかけては古代中国に倣った馬・驢馬に「疋(匹)」、牛・鹿・羊・犬に「頭」の使い分けが認められるが、中世から近世にかけてすべて「疋(匹)」を使用するようになった。近代に至り、明治8・9年頃を境に法令や畜産関係の文書類では「頭」への切り替えが急速に行われたが、国定読本や童話では旧来の「疋(匹)」も並び行われ、やがて、動物の大小による「疋(匹)」と「頭」の使い分け意識が生じたことを指摘した。
  • 「忍者・隠密と方言」, 『國學院雑誌』, 第97巻第2号, 73, 88, 1996年02月01日, 國學院大學, 忍術において『当流奪口忍之巻註』『正忍記』等の楠流の系統の忍術書を中心に「奪口術」として方言習得の必要性を説くが、同時にその困難さも指摘する。実際に忍者・隠密が敵地へ潜入する際には方言が違っていても不信に思われない旅僧・商人等に変装するため方言研究としては発展しなかった。隠密が探索中に方言を採取した事例としては土佐藩士手島季隆の『探箱録』があり、奥州諸藩の音韻・語彙について若干の記述が見られる。
  • 「土佐藩主山内豊興の言行録における御意の口語性について」, 『國學院雑誌』, 第96巻第3号, 1, 16, 1995年03月01日, 國學院大學, 土佐藩の歴代藩主には一代毎に言行録が作成され,高知県立図書館山内文庫に多数伝存するが,とりわけ十一代藩主山内豊興の言行を御側の近臣や川村守魚等の手になる『源心公遺事』を増補した『帳内秘記』は御意の部分が口語性豊かに綴られている。殊に,自称の代名詞は幼少の頃からオレを多用し,武家特有語の「我等」「身」が見られるのは元服襲封後の逸話からであり,口語資料の稀な大名の言語生活の一端を解明することができる。
  • 「幕府儀礼における奏者番の口上について-国立国会図書館蔵『江戸城諸役人勤向心得』より-」, 『国語研究』, 第57号, 1, 23, 1994年06月01日, 國學院大學国語研究会, 近世の武家社会の中でも最も荘重な場面と考えられる徳川幕府の各種儀礼の際に,譜代大名の内から任ぜられた奏者番によって言上された口上が,幕末期にこの任を勤めた高遠藩主内藤頼直の書写・作成した留に散見する。それには「年頭」「官位」「家督」等の「御礼」,「寒入」「御法事」等の「御機嫌伺」,「披露」,「御使先帰罷出」「代拝」等の「御届」の口上が終止形「ます」・連体形「まする」を伴った口語体で記してある。
  • 「人相書の言語事項について」, 『國學院雑誌』, 第94巻第7号, 48, 64, 1993年07月01日, 國學院大學, 近世から明治初年にかけて御触として全国に通達された人相書にはしばしば言語事項を掲げる例があり、それは「江戸言葉」「上方言葉交り」「薩摩言葉」の如く方言の地域を示したり、「物いひ鼻に懸りなまり有」の如く音声の特色を示す例もある。また、彦根潘に伝存した幕末の風聞書には井伊直弼の大老在任中の水戸藩に関する探索情報が多く含まれ、「水戸言葉」を水戸藩士と特定する手がかりとする事例が散見する。
  • 「相応院お亀の方消息の音韻・語法」, 『国語研究』, 第56号, 19, 36, 1993年03月01日, 國學院大學国語研究会, 石清水八幡宮の社家田中家文書に27通伝存する徳川家康の側室相応院お亀の方の仮名表記の消息は中世末から近世初頭にかけての女性の言語状況を考察する資料として有益である。すなわち,音韻史上の過渡期にあたる四つ仮名・開合の違例が少なからず認められ,語法では,ノ・ガの尊卑に関してはノ専用,方向を示す助詞への多用,自称の代名詞ワガミの多用等の傾向が指摘でき,また,女房詞御ウモジサマ・スルスルト等が見られる。
  • 「武家女性消息における女房詞について」, 近代語学会編『近代語研究』, 9集, 163, 184, 1993年02月01日, 武蔵野書院, 女房詞の研究は,従来,語彙を列挙した資料の発掘紹介や御所・宮門跡における実態調査が主流であったため,江戸城大奥や諸大名の奥向における使用実態は充分には解明されていなかった。そこで豊臣・徳川・伊達・鍋島・毛利氏等の女性消息を資料に調査したところ,多用されるソモジをはじめカモジ・トモジ・アモジ・シンモジ等の親族関係の文字詞の他に,ウチマキ・カチン・九献等の例があり,武家屋敷における定着が確認できた。
  • 「近世武家社会におけるナ変動詞の五段化について」, 『國學院雑誌』, 第93巻第4号, 66, 83, 1992年04月01日, 國學院大學, 『葉隠』に「武士道と云ハ死ヌ事と見付たり」と動詞「死ぬ」の連体形に「死ぬる」ではなくて「死ぬ」が用いられているが,近世の武家社会において,殊に旗本御家人の言葉を反映する『よしの冊子』『夢酔独言』や人情本等では終止連体形・仮定形に五段活用を多用している。他方,地方藩士は地域方言に応じて土佐藩士坂本竜馬・武市瑞山や長州藩士吉田松陰の消息にナ変,長岡藩士河井継之助の資料では五段活用を使用している。
  • 「奉行所における吟味の言葉-『反正紀略』第九所収の控を資料として-」, 近代語研究会編『日本近代語研究1』, 373, 399, 1991年10月01日, ひつじ書房, 浄土真宗西本願寺派の法論三業惑乱関係の資料を集大成した『反正紀略』の巻九に所収の吟味控には美濃の古義派の門徒三和弥五郎の控を含み,寺社奉行脇坂安董・留役清水兵蔵・西田金次郎による吟味を指定にダ・デゴザリマスを多用する均質的な口語文脈で綴ってある。東西方言の対立事項は『関東一件』ほど江戸語的ではないが,二段活用の一段化・準体助詞ノ・対称代名詞ワレ・ワイラ,門主に対するラレ敬語等の特色が認められる。
