K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

加瀬 直弥
神道文化学部 神道文化学科
教授
Last Updated :2024/02/29

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    加瀬 直弥, カセ ナオヤ

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所属・職名

  • 神道文化学部 神道文化学科, 教授

学位

  • 2016年03月, 博士(神道学), 國學院大學, 文乙第276号

本学就任年月日

  • 2006年04月01日

研究分野

  • 神道史, 古代・中世神道史・神社史

研究活動

論文

  • 「八百万の神の祓の効用と、その受容―平安時代中期までの百官大祓を中心に―」, 加瀬直弥, 『國學院大學研究開発推進機構紀要』, 16号, p1, p23, 2024年03月31日, 國學院大學研究開発推進機構, 古代の祓として、朝廷の百官大祓は良く知られている。この祓は、八百万の神によって罪が贖われるという考え方に基づくが、後の時代にはそれよりも効用があるものと理解されていた。この論文では、その理解をいつ、だれが有していたかについて考察し、百官大祓成立のころから、実践する側も受け手も共有していたことを指摘した。また、八百万の神として中世以降広まったのが中臣祓だが、この祓の成立に、9世紀の式の施行による、百官大祓の大祓詞の公表が大きな影響を与えたことを論じた。
  • 「着装装束から見る中世神社神事の特色」, 加瀬直弥, 『神道宗教』, 263号, p1, p23, 2021年07月25日, 神道宗教学会, 南北朝期までに成立したと見られる各地の神社の年中行事書から、神職装束の着装状況を確かめ、束帯が用いられる神事の共通した特色を指摘した。具体的な指摘点は、朝廷の祭使差遣の神事であっても、束帯着装の局面は一部の祭儀に限られていたこと、律令祭祀は朝廷との直接的な接点がなくとも束帯着装の局面があったこと、節日神事は元旦を除き、束帯着装の事例が少なかったこと、等である。
  • 「文徳・清和朝の神階奉授と由緒に関する試論―『日本書紀』との対応関係を念頭に―」, 加瀬直弥, 『國學院雑誌』, 121巻, 11号, p379, p393, 2020年11月15日, 國學院大學, 文徳・清和朝(850~877)における神社由緒と『日本書紀』との連関度を概観。朝廷の神事に関わる神社の由緒が、『日本書紀』の伝承と対応すること等を確認した。
  • 「院政期大嘗会供膳の「秘説」について」, 加瀬直弥, 『國學院雑誌』, 120巻, 11号, p152, p162, 2019年11月15日, 國學院大學, 大嘗会の供膳に秘儀ある点を示唆した『後鳥羽院御記』の内容を検討した。院による秘説主張の背景には、順徳天皇の権威付けという側面がある点を指摘した。
  • 「平安時代前期における神社創建の由緒」, 加瀬直弥, 『藝林』, 67巻, 2号, p39, p55, 2018年10月10日, 藝林会, 平安時代前期、朝廷に周知された神社創建の由緒にはひとつの共通点があった。それは、祭神が既知か、あるいは既知の神祇と系譜上のつながりを持っているという点である。半面、従来の一部の由緒で見られたような、未知の神祇を検知するという伝承はない。既知の神祇を軸とした由緒が多く生じた主たる理由は、弘仁3年(812)に下された託宣吟味の勅にあると考えられる。これにより、国内神祇の託宣が国司の検分を経ることになり、結果、国司が諸国国内の政治的動向と連動させつつ、託宣を取捨選択できるようになった。そして、連携を保つという趣旨の元で、実例の通り朝廷中央にも理解できるような神祇を登場させる方向性も定まったと見られる。こうした経緯を俯瞰すると、平安時代前期は、霊力ある存在を広く神祇として捉えない時代と見ることもできる。だが一方で、この時代は後代隆盛する人霊信仰・防疫信仰の萌芽期といっても過言ではない。しかし、あくまで萌芽期であって、未だ神祇信仰という枠組みには入っていなかった。結局のところ、未知の神祇を是とする時代に挟まれた時代だと、平安時代前期は評価できる。
  • 「古代朝廷祭祀に携わる神社の人々」, 加瀬直弥, 『霊と交流する人々』, 上巻, p227, p247, 2017年03月31日, リトン, 神社で朝廷祭祀を執行する神職の役割を、その祝詞の『延喜式』への所収状況や文体から検討を加えた。まず、鎮花・三枝・相嘗の諸祭の祝詞が『延喜式』に載録されていない理由が、執行が神職に委託されていたためと指摘した。また、祝詞のある祭祀の執行についても、在地の神職の裁量が大きかった点を論じつつ、執行組織の差異が祝詞の文体の違いと対応している点を指摘した。
