K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

細谷 圭
経済学部 経済学科
教授
Last Updated :2019/07/04

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    細谷 圭, ホソヤ ケイ

ホームページ・researchmap等のリンク

所属・職名

  • 経済学部 経済学科, 教授

学位

  • 2003年03月, 博士(経済学), 一橋大学, 経博第27号

本学就任年月日

  • 2017年04月01日

研究分野

  • マクロ経済学、公共経済学

研究活動

論文

  • Importance of a Victim-Oriented Recovery Policy after Major Disasters, Kei Hosoya, Economic Modelling, 2019年05月01日, Elsevier
  • 大学院への(での)マクロ経済分析道具箱(2), 細谷 圭, 国学院経済学, 第67巻, 第1号, 2018年09月30日, 国学院大学経済学会
  • Accounting for Growth Disparity: Lucas’s Framework Revisited, Review of Development Economics, , Vol. 21, Issue 3, 2017年08月01日, ロバート・ルーカスがEconometrica誌に掲載したMaking a Miracleで提示した大変有名なファクトについて,新たなアプローチを試みた論文である.ミラクルを均衡の不決定性で,成長の停滞をサドル経路安定性で描写している.
  • Seeking a Better Recovery Process from Major Natural Disasters: A Lesson from Several Growth Models with Multiple Equilibria, Theoretical Economics Letters,, Vol. 7, No. 5, 2017年08月01日
  • Recovery from Natural Disaster: A Numerical Investigation Based on the Convergence Approach, Economic Modelling,, Vol. 55, 2016年06月01日, 本稿は公共インフラを含む経済成長モデルに依拠して,大規模自然災害からの復興問題にアプローチしている.当然ながら,先般発生した東日本大震災を強く意識した研究である.震災による資本やインフラの破壊が,復興期間と捉えられる移行期間にどのような影響を及ぼすかを数値シミュレーションによって明らかにする.その上で,復興期間の短縮に資する政策メニューに関しても考察している.
  • 大学院への(での)マクロ経済分析道具箱(1), 東北学院大学経済学論集,, No. 185, 2015年12月01日, 意図的にノンスタンダードな成長モデルを取り上げ,大学院初級レベルにおいて必須となる位相図(フェーズ・ダイアグラム)を用いた動学分析手法を丁寧に説明する解説論文である.
  • Determinants of Health Expenditures: Stylized Facts and a New Signal, Modern Economy,, Vol. 5, No. 13, 2014年12月01日, 本稿では,OECDからリリースされているヘルスデータを用い,25ヵ国についてパネルデータセットを構築し,医療支出の決定要因について多角的な検討を行っている.ハイライトは高齢化の影響であり,有力な先行研究と同様,本稿でも高齢化の影響は軽微であることが確認された.しかしながら,データセットを高齢化が深刻化するより近時のもので構成すると,高齢化の影響が検出されたため,今後引き続き注意深い観察が重要である.
