K-ReaD( Kokugakuin University Researcher’s Achievement)

岡田 康夫
法学部 法律学科
教授
Last Updated :2024/08/17

研究者基本情報

氏名

  • 氏名

    岡田 康夫, オカダ ヤスオ

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所属・職名

  • 法学部 法律学科, 教授

学歴

  • 1994年04月, 1998年03月, 満期退学, 早稲田大学, 日本, 大学院法学研究科民事法学専攻博士後期課程, 民事法学
  • 1990年04月, 1994年03月, 修了, 早稲田大学, 大学院法学研究科民事法学専攻修士課程
  • 1986年04月, 1990年03月, 卒業, 早稲田大学, 日本, 法学部

学位

  • 1994年03月15日, 修士(法学), 早稲田大学, 法学関係, 第4号, ドイツと日本の共同所有論史

職歴

  • 2019年04月, 2021年03月, 東北学院大学, 法学部, 教授
  • 2012年04月, 2019年03月, 東北学院大学, 法学部, 准教授
  • 1998年04月, 2012年03月, 東北学院大学, 法学部, 専任講師
  • 1996年11月, 1998年03月, 國學院大學, 兼任講師
  • 1995年04月, 1998年03月, 獨協大学, 法職講座非常勤講師
  • 1993年, 1998年, 税務大学校 非常勤講師