  • 「神階から見た平安時代前期の稲荷社」, 加瀬直弥, 『朱』, 59号, p176, p186, 2016年02月06日, 伏見稲荷大社, 平安時代前期の山城稲荷社の神階奉授の実態について、当時の朝廷の神祇信仰全般から検討を加えた論考。特に、天長4年(827)と貞観16年(874)の奉授の理由に注目し、稲荷社の地位向上には、前者から分かる祟を通じての祭神と天皇との直接的な関係と、後者で明らかとなった「私」の信仰の存在が、それぞれ作用したことを論じた。
  • 「平安時代前中期における朝廷神祇制度と神仏関係の展開」, 加瀬直弥, 『國學院雑誌』, 115巻, 7号, p1, p12, 2014年07月15日, 國學院大學, 仏教組織に信仰された神祇が、神仏隔離の意識を持たれながらも、神社で朝廷祭祀を受ける理由を構造面から解いた。朝廷祭祀では、祭神との間に距離を置き、間に神職を介在させている。これを神社の立場から見ると、祭神と神職の間の儀礼による独自の関係構築が許容されていることになる。この構図が、朝廷祭祀の影響を神社にもたらさず、仏教的信仰形態を実践できた理由である。朝廷も祭神への恐れのため、それを尊重していたが、特に仏教組織の影響が強い神社では、氏神祭祀の基本に立ち返り、氏人をさらに介することで、神仏隔離を徹底しようと対応していた。
  • 「神道史から見た古代の神観―神まつりの場に注目して―」, 加瀬直弥, 『月刊考古学ジャーナル』, 657号, p21, p25, 2014年06月30日, ニューサイエンス社, 古代の神まつりの背後に祟への恐れがあるとの指摘を踏まえ、広狭双方の視野から、神まつりの場を設定する状況を確認した。その結果、マクロの視点からだと、神まつりにふさわしい場は自然地形で決まる傾向の存在、ミクロの視点によれば、任意ではあるが、まずは神を恐れ、人間生活と隔絶させた神のための領域を設ける姿が理解できた。
  • 「塩津港遺跡起請文札から考える神祇信仰の地域性と重層性」, 加瀬直弥, 『祭祀考古学』, 8号, p1, p10, 2014年06月30日, 祭祀考古学会, 滋賀県の塩津港遺跡は、平安時代の神社の実態に迫りうるものである。その中でも平成19(2007)年に発見された起請文札は、近江国内の神祇信仰を考える上できわめて注目される。起請文札で神の名を記した神文は、王城→国内→郡内→地域内、という階層によって秩序立てられているが、国内鎮守の筆頭は当時すでに二十二社に列していた日吉社であった。同社は、王城鎮守としてのそれのみが注目されがちだが、近江国内の信仰の中には、日吉社の位置付けが確立されていたことも重視される。もっとも、この国内の信仰は、9世紀半ばに確認される、朝廷による神祇信仰に強く影響を受けており、国司が主導する信仰の形成にも及んでいると考えられる。日吉社の位置付けは、後に一宮を建部社とする国司の中でも高いことが特筆され、一宮制とは相違する神祇信仰のかたちが存在している点を指摘できる。
  • 「古代の社殿作りと神宝奉献の意義―奈良時代末期から平安時代前期を射程として―」, 加瀬直弥, 『明治聖徳記念学会紀要』, 復刊50号, p128, p138, 2013年11月03日, 明治聖徳記念学会
  • 「奈良時代前後の神社修造の実情について」, 加瀬直弥, 『國學院雑誌』, 113巻, 11号, p33, p48, 2012年11月15日, 國學院大學
  • 「古代神社と仏教組織―奈良・平安初期の神宮寺等の実態を踏まえて」, 加瀬直弥, 『神道宗教』, 228号, p4, p24, 2012年10月25日, 神道宗教学会
  • 「古代朝廷と神宝との関係について」, 加瀬直弥, 『國學院大學伝統文化リサーチセンター研究紀要』, 4号, p13, p24, 2012年03月31日, 國學院大學研究開発推進機構伝統文化リサーチセンター
  • 「古代神祇祭祀制度の形成過程と宗像社」, 加瀬直弥, 『「宗像・沖ノ島と関連遺産群」研究報告』, I, p397, p406, 2011年03月31日, 「宗像・沖ノ島と関連遺産群」世界遺産推進会議、福岡県企画・地域振興部総合政策課世界遺産登録推進室, 本稿のねらいは、律令神祇祭祀制度における宗像社の位置づけを把握することによって古代の沖ノ島・宗像社の歴史を明らかにすることである。そこでまず、当時の文献史料から見いだせる宗像社の顕著な特色のひとつが、鎮座する宗像郡が神郡であるということに注目し、神郡を擁する他社と、神まつりの実態などを比較した。その結果、律令神祇祭祀制度が形成される7世紀後半以前からの天皇との深い関わりが、以後の宗像社の特別な位置づけを定めていることが理解できた。その後、平安時代の最初期になると宗像社の神主をめぐる制度の変化がみられるが、そうした変化が、あくまで全国的な流れの中に位置づけられることと、変化した後もなお、自立した神まつりを行い得る状況にあったことが分かる。