  • Public Health Infrastructure and Growth: Ways to Improve the Inferior Equilibrium under Multiple Equilibria, Research in Economics,, Vol. 68, Issue 3, 2014年09月01日, 本稿のモデルでは成長率の観点で識別可能な複数均衡が生じる.その源泉はインフラ供給に関する自己実現的期待であるが,そうした期待形成を経済政策によってコーディネートすることは現実的に難しい.そのため,政府が採り得る適切な政策として,二つの均衡の格差を小さくする方策を探ることが重要である.政策決定主体が事前に均衡の数を判断できなかったとしてもこうした政策スタンスは有効である.そこで,実行可能性が高い政策を数値的に検討し.租税政策と公衆衛生政策の効果が確認された.
  • Growth and Multiple Equilibria: A Unique Local Dynamics, Economic Modelling,, Vol. 29, Issue 5, 2012年09月01日, 本稿では公衆衛生の要素を導入した成長モデルについて,その局所動学特性を考察する.資本,公衆衛生インフラ,そして消費に関する動学システムの下で,効用関数がある条件を満たすならば,複数均衡の発生が示される.次に数値計算により,高成長および低成長均衡ともに局所的にサドル経路安定的な均衡であることが明らかになる.これは先行研究と比較して著しい特徴であり,成長や発展のプロセスを考える上で重要な含意を持つ.
  • Roles of Educational and Health Human Capital Accumulation in Economic Growth, Tohoku Gakuin University Economic Review,, No. 178, 2012年03月01日, 人的資本の蓄積が経済の成長にとって重要な役割を果たすことは言を俟たない.本稿の実証分析では,教育人的資本と健康人的資本という2つのタイプの人的資本を考慮する.OLS推定および操作変数推定の結果から,いずれのタイプの人的資本も成長促進効果を持つことが確認される.また,成長にとっては,公共支出の多寡といった金銭的要素だけでなく,例えば教育ならば達成される教育の中身(質)も重要であることが確認された.
  • Global Indeterminacy in a Model with Public Health Spending, Tohoku Gakuin University Economic Review,, No. 177, 2011年12月01日, 本稿では,非加法分離的な効用関数を含むシンプルな経済成長モデルの分析を通じて,均衡の大域的不決定性の可能性を議論する.非加法分離的効用関数の下で,経済主体の異時点間の代替の弾力性が十分に大きい場合には,大域的不決定性が生じる可能性がある.いくつかの先行研究とは異なり,不決定性の条件は生産部門のパラメータからは独立になる.また,適切なパラメータを用いた数値計算によって,上記の理論的結果は支持される.
  • 医療支出と高齢化に関するRed Herring仮説の検討-マクロデータによるアプローチ, 東北学院大学経済学論集,, No. 174, 2010年09月01日, 本稿では,医療支出と高齢化をめぐるミクロ実証分析で近年注目されているRed Herring仮説について,マクロデータを使用した分析を展開する.高齢化が医療支出を増加させるとの一般的言説は,死期を考慮したミクロ実証分析では必ずしも妥当しない.本研究は新たなデータを用い,この問題の再検討を試みる.推定結果より,医療支出に対して影響力のある変数リストに,人口の高齢化も含まれることが明らかになった.
  • 高齢化は不可避的に医療支出の増加を引き起こすか-OECD Health Dataからの知見-, 東北学院大学経済学論集,, No. 164, 2007年03月01日, 本稿では,最新のOECDヘルスデータに依拠したパネルデータセットを構築し,1人あたり医療支出の変動への影響要因を多角的に検討する.特に重要な論点は,人口の高齢化と医療支出の多寡をめぐる関係についてである.多くの先行研究によれば,高齢化は医療支出にほとんど有意な影響を与えないことが知られている.医療政策上,極めて重要なこの問題について,本稿は最新のデータを利用して再検証を試みる.