本学就任年月日

  • 2021年04月01日

研究分野

  • 区分所有
  • 所有権
  • 共同所有
  • 民法

研究活動

論文

  • 区分所有者の集会の決議と定足数を考える――オーストラリア法の考察――, 岡田康夫, 土地住宅法の法理論と展開――藤井俊二先生古稀祝賀論文集――, 549, 575, 2019年12月21日, 成文堂
  • マンションの解消を考える――オーストラリア・ニューサウスウェールズ州の区分所有解消制度を参考に――, 岡田 康夫, 『市民生活関係法の新たな展開――大西泰博先生古稀記念論文集――』, 35, 63, 2019年01月26日, 敬文堂, 区分所有建物は従来最終的に建て替えることが予定され、その旨の規定が区分所有法に置かれているが、近年は建替え要件が改正されるとともに建物を取り壊して敷地を売却する制度も登場した。こうしたマンションの終わり方・つまり解消を考える参考に、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州が2015年に導入した新たな区分所有解消制度を詳しく紹介し、日本法との比較を試みた。
  • 入会権の現代的活用, 岡田 康夫, 早稲田民法学の現在――浦川道太郎先生・内田勝一先生・鎌田薫先生古稀記念論文集――, 141, 161, 2017年07月09日, 成文堂, 平成以降の入会権裁判28件を詳細に整理・分析し、入会権が環境保全の手段として機能していることを確認し、さらに法的論点として、入会権の存否、入会権の消滅、全員合意ではない多数者による決議の意義、当事者適格などを分析した。その上で、現代の入会権が直面する課題、コモンズ論の入会権への導入の可能性について論じた。
  • イギリス連邦系の国々における管理組合と理事の責任, 岡田 康夫, マンション学, 72, 38, 44, 2022年12月28日, 日本マンション学会
  • オーストラリアにおける区分所有建物の瑕疵への取組み, 岡田 康夫, 鎌野邦樹先生古稀記念論文集『マンション区分所有法の課題と展開』, 313, 326, 2023年10月01日, 日本評論社, イギリスのグレンフェルタワー事件をきっかけに区分所有建物の瑕疵への対策が注目されるようになった、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州における取組みを考察した。2015年区分所有法改正で導入された区分所有建物預託金及び建物検査制度、2020年法改正で導入された行政による建物検査精度がその主な内容である。また末尾では建築瑕疵に基づいて区分所有者が分譲者や建築者に対して責任追及できる制度にも簡単に言及した。
  • イギリス連邦系の国々との比較法的アプローチ, 岡田 康夫, マンション学, 67, 100, 107, 2020年12月10日, 日本マンション学会, イギリス連邦系の区分所有制度から、管理組合の法人格に関わる部分を紹介し、日本における管理組合の法人化への示唆を得ることとした。 イギリスでは区分所有法を見直す検討の報告書が出されており、そこでは管理組合が会社であることから生じる問題点、特に破産しても管理組合自体を消滅させるわけにいかないため後続の団体に管理業務を移行させるための試みが検討されていた。次に、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州の区分所有法では管理組合が法人格を有するが、会社とは異なる独自の仕組みをとっており、破産が予定されていないことなどを示した。これらから得られることは、日本法の現状では、管理組合を法人化することのメリットが少ないということである。何のために法人化し、どのような活動ができるようにしたいのか、を明確にした上で法人化を論じる必要がある。
  • 災害とマンション, 岡田 康夫, 現代消費者法, 47, 42, 48, 2020年06月15日, 民事法研究会
  • ミニ・シンポジウム「区分所有法制の比較から日本のマンション管理及び再生を考える, 鎌野邦樹; 吉井啓子; 藤巻梓; 岡田康夫; カライスコス、アントニオス, 比較法研究, 81, 114, 119, 2020年02月20日, 比較法学会, ミニシンポジウム「区分所有法制の比較から日本のマンション管理お呼び再生を考える」においてオーストラリア法を中心にマンション管理・再生の法制度に関する報告をおこなった。
  • オーストラリア(ニューサウスウェールズ州)の区分所有管理の現状, 岡田 康夫, マンション学, 61, 88, 94, 2018年12月31日, 日本マンション学会, マンション管理には専門家が管理者として管理を行う管理者方式と、区分所有者が団体的に自主管理する理事会方式がある。日本で実際に多くとられている理事会方式を検討する素材として、同様の仕組みをとるオーストラリア・ニューサウスウェールズ州の区分所有管理制度を、特に管理組合と理事会の仕組み及び機能に着目して分析した。
  • 所有者不明土地問題にみる日本の地籍制度の法的課題, 岡田 康夫, 第11回国際地籍シンポジウムプログラム・論文集, 128, 138, 2018年11月, 日本土地家屋調査士会連合会, 地籍制度をめぐって日本・韓国・台湾の3国により共同開催される国際シンポジウムで研究報告をした。土地の所有者の探索に時間と費用を要し、公共事業等に負担を生じさせる、いわゆる所有者不明土地問題について、現状及び政府による立法その他の取組の進行状況を説明し、土地所有に対する根本的な考え方の変更が必要であること、そして日本の地籍制度の法的課題を示した上で、上記の考え方の変更によって課題の克服が可能であることを報告した。
  • 専有部分のシェアハウスとしての使用の差止め・間仕切り除去――東京地判平成27年9月18日(平成26年(ワ)第5667号判例集未登載/LEX/DB25530790)――, 岡田 康夫, マンション学, 60, 68, 72, 2018年05月31日, 日本マンション学会, いわゆる脱法ハウス(違法貸しルーム)として使用されていたマンションの専有部分について、「住宅」の定義から解釈を導いてその使用の差止めと間仕切りの除去を認めた裁判例を考察した。
  • 管理組合の団体目的と規約事項に定められる限界, 岡田 康夫, マンション学, 58, 37, 42, 2017年11月03日, 日本マンション学会, 区分所有者全員で構成される区分所有者の団体は、その法的性質に不明な点が多い。本論文では、民法における社団の目的論を分析した上で、区分所有における管理組合がその団体目的との関係でどこまでの事項を規約に定めることが可能なのかを検討した。
  • オーストラリアにおける区分所有法の解消制度, 岡田 康夫, マンション学56号, 56, 88, 93, 2017年01月27日, 日本マンション学会, 区分所有法の2015年改正によって新たに導入された、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州の区分所有解消制度を解説。建替えか集団売却を選択できること、区分所有者の3/4の賛成と裁判所の命令によって解消が成立すること、居住弱者への配慮がなされていることなど、日本法への新たな視点を示した。
  • オーストラリアのマンション法──ニューサウスウェールズ州の事例──, 岡田 康夫; 鎌野 邦樹, マンション管理センター通信, 2016, 6, 18, 21, 2016年06月, マンション管理センター, 鎌野邦樹, オーストラリアでおこなったインタビュー調査の内容と区分所有法の大規模改正の概要を紹介した。
  • 被災マンション法に基づく敷地売却決議の無効(仙台地判平27・9・28), 岡田 康夫, マンション学, 54, 68, 73, 2016年04月05日, 日本マンション学会, 東日本大震災で被災し全壊認定を受けたマンションが被災マンション法の手続を遵守しない形で敷地売却を進められた事案について、敷地売却決議の無効を認めた裁判例を考察した。
  • 精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者に法定代理人がない場合と民法158条1項の類推適用(最二小判平26・3・14), 岡田 康夫, 登記情報, 650, 63, 69, 2016年01月01日, 金融財政事情研究会, 地籍制度をめぐって日本・韓国・台湾の3国により共同開催される国際シンポジウムで研究報告をした。土地の所有者の探索に時間と費用を要し、公共事業等に負担を生じさせる、いわゆる所有者不明土地問題について、現状及び政府による立法その他の取組の進行状況を説明し、土地所有に対する根本的な考え方の変更が必要であること、そして日本の地籍制度の法的課題を示した上で、上記の考え方の変更によって課題の克服が可能であることを報告した。
  • オーストラリア区分所有法をみる──ニューサウスウェールズ州を中心に──, 岡田 康夫, マンション学, 51, 154, 161, 2015年04月06日, 日本マンション学会, 英米法圏で指導的地位にあるオーストラリア・ニューサウスウェールズ州の区分所有について、現状をデータで示すとともに、制度の概要と近年の改正への動きを解説。日本法に新たな視点を示した。
  • イギリスから学ぶ居住政策~家主・管理会社・行政の連携, 岡田 康夫, 民間賃貸住宅の管理のあり方研究会『人口・世帯減少、少子高齢化時代の民間賃貸住宅の管理の現状と課題──民間賃貸住宅の管理のあり方に関する調査・研究』, 101, 121, 2012年03月
  • 高齢者の意思能力と不動産取引(東京地判平20・12・24), 岡田 康夫, 登記情報, 593, 50, 57, 2011年04月
  • イギリス民間借家の管理法制度, 岡田 康夫, 不動産学会誌, 24, 2, 110, 117, 2010年09月30日, 日本不動産学会, イギリス民間借家が最近約10年で活性化しており、民間借家の管理法制度が近年大幅に改正されてより適切な管理を実現しようとしていること、更に新たな改正が多方面にわたって検討されていること、これらイギリスの動きは日本の借家管理法制度にも非常に有用な示唆を与えること、を論じた。
  • 跨り建物を対象とした、借地権設定者による借地借家法20条2項、19条3項に基づく借地上建物及び借地権の優先譲受申立て(最三小決平19・12・4), 岡田 康夫, 登記情報, 577, 50, 59, 2009年12月
  • 登記済権利証の偽造を看過した、登記官と司法書士の責任(大阪地判平成17・12・5)(判例評釈), 登記情報, 559, 38, 44, 2008年
  • 「共有者間における共有物の利用関係(一)〜(三・完)-アメリカ法の考察-」, 早稲田大学大学院法研論集, 77・79・81, 1-26・77-102・57-85, 1996年, 1996-1997
  • 「ドイツと日本における共同所有論史」, 早稲田法学会誌, 45, 47, 100, 1995年

Misc

  • マンション建替え等円滑化法に基づく敷地売却決議の有効性――東京地判令和年8月31日(判例集未登載)――, 岡田 康夫, マンション学, 77, 58, 65, 2024年04月06日, 日本マンション学会
  • 地籍問題研究会第25回定例研究会概要報告, 岡田 康夫, 登記情報, 695, 18, 22, 2019年10月
  • 「イギリス不動産登記法(第1回)〜(第3回)」(共訳), 登記情報, 427・428・429, 180-150・173-138・165-139, 1997年
  • 「イギリス不動産登記法(その1)〜(その3)」(共訳), 民事月報, 50・51, 11・12・1, 87-112・33-58・166-187, 1995年, 1995-1996
  • インドネシア土地法, 翻訳者:藤井俊二・岡田康夫, 山梨学院法学, 27, 96, 117, 1993年