  • 「山に坐す古代の神の社の立地について」, 加瀬直弥, 『日本山岳文化学会論集』, 5号, p15, p21, 2007年11月20日, 日本山岳文化学会, 古代においても、山に神社が鎮座する例は一般的である。しかし、鏡などの依代に神が宿るという神祭りの形態を考えると、山の「どこ」に鎮座しているのが一般的なのか、再検討する必要がある。そこで、山における立地の記述が比較的詳細と見なせる古代の文献史料を整理し、「山麓」と「山の頂近く」に分類して、立地の決め手になった信仰の背景に迫ることにした。その結果、前者はきわめて生活に密着していたこと、後者については神意が働いていたことが明らかになった。さらに、神祭りを行う人々がどのような厳格な意識で神威を受け止めていたかという問題が、立地の決め手になることも浮き彫りになった。神社が状況に応じて遷っていることをも踏まえると、変転常なき人々の生活の中で、神と人との一定の「厳格さ」を保つ上で、山は神社を建てるのに適した立地ともいえる。
  • 「平安時代後期の神職補任に関する一考察-神祇官移の発給から分かること-」, 加瀬直弥, 『國學院大學研究開発推進センター研究紀要』, 1号, p99, p114, 2007年03月31日, 國學院大學研究開発推進センター
  • 「文献史料から見た古代神社の立地環境」, 加瀬直弥, 『神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成 研究報告』, II, p27, p39, 2007年01月15日, 文部科学省21世紀COEプログラム 國學院大學「神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成」, 神社と神祇信仰の実態を考えるため、古代神社の立地環境を文献史料等をもととして検討した。その結果、場の清浄化の問題に代表される、人間社会との隔離という点と、頻繁な祭祀実行の便宜という点との、ともすれば相反する問題を同時に解決することが、立地場所の決定に大きな影響を及ぼす要素であったことを裏付けることができた。
  • 「平安中期・朝廷とかかわりの深い神社の修造-その制度的変遷-」, 加瀬直弥, 『政教研紀要』, 28号, p19, p62, 2006年03月27日, 国士舘大学日本政教研究所
  • 「十・十一世紀前半の七道諸国における神社修造の実態-国司と神職との関わりを中心に-」, 加瀬直弥, 『神道宗教』, 199・200合併号, p89, p118, 2005年10月25日, 神道宗教学会
  • 「平安中期の賀茂社司-愛宕郡寄進の背景-」, 加瀬直弥, 『日本文化と神道』, 1号, p1, p38, 2005年02月28日, 國學院大學21世紀COEプログラム研究センター
  • 「中世宗像社に見る大宮司と神事の関わり」, 加瀬直弥, 『神道古典研究所紀要』, 10号, p21, p35, 2004年03月31日, 神道古典研究所
  • 「中世住吉社の神事と神職に関する一視点」, 加瀬直弥, 『神道と日本文化』, 2号, p37, p52, 2004年03月15日, 國學院大學神道史学会
  • 「筑前宗像社における大宮司設置について」, 加瀬直弥, 『國學院雑誌』, 104巻, 11号, p120, p129, 2003年11月15日, 國學院大學
  • 「中世における殺生禁断と祭祀-鶴岡八幡宮における初期放生会の考察-」, 加瀬直弥, 『日本学研究』, 6号, p43, p68, 2003年06月01日, 金沢工業大学日本学研究所
  • 「康和五年宣旨に見る神祇官と地方神社との関わり-一宮の成立を念頭に置きながら-」, 加瀬直弥, 『神道研究集録』, 17輯, p35, p49, 2003年03月20日, 國學院大學大学院文学研究科神道学専攻学生会
  • 「『文徳実録』・『三代実録』に見られる神階奉授の意義」, 加瀬直弥, 『古代諸国神社神階制の研究』, p43, p65, 2002年08月01日, 岩田書院
  • 「源頼朝における神宮施策」, 加瀬直弥, 『神道研究集録』, 16輯, p49, p71, 2002年03月20日, 國學院大學大学院文学研究科神道学専攻学生会
  • 「鎌倉幕府神祇制度形成の一過程-一宮との関わりを端緒に-」, 加瀬直弥, 『國學院大學大学院紀要-文学研究科-』, 32輯, p67, p85, 2001年03月10日, 國學院大學大学院文学研究科
  • 「九世紀後半に変化した朝廷神祇制度の意義」, 加瀬直弥, 『神道宗教』, 181号, p75, p87, 2001年01月25日, 神道宗教学会
  • 報告1.中世前期の神社における仏教組織の動向(第1部,神仏関係の歴史的実像-史料から見た信仰の場と組織-,テーマセッション1,2005年度学術大会・テーマセッション記録), 加瀬 直弥, 宗教と社会, 12, 0, 190, 192, 2006年, 「宗教と社会」学会