  • Trends in Demographics and Survival for Patients (pts) with Advanced Non-Small Cell Lung Cancer (NSCLC), Journal of Clinical Oncology, 2006 ASCO Annual Meeting Proceedings,, Vol. 24, No. 18S, 2006年06月01日, 非小細胞肺癌は肺癌の80%以上を占め,多くの症例が切除不能III/IV期の進行癌である.1990年代以降,第3世代抗癌剤の臨床導入,さらに2002(平成14)年にはゲフィチニブが承認され,著明な腫瘍縮小効果が示されている.しかし,その病態,予後に関するアウトカム研究は数少ない.そこで,国立がんセンター東病院呼吸器科を受診した切除不能III/IV期の進行非小細胞肺癌患者全例を対象とし,医学統計分析を行った.
  • Resource Augmenting Technological Progress and Sustainable Development, Journal of Commerce, Economics and Economic History,, Vol. 74, No. 3, 2006年03月01日, 3部門内生的成長モデルに枯渇性資源と(環境)資源節約的技術進歩を考慮し分析を試み,次のような結論を得た.資源節約的な技術進歩が生じている下で,仮に経済主体が将来に対して非近視眼的な効用関数を有する場合には,環境資源の利用は抑制される.逆に,近視眼的である場合には,環境資源利用が促進的になることが明らかとなった.こうした分析結果は,環境政策を考える際に極めて重要な視座を提供するものと考えられる.
  • Growth, Welfare and Healthcare Financing Policy, Tohoku Gakuin University Economic Review,, No. 160, 2005年12月01日, Barroによる貢献をベンチマークとして,内生的成長モデルの枠組みで公共投資と経済成長との関係性がさまざまな角度から理論的・実証的に検討されている.本稿では,公的医療支出(投資)が所得税によりファイナンスされる場合の,成長率を最大化する税率と厚生水準を最大化する税率の関係性を分析している.Barroタイプの1部門モデルの結論が,本稿のタイプの2部門モデルにおいても維持されることが明らかになった.
  • The Speed of Convergence in a Two-Sector Growth Model with Health Capital, Tohoku Gakuin University Economic Review,, No. 159, 2005年09月01日, 細谷(平成16年,医療と社会)のフルバージョンであり,その基礎となる分析が含まれている.
  • 自己負担率の変化と患者の受診行動,『医療と介護の世代間格差』第1章所収, 2005年09月01日, 東洋経済新報社, 本稿は,患者が直面する医療サービスの価格(窓口での自己負担率)が上昇した場合と下落した場合の受診行動の違いを,組合管掌健康保険(以下,組合健保)レセプトデータを用いて,ミクロの視点から包括的に分析したものである.日本の医療保険制度の制度設計に際して,重要な知見を提供するものと考えられる.
  • 健康資本蓄積とマクロ経済の収束, 医療と社会,, Vol. 14,No. 3, 2004年12月01日, 本稿では,健康資本の蓄積を考慮した内生的成長モデルに依拠して,マクロ経済の収束問題を理論的に分析する.導出された収束係数について数値解析を行うことで,2つの理論的可能性が示唆される.重要なのは次の点である.健康資本生産に対して資本深化外部性の影響が軽少で,かつ所得税率が現実的に妥当な水準にある場合,相対的に緩慢な収束過程が現れる.これは,経済成長とβ収束性に関する標準的な実証結果と整合的である.
  • 人的資本形成と教育政策, 国民経済雑誌,, 第190巻,第3号, 2004年09月01日, 本稿では,人的資本生産関数にいわゆるミンサー流アプローチ(Mincer, 1974)を用いた準内生的成長モデルを使用し,人的資本形成プロセスにおいて内部的知識と外部的知識のどちらが重要な役割を演じるのかという問題を実証的に検討している.分析結果を基礎に,マクロ経済学的観点からの望ましい教育政策・教育援助政策への展望が開かれる.