  • 「『武功雑記』における自称・対称の代名詞について」, 『徳島文理大学文学論叢』, 7号, 101, 120, 1990年03月01日, 肥前平戸藩主松浦鎮信が武辺者に語らせた武功や戦陣の見聞を書留めた『武功雑記』(元禄九年擱筆)は文章語文献ではあるが,近世前期の武家階級に特徴的に使用されたとされる自称の代名詞ソレガシやワレラや「私」,また,対称の「御手前」「貴殿」「其方」,及びオレ/ソナタ・ソチ・オノレ・オヌシタチなどの口頭語的語形が拾え,文献の少ない近世前期の武家階級の言語を考察する資料となると考えられる。
  • 「洒落本に描かれた武家客の対称の代名詞について」, 『徳島文理大学研究紀要』, 38号, 33, 48, 1989年09月01日, 『螺の世界』に描かれた江戸城中の番士のうち,上位者は「貴様」,下位者はアナタを使用し,『魂胆胡蝶枕』の大身の旗本の邸内ではソナタが見られる。新五左・武左型の客は遊里でも互いに「貴公」・ソコモト・オテマエ,町人客や遊女に対してオテマエ・オミ・オミタチ等の武家特有語を使用するのに対して,旗本御家人・山の手の客や地方藩士でも通・半可通型の客は,町人客と同様のオメエ・テメエ・ヌシを用いている。
  • 「地方・町方の吟味控類とその言語」, 『野州国文学』, 43号, 21, 41, 1989年03月01日, 國學院大學栃木短期大学国文学会, 近世の地方文書のうち,村境・入会地・用水権等の紛争から村落内部の対立に至る各種訴訟の記録の中に,稀に,吟味を口語性の強い文体で記録したものが伝存する。その中,千葉県旭市・埼玉県大滝村・神奈川県相模原市の旧名主家所蔵の吟味控及び『旧幕町奉行調写』には,吟味に当たる勘定所留役鈴木門三郎・代官所手代・北町奉行曲淵景漸等の言語に指定のダ・打消のナイ・ナカッタ・ロ語尾命令形など江戸語的特色が認められる。
  • 「洒落本に描かれた武家客の自称の代名詞について」, 『徳島文理大学研究紀要』, 36号, 145, 158, 1988年09月01日, 『螺の世界』に描かれた江戸城中の番士のうち,上位者はオレ,下位者は「私」を使用し,『魂胆胡蝶枕』の大身の旗本の邸内では「身」が見られる。一方,遊里に来てまで「拙者」「自分」「身」「身共」等武家特有語を使用するのは新五左・武左型の客で,旗本御家人・山の手の客や地方藩士でも通・半可通型の客は,町人客と同様にオレ・オラ・オイラ・ワッチを多用する。地方藩士にはワシ・ウラを方言と共に使用している。
  • 「洒落本に描かれた武家客のワア行五段動詞連用形の音便について」, 『徳島文理大学研究紀要』, 35号, 85, 97, 1988年03月01日, 洒落本41編を資料として武家客のワア行五段動詞連用形の音便の使用実態を調査したところ,従来,武家階級や教養層が使用するとされてきたウ音便は40例に過ぎず,しかもその使用者は西国藩士や上方の客など限られた属性の人物である。これに対して,促音便は923例あり,旗本御家人を始め武家客・町人客・遊女の大半が専用している。下接語はウ音便にタルが目立つ程度で,動詞語彙・成立年代による影響は人物設定ほど大きくない。
  • 「洒落本に描かれた武家客の打消表現について」, 『國學院雑誌』, 第87巻第12号, 31, 53, 1986年12月01日, 國學院大學, 洒落本を資料として武家客の打消表現を検討したところ,従来,武家階級の打消表現と指摘されてきたヌ・ン系列の諸形を多用するのは主に西部地域の藩士・武左・新五左型の客であって,東国諸藩・旗本御家人,通・半可通型の客は他の町人客・遊里関係者と同様にネエ・ネエデ・ネエケリャアなどネエ系列の語形を多用している。武家階級の言語は従来,画一的に扱われがちであったが,地域や通・不通などの人物設定により言語描写は多彩である。
  • 「国語資料としての帝国議会議事速記録-当為表現の場合-」, 『國學院大學大学院紀要-文学研究科-』, 第17輯, 217, 251, 1986年03月01日, 國學院大學大学院文学研究科, 当為表現の一つの尺度として第一議会の貴衆両院議事速記録を調査したところ,ともにナケレバナラヌとネバナラヌが,圧倒的多数を占めるが,当期特有のヌ(ン)ケレバナラヌなど貴重な語形も拾え,また多くの点で近代東京語の当為表現の実態と一致した。速記方式・反文態度・文字表記等の制約による速記録と実際の発話言語との間の忠実性の問題に留意して慎重に扱えば議事速記録は近代語研究のための有益な使用となると考えられる。
  • 「江戸寺社奉行吟味控『関東一件』の言語について」, 『國學院雑誌』, 第86巻第10号, 58, 75, 1985年10月01日, 國學院大學, 龍谷大学図書館蔵『三業記録』所収『関東一件』は法論三業惑乱の際,寺社奉行所における吟味の様子を古義派の善休寺春貞が記録した資料である。本書には奉行脇坂安董・留役星野鉄三郎の会話文中に指定の助動詞ダ・ハ行四段動詞連用形促音便・打消の助動詞ナイ・ネイなど関東的傾向が見られ殊に改稿と思われる本文に著しい。資料の不足が指摘されてきた近世武家社会の言語生活の一端を解明する資料として本書は貴重である。