著書等出版物

  • マンション法の判例解説, 鎌野邦樹・花房博文・山野目章夫編, 勁草書房, 2017年02月20日, "マンション法に関連する理論的・実務的に解明されていない100件の裁判例を精選し、体系的に分類・整理のうえ分類・評価し、実務的解決指針を示した。 本人担当部分104~107頁、160~163頁(4件)
  • 『借地・借家の裁判例〔第3版〕』, 有斐閣, 2010年
  • 『基本判例マニュアル民法(]G0002[)[物権]』, 三省堂, 2000年
  • 『基本判例2 民法総則・物権』, 法学書院, 1999年

講演・発表

  • 共有関係 共有物の管理・使用権限を中心に, 岡田 康夫, 地籍問題研究会第29回定例研究会, 2021年07月17日, 地籍問題研究会, 日本・東京, 2021年に改正された民法の共有規定について、具体事例を使いながら、その改正内容を説明する。改正は多岐にわたるが、そのうちの特に共有物の使用・管理に関する規定を対象とする。
  • 所有者不明土地問題にみる日本の地籍制度の法的課題, 岡田 康夫, 第11回国際地籍シンポジウム, 2018年11月21日, 地籍制度をめぐって日本・韓国・台湾の3国により共同開催される国際シンポジウムで研究報告をした。土地の所有者の探索に時間と費用を要し、公共事業等に負担を生じさせる、いわゆる所有者不明土地問題について、現状及び政府による立法その他の取組の進行状況を説明し、土地所有に対する根本的な考え方の変更が必要であること、そして日本の地籍制度の法的課題を示した上で、上記の考え方の変更によって課題の克服が可能であることを報告した。
  • 復興の法的諸問題, 岡田 康夫, 復興大学公開講座, 2015年02月28日
  • 不動産登記の進むべき「みち」, 第38回全青司みやぎ全国研修会, 2009年

その他

  • ヴィンテージマンションの建替えに思う, マンション管理センター通信, 2023年6月号, 2023年06月01日, 2023年06月01日, 26, 27

受賞

  • 2019年04月, 日本マンション学会, 論文賞
  • 2016年04月, 日本マンション学会, 研究奨励賞

競争的資金

  • 土地所有権
  • 不動産取引の電子化
  • 共有者間の法律関係
  • 15K03227, 東アジア4カ国のマンション法制の比較と課題ー欧米法との比較も踏まえてー, 本研究は、国内外の研究者の協力を得てこれまで行ってきた欧米法の研究成果を踏まえて、東アジア(韓国、中国、台湾及び日本)における区分所有法制及びマンション管理の実態を、同じく国内外の研究者の協力を得て調査研究することにより、比較考察すると共に、日本の喫緊の課題であり、将来の他のアジア各国の課題である「マンションの安全性及び老朽化対策並びにそのための管理の在り方」に関して学術的見地から立法的・政策的提言を行うことを目的とするものである。その研究成果として、韓国で立法上審議がされているリモデリング及び日本で限定的に立法化されている解消制度をマンション法制の基礎とすべきであるとの見解を示した。
  • 24530103, マンションの老朽化・被災等に関する比較法的考察を基礎とした立法論研究, 本研究は、日本の区分所有法制の喫緊の課題である、マンションの維持・改良(耐震補強を含む)及び老朽化又は被災したマンションの法的措置について、外国の法制を調査し、それを踏まえて日本の法制度の課題を明らかにし、立法上の提言を行うものである。提言の内容は、一方では、建替え又は解消がさらに円滑に進むような法制の整備が必要であるが、他方では、建替え又は解消は現実には費用面等から限定的があると考えられるので、維持・改良の方をより促進するような法整備が必要であるとした。本研究において、調査対象とした外国法制は、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカ、オ-ストリア、ベルギ-、スイス、ギリシャ等である。