  • 医療費格差と診療行為の標準化-腎不全レセプトデータを用いた比較分析-,『日本の医療改革』第5章所収, 2004年09月01日, 東洋経済新報社, 本稿は,細谷ほか(平成14年,医療と社会)を,書籍刊行にあわせて再録したものである.
  • レセプトデータによる医療費改定の分析,『日本の医療改革』第7章所収, 2004年09月01日, 東洋経済新報社, 本稿は,鴇田ほか(平成14年,経済研究)を,書籍刊行にあわせて再録したものである.
  • Tax Financed Government Health Expenditure and Growth with Capital Deepening Externality, Economics Bulletin,, Vol. 5, No. 14, 2003年08月01日, 本論文では,健康資本を導入した成長モデルを利用して,医療支出と長期的成長との関係性を分析する.途上国における現状をふまえ,個人の健康資本が,政府の医療支出および社会的な生活水準の上昇という2つの外部的要素によって決定されると考える.分析の結果,成長率の最大化をもたらす所得税率の問題を考える際,生活水準の上昇から来るストック効果を政府がいかに適切に評価できるかが重要となることが明らかにされた.
  • Essays on Economic Growth and Development: New Perspectives from Health, Education, and Wealth, 博士学位論文, 2003年03月01日, 一橋大学, 本博士論文の主たる特徴は,1980年代後半以降からのいわゆる「新しい成長理論」の基礎的成果をふまえて,いくつかの新しいトピックスを対象に理論・実証両面から詳細な議論を展開している点である.論文を貫く縦糸として,理論的分析に際しては,経済主体の最適化行動を考慮した動学的一般均衡モデルを基礎に議論が展開され,全体として,内生的成長モデルおよび準内生的成長モデル双方に目が向けられている.
  • Non-Separable Utility, Wealth Effects, and Economic Growth in a Monetary Economy, Economics Bulletin,, Vol. 15, No. 10, 2002年12月01日, 1990年代に入り,動学モデルのフレームワークを用いて,富効果もしくは社会的地位選好といった消費以外の経路で効用に直接的な影響を及ぼすファクターを考慮した成長モデルの開発が進んでいる.本論文の重要な貢献は,消費と富に関して非加法分離的な効用関数を使用した場合,異時点間消費の代替の弾力性が相対的に小さいケースで,貨幣成長率の増加が実物経済に負の影響を与えることを確認した点に集約される.
  • 医療費格差と診療行為の標準化-腎不全レセプトデータを用いた比較分析-, 医療と社会,, Vol. 12,No. 2, 2002年10月01日, 本稿は,国保加入者のレセプトデータを使用し,3道県における医療費の地域間格差等の実態を明らかにする.以下が主要な結論である.(1) 入外を問わず地域間での医療費格差が確認された.特に北海道の高医療費,千葉の低医療費特性が明瞭に示された.(2) 透析患者の分析から,診療方法の標準化は医療費の平準化に有効性を発揮することが明らかになった.これはDRGs/PPSの有効性に1つの積極的根拠を与えるものである.
  • レセプトデータによる医療費改定の分析, 経済研究,, 第53巻,第3号, 2002年07月01日, 1997(平成9)年9月に医療費の改定が行われた.この改定効果を本稿では組合健保のレセプトデータによって明らかにする.まず総括的な記述統計により,本人の外来の受診抑制と1レセプトあたりの医療費の低減が明らかにされる.次に改定効果を計量分析し,当該改定が被保険者本人に相当の影響を与えたが,特定所得階層への偏った影響は認められず,その点で必要不可欠の受診の排除は認められなかったこと等が明らかにされる.