Misc

  • 「中世の大嘗祭」, 加瀬直弥, 『悠久』, 158号, p55, p66, 2019年07月25日, おうふう, 院政期から途絶していた戦国期までを対象に、大嘗会の祭儀をめぐる関係者の動向を中心に概観した。
  • 「一宮の祭祀?―神事から一宮の実態を考える」, 加瀬直弥, 『國學院大學研究開発推進機構紀要』, 10号, p147, p165, 2018年03月31日, 國學院大學研究開発推進機構, 中世一宮の共通性を国司神拝と朔幣の実施状況から整理し、その多様性を指摘した。その上で、中世前期の一宮選定の理由を求め、一貫して神祇官が強い影響力を有していた点を論じた。
  • 「神社の立地と交通との関係」, 加瀬直弥, 『神道文化』, 29号, P66, P70, 2017年06月30日, 神道文化会, 中世の朝廷などに重視された神社の立地と、交通との関係について、具体的事例をあげて指摘した。
  • 「國學院大學図書館所蔵『日本記聞書』の特徴について」, 加瀬直弥, 『國學院大學研究開発推進センター研究紀要』, 3号, p181, p200, 2009年03月10日, 國學院大學研究開発推進センター, 中世神道思想に大きく影響された國學院大學図書館所蔵『日本記聞書』の基本的な特徴について説明を施した。具体的には、伊勢神道書及び北畠親房の著作の影響を強く受けていること、後半部は、北畠親房の『二十一社記』をほぼ引用していること、等を指摘した。