教育活動

担当授業

  • 民法・債権各論A, 2020, ※本授業は、主にPowerPoint を利用した遠隔授業として実施する。|我々個人が、そして企業が日常的に行う取引。それは契約である。意図的に、あるいは意図せずに生じる事故。それは不法行為である。債権各論では、このような人と人の間に生じる民法的な法律関係=債権関係を学ぶ。民法典第3編「債権」は、第1章「総則」であらゆる債権に共通するルールを定めており、債権総論講義でこの部分を学ぶ。続く第2章「契約」、第3章「事務管理」、第4章「不当利得」、第5章「不法行為」は、債権の発生原因と、そこから生じた債権に特有の事柄を定めている。本講義では、このうちの第2章「契約」を対象とする。| 契約は、人の意思に基づいて形成される債権関係である。我々は、財産の私的所有を前提に、他人と様々な取引をすることで自己の欲望をかなえてゆく。朝、借りている部屋を出て、大学の最寄り駅まで鉄道を利用し、コンビニで昼食と飲み物を買って教室へ入る。ありふれた一日の中に、すでに様々な契約がある。相手方との合意さえあれば(公序良俗に反しない限り)どんな契約でも可能であるが、民法典は、13種の典型的な契約と、契約全体に共通するルールを定めることで、我々の活動に一方では指針を与え、他方では契約を結んだ両当事者の間の衡平性を保とうとしている。| 2017年に成立した民法(債権関係)の改正は、2020年4月からその大部分が施行される。このため、本講義では改正後の新しい規定を中心に説明する。受講生が全体像をイメージできる程度に概略を説明する一方、重要な論点や最近の動向をときおり取り上げて丁寧に検討することで民法の法的思考を身につけてもらおうと考えている。
  • 民法・債権各論, 2020, -
  • 民法・債権各論B, 2020, 授業は、 主に K-SMAPY を利用した講義資料・課題提示による 遠隔授業として実施する。| 本講義は、民法典第3編「債権」の第2章から第5章、つまりいわゆる「債権各論」と呼ばれるもののうち、「第2章契約(『民法・債権各論A』で扱う)」以外の領域を対象とします。「債権各論」は、大きく2つに分けることができます。1つは、人の合意に基づく債権の発生原因である「契約」であり、もう1つは、法律の定める一定の要件を充たす事実の発生を債権の発生原因とする「事務管理」・「不当利得」・「不法行為」です。本講義は、後者を対象とし、なかでも特に不法行為を中心に解説します(全体の8割程度)。| 不法行為法は、交通事故や医療事故など社会におけるさまざまな事故の被害者を救済するための重要な制度です。不法行為に関する条文は少なく、一見すると簡単そうですが、709条という1つの条文で多様な紛争を解決しており、その分解釈論に委ねられている部分が多く、学説・判例で様々に理解が分かれています。抽象的な議論も多いですが、できる限り具体的な事案から出発して解説していきたいと思います。
  • 民事法入門, 2021, ※本授業は、主にPowerPoint を利用した遠隔授業として実施しますが、Zoomを使用することもあります。詳細は、第1回目のオリエンテーションで説明するので、必ず出席してください。。||「民事法」とは、市民と市民のあいだに生じた紛争を解決するための一連のルール群のことを指します。民事法は、大きく二つの性格をもった法律に分けることができます。1つは、私たちにどのような権利や義務があるのかを定めている民事実体法(民法、商法、会社法等)であり、もう1つは、民事実体法に定められた権利を実現するための手続について定めた民事手続法(民事訴訟法、民事執行法、倒産法等)です。これらの法律の本格的な講義としては、「民法総則」、「民事訴訟法IAB」、「商取引法AB」、「会社法AB」をはじめとする、主にカテゴリ5と6に含まれる科目を用意しています。| 本授業では、こうした本格的な講義科目を履修する前の足慣らしとして、民事法の最も代表的な法律である民法の主要領域を取り上げます。民法は、例えば、物の売り買いの約束をしたけど守ってもらえない、交通事故にあってけがをした、結婚・離婚をした、あるいはおじいちゃんが亡くなって相続することになったなど、私たちの日常的な生活関係を規律しています。本授業では、そうした民法の主要領域を取り上げることによって、民法が社会生活にどのように関わっているか、民法のもつ論理体系、民事法領域の基本的な概念、そして民法とその他の民事法とのつながりについて学修します。
  • 民法・物権A, 2021, 本講義は、民法典第二編「物権」のうち「担保物権」を除いた部分を対象とする。| 日常生活において、人々は「物」に対して多様な利害関係を有するようになる。物権法を学ぶとはつまり、この利害関係がどう調整されるべきかという世の秩序を明らかにすることである。本講義の範囲では、物の所有および利用に関わる利害について理解を深めることをめざすこととなる。| 抽象的な理論も、問題の背景を明らかにし、かつできるかぎり具体例を用いることで、分かりやすく解説するようにしたい。| なお、現在民法物権編と不動産登記法の改正作業が進行中である。状況を見ながら、改正の内容についても紹介する。
  • 民法・物権, 2021, 前期の内容については、(民法・物権A 渋谷 岡田 康夫 月曜3限)を参照してください。後期の内容については、(民法・物権B 渋谷 岡田 康夫 月曜3限)を参照してください。
  • 民法・物権B, 2021, 本講義は、民法典第2編物権のうち、債権回収をより確実にするための仕組みを定めるいわゆる「担保物権法」を対象にします。| 担保とは、債権の満足をより確実にするための手段です。例えば3000万円を貸し付けた場合、相手が約束どおりにきちんと返してくれるか不安になります。このときに、3000万円を返せなかったら、代わりに代官山にある土地(評価額3600万円)を売り飛ばして、その代金から3000万円を優先的に回収できるという権利を持っているなら、とても安心するし、債権回収をし損なうリスクは非常に低くなります。こうした、担保の仕組みとして定められている物権が、担保物権です。| 社会生活、とりわけ商取引においては担保は不可欠の存在であり、担保物権の学習は非常に重要です。もっとも、その内容はいささか難しく技術的に高度な事柄が多く含まれます。しかも多数の利害関係者が登場して複雑な法律関係が問題になることも少なくありません。具体例を多用するなどできる限りわかりやすい講義を心がけます。