Misc

  • 金井保三著『日本俗語文典 全』解説(日本語文法研究書大成), 3, 26, 2000年05月01日, 勉誠出版, 近代における口語研究の嚆矢の一つである本書の著者金井保三(明治4年~大正6年)は長野県出身の中国語学者で、明治三十年代に清朝からの留学生に対する日本語教育にも携わった人物である。本書にはチェンバレン等の日本語研究の影響も認められるが、一方で、日本語教科書としての実用的な工夫も見られ、また、国語史的にも有益な記述が多い。日本語教科書としての性格をさらに発展させた『日語指南』の記述・例文との比較検討も加えた。
  • 彦坂佳宣著『尾張近辺を主とする近世期方言の研究』, 『国語学』, 52巻2号, 71, 64, 2001年06月01日, 国語学会, 彦坂佳宣氏の著書は、尾張の戯作類・説教記録・雑俳等を資料として近世尾張方言の実態を解明したものである。構成は、序章・第一部「資料論」・第二部「一音韻・二音便・三活用・四表現法・五待遇表現」・終章から成り、文献資料における用例と言語地理学的方法によって近世の上方・江戸以外の特定の地域の方言を体系的に解明した功績を評した。

著書等出版物

  • 『平成27~29年度日本学術振興会科学研究費助成事業基盤研究(C)研究成果報告書 近代日本語資料としての点字雑誌『むつぼしのひかり』福祉言語学史の基礎資料としての近代日本語点字資料の調査と整備』, 諸星美智直 伊藤孝行 中野真樹, よしみ工産, 2019年03月31日
  • 『世界一難しい漢字を使う日本人』, トランスワールドジャパン, 2002年08月01日
  • 『近世武家言葉の研究』, 清文堂, 2004年05月26日, 「総説 武家言葉の資料と場面」「徳川幕府における言語の諸相」「藩社会における言語の諸相」「吟味席における役人の言語」「遊里における武家客の言語」「余録」の6部22章にわたって、解明の遅れていた近世武家社会の言語の実態を解明した。ことに、弘前藩・仙台藩・土佐藩などの武家文書や各種吟味の控類などに口語性の強い文書を求め、これと洒落本など戯作資料とを二本の柱として音韻・語法・語彙・方言性などを中心に武家言葉の特徴と実態を解明した。
  • 『そのまま使えるビジネス文書文例集』, かんき出版, 2008年06月16日, 社外(通知する・案内する・依頼する・断るなど)・社交(あいさつする・招待する・お祝いするなど)・社内(掲示する・回覧する報告するなど)の3つのパートに分類してビジネス文書の文例を250件掲げ、それぞれに基本文例・言い換え文例・バージョンアップ文例と解説を加えたビジネス文書のマニュアルで、文例のダウンロード特典を付す。

講演・発表

  • ビジネス文書における複合辞「てしまいました」について, 諸星美智直, 國學院大學国語研究会, 2019年11月30日, 國學院大學国語研究会, 東京都渋谷区
  • 「日本文学科における点字学習と演習の試み」, 諸星美智直, 第4回国学院大学福祉言語学研究会, 2018年12月02日
  • 講演「ビジネス文書における複合助詞について」, 2018年07月21日, 第24回国学院大学日本語教育研究会
  • 「点字鍼灸書『孔穴適用鍼灸萃要』について」, 2015年11月21日, 国学院大学福祉言語学研究会(於:国学院大学)
  • 講演「ビジネス文書史における候文と口語文」, 2015年07月04日, 国学院大学国語研究会(於:国学院大学)
  • 「ビジネス日本語教材としての企業・経済小説」, 第13回, 2012年11月17日, 国学院大学日本語教育研究会
  • 「内容証明郵便の文例における副詞「予(あらかじ)め」の用法」, 第296回, 2012年09月29日, 日本近代語研究会(於:明治大学)
  • 「近世期吟味控類における<取り調べ>のストラテジー」, 2011年11月26日, 国学院大学国語研究会
  • 「辛亥革命と国学院大学 -日本語教育史の視点から-」, 2011年11月19日, 国学院大学日本語教育研究会
  • 「ビジネス文書における「あしからず」の用法」, 『跨文化交際中的日語教育研究1異文化コミュニケーションのための日本語教育』(世界日本語教育研究大会予稿集), 2011年08月20日, 高等教育出版社(世界日本語教育研究大会、於:天津外国語大学)
  • 「日本語ビジネス文書学の構想-研究分野と研究法-」, 2011年07月30日, 国学院大学日本語教育研究会
  • 「ビジネス文書におけるポライトネス・ストラテジーについて」, 2010年12月18日, 近代語研究会(於:国学院大学)
  • 招待講演「近世松前方言の音韻-蠣崎松濤の文書の表記から-」, 2010年12月11日, 日本音声学会例会(於:獨協大学)
  • 「日本語教育史における船岡献治編著『鮮訳国語大辞典』について」, 第95回, 2010年09月18日, 国語語彙史研究会(於:同志社大学)
  • 「ビジネス日本語教科書とビジネス文書文例集における原因・理由表現ノデとカラ」, 第275回, 2010年07月24日, 近代語研究会(於:二松学舎大学)
  • シンポジウム「人間関係の日本語史・近世武家社会における言語行動」, 2010年05月29日, 日本語学会春季大会(於:日本女子大学)
  • 「近代の日本語教科書における当為表現―松本亀次郎の著作を中心に―」, 2009年12月19日, 近代語研究会
  • 「荷田春満と上代特殊仮名遣」, 2008年11月29日, 国学院大学国語研究会
  • 「三矢重松・辻清蔵共訳『台湾会話篇』の成立と訳文の語法」, 2008年11月08日, 国学院大学日本語教育研究会
  • 「三矢重松・辻清蔵共訳『台湾会話篇』をめぐって-宏文学院と国学院大学-」, 2008年09月20日, 日本語教育史研究会
  • 「日本語学史上の荷田春満-テニヲハ・語彙集・アクセントなど-」, 2008年05月16日, 近代語研究会
  • 「宏文学院教授菊池金正と日本語教科書『漢訳学校会話篇』」, 2007年01月01日, 近代語研究会
  • 「近代における院友日本語教師の群像」, 2006年11月01日, 国学院大学日本語教育研究会
  • 「日本語教育史における弘文学院と国学院大学」, 2005年08月01日, 国語学研究室会
  • 「弘文学院日本語教師難波常雄と文典型日本語教科書『漢和対照日語文法述要』」, 2005年06月01日, 近代語研究会
  • 「アメリカ日本語教育史における半井豊三の事蹟」, 2003年11月01日, 國學院大學国語研究会