Misc

  • ケインズ全集 第14巻 一般理論とその後:第Ⅱ部 弁護と発展, 2016年01月01日, 東洋経済新報社, 本書は,そのサブタイトルが表しているように,『一般理論』刊行直後の1936年春から,その時代の主要な経済学者,すなわちホートリー,ロバートソン,ベヴァリッジ,ヒックス,ハロッドらとの間で,有効需要の原理,非自発的失業,資本の限界効率,流動性選好利子論,さらに経済統計と経済成長をめぐって議論を続けた論争の記録である.
  • ジョーンズ マクロ経済学Ⅱ 短期変動編, 2011年10月01日, 東洋経済新報社, 本書は,経済成長論の分野で著名なチャールズ I.ジョーンズによる中級マクロ経済学のテキストの完全な日本語訳である.マクロ経済学において進展著しい経済成長論と金融政策に特に力点が置かれたテキストとなっている.第Ⅱ巻の短期変動編では主に金融政策をはじめとした短期の内容をカバーしている.
  • ジョーンズ マクロ経済学Ⅰ 長期成長編, 2011年05月01日, 東洋経済新報社, 本書は,経済成長論の分野で著名なチャールズ I.ジョーンズによる中級マクロ経済学のテキストの完全な日本語訳である.マクロ経済学において進展著しい経済成長論と金融政策に特に力点が置かれたテキストとなっている.第Ⅰ巻の長期成長編では主に経済成長をはじめとした長期の内容をカバーしている.
  • MBAのためのミクロ経済学入門Ⅱ ゲーム・情報と経営戦略, 2009年03月01日, 東洋経済新報社, 本書は,世界的に著名な数理経済学者であるデビッド M.クレプスによって書かれた大学院MBAコース用のテキストの完全な日本語訳である.スタンフォード大学大学院での講義が基礎となっており,アメリカはもとより世界中で高い評価を得ている.第Ⅱ巻では主にゲーム理論や情報の経済学,そして経営戦略といった内容をカバーしている.
  • MBAのためのミクロ経済学入門Ⅰ 価格と市場, 2008年04月01日, 東洋経済新報社, 本書は,世界的に著名な数理経済学者であるデビッド M.クレプスによって書かれた大学院MBAコース用のテキストの完全な日本語訳である.スタンフォード大学大学院での講義が基礎となっており,アメリカはもとより世界中で高い評価を得ている.第Ⅰ巻では主に伝統的なミクロ経済学の内容をカバーしている.
  • 東アジア再生への途, 2000年09月01日, 東洋経済新報社, 1990年代後半に発生した東アジア地域における経済危機(金融危機)について,世界銀行による独自の分析に基づき,再生への道筋を示した重要な報告書の日本語版である.短期的課題として,危機からの再生に焦点があてられていることは当然だが,より中・長期的課題に対しても一歩踏み込んだ意欲的な報告書である.なお,位置づけとしては,『東アジアの奇跡』の続編である.