  • 民法・債権各論A, 2021, 我々個人が、そして企業が日常的に行う取引。それは契約である。意図的に、あるいは意図せずに生じる事故。それは不法行為である。債権各論では、このような人と人の間に生じる民法的な法律関係=債権関係を学ぶ。民法典第3編「債権」は、第1章「総則」であらゆる債権に共通するルールを定めており、債権総論講義でこの部分を学ぶ。続く第2章「契約」、第3章「事務管理」、第4章「不当利得」、第5章「不法行為」は、債権の発生原因と、そこから生じた債権に特有の事柄を定めている。本講義では、このうちの第2章「契約」を対象とする。| 契約は、人の意思に基づいて形成される債権関係である。我々は、財産の私的所有を前提に、他人と様々な取引をすることで自己の欲望をかなえてゆく。朝、借りている部屋を出て、大学の最寄り駅まで鉄道を利用し、コンビニで昼食と飲み物を買って教室へ入る。ありふれた一日の中に、すでに様々な契約がある。相手方との合意さえあれば(公序良俗に反しない限り)どんな契約でも可能であるが、民法典は、13種の典型的な契約と、契約全体に共通するルールを定めることで、我々の活動に一方では指針を与え、他方では契約を結んだ両当事者の間の衡平性を保とうとしている。| 2017年に成立した民法(債権関係)の改正は、2020年4月からその大部分が施行されている。このため、本講義では改正後の新しい規定を中心に説明する。受講生が全体像をイメージできる程度に概略を説明する一方、重要な論点や最近の動向をときおり取り上げて丁寧に検討することで民法の法的思考を身につけてもらおうと考えている。
  • 民法・債権各論, 2021, 前期の内容については、(民法・債権各論A 渋谷 岡田 康夫 月曜6限)を参照してください。後期の内容については、(民法・債権各論B 渋谷 岡田 康夫 月曜6限)を参照してください。
  • 民法・債権各論B, 2021, 本講義は、⺠法典第3編「債権」の第2章から第5章、つまりいわゆる「債権各論」と呼ばれるもののうち、「第2章契約(『債権各論A』で扱う)」以外の領域を対象とする。「債権各論」は、⼤きく2つに分けることができる。1つは、⼈の合意に基づく債権の発⽣原因である「契約」であり、もう1つは、法律の定める⼀定の要件を充たす事実の発⽣を債権の発⽣原因とする「事務管理」・「不当利得」・「不法⾏為」である。本講義は、後者を対象とし、なかでも特に不法⾏為を中⼼に解説する(全体の8割程度)。| 講義の中⼼となる不法⾏為法は、交通事故や医療事故など、我々が社会⽣活を営む中で起きるさまざまな事故において、被害者を救済するための重要な制度である。⺠事上のトラブルのかなりの部分を占めるにもかかわらず、不法⾏為に関する条⽂は少ない。このため、判例と解釈論に多くを委ねられている。抽象的な議論も多いが、できる限り具体的な事案から出発し、重要な判例を取り上げながら解説していく。| また、事務管理・不当利得はいずれも契約秩序・物権秩序が崩れた場合の法律関係を規律する、⺠法の裏⽅ともいえる制度であり、これらを学ぶことによって契約法などの理解が深まるはずである。多くの時間を割くことはできないが、事務管理と不当利得の基本的な仕組みが理解できるように、⼯夫して講義する予定である。
  • 演習(4), 2021, 不動産は、我々の生活に欠かせない重要な財産です。近年は、空き家対策、負動産化、所有者不明土地問題といった問題が生じており、これらに対応するために法改正などが活発に進められています。民法の物権編も、改正されようとしています。そこで、不動産をめぐる裁判例を題材にして、民法(と、もしかしたら少しだけ行政法)を学びましょう。| 『不動産法入門』という本の目次から、不動産法がどんな分野なのか眺めてみましょう。「不動産の取引」「不動産の所有」「不動産の利用」という3部構成になっています。物権法を学ぶ、とは限りません。不動産の取引には、売買契約や売主の担保責任、宅建業者の重要事項説明義務などが登場します。不動産の所有には区分所有(マンション)の法律関係や土地の境界をめぐる争いなどが含まれます。そして不動産の利用の中心となるのは、不動産賃貸借、つまり借地や借家の問題です。このように、民法講義が総則・物権といった法典順の学習方法なのとは違った切り口で、民法の様々な事柄を学び直すことができるでしょう。ちなみに不動産の所有には、都市における不動産の開発に関係する事柄も出てきます。これは行政法にあたります。不動産に関係する事柄は、とても幅広いのですが、重要な裁判例を読み、出てくる事柄を少しずつ学んでゆきましょう。| なお、このゼミで取り上げる裁判例は、最高裁のものには限られません。地裁や高裁の裁判例も取り上げます。| 受講人数によって変わりますが、原則として複数のゼミ生で判例発表を行い、その内容をもとにみんなで議論していきます。| コロナ感染症流行のため、コンパや合宿などがやりづらい状況にありますが、可能であれば、これらを実施して親睦を深めたいと考えています。さらに、都内の重要不動産の見学も、構想しております。
  • 民法・物権A, 2021, 本講義は、民法典第二編「物権」のうち「担保物権」を除いた部分を対象とする。| 日常生活において、人々は「物」に対して多様な利害関係を有するようになる。物権法を学ぶとはつまり、この利害関係がどう調整されるべきかという世の秩序を明らかにすることである。本講義の範囲では、物の所有および利用に関わる利害について理解を深めることをめざすこととなる。| 抽象的な理論も、問題の背景を明らかにし、かつできるかぎり具体例を用いることで、分かりやすく解説するようにしたい。| なお、現在民法物権編と不動産登記法の改正作業が進行中である。状況を見ながら、改正の内容についても紹介する。
  • 民法・物権, 2021, 前期の内容については、(民法・物権A 渋谷 岡田 康夫 木曜4限)を参照してください。後期の内容については、(民法・物権B 渋谷 岡田 康夫 木曜4限)を参照してください。