その他

  • 「2019年度南台科技大学日本語教育実習スタディーツアーの記録」, 『国学院大学日本語教育研究』, 11号, 国学院大学日本語教育研究会, 2020年03月31日, 146, 159
  • 「2018年度南台科技大学日本語教育実習スタディーツアーの記録」, 『国学院大学日本語教育研究』, 10号, 国学院大学日本語教育研究会, 2019年03月31日
  • 「[座談会]日本語教育の現状と展望」, 『國學院雑誌』, 第107巻第1号, 國學院大學, 2006年01月01日, 32, 70
  • 監修:『言ってはいけないおかしな日本語』, ぶんか社(ぶんか社文庫), 2006年12月01日
  • 事典項目執筆:「武者言葉」, 『日本語学研究事典』, 明治書院, 2007年01月01日
  • 「金田弘博士年譜並びに著述目録」, 『国語研究』, 72号, 国学院大学国語研究会, 2009年03月31日, 4, 13
  • 「2010年度南台科技大学サマーキャンプ(暑假日語夏令營)における日本語教育実習の記録」, 『国学院大学日本語教育研究』, 2号, 国学院大学日本語教育研究会, 2011年03月31日
  • 「2012年度南台科技大学日本語教育実習スタディーツアーの記録」, 『国学院大学日本語教育研究』, 4号, 国学院大学日本語教育研究会, 2013年03月31日
  • 「〔座談会〕江戸語・東京語から首都圏方言へ」, 『国学院雑誌』, 115巻2号, 国学院大学, 2014年02月15日, 45, 70, 岩橋清美・久野マリ子・シュテファン カイザー・御園生保子・三井はるみ
  • 「2014年度南台科技大学日本語教育スタディーツアーの記録」, 『国学院大学日本語教育研究』, 6号, 国学院大学日本語教育研究会, 2015年03月31日
  • 「2015年度南台科技大学日本語教育実習スタディーツアーの記録」, 『国学院大学日本語教育研究』, 7号, 国学院大学日本語教育研究会, 2016年03月31日
  • 「2016年度南台科技大学日本語教育実習スタディーツアーの記録, 『国学院大学日本語教育研究』, 8号, 国学院大学日本語教育研究会, 2017年03月31日, 128, 137

受賞

  • 2007年, 國學院大學, 吉川博士記念賞, 近世武家言葉の研究

競争的資金

  • 15K02574, 福祉言語学史・福祉言語教育学史構築のための近代日本語点字資料の整備, 本研究では、福祉言語教育史の資料のうち資料保存の必要性と緊急度が高い明治・大正期の点字資料である点字雑誌『むつぼしのひかり』の創刊号から順次高画素デジタルカメラによるカラー撮影によって画像データを作成した。これをもとに連携研究者とともに『むつぼしのひかり』所収の近代日本語資料としての音韻・語彙・語法にわたる価値、および近代点字かなづかい史上におけるかなづかいの特徴を検討した。これらの成果を公表するため、1903年創刊の第1号と第2号の写真版を収め、音韻・表記、語彙・語法の特色についての考察を収めた研究成果報告書を発行した。;本研究では、近代の点字資料のうちでも貴重な点字雑誌『むつぼしのひかり』を高画素デジタルカメラによる撮影で画像データを作成したことによりデータを保存し、近代日本語の資料としての表記・音韻・語法・語彙にわたる価値を明らかにし、また、写真版によって近代福祉言語史の資料として稀覯書であった点字雑誌に研究者が接しやすい環境を整えたところに学術的・社会的意義が存する。
  • 08710283, 近世武家社会の口語資料としての吟味記録類の調査研究, 東海・中部地方を中心とする地域の地方文書の中でも各種訴訟の際の奉行所における吟味の様子が口語的傾向の多く見られる文体で綴られた吟味記録を求めて調査し、静岡県湖西市教育委員会蔵「天保三年藻草一件新処村と掛合并三給共始末之控」、愛知県豊橋市野依校区公民館蔵「御白洲始末書」(藻草訴訟)、安城市里町内会蔵「鷺蔵池出入諸事書留帳」、渥美町郷土資料館蔵「安政七年伊川津村宇津江村網一件御裁許」、岐阜県御嵩町の中山道みたけ館蔵「送木宿村水論一件」、長野県飯田市立図書館蔵「飯田町組頭日記」等及び熊本県立図書館・大阪中之島図書館・成田仏教図書館・逓信総合博物館・名古屋市蓬左文庫・史料館等において三業惑乱・道中奉行や各地の訴訟記録、また関連する武家社会の口語を反映する資料の原本・写本類を拝見し写真撮影・文献複写によって資料を収集しその伝存状況・書誌について調査した。これらを資料としてその語法の特色を検討したところ、吟味する側が寺社奉行・道中奉行等の幕府役人の場合には断定の助動詞に江戸語的なダを用い、資料によっては打消の助動詞ナイ、ワア行五段動詞連用形の促音便等さらに江戸語的特色が見られ、吟味を受ける各地の農民・漁民。町人の方は候文体にデゴザリマスを交えた文体で綴ってあり、東海・中部地方の資料では当地域の語法を反映するが語彙の面での方言性は顕著ではない、等の検討結果を得た。今後、これらの成果を論文化する予定である。