著書等出版物

  • 『古代の神社と神職 神をまつる人びと』, 加瀬直弥, 吉川弘文館, 2018年06月01日, 独自性が担保された古代の神社を対象に、一定の傾向、さらには、現代見られるような、一元的な共通性が生み出された過程を検証した。その結果、奉献品の一種に過ぎなかった社殿の一般化、そして、把笏や女性神職任用のルール化などからうかがえる神職の公的性格の強まりが、いずれも奈良時代末期から平安時代初期の制度的変化の影響を受けていた点を指摘した。
  • 『平安時代の神社と神職』, 加瀬直弥, 吉川弘文館, 2015年03月10日, 主に神社修造制度の変遷過程と、神職の地位向上の経緯から、古代・中世の神社神職の実態を検討した。前者からは、神職の実質的な神社維持の負担が、平安時代初期の制度整備で確定した点が浮き彫りになった。後者からは、平安時代前期において公的性の付与がなされた点、また、平安時代末期の地位向上に神祇官の積極的な関与が影響した点が明らかになった。
  • 『日本神道史〈増補新版〉』, 岡田莊司(編著)、小林宣彦(編著)、笹生衛、藤森馨、西岡和彦、齊藤智朗、加瀬直弥、木村大樹, 吉川弘文館, 2021年05月10日
  • 『丹生都比売神社史』, 丹生都比売神社史編纂委員会編; 加瀬直弥, 高木徳郎, 伊藤信明, 遠藤徹, 藤井弘章, 丹生都比賣神社, 2009年03月01日
  • 『神仏関係考 古代・中世・近世・近現代』, 加瀬直弥, 岡田莊司, 嵯峨井建, 藤田大誠, 阪本是丸, 神社新報社, 2016年07月08日
  • 『神道のカタチとこころ 國學院大學神道資料館の展示品』, 岡田莊司監修; 加瀬直弥編集, 國學院大學神道資料館(研究開発推進機構学術資料館神道資料館部門), 2008年03月31日
  • 『現代・神社の信仰分布 その歴史的経緯を考えるために』, 岡田莊司, 加瀬直弥編, 文部科学省21世紀COEプログラム國學院大學「神道と日本文化の国学的研究発信の拠点形成」, 2007年01月01日

競争的資金

  • 23320018, 2011, 日本学術振興会, 科学研究費補助金, 宗教文化教育の教材に関する総合研究, 本研究によって現代における宗教文化教育にとって教材のオンライン化がきわめて有効であることが示された。本科研のウェブサイトを利用して、研究の結果得られた成果を公開した。すなわち宗教文化教育のための基本文献の解説、宗教文化に関わる世界遺産のデータベース、映画と宗教文化に関わるデータベース、そして宗教文化教育に有用な日本の博物館に関するデータベースである。;国際フォーラムの開催、多くの大学の教員が参加した研究会を通して、宗教文化教育はグローバル化が進行する世界において大きな課題となっており、それに対する取り組みがそれぞれの国の宗教文化を基盤にして行われていることが明らかになった。
  • 21720237, 2009, 日本学術振興会, 科学研究費補助金, 古代・中世転換期における神職の実態に関する研究, 本研究は平安時代後期の神職を主な対象とし、主な成果は、(1)個別化された神職補任のプロセスと院の影響力の強さ、(2)神事を意識した組織の編成があった、(3)神社修造の方法はそれ以前と大きく変わっていない、(4)神祇に対する観念は前代を踏襲している面がある、以上の点が理解できたことである。総合的には、当時の神職が院や貴族の影響を受けながらも、神事の特殊性を認め、神職の自律した活動を求める旧来の制度のもとにあったことを確認することができた。
  • 22H00015, 神社所蔵文書・社家文書の一体把握による中近世賀茂別雷神社の総合的研究, 本研究は、中世から近世にかけての賀茂別雷神社(上賀茂神社、以下賀茂社と略記する)について、中近世を通じて膝下地域を支配した所領支配・収取制度の特質と歴史的変遷、および氏人たちにより運営された祭祀神事の実態と歴史的変遷、また神事を通じて明らかとなる信仰文化の特質、宗教領主が時代を通じて存続するために行った政治権力者との交渉・接触など、多様な側面から賀茂社の歴史的実態を明らかにすることにより、比較的長期にわたって存続した宗教領主を祭祀、政治、経済の面から総合的に研究する。