  • 民法・物権B, 2021, 本講義は、民法典第2編物権のうち、債権回収をより確実にするための仕組みを定めるいわゆる「担保物権法」を対象にします。| 担保とは、債権の満足をより確実にするための手段です。例えば3000万円を貸し付けた場合、相手が約束どおりにきちんと返してくれるか不安になります。このときに、3000万円を返せなかったら、代わりに代官山にある土地(評価額3600万円)を売り飛ばして、その代金から3000万円を優先的に回収できるという権利を持っているなら、とても安心するし、債権回収をし損なうリスクは非常に低くなります。こうした、担保の仕組みとして定められている物権が、担保物権です。| 社会生活、とりわけ商取引においては担保は不可欠の存在であり、担保物権の学習は非常に重要です。もっとも、その内容はいささか難しく技術的に高度な事柄が多く含まれます。しかも多数の利害関係者が登場して複雑な法律関係が問題になることも少なくありません。具体例を多用するなどできる限りわかりやすい講義を心がけます。
  • 民法・債権各論A, 2021, 我々個人が、そして企業が日常的に行う取引。それは契約である。意図的に、あるいは意図せずに生じる事故。それは不法行為である。債権各論では、このような人と人の間に生じる民法的な法律関係=債権関係を学ぶ。民法典第3編「債権」は、第1章「総則」であらゆる債権に共通するルールを定めており、債権総論講義でこの部分を学ぶ。続く第2章「契約」、第3章「事務管理」、第4章「不当利得」、第5章「不法行為」は、債権の発生原因と、そこから生じた債権に特有の事柄を定めている。本講義では、このうちの第2章「契約」を対象とする。| 契約は、人の意思に基づいて形成される債権関係である。我々は、財産の私的所有を前提に、他人と様々な取引をすることで自己の欲望をかなえてゆく。朝、借りている部屋を出て、大学の最寄り駅まで鉄道を利用し、コンビニで昼食と飲み物を買って教室へ入る。ありふれた一日の中に、すでに様々な契約がある。相手方との合意さえあれば(公序良俗に反しない限り)どんな契約でも可能であるが、民法典は、13種の典型的な契約と、契約全体に共通するルールを定めることで、我々の活動に一方では指針を与え、他方では契約を結んだ両当事者の間の衡平性を保とうとしている。| 2017年に成立した民法(債権関係)の改正は、2020年4月からその大部分が施行されている。このため、本講義では改正後の新しい規定を中心に説明する。受講生が全体像をイメージできる程度に概略を説明する一方、重要な論点や最近の動向をときおり取り上げて丁寧に検討することで民法の法的思考を身につけてもらおうと考えている。
  • (専)民法・債権各論, 2022, 我々個人が、そして企業が日常的に行う取引。それは契約である。意図的に、あるいは意図せずに生じる事故。それは不法行為である。債権各論では、このような人と人の間に生じる民法的な法律関係=債権関係を学ぶ。民法典第3編「債権」は、第1章「総則」であらゆる債権に共通するルールを定めており、債権総論講義でこの部分を学ぶ。続く第2章「契約」、第3章「事務管理」、第4章「不当利得」、第5章「不法行為」は、債権の発生原因と、そこから生じた債権に特有の事柄を定めている。本講義では、この第2章から第5章を学ぶ。| 契約は、人の意思に基づいて形成される債権関係である。我々は、財産の私的所有を前提に、他人と様々な取引をすることで自己の欲望をかなえてゆく。朝、借りている部屋を出て、大学の最寄り駅まで鉄道を利用し、コンビニで昼食と飲み物を買って教室へ入る。ありふれた一日の中に、すでに様々な契約がある。相手方との合意さえあれば(公序良俗に反しない限り)どんな契約でも可能であるが、民法典は、13種の典型的な契約と、契約全体に共通するルールを定めることで、我々の活動に一方では指針を与え、他方では契約を結んだ両当事者の間の衡平性を保とうとしている。様々な契約について、受講生が全体像をイメージできる程度に概略を説明する一方、重要な論点や最近の動向をときおり取り上げて丁寧に検討することで民法の法的思考を身につけてもらおうと考えている。| 不法⾏為法は、交通事故や医療事故など、我々が社会⽣活を営む中で起きるさまざまな事故において、被害者を救済するための重要な制度である。⺠事上のトラブルのかなりの部分を占めるにもかかわらず、不法⾏為に関する条⽂は少ない。このため、判例と解釈論に多くを委ねられている。抽象的な議論も多いが、できる限り具体的な事案から出発し、重要な判例を取り上げながら解説していく。| また、事務管理・不当利得はいずれも契約秩序・物権秩序が崩れた場合の法律関係を規律する、⺠法の裏⽅ともいえる制度であり、これらを学ぶことによって契約法などの理解が深まるはずである。多くの時間を割くことはできないが、事務管理と不当利得の基本的な仕組みが理解できるように、⼯夫して講義する予定である。|
  • 民事法入門, 2022, 「民事法」とは、市民と市民のあいだに生じた紛争を解決するための一連のルール群のことを指します。民事法は、大きく二つの性格をもった法律に分けることができます。1つは、私たちにどのような権利や義務があるのかを定めている民事実体法(民法、商法、会社法等)であり、もう1つは、民事実体法に定められた権利を実現するための手続について定めた民事手続法(民事訴訟法、民事執行法、倒産法等)です。これらの法律の本格的な講義としては、「民法総則」、「民法債権各論A・B」、「物権法A・B」、「債権総論A・B」、「親族・相続」、「民事訴訟法IAB」、「商取引法AB」、「会社法AB」をはじめとする、主にカテゴリ5と6に含まれる科目を用意しています。| 本授業では、こうした本格的な講義科目を履修する前の足慣らしとして、民事法の最も代表的な法律である民法の主要領域を取り上げます。民法は、例えば、物の売り買いの約束をしたけど守ってもらえない、交通事故にあってけがをした、結婚・離婚をした、あるいはおじいちゃんが亡くなって相続することになったなど、私たちの日常的な生活関係を規律しています。本授業では、そうした民法の主要領域を取り上げることによって、民法が社会生活にどのように関わっているか、民法のもつ論理体系、民事法領域の基本的な概念、そして民法とその他の民事法とのつながりについて学修します。
  • 民法・物権A, 2022, 本講義は、民法典第二編「物権」のうち「担保物権」を除いた部分を対象とする。| 日常生活において、人々は「物」に対して多様な利害関係を有するようになる。物権法を学ぶとはつまり、この利害関係がどう調整されるべきかという世の秩序を明らかにすることである。本講義の範囲では、物の所有および利用に関わる利害について理解を深めることをめざすこととなる。| 抽象的な理論も、問題の背景を明らかにし、かつできるかぎり具体例を用いることで、分かりやすく解説するようにしたい。| なお、現在民法物権編と不動産登記法の改正作業が進行中である。状況を見ながら、改正の内容についても紹介する。