  • 19K00630, 福祉言語史の基礎資料としての近代日本語点字資料の調査と整備, 近代日本の障害者言語教育史のうち、視覚障害者教育史の主要な資料である近代日本語点字資料は、言語資料としても点字によってほぼ表音式で表記されているため、近代の学術・教育・文化の多方面にわたる音韻・語彙・語法・表記の極めて貴重な資料である。;しかし点字は触読文字であるため、摩滅の危険性が視読の文献よりもはるかに高く、墨字文献よりも電子化・コーパス化しにくい状況にある。;そこで本研究は、①稀少な近代点字資料を渉猟して近代点字教育の変遷を実物資料から明らかにしてゆくとともに、②福祉言語学の学術環境整備のためにそれらの資料を画像やテキストデータによって保存措置を講じ、電子化、コーパス化する。;近代日本の障害者言語教育史のうち、視覚障害者教育史の主要な資料である近代日本語点字資料は、同時期の歴史的仮名遣いによる漢字交じり表記と異なり、点字によってほぼ表音式で表記されているため、近代の学術・教育・文化の多方面にわたって音韻・語彙・語法・表記などの研究資料として極めて高い価値を有する。しかしながら、従来、近代の点字資料は近代日本語の研究者に言語資料としての重要性がほとんど知られておらず、また、触読文字であるため摩滅の危険性があり、紙の劣化の恐れもあるため実物を調査したり、研究者が利用しやすい形態で公開されることも希であった。;そこで、本研究では、研究分担者とともに近代点字資料のなかでも特に近代語研究の資料としての観点から調査対象の選定を行い、全文ほぼ一字一音の点字で表記されているため近代の学術・教育・文化に関わる語彙の漢字音や清濁・連濁などの貴重な用例が多く、学術講演がほぼ発音通りに表音式に分析できる点字雑誌『むつぼしのひかり』を中心的な資料として、撮影にあたっては専門性の高い業者に依頼して目視によって点字の凹凸が鮮明になるように画像加工を施し、これによって表音式表記の墨字版を作成して、コーパス化のためのテキストデータの形態素分析を行い、またテキストアナリシスを行ってその文体・語彙・表記の特徴を検討することにして、資料の一部について分析を行った。;また、全国の創立以来長い歴史を有する視覚特別支援学校の同窓会誌等の資料が存在する可能性があるため、近代共通語のみならず方言の音韻・語彙・語法の資料としても期待できるため調査対象を広げることにしたが、コロナ禍のため、終熄するまでは点字資料の所蔵期間への訪問調査を見合わせている。;2019年度に、研究対象となる近代点字資料のテキストの写真撮影とデータ化のために、研究代表者と共同研究者で会議を行ない、点字雑誌『むつぼしのひかり』の資料価値の検討を行ったが、2020年1月以降、新型コロナウイルスが日々深刻化して終熄の兆しが見えないため研究の遂行が大幅に遅延している。ことに、調査対象とする点字資料を所蔵する視覚特別支援学校・点字図書館は触読文字を読に触れる視覚障害者の感染防止のため一般的な教育期間・公共施設よりも一層の注意を払うことが重要であるので、調査や委託業者による点字資料の写真撮影のための訪問をコロナ禍終熄まで見合わせているため。;近代点字資料を所蔵する視覚特別支援学校・点字図書館等への訪問調査、写真撮影をしてデータ化を進める予定であるが、新型コロナウイルスが終熄するまでは所蔵機関への訪問調査・写真撮影をすることはできないので、当面は2020年度と同様にオンライン等による会議と、webで公開されている情報の収集を中心に行う予定である。;コロナ禍が終熄して所蔵機関への訪問調査が可能になった時点で『むつぼしのひかり』の写真撮影のための業者の選定・写真撮影を開始して、画像データから表音表記の墨字版を作成してテキストアナリシスを行う予定である。