著書等出版物

  • 医療経済学15講, 細谷圭・増原宏明・林行成, 新世社, 2018年11月10日
  • 日本経済論, 中央経済社, 2017年04月01日, プラスアルファを読者に与えることを目標として編まれる日本経済論の最新のテキストブックである.対象としては,学部1,2年生や社会人を想定している.

競争的資金

  • 15K03448, 複数均衡モデルを基礎とした震災後の長期経済動学の考察, 本研究は,東日本大震災からの経済復興について,マクロ動学モデル分析と付随する数値解析を用いてアプローチするものである。復興プロセスにおける経済政策の内容とその作用の仕方によって,地域マクロ経済の長期均衡がだいぶ異なったものになる可能性があるのではないか,というのが本研究の着眼点である。;今年度は大きく三つの成果が得られた。まず,復興のための経済政策を考える上での基盤となる理論モデルを展開した論文が国際学術雑誌から公刊された(Hosoya, 2017a)。次に,モデル横断的なサーベイ論文を完成させた。これにより,どのようなタイプの復興政策が大規模災害からの復興にとって望ましいかが,ある程度明確に示されたと考えている。当該論文に関しても国際学術雑誌に掲載された(Hosoya, 2017b)。;最後に,かねてより挑戦したかった内生的時間選好率関数を考慮した研究に一歩踏み出せたことは大変有意義であった。復興政策を考える上では,サプライサイドや自治体の都合だけでなく,被災者の目線や評価に基づいた着実な歩みが不可欠である。このことは報道や学術的なアンケート調査からも明らかになってきている。こうした要素を経済モデルに実装する一つの方法として,内生的時間選好の考え方は極めて興味深いものである。それは,人々の時間的視野に対して復興の内容やプランが投影されるからである。平成29年度は内生的時間選好を含む代表的な動学的一般均衡モデルを多角的に検討し,そこで行われているカリブレーションの結果を改善することに成功した。この成果は研究ノートとしてまとめられ,現在大学紀要に投稿中である。5ヵ年にわたる本研究プロジェクトもいよいよ後半に突入した。平成30年度と研究最終年度である平成31年度は,内生的時間選好を基軸とした研究を展開・深化させ,次なる科研費研究プロジェクトにスムースに接続させたいと考えている。;平成29年度の研究実施計画に記した内容については,確かな進展がみられたと考えている。すなわち,本研究プロジェクトの中核となる基礎的理論研究が著名な査読付国際学術雑誌に掲載された(Hosoya, 2017a, Review of Development Economics)。今後の研究を進めていく上で,この成果は中核をなすと思われる。加えて,復興問題に深く関係する代表的な複数均衡モデルを対象としたサーベイ論文も完成させることができ,こちらも国際学術雑誌に掲載された(Hosoya, 2017b,Theoretical Economics Letters)。;先に述べたように,内生的時間選好取り込んだ複数均衡・経済成長モデルの開発が軌道に乗りつつある。この方向性での研究は,復興政策にとって新たな視点を提供するものと考えられるので,着実に成果を積み上げていきたい。現状,かなり良いペースで研究を進めることができているため,これを維持していきたい。この方向性は,次なる科研費研究プロジェクトにも有意義なかたちで接続することが期待される。
  • 24730251, 成長モデルの収束特性を基礎とした災害復興の考察, 本研究では,公共インフラと資本の深化による外部性によって特徴づけられる成長モデルを用いて,2011年の東日本大震災をはじめとした大規模自然災害からの復興プロセスを理論的に検討する.特に,収束分析を活用して復興の進捗を多角的に分析することで,復興の加速に資する政策内容を明らかにしたい.主要な結果を列挙する(資本毀損率を10%に設定).(1)震災後,長期均衡への収束速度は低下する.(2)収束の鈍化は移行期間を長くするため,復興の長期化が懸念される.(3)数値解析より,現在の進捗は20%目前と予想できる.(4)復興を加速させるため,インフラの再構築にあたっては,「選択と集中」が非常に重要である.
  • 20730163, 医療支出に関するRed Herring仮説のマクロ経済的検証, 本研究は、人口の高齢化と医療支川をめぐるred herring仮説(医療支出の増加に対する高齢化主因説の妥当性)について、検討を行うものである。まず、OECD加盟30カ国を対象としたマクロレベルのパネルデータセットを新たに構築し、それに基づきさまざまな推定方法や定式化の下で実証分析を行った。その結果、高齢化の殿代理変数はほとんどのケースで有意に正であった。このことから、多くのミクロ実証分析で示唆されるRed Herring仮説は、本研究のようなマクロ分析では妥当性を持たないことが明らかとなった。