  • 民法・物権, 2022, 前期の内容については、(民法・物権A 渋谷 岡田 康夫 木曜4限)を参照してください。後期の内容については、(民法・物権B 渋谷 岡田 康夫 木曜4限)を参照してください。
  • 民法・物権B, 2022, 本講義は、民法典第2編物権のうち、債権回収をより確実にするための仕組みを定めるいわゆる「担保物権法」を対象にします。| 担保とは、債権の満足をより確実にするための手段です。例えば3000万円を貸し付けた場合、相手が約束どおりにきちんと返してくれるか不安になります。このときに、3000万円を返せなかったら、代わりに代官山にある土地(評価額3600万円)を売り飛ばして、その代金から3000万円を優先的に回収できるという権利を持っているなら、とても安心するし、債権回収をし損なうリスクは非常に低くなります。こうした、担保の仕組みとして定められている物権が、担保物権です。| 社会生活、とりわけ商取引においては担保は不可欠の存在であり、担保物権の学習は非常に重要です。もっとも、その内容はいささか難しく技術的に高度な事柄が多く含まれます。しかも多数の利害関係者が登場して複雑な法律関係が問題になることも少なくありません。具体例を多用するなどできる限りわかりやすい講義を心がけます。
  • 民法・債権各論A, 2022, 我々個人が、そして企業が日常的に行う取引。それは契約である。意図的に、あるいは意図せずに生じる事故。それは不法行為である。債権各論では、このような人と人の間に生じる民法的な法律関係=債権関係を学ぶ。民法典第3編「債権」は、第1章「総則」であらゆる債権に共通するルールを定めており、債権総論講義でこの部分を学ぶ。続く第2章「契約」、第3章「事務管理」、第4章「不当利得」、第5章「不法行為」は、債権の発生原因と、そこから生じた債権に特有の事柄を定めている。本講義では、このうちの第2章「契約」を対象とする。| 契約は、人の意思に基づいて形成される債権関係である。我々は、財産の私的所有を前提に、他人と様々な取引をすることで自己の欲望をかなえてゆく。朝、借りている部屋を出て、大学の最寄り駅まで鉄道を利用し、コンビニで昼食と飲み物を買って教室へ入る。ありふれた一日の中に、すでに様々な契約がある。相手方との合意さえあれば(公序良俗に反しない限り)どんな契約でも可能であるが、民法典は、13種の典型的な契約と、契約全体に共通するルールを定めることで、我々の活動に一方では指針を与え、他方では契約を結んだ両当事者の間の衡平性を保とうとしている。| 2017年に成立した民法(債権関係)の改正は、2020年4月からその大部分が施行されている。このため、本講義では改正後の新しい規定を中心に説明する。受講生が全体像をイメージできる程度に概略を説明する一方、重要な論点や最近の動向をときおり取り上げて丁寧に検討することで民法の法的思考を身につけてもらおうと考えている。
  • 演習(4), 2022, 不動産は、我々の生活に欠かせない重要な財産です。近年は、空き家対策、負動産化、所有者不明土地問題といった問題が生じており、これらに対応するために法改正などが活発に進められています。民法の物権編も、改正されようとしています。そこで、不動産をめぐる裁判例を題材にして、民法(と、もしかしたら少しだけ行政法)を学びましょう。| 『不動産法入門』という本の目次から、不動産法がどんな分野なのか眺めてみましょう。「不動産の取引」「不動産の所有」「不動産の利用」という3部構成になっています。物権法を学ぶ、とは限りません。不動産の取引には、売買契約や売主の担保責任、宅建業者の重要事項説明義務などが登場します。不動産の所有には区分所有(マンション)の法律関係や土地の境界をめぐる争いなどが含まれます。そして不動産の利用の中心となるのは、不動産賃貸借、つまり借地や借家の問題です。このように、民法講義が総則・物権といった法典順の学習方法なのとは違った切り口で、民法の様々な事柄を学び直すことができるでしょう。ちなみに不動産の所有には、都市における不動産の開発に関係する事柄も出てきます。これは行政法にあたります。不動産に関係する事柄は、とても幅広いのですが、重要な裁判例を読み、出てくる事柄を少しずつ学んでゆきましょう。| なお、このゼミで取り上げる裁判例は、最高裁のものには限られません。地裁や高裁の裁判例も取り上げます。| 受講人数によって変わりますが、原則として複数のゼミ生で判例発表を行い、その内容をもとにみんなで議論していきます。| コロナ感染症流行のため、コンパや合宿などがやりづらい状況にありますが、可能であれば、これらを実施して親睦を深めたいと考えています。さらに、都内の重要不動産の見学も、構想しております。
  • (専)民法応用演習I, 2022, 民法(原則として財産法)の事例問題と最新判例(原則として5年以内に下されたもの)を演習形式で学ぶことによって、民法の基礎学力を高め、各制度間のつながりを理解できるようにする。|受講者は事例問題・最新判例についてあらかじめ調べ、レジュメを作成して報告する。報告内容をもとに、教員を交えて議論することによって理解を深める。
  • (専)民法応用演習I, 2022, 前期の内容については、((専)民法応用演習Ⅰ(2) 渋谷 岡田 康夫 金曜2限)を参照してください。後期の内容については、((専)民法応用演習Ⅱ(2) 渋谷 岡田 康夫 金曜2限)を参照してください。
  • (専)民法応用演習II, 2022, 民法(原則として財産法)の事例問題と最新判例(原則として5年以内に下されたもの)を演習形式で学ぶことによって、民法の基礎学力を高め、各制度間のつながりを理解できるようにする。後期の応用演習Ⅱでは、取り上げる事例問題を、複数の論点を含む発展的なものにする。|受講者は事例問題・最新判例についてあらかじめ調べ、レジュメを作成して報告する。報告内容をもとに、教員を交えて議論することによって理解を深める。
  • (専)民法・物権, 2023
  • 民事法入門, 2023
  • 民法・債権各論A, 2023
  • 演習(4), 2023