教育活動

担当授業

  • 日本語学演習III, 2019, 少子化とグローバル化により異文化共生の時代となりつつある現代社会で生き抜くためには、教職に関しては国語教育と日本語教育の両方に対応できる人材、企業については国際交流を視野に入れた経済活動に役立つ言語能力を習得することが就職力を強めることになる。そこで、[前期]は、現代のビジネス文書及び経済小説・企業ホームページを資料として、ビジネス敬語・語法・語彙を中心に①通時的、②共時的、③対照言語学的、④ポライトネスなどの方法によって、例えば「〜いただけますようお願い申し上げます」のような揺れ動くビジネス敬語の実態を解明する。[後期]は近代日本語(近世〜現代)の研究テーマの概要を述べた後、近代の小説・速記録・日本語教科書等を資料として、近代敬語の変遷を分析する。日本文学科の就職先としてサービス・卸・小売りが多く、また就活支援に力を入れている金融・製造・公務員等の進路に益することを考慮して、敬語研究を重視するとともに実践的な業界・企業研究を兼ねた就活に強い「ビジネス言語学」の模索を目指している。これは同時に日本語教育学における学習者の主要なニーズでもある。前・後期とも、講座担当者による解題と先行研究の紹介のあとは、受講者による研究発表の形式で進めて行くので、活発な質疑応答の場となるよう望む。なお、随時、日本語学・日本語教育学の関連学会の情報を紹介する。||||
  • 言語学演習, 2019, 2016年4月1日、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)の施行により障害を理由とする差別の解消が公的機関・企業を問わず求められる新たな時代になった。ということは、教職・企業・公務員・研究職などあらゆる分野にわたって障害者とコミュニケーションできる人材がますます必要な時代になったということである。これに関わる言語の研究としては、まず、手話と点字が挙げられる。この演習では手話と点字を言語研究の対象として研究する方法を模索することで就職力と研究能力を養う。そこで、[前期]は、各種手話辞典を資料として、辞書学・語彙・手話史・手話方言などの視点から、各自手話語彙についてテーマを設定して、例えば「酒」は辞書によって指の数・おチョコの返し方・額をポンと打つか否か、また酒の種類など調査して順次発表する。[後期]は、まず一通り点字のかな・数字・記号などを学習したあと、近代の点字書籍を対象に受講者に担当範囲を割り当てて解読し順次発表する。前期・後期とも未開拓であり同時に将来性のある分野なのでアイディアを出し合い調査することを望む。なお、随時、手話・点字の関連学会の情報を紹介する。||
  • 日本語学概説II, 2019, 本講座は、日本語がどのような言語であるか、その特色を概説するものである。Ⅱでは、音韻の変遷・文字の種類・仮名遣(かなづか)いの発生と変遷等の文字に関する事項、語種・古辞書(こじしょ)等の語彙(ごい)に関する事項・日本語の研究史にわたって概説する。これによって日本語のさまざまな言語現象を考察するための基本的な知識と研究方法を習得することができる。| 国語教師・日本語教師をめざす人、あるいはマスコミ・文筆業に携(たずさ)わって日本語・日本文化を論ずる上で必須の知識である。授業の際には、日本語学・日本語教育関連学会の情報も随時提供する。
  • 國學院の学び(日本語教育の歴史), 2019, 21世紀の日本は、少子化により異文化共生の時代となると推測される。また国際化時代を迎えて、異文化交流の機会はますます多くなっている。そうした中で、外国語を学習するだけでなく日本語を教える場面も、専門の日本語教師からボランティアまでさまざまな形で出会うことがあると考えられる。この日本語教育のための知識の分野の一つに日本語教育史がある。| この講義では日本語教育史における主要な事項・人物・教科書・教授法等をとりあげ、紹介する。ことに、近代日本が留学生を受け入れ、また海外で日本語の教育を始めて以来の教材作成と教授法の模索の過程を知り、また、国内・海外において過去にいかなる形で日本語教育が行われたかを知っておくことは重要である。一方、日本人に対する国語教育だけでなく、外国人に対する日本語教育を経験することによって近代日本の日本語研究は大いに進展した。中国で辛亥革命が起こる前の、東京市牛込区西五軒町の宏文学院における日本語教師達のによる教授法や日本語文法に関する議論の痕も興味が尽きない。その席には三矢重松・松下大三郎・難波常雄など多くの院友日本語教師達が列なり、松本亀次郎と協力して研究していたのである。| 現在、外国人は日本全国で活躍しているが、その家族が日本で生活する事例も多く、小中学校で学ぶ外国人の児童が増えている。その日本語教育が課題となっている現状を見れば、日本語教師のみならず小学校から中学・高校の教師を目指す人にとっても日本語教育に関する知識は有意義なものであると思われる。このテーマはまた、近代日本の異文化交流の側面の一つでもあり、そのような視点から検討することもできよう。| 日本語教師の資格として重視される財団法人日本国際教育支援協会が実施する「日本語教育能力検定試験」では平成23年度から「日本語教育史」は出題範囲のなかでも中心的に出題される「基礎項目」の一つとなったので、受験希望者には履修を勧める。 ||[キーワード]日本語教育史、日本語教授法、日本語教科書、宏文学院、留学生教育
  • 日本語史I, 2019, 言語は、常に変化する。日本語は文献資料に恵まれているため、その歴史を上代まで遡ることができる。しかもその資料分野は多彩で、文学作品に限らず、意外な所に意外な、珍無類の逸品が伝存する。そこで、本講座では、これまで多くの研究者によって解明されてきた日本語の歴史のうち、音韻の史的変遷について各種資料の性格を検討しつつ講ずる。関係論文等も紹介しながら講義を進めるが、研究情報は最新のものを提供するよう努めたい。テキストとして下記の書を使用するが、これは本文の他に国語(日本語)資料の年表と写真版が付してあるので、これらを随時参照して、それぞれの用例が各資料にどのように残っているかも併せて見てゆく。国語教師・日本語教師を目指す諸君に有益な情報・知識の提供を心がけたい。
  • 日本語史II, 2019, 源氏物語の時代の日本人は係り結びを盛んに用いて話しもし書きもしたのに現代の我々、ことに共通語においては全く使用しなくなったのはなぜだろうか。そうした文法の変遷について、用例を挙げながら解説する。日本語は文献資料に恵まれているため、その歴史を上代まで遡ることができる。しかもその資料分野は多彩で、文学作品に限らず、意外な所に意外な、珍無類の逸品が伝存する。そこで、本講座では、これまで多くの研究者によって解明されてきた日本語の歴史のうち、語法の史的変遷について、各種資料の性格を検討しつつ講ずる。関係論文等も紹介しながら講義を進めるが、研究情報は最新のものを提供するよう努めたい。テキストとして下記の書を使用するが、これは本文の他に国語(日本語)資料の年表と写真版が付してあるので、これらを随時参照して、それぞれの用例が各資料にどのように残っているかも併せて見てゆく。国語教師・日本語教師を目指す諸君に有益な情報・知識の提供を心がけたい。