教育活動

担当授業

  • マクロ経済学, 2019, 本格的なマクロ経済学にはじめて出会うことを想定して,重要なトピックを精選してわかりやすく丁寧な講義を行っていく。ただし,安易にレベルを下げず,たとえば上級の公務員試験を目標とするような学生にとっても価値ある講義を目指したい。| 現代のマクロ経済学の標準的な体系から見ると,本講義はだいたい初級から中級までの内容をカバーすることになる。経済成長といった長期の問題から景気循環(経済変動)といった短期の問題まで幅広く考察していく。また,基礎理論の応用問題として,東日本大震災からの復興に絡むマクロ経済問題やいわゆる「アベノミクス」についても随所で言及・検討する。|
  • 経済理論入門, 2019, 経済学の土台にはミクロ経済学とマクロ経済学があり(加えて経済統計学),その上に多くの応用的な科目が乗る(例:産業組織論,国際金融論・・)。したがって,基礎的なミクロとマクロの考え方やアプローチ法を習得することは経済学部生にとってマストであり,それを学ぶためにこの授業が存在する。| その内容は世界標準と言えるものであるが,プラスしていくつかの興味深いトピックを取り上げ,道具の応用の仕方を学んだり,経済学的評価を試みる。例えば,ミクロパートなら,大規模自然災害時におけるモノの配分方法について議論してみたい(難題である・・)。|
  • 経済理論入門, 2019, 経済学の土台にはミクロ経済学とマクロ経済学があり(加えて経済統計学),その上に多くの応用的な科目が乗る(例:産業組織論,国際金融論・・)。したがって,基礎的なミクロとマクロの考え方やアプローチ法を習得することは経済学部生にとってマストであり,それを学ぶためにこの授業が存在する。| その内容は世界標準と言えるものであるが,プラスしていくつかの興味深いトピックを取り上げ,道具の応用の仕方を学んだり,経済学的評価を試みる。例えば,ミクロパートなら,大規模自然災害時におけるモノの配分方法について議論してみたい(難題である・・)。|
  • 基礎演習A, 2019, 「基礎演習A」では、大学生に求められる基礎的学修スキルについて、グループワークを主体として修得します。ここでいう基礎的学修スキルとは、ノートの取り方、専門書の読み方、レジュメ(報告資料)やレポートの作成の仕方、情報検索・収集の仕方、発表の仕方といった大学での学びに必須の「基礎学力」だけでなく、そうした基礎学力や専門知識を生かす力=「社会人基礎力」を指します。|  社会人基礎力とは経済産業省が定義したもので、「前に踏み出す力」(一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力)、「考え抜く力」(疑問を持ち、考え抜く力)、「チームで働く力」(多様な人々とともに、目標に向けて協力する力)からなり、大学生活だけでなく社会に出ても必要となります。|  この授業では、全体を通じて4人程度の少人数のグループワークをもとに基礎学力の修得を図り、後半では課題解決型学習(PBL:Problem-Based Learning)を中心として社会人基礎力を涵養します。|  この「基礎演習A」と後期に開講される「基礎演習B」を通じて、経済学部での学びと社会との関連性を知り、國學院大學経済学部が目指す「経済と経済学に関する基礎力と日本経済に関する知見を兼ね備えた、社会に貢献する専門的教養人」の陶冶を目指します。
  • 基礎演習B, 2019, 「基礎演習B」では、「基礎演習A」で修得した大学生に求められる基礎的学修スキル(基礎学力に加えて、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」)を前提として、実際に企業・行政・NPOなどの外部組織から与えられた課題に対して、解決策を導き立案するための課題解決型学習(PBL:Problem-Based Learning)を行います。社会では「答え」のない課題に取り組む機会が増えますので、この授業ではこうした課題に対する取り組み方、つまり主体的かつ根気強く取り組み、他者に働きかけ、設定した目標に対して計画的かつ協働して実行していく方法、を定着させます。 |  また、この授業では課題解決策のプランについて、全てのクラスで代表チームを選出し全体発表するプレゼン大会を実施します。プレゼン大会では課題提供先の前で発表し、頂戴したコメントはもちろん他チームの発表を通じて、自分の基礎的学修スキルや学修態度を相対化させます。これによって、自分に不足している部分を理解するとともに、それらを今後の大学生活で補い、さらに主体的に学び成長するための契機とします。|  さらに、現実に外部組織が抱えている課題を理解し、それに対する解決策を立案する過程で幅広い問題意識の醸成を図り、プロジェクト終了後はそうした問題意識を専門教育へ誘導する取り組み(教員任意設定課題)を各クラスで行います。| 1年間を通じた「基礎演習A」と「基礎演習B」を通じて、経済学部での学びと社会との関連性を知り、國學院大学経済学部が目指す「経済と経済学に関する基礎力と日本経済に関する知見を兼ね備えた、社会に貢献する専門的教養人」の陶冶を目指します。|