  • (専)民法・物権, 2023, 本講義は、民法典第二編「物権」を対象とする。| 日常生活において、人々は「物」に対して多様な利害関係を有するようになる。物権法を学ぶとはつまり、この利害関係がどう調整されるべきかという世の秩序を明らかにすることである。物の所有および利用に関わる利害について理解を深めることをめざすこととなる。| 民法の規定はまず物権全体に共通する総則が置かれ、続いて各種の物権に関する規定が置かれている。本講義はこの法典の順序に従って物権法を学んでゆく。| ところで、授業の後半は留置権・先取特権・質権・抵当権といういわゆる担保物権を扱うことになる。担保とは、債権の満足をより確実にするための手段である。例えば3000万円を貸し付けた場合、相手が約束どおりにきちんと返してくれるか不安になる。このときに、3000万円を返せなかったら、代わりに代官山にある土地(評価額3600万円)を売り飛ばして、その代金から3000万円を他の債権者に優先して回収できるという権利を持っているなら、とても安心するし、債権回収をし損なうリスクは非常に低くなる。こうした、担保の仕組みとして定められている物権が、担保物権である。いわば債権の強化パーツである。| 抽象的な理論も、問題の背景を明らかにし、かつできるかぎり具体例を用いることで、分かりやすく解説するようにしたい。
  • 民事法入門, 2023, 「民事法」とは、市民と市民のあいだに生じた紛争を解決するための一連のルール群のことを指します。民事法は、大きく二つの性格をもった法律に分けることができます。1つは、私たちにどのような権利や義務があるのかを定めている民事実体法(民法、商法、会社法等)であり、もう1つは、民事実体法に定められた権利を実現するための手続について定めた民事手続法(民事訴訟法、民事執行法、倒産法等)です。これらの法律の本格的な講義としては、「民法総則」、「民法債権各論A・B」、「物権A・B」、「債権総論A・B」、「親族・相続」、「民事訴訟法IAB」、「商取引法AB」、「会社法AB」をはじめとする、主にカテゴリ5と6に含まれる科目を用意しています。| 本授業では、こうした本格的な講義科目を履修する前の足慣らしとして、民事法の最も代表的な法律である民法の主要領域を取り上げます。民法は、例えば、物の売り買いの約束をしたけど守ってもらえない、交通事故にあってけがをした、結婚・離婚をした、あるいはおじいちゃんが亡くなって相続することになったなど、私たちの日常的な生活関係を規律しています。本授業では、そうした民法の主要領域を取り上げることによって、民法が社会生活にどのように関わっているか、民法のもつ論理体系、民事法領域の基本的な概念、そして民法とその他の民事法とのつながりについて学修します。
  • 民法・債権各論A, 2023, 我々個人が、そして企業が日常的に行う取引。それは契約である。意図的に、あるいは意図せずに生じる事故。それは不法行為である。債権各論では、このような人と人の間に生じる民法的な法律関係=債権関係を学ぶ。民法典第3編「債権」は、第1章「総則」であらゆる債権に共通するルールを定めており、債権総論講義でこの部分を学ぶ。続く第2章「契約」、第3章「事務管理」、第4章「不当利得」、第5章「不法行為」は、債権の発生原因と、そこから生じた債権に特有の事柄を定めている。本講義では、このうちの第2章「契約」を対象とする。| 契約は、人の意思に基づいて形成される債権関係である。我々は、財産の私的所有を前提に、他人と様々な取引をすることで自己の欲望をかなえてゆく。朝、借りている部屋を出て、大学の最寄り駅まで鉄道を利用し、コンビニで昼食と飲み物を買って教室へ入る。ありふれた一日の中に、すでに様々な契約がある。相手方との合意さえあれば(公序良俗に反しない限り)どんな契約でも可能であるが、民法典は、13種の典型的な契約と、契約全体に共通するルールを定めることで、我々の活動に一方では指針を与え、他方では契約を結んだ両当事者の間の衡平性を保とうとしている。| 2017年に成立した民法(債権関係)の改正は、2020年4月からその大部分が施行されている。このため、本講義では改正後の新しい規定を中心に説明する。受講生が全体像をイメージできる程度に概略を説明する一方、重要な論点や最近の動向をときおり取り上げて丁寧に検討することで民法の法的思考を身につけてもらおうと考えている。
  • 演習(4), 2023, 不動産は、我々の生活に欠かせない重要な財産です。近年は、空き家対策、負動産化、所有者不明土地問題といった問題が生じており、これらに対応するために法改正などが活発に進められています。民法の物権編も、2021年に改正されました。そこで、不動産をめぐる裁判例を題材にして、民法(と、もしかしたら少しだけ行政法)を学びましょう。| 『不動産法入門』という本の目次から、不動産法がどんな分野なのか眺めてみましょう。「不動産の取引」「不動産の所有」「不動産の利用」という3部構成になっています。物権法を学ぶ、とは限りません。不動産の取引には、売買契約や売主の担保責任、宅建業者の重要事項説明義務などが登場します。不動産の所有には区分所有(マンション)の法律関係や土地の境界をめぐる争いなどが含まれます。そして不動産の利用の中心となるのは、不動産賃貸借、つまり借地や借家の問題です。このように、民法講義が総則・物権といった法典順の学習方法なのとは違った切り口で、民法の様々な事柄を学び直すことができるでしょう。ちなみに不動産の所有には、都市における不動産の開発に関係する事柄も出てきます。これは行政法にあたります。不動産に関係する事柄は、とても幅広いのですが、重要な裁判例を読み、出てくる事柄を少しずつ学んでゆきましょう。| なお、このゼミで取り上げる裁判例は、最高裁のものには限られません。地裁や高裁の裁判例も取り上げます。| 受講人数によって変わりますが、原則として複数のゼミ生で判例発表を行い、その内容をもとにみんなで議論していきます。| コロナ感染症流行のため、コンパや合宿などがやりづらい状況にありますが、可能であれば、これらを実施して親睦を深めたいと考えています。さらに、都内の重要不動産の見学も、構想しております。

学外活動

学協会活動

  • 日本私法学会, 1998年04月01日
  • 日本マンション学会, 2013年04月01日
  • 地籍問題研究会, 2015年01月01日
  • 日本土地法学会, 2020年10月01日
  • 日本登記法学会, 2018年12月09日
  • 比較法学会, 2014年04月01日

学外委員等活動

  • 2015年04月, 2023年03月, 地籍問題研究会, 副代表幹事兼事務局長
  • 2014年04月, 2023年03月, 日本マンション学会, 学術委員長