  • 卒業論文, 2019
  • 日本語学演習III, 2020, 本授業は、主にZoomを利用した双方向型授業として実施する。|少子化とグローバル化により異文化共生の時代となりつつある現代社会で生き抜くためには、教職に関しては国語教育と日本語教育の両方に対応できる人材、企業については国際交流を視野に入れた経済活動に役立つ言語能力を習得することが就職力を強めることになる。そこで、[前期]は、現代のビジネス文書及び経済小説・企業ホームページを資料として、ビジネス敬語・語法・語彙を中心に①通時的、②共時的、③対照言語学的、④ポライトネスなどの方法によって、例えば「〜いただけますようお願い申し上げます」のような揺れ動くビジネス敬語の実態を解明する。[後期]は近代日本語(近世〜現代)の研究テーマの概要を述べた後、近代の小説・速記録・日本語教科書等を資料として、近代敬語の変遷を分析する。日本文学科の就職先としてサービス・卸・小売りが多く、また就活支援に力を入れている金融・製造・公務員等の進路に益することを考慮して、敬語研究を重視するとともに実践的な業界・企業研究を兼ねた就活に強い「ビジネス言語学」の模索を目指している。これは同時に日本語教育学における学習者の主要なニーズでもある。前・後期とも、講座担当者による解題と先行研究の紹介のあとは、受講者による研究発表の形式で進めて行くので、活発な質疑応答の場となるよう望む。なお、随時、日本語学・日本語教育学の関連学会の情報を紹介する。|
  • 言語学演習, 2020, 本授業は、主にZoomを利用した双方向型授業として実施する。|2016年4月1日、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)の施行により障害を理由とする差別の解消が公的機関・企業を問わず求められる新たな時代になった。ということは、教職・企業・公務員・研究職などあらゆる分野にわたって障害者とコミュニケーションできる人材がますます必要な時代になったということである。これに関わる言語の研究としては、まず、手話と点字が挙げられる。この演習では手話と点字を言語研究の対象として研究する方法を模索することで就職力と研究能力を養う。そこで、[前期]は、各種手話辞典を資料として、辞書学・語彙・手話史・手話方言などの視点から、各自手話語彙についてテーマを設定して、例えば「酒」は辞書によって指の数・おチョコの返し方・額をポンと打つか否か、また酒の種類など調査して順次発表する。[後期]は、まず一通り点字のかな・数字・記号などを学習したあと、近代の点字書籍を対象に受講者に担当範囲を割り当てて解読し順次発表する。前期・後期とも未開拓であり同時に将来性のある分野なのでアイディアを出し合い調査することを望む。なお、随時、手話・点字の関連学会の情報を紹介する。
  • 國學院の学び(日本語教育の歴史), 2020, 本授業は、主にZoomを利用した双方向型授業として実施する。|21世紀の日本は、少子化により異文化共生の時代となると推測される。また国際化時代を迎えて、異文化交流の機会はますます多くなっている。そうした中で、外国語を学習するだけでなく日本語を教える場面も、専門の日本語教師からボランティアまでさまざまな形で出会うことがあると考えられる。この日本語教育のための知識の分野の一つに日本語教育史がある。| この講義では日本語教育史における主要な事項・人物・教科書・教授法等をとりあげ、紹介する。ことに、近代日本が留学生を受け入れ、また海外で日本語の教育を始めて以来の教材作成と教授法の模索の過程を知り、また、国内・海外において過去にいかなる形で日本語教育が行われたかを知っておくことは重要である。一方、日本人に対する国語教育だけでなく、外国人に対する日本語教育を経験することによって近代日本の日本語研究は大いに進展した。中国で辛亥革命が起こる前の、東京市牛込区西五軒町の宏文学院における日本語教師達のによる教授法や日本語文法に関する議論の痕も興味が尽きない。その席には三矢重松・松下大三郎・難波常雄など多くの院友日本語教師達が列なり、松本亀次郎と協力して研究していたのである。| 現在、外国人は日本全国で活躍しているが、その家族が日本で生活する事例も多く、小中学校で学ぶ外国人の児童が増えている。その日本語教育が課題となっている現状を見れば、日本語教師のみならず小学校から中学・高校の教師を目指す人にとっても日本語教育に関する知識は有意義なものであると思われる。このテーマはまた、近代日本の異文化交流の側面の一つでもあり、そのような視点から検討することもできよう。| 日本語教師の資格として重視される財団法人日本国際教育支援協会が実施する「日本語教育能力検定試験」では平成23年度から「日本語教育史」は出題範囲のなかでも中心的に出題される「基礎項目」の一つとなったので、受験希望者には履修を勧める。 ||[キーワード]日本語教育史、日本語教授法、日本語教科書、宏文学院、留学生教育
  • 日本語史I, 2020, 本授業は、主にZoomを利用した双方向型授業として実施する。|言語は、常に変化する。日本語は文献資料に恵まれているため、その歴史を上代まで遡ることができる。しかもその資料分野は多彩で、文学作品に限らず、意外な所に意外な、珍無類の逸品が伝存する。そこで、本講座では、これまで多くの研究者によって解明されてきた日本語の歴史のうち、音韻の史的変遷について各種資料の性格を検討しつつ講ずる。関係論文等も紹介しながら講義を進めるが、研究情報は最新のものを提供するよう努めたい。テキストとして下記の書を使用するが、これは本文の他に国語(日本語)資料の年表と写真版が付してあるので、これらを随時参照して、それぞれの用例が各資料にどのように残っているかも併せて見てゆく。国語教師・日本語教師を目指す諸君に有益な情報・知識の提供を心がけたい。 |
  • 日本語史II, 2020, 本授業は、主にZoomを利用した双方向型オンライン授業(ライブ配信)として実施する。源氏物語の時代の日本人は係り結びを盛んに用いて話しもし書きもしたのに現代の我々、ことに共通語においては全く使用しなくなったのはなぜだろうか。そうした文法の変遷について、用例を挙げながら解説する。日本語は文献資料に恵まれているため、その歴史を上代まで遡ることができる。しかもその資料分野は多彩で、文学作品に限らず、意外な所に意外な、珍無類の逸品が伝存する。そこで、本講座では、これまで多くの研究者によって解明されてきた日本語の歴史のうち、語法の史的変遷について、各種資料の性格を検討しつつ講ずる。関係論文等も紹介しながら講義を進めるが、研究情報は最新のものを提供するよう努めたい。テキストとして下記の書を使用するが、これは本文の他に国語(日本語)資料の年表と写真版が付してあるので、これらを随時参照して、それぞれの用例が各資料にどのように残っているかも併せて見てゆく。国語教師・日本語教師を目指す諸君に有益な情報・知識の提供を心がけたい。 |