教育活動

担当授業

  • 祭祀学I, 2020, ※本授業は、主に講義資料を利用した遠隔授業として実施する。|古代・中世の神社におけるまつりを取り上げ、その特色を確かめる。
  • 祭祀学II, 2020, 本授業は、主にZoomを利用したオンデマンド型オンライン授業(録画配信)として実施する。|まつりが行われる神社の実情と、まつりを行う神職について講義する。対象とする時代は平安時代前期まで。
  • 神社管理研究I, 2020, ※本授業は、主に講義資料を利用した遠隔授業として実施する。|ごく簡単に神社管理に関する知識を得るのであれば、「法に基づいた神社経営のノウハウ」だけを知れば良いということになる。だがそれは場当たり的な知識にしかならず、その知識だけでは時代の変化に対応できなくなる恐れが大きい。そこで当授業では、もっと根幹にある「神社を管理するために求められる基本的な姿勢」や、適正な管理をおこなう上で必要となる組織について講義する。
  • 神社管理研究II, 2020, 本授業は、主にZoomを利用したオンデマンド型オンライン 授業(録画配信)として実施する。|この授業でいう「神社管理」を換言すれば、「独特の宗教法人制度への対処の仕方」である。そこで、管理上最も重要な規則についてまず講義し、その上で、社殿や境内地整備などに関係する財産処分、宗教上の活動とは別個の事業をとり上げ、管理上の要点を示す。また、宗教法人として求められる書類の管理や財務に関する基礎的留意点も講義の柱とする。神社をとりまく現代的な課題についてはどの主題でも言及するが、とりわけ手続きが煩瑣な不活動法人への対応に関しては集中的にとりあげる。
  • 神道史学演習I, 2020, ※本授業は、主にK-SMAPYを利用した講義資料・課題提示による遠隔授業として実施する。|授業内容は次の通り。|○学生自身の関心に基づく研究発表及び討議|○教員の指定した史料もしくは先行研究に基づく研究発表及び討議|○教員による専門的知識の講義
  • 神道史学演習II, 2020, ※本授業は、主にK-SMAPYを利用した講義資料・課題提示による遠隔授業として実施する。|授業内容は次の通り。|○学生自身の関心に基づく研究発表及び討議|○教員の指定した史料もしくは先行研究に基づく研究発表及び討議|○教員による専門的知識の講義
  • 祭祀学, 2020, 本授業は、主にZoomを利用したオンデマンド型オンライン授業(録画配信)として実施する。|【前期】まつりに登場する品物や、重要な祭儀などについて、時系列を意識しながら講義する。ただし、主たる時代は古代・中世とする。|※前期の本授業は、主に講義資料を利用した遠隔授業として実施する。|【後期】まつりが行われる神社の実情と、まつりを行う神職について講義する。対象とする時代は平安時代前期まで。
  • 神社管理研究I, 2021, ごく簡単に神社管理に関する知識を得るのであれば、「神社経営のノウハウ」だけを知れば良いということになる。だがそこで得られる知識は場当たり的であり、個別の事情や時代の変化に対応できない可能性が高い。そこで当授業では、もっと根幹にある「神社管理で求められる基本的な姿勢」や、適正な管理をおこなう上で必要となる組織について講義する。
  • 神社管理研究II, 2021, この授業でいう「神社管理」を換言すれば、「独特の宗教法人制度への対処の仕方」である。そこで、管理上最も重要な規則についてまず講義し、その上で、社殿や境内地整備などに関係する財産処分、宗教上の活動とは別個の事業をとり上げ、管理上の要点を示す。また、宗教法人として求められる書類の管理や財務に関する基礎的留意点も講義の柱とする。神社をとりまく現代的な課題についてはどの主題でも言及するが、とりわけ手続きが煩瑣な不活動法人への対応に関しては集中的にとりあげる。
  • 祭祀学I, 2021, 古代・中世の神社におけるまつりを取り上げ、その特色を確かめる。
  • 祭祀学II, 2021, まつりが行われる神社の実情と、まつりを行う神職について講義する。対象とする時代は平安時代前期まで。
  • 神道史学演習I, 2021, 授業内容は次の通り。|○学生自身の関心に基づく研究発表及び討議|○教員の指定した史料もしくは先行研究に基づく研究発表及び討議|○教員による専門的知識の講義
  • 神道史学演習II, 2021, 授業内容は次の通り。|○学生自身の関心に基づく研究発表及び討議|○教員の指定した史料もしくは先行研究に基づく研究発表及び討議|○教員による専門的知識の講義
  • 祭祀学, 2021, 【前期】まつりに登場する品物や、重要な祭儀などについて、時系列を意識しながら講義する。ただし、主たる時代は古代・中世とする。|【後期】まつりが行われる神社の実情と、まつりを行う神職について講義する。対象とする時代は平安時代前期まで。

オフィスアワーの実施時期・曜時

  • 2018

学外活動

学協会活動

  • 神道宗教学会, 1998年04月
  • 神道史学会, 1999年05月
  • 国史学会, 2009年05月
  • 藝林会, 2019年07月