  • 演習III(2), 2019, 本ゼミクラスでは,各自が設定した卒業研究内容に直接的に深く関係する基本文献をいくつか取り上げ,レジュメに基づいて紹介・検討してもらう。基本文献は日本語のものに限定せず,英語のものについても積極的に検討対象とする。また,必要に応じて,専門学術書籍だけでなく比較的読みやすい学術論文にも誘導したい(たとえば,アメリカ経済学会が発行しているJournal of Economic Perspectives掲載論文等→1999年以降のものはオンライン版に無料でアクセス可能)。このクラスでの作業は,優れた卒論を書くためには決して避けては通れないものであり,どういった先行研究を登山口とするかで卒論の成否が決まると言っても過言ではない。受講生はこのことを十分に理解して,クラスに参加して欲しい。
  • 演習IV, 2019, 本ゼミクラスでは,卒業研究の内容を報告してもらい,年末を目途に卒業論文を仕上げる。各回のゼミは,参加者の状況に応じて次の形態のいずれかで行う。①個別指導,②複数人個別指導,そして③全体検討会である。演習4は半期で第8セメスターに配置されているが,卒論指導自体は4年次に通年で行うことになる(前期の開催日は受講者と相談の上で適宜決定する)。
  • 日本の経済, 2019, この科目は、経済学を初めて学ぶ人のためにあります。日本経済についての基礎知識と経済学的な見方・考え方の基本を学習します。最も基礎的な科目であるため、経済学部では、また、共通教育プログラムの専門教養科目群「経済学A」「経済学B」でも、必修科目になっています。||| 高校でも「政治・経済」や「現代社会」で経済に関する基本的なことがらを学ぶことになっていますが、経済学という学問のイメージはなかなかつかみにくいのではないでしょうか。この授業では、経済学が皆さんの身近な存在となるように、日本がどのような経済問題に直面しているのか(きたのか)を示し、そうした諸問題を理解するためにはどのような知識が必要であるのかを説明します。担当する教員が共同で執筆したテキストに基づいて、共通した内容を学びます。|| | 経済学部の場合、3年に進級するためには、この授業の単位を修得しなければなりません。もし1年の前期に修得できなければ、8月のサマーセッションの受講が義務づけられます。この授業で、経済と経済学に関する基礎中の基礎をしっかり学び、興味関心のある専門分野へと進んでいって下さい。
  • 演習II(4), 2019, 本ゼミクラスでは,マクロ経済学がカバーする内容の中から一つの分野を選び出し,一年間(30回)にわたって専門的かつある程度高度に,深く掘り下げた学びを行う。取り上げる分野としては,「経済成長の理論と実証」「金融政策」「日本経済のマクロ分析」等が候補となるが,今年度は経済成長に挑戦する。使用するテキストは,この分野においてユニークかつ卓越した研究で世界的に知られるチャールズ I. ジョーンズ教授(スタンフォード大学)によるテキスト(英語)の最新版である。
  • 演習I(2), 2019, 本ゼミクラスでは,経済学を深く学んでいく上での基礎固めを行う。あらかじめテーマを限定せず,いくつかの候補となるテーマの中から受講生みんなで相談して決めてもらう。選択されたテーマを学ぶのにふさわしいと考えるテキストブックについて,輪読形式で精読を行う。内容に加えて,レジュメやパワーポイントスライドの作成の仕方,プレゼンテーションの作法についても併せてアドバイスする。昨年度(平成30年度)は,最初に担当者の方から「社会保障論」「統計学・計量経済学」「日本経済論」を提示し,結果的に学生たちが選んだのは「日本経済論」であった。本シラバスの授業計画の項目は,昨年度と同内容を想定し,暫定的に記載しておく。|
  • サマーセミナー(演習II), 2019, 本ゼミクラスでは,一橋大学経済学部が編集・出版した『教養としての経済学』を輪読することにより,経済学的思考を多角的に深めながら,経済学の守備範囲の広さを体感する。サマーセッションの時期に,大学の教室でのクラスに加えて一泊二日のゼミ合宿を行い,集中的な学びの機会としたい。
  • サマーセミナー(演習III), 2019, このサマーセミナーでは,今年度末に提出する卒業論文の中間報告と検討を行う。各報告に討論者をつけ,多角的な観点から論文の質の向上を図りたい。

オフィスアワーの実施時期・曜時

  • 2018

学外活動

学協会活動

  • 日本経済学会 会員, 2001年10月
  • 日本経済政策学会 会員, 2004年05月
  • 日本経済学会 2007年度秋季大会プログラム委員, 2007年01月, 2007年09月
  • 日本経済政策学会 第66回全国大会準備運営委員, 2009年01月, 2009年05月
  • 日本経済政策学会 理事, 2015年05月
  • 日本経済政策学会