  • 言語学演習, 2021, 2016年4月1日、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)の施行により障害を理由とする差別の解消が公的機関・企業を問わず求められる新たな時代になった。ということは、教職・企業・公務員・研究職などあらゆる分野にわたって障害者とコミュニケーションできる人材がますます必要な時代になったということである。これに関わる言語の研究としては、まず、手話と点字が挙げられる。この演習では手話と点字を言語研究の対象として研究する方法を模索することで就職力と研究能力を養う。そこで、[前期]は、各種手話辞典を資料として、辞書学・語彙・手話史・手話方言などの視点から、各自手話語彙についてテーマを設定して、例えば「酒」は辞書によって指の数・おチョコの返し方・額をポンと打つか否か、また酒の種類など調査して順次発表する。[後期]は、まず一通り点字のかな・数字・記号などを学習したあと、近代の点字書籍を対象に受講者に担当範囲を割り当てて解読し順次発表する。前期・後期とも未開拓であり同時に将来性のある分野なのでアイディアを出し合い調査することを望む。なお、随時、手話・点字の関連学会の情報を紹介する。
  • 國學院の学び(日本語教育の歴史), 2021, 授業は、遠隔授業で実施する予定である。21世紀の日本は、少子化により異文化共生の時代となると推測される。また国際化時代を迎えて、異文化交流の機会はますます多くなっている。そうした中で、外国語を学習するだけでなく日本語を教える場面も、専門の日本語教師からボランティアまでさまざまな形で出会うことがあると考えられる。この日本語教育のための知識の分野の一つに日本語教育史がある。| この講義では日本語教育史における主要な事項・人物・教科書・教授法等をとりあげ、紹介する。ことに、近代日本が留学生を受け入れ、また海外で日本語の教育を始めて以来の教材作成と教授法の模索の過程を知り、また、国内・海外において過去にいかなる形で日本語教育が行われたかを知っておくことは重要である。一方、日本人に対する国語教育だけでなく、外国人に対する日本語教育を経験することによって近代日本の日本語研究は大いに進展した。中国で辛亥革命が起こる前の、東京市牛込区西五軒町の宏文学院における日本語教師達のによる教授法や日本語文法に関する議論の痕も興味が尽きない。その席には三矢重松・松下大三郎・難波常雄など多くの院友日本語教師達が列なり、松本亀次郎と協力して研究していたのである。| 現在、外国人は日本全国で活躍しているが、その家族が日本で生活する事例も多く、小中学校で学ぶ外国人の児童が増えている。その日本語教育が課題となっている現状を見れば、日本語教師のみならず小学校から中学・高校の教師を目指す人にとっても日本語教育に関する知識は有意義なものであると思われる。このテーマはまた、近代日本の異文化交流の側面の一つでもあり、そのような視点から検討することもできよう。| 日本語教師の資格として重視される財団法人日本国際教育支援協会が実施する「日本語教育能力検定試験」では平成23年度から「日本語教育史」は出題範囲のなかでも中心的に出題される「基礎項目」の一つとなったので、受験希望者には履修を勧める。 ||[キーワード]日本語教育史、日本語教授法、日本語教科書、宏文学院、留学生教育
  • 日本語学演習III, 2021, 少子化とグローバル化により異文化共生の時代となりつつある現代社会で生き抜くためには、教職に関しては国語教育と日本語教育の両方に対応できる人材、企業については国際交流を視野に入れた経済活動に役立つ言語能力を習得することが就職力を強めることになる。そこで、[前期]は、現代のビジネス文書及び経済小説・企業ホームページを資料として、ビジネス敬語・語法・語彙を中心に①通時的、②共時的、③対照言語学的、④ポライトネスなどの方法によって、例えば「〜いただけますようお願い申し上げます」のような揺れ動くビジネス敬語の実態を解明する。[後期]は近代日本語(近世〜現代)の研究テーマの概要を述べた後、近代の小説・速記録・日本語教科書等を資料として、近代敬語の変遷を分析する。日本文学科の就職先としてサービス・卸・小売りが多く、また就活支援に力を入れている金融・製造・公務員等の進路に益することを考慮して、敬語研究を重視するとともに実践的な業界・企業研究を兼ねた就活に強い「ビジネス言語学」の模索を目指している。これは同時に日本語教育学における学習者の主要なニーズでもある。前・後期とも、講座担当者による解題と先行研究の紹介のあとは、受講者による研究発表の形式で進めて行くので、活発な質疑応答の場となるよう望む。なお、随時、日本語学・日本語教育学の関連学会の情報を紹介する。|
  • 日本語史I, 2021, 授業は遠隔授業で行う予定である。|言語は、常に変化する。日本語は文献資料に恵まれているため、その歴史を上代まで遡ることができる。しかもその資料分野は多彩で、文学作品に限らず、意外な所に意外な、珍無類の逸品が伝存する。そこで、本講座では、これまで多くの研究者によって解明されてきた日本語の歴史のうち、音韻の史的変遷について各種資料の性格を検討しつつ講ずる。関係論文等も紹介しながら講義を進めるが、研究情報は最新のものを提供するよう努めたい。テキストとして下記の書を使用するが、これは本文の他に国語(日本語)資料の年表と写真版が付してあるので、これらを随時参照して、それぞれの用例が各資料にどのように残っているかも併せて見てゆく。国語教師・日本語教師を目指す諸君に有益な情報・知識の提供を心がけたい。 |
  • 日本語史II, 2021, 源氏物語の時代の日本人は係り結びを盛んに用いて話しもし書きもしたのに現代の我々、ことに共通語においては全く使用しなくなったのはなぜだろうか。そうした文法の変遷について、用例を挙げながら解説する。日本語は文献資料に恵まれているため、その歴史を上代まで遡ることができる。しかもその資料分野は多彩で、文学作品に限らず、意外な所に意外な、珍無類の逸品が伝存する。そこで、本講座では、これまで多くの研究者によって解明されてきた日本語の歴史のうち、語法の史的変遷について、各種資料の性格を検討しつつ講ずる。関係論文等も紹介しながら講義を進めるが、研究情報は最新のものを提供するよう努めたい。テキストとして下記の書を使用するが、これは本文の他に国語(日本語)資料の年表と写真版が付してあるので、これらを随時参照して、それぞれの用例が各資料にどのように残っているかも併せて見てゆく。国語教師・日本語教師を目指す諸君に有益な情報・知識の提供を心がけたい。 |

オフィスアワーの実施時期・曜時

  • 2018, 火曜4・5限(若木タワー11階1103研究室)詳細は研究室のHPのトップ頁・担当時間割の頁参照。

学外活動

学協会活動

  • 國學院大學国語研究会, 1979年04月
  • 日本語学会, 1982年05月
  • 日本近代語研究会, 1982年05月
  • 国史学会
  • 日本語教育学会
  • 日本語教育史研究会
  • 国学院大学日本語教育研究会, 2006年11月
  • 國學院大學福祉言語学研究会

学外委員等活動

  • 國學院大學日本語教育研究会, 編集委員
  • 國學院大學福祉言語学研究会, 会長
  • 2022年07月09日, 國學院大學国語研究会, 会長
  • 日本近代語研究会, 理事
  • 1982年05月, 日本語学会